ミスト | ありのす

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最悪後味映画、と名高いミストを見ました目
ご存知スティーブン・キング原作で、そっちのほうはとうに読んでいたのです得意げまあそちらも結構シビアな結末なのですが、映画のバッドエンドはまた違う、ということで。
「見てからめちゃ暗くなりましたー」「見た後の気分最悪」という感想の並ぶサイトもあり、逆の意味でなんか興味をそそられましたにひひ

内容的に、得体の知れない昆虫形化け物がいっぱい出るということで、そっちのほうが「見て大丈夫かな」と不安でしたが、案外実際の生物をお手本にした緻密なつくりで、昆虫そのものがダメでなければ、グログロで気持ち悪いということは私はそうなかったなべーっだ!
一番最初にでてくる触手も、原作のほうがよほど詳細に気持ち悪くかかれてました。これ、なんなんですかね。昆虫じゃなくてタコかイカモデルのような気がするのですが宇宙人

ある日別荘の前にある湖の対岸に、濃い霧が発生する。
その霧はやがて別荘だけでなく町をすべて多いつくし、視界の効かない白い世界の中で人々が次々に襲われ・・・というような内容で、まあキング定番ビックリマークて感じの設定ですね。
主人公達は買い物に出かけたスーパーの中でこの怪異に襲われ、他の大勢の買い物客と一緒にスーパーに篭城する破目になるのですが。

まあ人の話を聞かないおじさん(この人、見たことあると思ったら、ショーシャンクの刑務所の中にもいました。フランク・ダラボン映画の常連かな。一度見たら忘れない顔です)やら、怪異をはなから信じない現実主義者の弁護士やら、子供が留守番をしてるのでどうしても家に帰ると言い張る母親、そして極め付きが、怪異が神を信じない不信心者への罰だと言い張る新興宗教の教祖。
化け物の襲撃にメンタルをやられた人々が次々に信者になってくところが一番嫌らしい展開でした汗正直、化け物より厄介ですねー。
こういう形でうまいこと集団心理の恐怖を描くのが、キングとダラボンの優秀なところだと思います。結局普通の人間が一番怖いガーン

信者に追い出されるように建物の外に出た彼らが辿る運命は・・・というのが一番絶望的展開なのですがショック!

最後にちょこっと出てきた、超大型化け物(だからどんだけでかい穴を開けたってんだろうか、と思っちゃいましたが)が予想と(多分原作とも)ちょっと違うのが残念あせるただの門みたいな、生き物からかけ離れてる造作(バージェス・モンスターみたいなの)のほうが恐怖を煽るんじゃないかなあと思うのですが。

原作とか読むと何のことか分かるのですが、この穴理論みたいなやつは、全然違うんだけど幽遊白書という漫画を思い出しちゃったなー。というと分かる人は分かるのでしょう。
まさか同じ展開でキングが来るとはね(おそらくキングのほうが先だとは思いますが)。

思いのほかグログロ描写も少なくて、そっちのインパクトを心配してた私的には全然オッケーな内容でした。もちろんラストはちゃんと落とされましたけどもシラーでもまあ、感想とか読みすぎると何となく分かってしまうんですよねー。
何も知らず見たほうがフリーフォール度がでかいですにひひ

作品の中で唯一笑ってしまったのが、スーパーから薬を取りに一度薬局に向かった一行が、無事に戻ってきたときのシーン。
全面ガラスのドアに「入れてくれ」といって主人公達が張り付くのに、見張っていた男性が化け物ばりにびびっているのに何か笑いました。まあ、こういう状況には出会いたくないなあ得意げないだろうけど。

ちなみにニードフルシングスも実は映画化されてたんですねー。こっちは壮大ないたずらのお話ですが。
原作はすごい面白いのだけど(いたずら好きの人は盛り上がるだろうな)、映画にするとどんなになってるのか・・。

3月で受信できなくなっちゃうけど、テレ東の平日お昼の映画コーナーは本当に秀逸ですクラッカーこんなの他局はやってくれないもんね。BSは良作が多いというのがありますが、こっちはB級作品をせっせと流してるところがまた良いというか。
B級の中にたまに、呆れるくらい脚本が秀逸なのがあったりします。