私は生徒のことを考えた授業計画はしない。ずっと長いこと、生徒のレベルを意識して授業計画を立ててきたが、最近はその考えを改めた。
生徒に志望大学を聞き、その合格に向けた授業だけを考えてやることにしている。ついてこれるかこれないかは考慮に入れない。
頑張ってついてきた生徒が合格に達しないことは、私の彼らにとっての最も重大な背信行為だろう。それだけは受験職人としての責任を全うできていないことなので、避けねばならない。
ついてこれなかった生徒が合格できないのは自己責任ではあるし、合格できなくても合格には何が必要なのかを理解することだけは可能だ。
それでも誰もついてこれないのでは無意味な物でもあるので、テストの結果は毎週確認はしている。本当に全員瓦解したら、考え直すこともありるが。
中学入試に関しては小さな分岐点に過ぎないので、将来的なことを考えて指導することが多い。しかし、大学受験はそんなに甘くない。これは人生にとって大きな関門だ。私の指導方針も激烈に辛いものとなっている。
いくた