オルチャ渓谷の旅5〜モンテプルチャーノ〜 | イタリア料理レシピと旅記録 un piatto pieno di ricordi

イタリア料理レシピと旅記録 un piatto pieno di ricordi

2007年から4年半のイタリア生活を終え2011年に帰国。30ヶ国以上の国とイタリア20州全てを旅して各地で食べた思い出の料理や
気になったレシピを元に家庭で手軽に作れるようアレンジして日々お料理を楽しんでいます。

 

いつも正方形の写真を使うようにしているのですが、どうしても納まりきらないので掟を破って縦長でいきますウインクこちらはモンテプルチャーノの "サン・ビアージョ教会" イタリア

天から燦々と降り注ぐ光がなんとも神々しいではありませんかキラキラ

城壁の外にあるので、モンテプルチャーノ散策のあと立ち寄りました。

 

さて。順序が逆になりましたがピエンツァの宿からモンテプルチャーノまで車で移動すること

30分。途中いくつもの高台にある名前も知らない町を通り過ぎながらの到着です。

城壁の外にある駐車場のうち7番の駐車場に車を留めて、徒歩でファリーネ門から町歩き開始。

 

 

10分ほど坂を歩くとパッと視界が開け、町の中心である広場に出ます。

正面に見えるのは市庁舎。朝10時前だったので静かに見れるかな〜と思っていたら、

団体さんがどんどん到着してあっちゅう間に町は賑やかに。

しまった。さっさと写真撮っておけばよかったもやもや

 

 

フィレンツェのシニョーリア広場をコンパクトにした感じのかわいらしい広場まじかるクラウン

 

 

まず広場の右手側にあるツーリストインフォメーションに立ち寄って簡単な説明が入った地図を入手してから町歩き。(地図は有料でした。30centesimiくらいだったかな。 )

中世のモンテプルチャーノはフィレンツェの支配下にあり、市庁舎を設計したのはメディチ家に仕えた建築家と聞きました。

 

 

この井戸にもメディチ家の紋章が見られます。町の南西にあるファリーネ門から入り、町を縦断するように北東側のプラート門まで歩きました。オルチャ渓谷にある他の町に比べるとモンテプルチャーノは規模が大きめに感じましたが、それでも端から端まで歩くのに15分といった感じ。プラート門までの途中にプルチネッラの塔を見て、お店をチラチラ見て、早めのお昼にします。

お店の名前もすっかり忘れてしまったのですがアスパラに黒トリュフと卵が乗った前菜を2人でシェア。そしてプリモは1人1皿ずつ、私は麦入りイカのスープ、夫は何かのラグーのピチ(うどんみたいなやつ)をいただきました。何かのラグー...なんだっけ??何のお肉って言ってたかなー。忘れました。牛肉ではなかったと思います。あー。すごい物忘れ笑い泣き

 

お昼のあと城壁の外にあるMonumento ai Caduti in Guerra (戦没者の慰霊碑)の近くにある大きめのスーパーConadに滑り込み、お土産を買い込んだあと、もうひとつの見所 "サン・ビアージョ教会"へ向かいました。そう。今日のブログの一番上の写真の教会です。

 

 

イヤホンガイドを頼りに内部を見学。時折人が入ってきますが、とても静かな教会でした。ハイシーズンだとまた様子が違うのかもしれません。

こちらの教会の真正面にレストランがあり、そうと知っていれば今日のお昼はそこで頂きたかった!!と力説したくなるほど可愛い店構えでした。ものすごーく残念ガーン

どなたかモンテプルチャーノに行かれる機会がありましたら、ぜひ行ってみて頂きたい乙女のトキメキ

 

行けなかったレストラン "la Grotta"↓

 

おまかせは53ユーロと店の前のメニュー表に書かれていました。食べたかった〜笑い泣き

どうでもよしにサクッと済ませたランチが最高に悔やまれますガーン

やはり旅は計画性を持たねば...反省しりきの帰路でした。

 

さ、すんだ事は忘れてキラキラ今日はオルチャ渓谷最後の夜なので、モンタルチーノの

近くにある集落"サンタンジェロ・イン・コッレ"まで行ってみることにします。

 

 

丘の上にちょこんとあるのがサンタンジェロ・イン・コッレ乙女のトキメキ

モンタルチーノから車で10分ほどの距離にあります。夕方とはいえ夏が近づいている時期でしたので昼間のように明るい。この町もこじんまり城壁に囲まれておりますが、駐車場からお店までは徒歩ですぐ。

 

 

ほら。こんなちっさい門。趣があって素敵。おねがい

 

