2011年

いわゆる加藤違反球導入年

 

セントラルリーグは

ドラゴンズが優勝

この年ドラゴンズの

チーム打率は2割2分8厘

総得点は401

いずれも突出したビリ

この年のタイガースは

チーム打率2割5分5厘

総得点は451

ドラゴンズより

断然勝っていたが

2つ負け越しの4位であった。

 

この年優勝した

落合博満監督は

「これで打てないから

優勝は出来ないという

のは言い逃れである

前例を作れた」

と胸を張っていた。

 

こう考えると

どこかの監督談話って

申し訳ないが

子どもっぽいよね。

 

2011年と2024年

一球団だけでなく

全ての打撃成績が

異様に落ち込んでいる。

酷似しているよね。

 

当時のドラゴンズは

万全の投手力と

鉄壁の守備力で

僅差の試合をしのぎきり

得点は圧倒的最下位でも

リーグ制覇を果たしたわけである。

 

私は目先の勝敗で

一喜一憂する勝敗至上主義が

大嫌いなので

この切り口で記事は書かない。

 

しかし殆どの場合

勝敗で一喜一憂している。

牛乳瓶で叩きが始まっている。

ならば感情論ではなく

せめてそれに則った

冷静な分析はいるだろう。

 

 

これが6月6日終了時点での

セリーグ上位球団の成績である。

タイガースは首位のジャイアンツより

実は得点が多い。

防御率も若干勝っている。

 

しかしだ。

失点数を見てみよう。

ジャイアンツより

15%も多いのだ。

 

一応解説を加えておくと

防御率というのは

自責点の平均値で

エラーが絡むと

自責点は免除される。

だからこのような

現象が起きるわけである。

 

タイガースは

アレンパとやらを目指したいなら

2011年のドラゴンズ型で

接戦をしのいで

逃げ切る野球を

目指せば良いのだが

監督自らが毎日

得点力不足を嘆いている。

 

私は勝敗至上主義ではないので

その野球観には与しないが

佐藤を落としたのはシビアに

一点を守る野球に

弊害があるからだ

ならばまだ筋が通ったわけだ。

 

その後の推移でも分かるように

守備の綻びは

決して佐藤のせいだけではない。

その現実から

目を背けていないか。

(カープの躍進は遊撃矢野雅哉

の固定から始まっている。

去年のGGは優勝補正で疑問だが

長岡と争って制するだろう。)

 

そしてここに来て

連日得点力不足を

嘆いている。

これが行き当たりばったりの

癇癪でなくって

一体何なのだろうか。

 

(打てなさすぎて)

これじゃ勝てん

この流れじゃ逆転される

途中で予言していた

これで勝ったら失礼だ

ネガのオンパレード

『言い逃れ』

落合なら鼻でせせら笑うだろう

 

現場も周囲も

野球観のなさを

露呈してるだけじゃないのか

 

細かい采配を論うことは

佳しとしなかったが

いくらでも出来た。

例えば得点力不足を嘆くなら

機能するような打線を

組んでましたかって事。

佐藤をあれだけ長期離脱させるのに

相変わらず五番糸原は閉口した。

当ブログではいやというほど

愚策だと繰り返していたが

また見せられるとは……

 

中野の二番が機能していない

のも実は大きかった。

なぜ二番糸原を試さないのか

こういうところだよね。

二番打者のネバネバが

打線全体にもたらす影響って

大きいのですよ。

昨今は球数云々があるから余計にね。

MLBのようなのも良いけれど

そういう野球も味がある

かつ今のタイガースには必要。

それを嘆くだけ

前時代な「前で打て」ではね。

 

ここにきて二番を前川右京にした。

これはスマッシュヒット。

彼の野球センスは高い。

従来の岡田さんが持ちがちな

二番像に拘る必要はないが

それもこなせる。

ネバネバが出来るのが

何よりもデカイ。

くれぐれも旧来の野球観で

縛りすぎないこと。

変に小さくなっては困る。

今はハードヒットは

失われていないからこのままで。

散々当ブログで書いたが

同じく高卒三年目の

二番掛布雅之を

想起させて私はニンマリ。

 

ネバネバのつなぎと

いわゆる三四番打者の役割

決めるときは決めてくれる

旧来と近来をハイブリッドさせた

理想的二番じゃないか。

そう遠くない未来に

出塁率4割越え

OPS.85越えを果たすだろう。

守備はガマン、並には充分なる。

 

6/7周囲に急かされるように

佐藤復帰、これも相俟って

得点力は大幅に上がるはずだ。

 

ついか

私はどうやったら

オモロイチームになるか

そこを主眼に書いている

結果として強くなるはずだ

 

評論家やネットを

見ていて整理されていない

と感じること

 

★守備コロ

私が矢野さんを批判したのは

リードしている試合で

セカンドの糸原をサード

サードの大山をファースト

サードの佐藤をライト

等複数同時に動かすのは

邪道であると書いてきた。

(一時はセンターの近本までレフト

センターに植田海を

いれることもあった)

これでは「守備固め」

にはならない

 

例えばビハインドの試合で

これをするのなら批判はしない。

 

★金本、矢野路線での守備軽視

 

これについても意見が違うようだ。

タイガースは

あまりにも「まとまり」を

重視しすぎた結果

打撃で魅力を欠くチームに

なってしまった。

その改善に取り組まれたわけだ。

 

