こんにちは
シティビルサービス札幌の斉藤です。
ご挨拶
私がこのシティビルサービス札幌に入社して1年
ブログを書き始めて、半年となりました。
長年、接客業をやっており
何も分からないまま始めた
不動産の仕事ですが徐々に
設備や書類仕事にも慣れてきた今日この頃です。
入居者様や
オーナー様、ブログを見てくださる皆様に
管理会社とは日々どんな事をしているんだろうと
知って頂けるブログを書いて行こうと思います。
本日は火災報知器について
お話していきます。
マンションで暮らしている中で
「火災非常ベルがすごい音量で鳴り響いているぞ。
本当の火災じゃなかったら良いけど大丈夫かな?」
なんて経験があるのではないでしょうか?
火災報知器(火災警報器)は、名前の通り火災の熱や
煙を感知して入居者の皆さんに避難を促すために
警報を発する装置ですが、残念ながら誤作動を
起こすこともあります。
火災報知器が誤作動を起こす原因をお知らせいたします。
〇火災報知器(火災警報器)ってどんな物?
実は火災報知器(火災警報器)というのは俗称で
正式な名称ではありません。
消防用設備は大きく3つの種類があり
①消火設備、②警報設備、③避難設備に分類できます。
一般的なマンションに設置されている警報設備は
「自動火災報知設備」というのが正式名称です。
長いので頭文字の3つを取って「自火報(じかほう)」と呼ぶことも多いです。
自動火災報知設備は、熱や煙を感知する「感知器」
共用廊下などに設置されていて手動でボタンを
押すと火災信号を発信する(同時に非常ベルを鳴動させたり
消火ポンプを起動させる)「発信機」
主に管理員室内に設置されていて
感知器や発信機の信号を受信する「受信機」
などで構成されています。
これらが正しく作動することで早期に火災の
発生を知らせ避難を促すことが出来るわけです。
今回はその中でも各居室内に設置されている
「感知器」にスポットライトを当てて説明したいと思います。
〇熱感知器
文字通り火災などで発生する「熱」を感知する装置です。
熱感知器には熱を感知する方法に応じて大きく
2つの種類があります。
①.差動式スポット型感知器

感知器の周囲の温度が上昇するにしたがって
感知器内部の空気が膨張して感知するタイプです。
火災ではない緩やかな温度上昇の時には作動せず
室内の温度が短時間に急上昇すると作動する
ようになっています。
平べったい丸いお椀をひっくり返したような形状が特徴で
隙間が無く密閉された構造です。
マンションにおいてはリビングルームや寝室
押入れなどの天井に設置されていることが多いです。
②.定温式スポット型感知器

感知器の周囲の温度が上昇し
予め設定された一定の温度(60℃または70℃)以上に
なった時に感知するタイプです。
マンションにおいてはキッチンや洗面脱衣所の天井に
設置されることが多いです。
なぜ差動式以外に定温式が必要なのかというと
キッチンや脱衣所は調理中のコンロの熱や湯気
入浴による風呂場からの熱気などで
短期間に感知器の周りの室内温度が急上昇することがあるので
差動式の方法では誤作動の原因になるためです。
定温式は実際に室内温度が60℃など相当な高温に
ならないと作動しないので、このような不都合が避けられます。
定温式の感知器は「バイメタル」と呼ばれる薄い金属板が
高温で湾曲する(曲がる)ことでスイッチが入る仕組みです。
従って見た目にも丸い金属板が見えるのが特徴です。
〇煙感知器
③.光電式スポット型感知器

上記2種類が火災発生を熱で感知したのに対して
煙で感知するのが「煙感知器」。
煙感知機の主流の機種は光電式と呼ばれるタイプです。
感知器の内部に発光部があります。
感知器の中に煙が入ると発光部が発する光が
煙に当たって乱反射します。
それを受光部が感知して作動する仕組みです。
感知器の内部に煙が入るための穴(隙間)が開いているのが
見た目の特徴です。
マンションにおいては共用廊下(開放廊下)や
階段・エントランスホールの天井などの共用部分に
設置されていることが多いです。
なお、上記の設置場所はマンションでの設置例を
念頭に概要を記載していますが
どのような環境のどんな場所にどのタイプの感知器を
設置するかは消防法によって細かく規定されています。
説明に書いた形状の特徴(感知器の隙間の有無や
金属板の有無など)をヒントにして、是非皆さんでも
ご自分のマンションにどんな感知器が設置されているか
一度確認されることをお勧めします。
〇火災警報器が誤作動する主なパターン
1.天井からの水漏れや感知器内の結露

