2019年9月21日(土)
京都大学には「京都大学総合博物館」があります。
先週はそちらに行ってみました。
今年京都では、ICOM(国際博物館会議)京都大会が開催され、その記念で各地で特別展が開催されました。
京都大学総合博物館も、8/28~9/29の1ヶ月にわたり『洛中洛外図屏風を愉しむ~絵画資料に親しむ方法の開発~』が開催されました。
期間中は入場無料♪
(あ、明日までですね)
私が博物館に行くと、なぜか入場無料の日と重なるんですよね
京都大学総合博物館は大学内にありますが、大学内に入らなくても外側から入ることができます。
(ちょっと中に入ってみたい気もするけど・笑)
今企画は、京都大学が凸版印刷と共同研究を進めている、デジタル画像の効果的な活用法の開発の成果の一部を公開するというもの。
デジタル画像の素材は、「国宝 舟木本 洛中洛外図屏風」(東京国立博物館蔵)です。
最近、洛中洛外図が気になっていまして…。
あの描写の細かさは尋常じゃありません(笑)
洛中洛外図は、一双に何千人と描かれていることもあるので、本などで見ても細かい所まではなかなかわからなくて。
今回の企画では、大スクリーンにババーンと映し出されるというので、楽しみにしていました
まあ、そこまで楽しみにしている人は世の中には多くないらしく、見ていたのはほぼ私だけ(笑)
展示室の一部の壁にスクリーンが設置されていました。
その両脇には常設展の古地図が展示されているので、その地図が見たい人には迷惑かも…。
この赤い建物は、豊臣秀吉が建立した方広寺。
現在の方広寺は上図にある鐘とか、一部しか残っていませんが。
この方広寺は大仏を納めるために建立されたのですが、現存していれば東大寺よりも大きい巨大建築物だったんですよね。
しかし、地震で壊れたり、火事で燃えたりと、全然出来上がらないという不運続きで、開眼前に秀吉は死去…。
なんとか完成したものの、上の鐘の銘文がきっかけで大阪冬の陣が始まって封鎖され、その後また地震で崩壊し、再建したものの最後は雷によって焼失。。。という悲惨な運命をたどっております…
秀吉。。。相当たたられていますな…。
現在、京都国立博物館が建っている場所が、かつての方広寺の敷地で、基礎の石垣が現在も残っています。
屏風の複製品も展示してありました。
これも誰も見ていなかったので、至近距離から観察(笑)
映像を見ているときに気になったのは、人物の足首が、キュ~っと締まっていて、ふくらはぎの筋肉がスゴイところ。
これは籠をしょっているから、めちゃめちゃ鍛えられた足なのかもと思い、比較するために庶民ではない人を探したのですが、武士とか身分の高い人は袴をはいているので足が見えないのよねぇ…
かろうじて、袴を履いている人で足が見える人をみつけたので、観察してみました。
やっぱり、庶民の鍛え抜かれた足とは違う気がします。
庶民の足のふくらはぎはスジが描かれているものが多かったけれど、この武士にはそのようなものは見られないですよね~。
やっぱり細部までキッチリ描き分けているようです。
スゴすぎる~
南蛮人が犬を連れて歩いています。
何犬だろう?
元々常設展で展示してあった地図に、洛中洛外図に出てきた場所が記してありました。
パソコンで楽しむコーナーもありました。
検索したいワードを入力すると、候補がたくさん出てきて、クリックするとピンク色でその該当箇所が示されます。
そこに行くと、詳細情報が表示されます。
着物の種類や焼き物の種類、何をしている人物かなど、様々な情報が埋め込まれています。
そこまで細かい情報が分かるくらい、精密に描かれているという事ですから、その丁寧な仕事ぶりに脱帽
もう一つのパソコンは、探し物クイズ。
コレを探しましょうと画面に対象物が表示されるので、屏風図の中から探し当てるというもの。
易しいレベルの方しかやっていないので難しい方がどの程度のレベルかはわかりませんが、易しい方も2つ探さなくてはいけないので、何を探すんだったか途中で忘れてしまいそうになります
様々な面で老化してきていますので…。
帰りにミュージアムショップに寄ったら、厚紙製の洛中洛外図屏風が1200円で販売されていました。
そんなに高くなかったので思わず買ってしまいましたが、実物の4分の1サイズで結構長いんですよね。
カバンからはみ出てしまって
【京都大学総合博物館】
京都市左京区吉田本町
9:30~16:30(月・火曜休館、その他はHPでご確認ください)
一般400円、高校・大学300円、小・中学生200円
※ホームページはこちら→★
今回は、洛中洛外図屏風の詳細ぶりは尋常じゃないの発見でした。