 

夕暮れ時の広場でアペリティーボを楽しむ人たち。

我々は広場に面したトラットリア"il pozzo"にいざラブ

 

 

最後にペコリーノチーズの食べおさめをしなければキラキラと、めずらしく夫と意見が

合ったので注文しましたがやっぱりポーションが日本人仕様じゃないんですな。

チーズこんなにいっぱい食べたらすぐお腹いっぱいになるやん...でも食べる!爆  笑

 

 

写真では伝わりづらいですがひときれが大きくてブ!厚いんです。

添えられたハチミツもモンタルチーノの特産なのでべっちょりんこでいきます。

3種類のハチミツは手前右から時計回りにメラータ、スッラ、フルッティ・ディ・ボスコ乙女のトキメキ

メラータ...聞き慣れませんね。よく知らなかったのですがミツバチが花から蜜を集めたものではなく、木の樹液を食べる昆虫が分泌した甘味をハチが集めたものらしいです。甘味ってなに??聞いてみると、森の昆虫(アリンコとかかしら??)が栄養源としてたくさんの樹液を摂取し、余分な水分や糖分を輩出したものだとか。樹皮や葉、土に由来するほろ苦さがあるのが特徴みたいです。

「あー。あれね。樹皮のほろ苦さね〜」と正直、そこまでは食べててもわかりませんでしたチュー

メラータについては聞いた説明もどこまで理解しているのか定かではないので、話半分くらいにご理解くださいませ。

 

そして奥の黄色いのがスッラ。これはわかりやすいラブ

モンタルチーノに行ったのが5月なのですが、この時期いたるところに赤くて小さい花が咲いていおり、このお花がスッラということで単純にスッラのハチミツ。

 

一番手前の深い赤のハチミツはフルッティ・ディ・ボスコ。森の果実とでも訳せばいいんでしょうかね。これが一番気に入りました。ハチミツなのに口に入れるとふわっとベリーのような香りが広がり、熟成させてないフレッシュなペコリーノチーズと合いすぎてどうしようもなくもっと食べたくなります。さすがハチミツの町モンタルチーノピンクハート

 

 

チーズのあと、リボッリータとまたピチ。

 

 

美味くてお手頃とおすすめされたロッソ・ディ・モンタルチーノ。

ブルネッロよりお財布に優しいのはたしかですが、日本で飲むことを思えばブルネッロを注文しても十分お手頃なはず。しかしこれをすすめられたので、なしくずし的ではありますがロッソ・ディ・モンタルチーノを飲んでいます。

 

仕事柄、イタリア人のお客様におすすめのレストランを聞かれることがよくあるのですが

「美味しくて値段もお手頃ですよ」と言うと、

「せっかく日本に来たのだから価格も大事だが、それ以上にクオリティを重視したい」と

切り返されることがたまーにあります。なんとなくこのやりとりを思い出しながら飲みました。

なんにせよすすめて頂いたワイン、私たちには十分すぎるほど美味しかったので余計なことを言わなくてよかった照れ

 

 

いつものようにメインは飛ばして最後にパンナコッタ(あータラーソースかけないでくださいって言うの忘れたガーン容赦ない量のチョコレートソース)で締めて終了。

 

 

帰る頃には真っ暗。

行きにくぐった門がまったく別物に見えます。静かだけど寂しくはない雰囲気の町、

とても素敵でした。忘れた頃にまた来たいなあおねがい

 

翌朝フィレンツェに発つ前にフルッティ・ディ・ボスコのハチミツを買って帰るつもりが...

なんということでしょうガーン

ハチミツ屋さんに片っ端から聞いても「フルッティ・ディ・ボスコなんてものは置いてないし、元々そんなハチミツは存在しない」とまで言われ、買えずじまいでしたタラーしまった...トラットリアで聞いておくべきだった。ハチミツ屋さんほぼ全員が「おそらくそのレストランの創作というか、いろいろミックスしてオリジナルで作ってるんじゃないか」との見解。残念ながら昼前にはフィレンツェに出発しなければならないので、トラットリアの開店まで待つ時間もありません。仕方がなくスッラのハチミツだけを買い、モンタルチーノをあとにしました。

 

昨年訪れたシチリアのトラーパニも目に焼きつく印象的な景色がふんだんにありましたが、

オルチャ渓谷も負けてません。やっぱりイタリアはひとつの国であってそうではない、ひとくくりにするにはもったいなさすぎる国だとつくづく思います。イタリア再訪を楽しみにまた予定をゆっくりたてるとします。