上階からの水漏れ事故で漏れてきた水が
感知器の内部に浸水すると感知器が誤作動してしまうことが
あります。
またこれと同様の原理ですが、感知器内部が
結露することでも誤作動の原因になります。
雨が続いて湿度が高い時期(梅雨時や大雨時など)には
結露が原因の火災警報の誤作動がよく発生します。
熱感知器の場合、水は電気を通す性質があるので
感知器内部に溜まった水がプラスとマイナスの接点に触れて
電気を通し、電気的に感知器が作動したのと
同じ状態を作ってしまうのです。
また水分で接点部分が錆びて誤作動を起こすこともあります。
煙感知器の場合でも内部に溜まった水滴や水蒸気が
煙感知器の作動原因である「光の乱反射」を起こすため
煙ではないのに反応してしまいます。
2.エアコンの風による急激な温度上昇

最初に紹介したように「差動式」は室内の温度が
短期間に急上昇すると作動するのですが
このお客様はエアコンの設定温度が高すぎたので
感知器が作動してしまったのです。
またこれとは原因が異なりますが同じエアコンつながりで言うと
エアコン本体と感知器の位置が近すぎるために
誤作動することもあります。
原因はエアコンからの送風でチリやホコリが舞い上がり
煙感知器の内部に入って「光の乱反射」を起こしたり
エアコンからの冷風が感知器に直に当たって感知器内部が
結露したりするためです。
このように感知器とエアコンの位置が近すぎると誤作動の
原因になるので、消防法で感知器は
「空調機等の吹き出しから1.5m以上離隔する」と
定められているのですが、リフォーム工事をして部屋の間取りを
変更した際に感知器の場所を移動させたために
結果的に消防法の基準を満たせていないケースを
聞いたことがあります。
3.異物の侵入

先程の事例で「エアコンからの送風でチリやホコリが・・・」と
いうのがありましたが、特に煙感知器の場合は
「光の乱反射」で作動するという特徴のために感知器内部に
煙と似た性質のもの(殺虫剤のガスや「バルサン」のくん煙)が
入ると誤作動を起こしやすいです。
また一見すると煙とは全く違う異物(感知器内部に入った
蜘蛛がクモの巣を張っていたり、小さな虫、工事作業で出た
粉じんなど)の侵入でも同じ原理で誤作動を
起こしてしまうことがあります。
熱感知器は、異物による誤作動は煙感知機よりも
生じにくいのですが、「差動式」の場合は古い感知器を
そのまま使用していると、感知器内部の「リーク孔」という穴に
ホコリが詰まってしまうことがあります。
「リーク孔」は室内温度の上昇が緩やかな場合
(=感知器内部の空気の膨張が緩やかな場合)に
空気を逃がすことで誤作動を防止する役目があるのですが
ここが詰まると正しく機能しなくなるためです。
4.感知器の変形

「差動式」の熱感知器の場合は空気の膨張を感知して
作動するので、感知機本体
(平べったいお椀を逆さにしたような部分)が凹んだり変形すると
空気膨張の度合いを正しく感知できずに誤作動の原因になります。
「定温式」の場合も、「バイメタル」という金属板の湾曲で
スイッチが入る仕組みなので、バイメタルを変形させると
正しく感知できません。
〇まとめ
いかがだったでしょうか?火の気とは全く関係ない原因で
誤作動を起こすことがあるのがお解かりいただけたと思います。
一般に火災は煙→熱→炎の順番で拡がるので
煙感知器は「火災を早期に感知して住民の方に避難を促す」
という感知器本来の役目からすると大変望ましいのです。
もし誤作動かなと思いましたら、消防又は
管理会社や大家さんにお問い合わせください。
ご愛読ありがとうございました。