しかし二遊間でそれを

してはマズかろうってこと。

しかもタイガースは

他チームと比べて

その守備を看板にしてきた

チームである。

長谷~鎌田、平田~岡田

鳥谷~平野

特に遊撃は看板

長谷川、吉田、藤田平

平田、久慈、鳥谷

麻の豊田泰光

15年ほど前に

たった6人でまかなってきた

唯一無二の球団と評した。

 

池山隆寛や山田哲人のような

プレーヤーに目をつぶるなら分かる。

しかし糸原でそれはないだろうと。

彼はサードで使えば

プラスをもたらす選手だが

セカンドで全試合使えば

申し訳ないがマイナスが

大きくなってしまうのだ。

 

二遊は守備重視

一三塁、レフトは

打撃重視

このメリハリが

魅力あるチームを作るだろう

と書いている。

 

評論も周囲も

この視点に欠けているように

見えるのが残念である。

二遊はそうあるべきだが

レフトやサードまで

ああじゃこうじゃ言い過ぎ

ではないのかな。

そりゃ全部イチローや

大谷だったら強いけれど

そんなチームは

パワプロ以外では作れない。

 

どこか欠点があるのも

魅力だと思うのだけど

そこを声高に批判して

通ぶるのがトレンドみたいですね。

 

小幡竜平はファームから

地道に段階を踏みながら

数字を上げてきた

タイガースでは珍しい

高卒野手である。

だからもう少し起用して欲しい。

彼の守備が荒いのは確かだ。

途中出場のオープン戦で

1イニング4エラー。

岡田さんは翌日は

スタメン起用した。

そうでなきゃ潰れていたかも知れないし

これは素晴らしいのだが

そこが岡田さんの

配慮の限界だったんだろう

「よぎって」しまうのだろうね。

でもあれ以降

彼の守備は上達してますよ。

 

上手い下手の評価を

堅実さに求めたら彼は下手。

木浪の方が名手。

しかし範囲と肩は素晴らしい。

木浪にはないものがある。

これって実は佐藤にも似ている。

打撃評価の軸を

ミートに置いたら彼はドヘタ。

しかし並外れたパワーで

スケール感がある。

 

小幡起用直後は

必ず打撃でアピールする

木浪のプロ根性には

敬服するばかりだけれど

成功すれば守備のリターンは

小幡の方が大きい。

いずれ山田脩也が出てくるはずだが

その前にもうちょっと起用して欲しいね。

チーム作り、ビジョンってそういうこと。

 

もう一度書いておきます

就任早々、金本理論の全否定

真逆な理論の押しつけ

ここに来てそれが更に加速した

行き当たりばったりで

ビジョンに欠ける

超一流は構わないが

途上の選手は混乱するだけ

 

それがご自身が出来たかは置いといて

ネットスラングで

和田豊の蔑称ともなった

「スパイス」は実は的を射ている。

スパイスを加えれば良いのに

中華料理店を

いきなりフランス料理店に

変えてしまおうとするのが

このチームの

悪しきパターンである。

 

それとこれもずっと

主張しているが

フルイニング信仰は

そろそろ見直すべき。

時代が違う。

中野まで壊れたら

本当にオシマイdeathよ。

 

もうひとつだそくしとこうか。

歴史は繰り返すのですよ。

冒頭の『飛ばないボール』もそう。

そこから学ばないのは

愚者のまま。

 

6/7佐藤やっと昇格。

無責任な牛乳瓶である

周囲の圧が

日に日に高まって

44年の時を経て

ご自身を巡る

ブレイザーとそっくりな

立場を味わうのは

運命だったんだろうね。

宿痾に向き合う契機ですよ。

少しは客観的に

見直せるようになるかな。

 

とまれ復帰は良かった。

いきなり活躍する予感。

直近の打撃内容云々は

別項に書いたけれど

そんな細かいことを超越してね。

これは永年の直感。

 

試合終了

周囲は佐藤の

ヘッドスライディング

を絶賛している。

これには違和感以外ないな。

これまでのプレーに

バイアスがかかりすぎて

その裏返しじゃないのか。

 

憎まれ口はともかく

彼の存在で球場が

盛り上がるのはあきらか。

ミエちゃんの

それとはまったく違う。

活躍を予期したのは

そういうところ。

 

★6.8試合後

アクセスがないので

追記せざるを得ないのが

当ブログのツラいところ。

前段が読まれていないと

どうしようもないからね。

本当はそれぞれ別記事にして

頻繁にアップしたいのだけれど

何年経ってもそれが出来ない。

 

もう一度書いてみる

まずい素材はない

まずい料理があるだけだ

 

ミッシェル・サラゲッタ

 

ここ数年繰り返し書いているが

これほど有望な人材が

揃ったのってないんだよ。

 

牛乳瓶の周囲は直ぐ叩くよね

つい一週間前まで前川は

あの守備じゃ使えないとか

一試合打てないと叩いてばかり

 

監督さんは流石に

そんなことはないが

基本負けると愚痴だらけで

周囲の叩きと変わらん。

保守的すぎる起用だったのも

否定できなかったよね

周囲と一緒で勝つと喜んで

正当な評価をするみたいだけれど

フラットな気持ちじゃないとアカン

 

とまれ選手は立派で

きちんとアピールした。

これをキッカケに

更に羽ばたいて欲しいですね。

 

通過儀礼」は

覚えておいた方が良いかもね^^;

あのスライディングキャッチ失敗は

前川にとっての「通過儀礼」

だったのだと思います。