中学受験時代に私が出来なかったこと | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

私はもう30年以上前に自分自身が中学受験を経験している。その当時、中学受験を経験している人は周りには一人もいなかった。

うちのおかんは、その当時は専業主婦だが元小学校教諭。しかし、おかんは私に漢字一つも教えたことはない。私だけではなく三人兄弟ともにそういった方針だった。
中学受験は親子共闘だと何度か書いてはいるが、私がそのことを知ったのは指導員になってからであり、私自身の中学受験には親の要素は全くなかった。

当時は算数は得意だった。しかし、暗記物は厳しかったな。社会や理科、漢字などを一週間でこなして、ウィークリーのテストに間に合わせることは、当時の私の頭では到底無理だった。
当時通っていた塾の私のクラスは13人。男子は全員東海中学に進学、女子は全員南山女子に進学したクラスだったので、みんなちゃんと週のノルマをこなしてくるのね。特に女子は私には信じられないくらいに優秀。でも私には無理。

だから私は週単位では考えなかった。幸いウィークリーのテストの結果はクラス分けには関係しない制度だったので、結果は追わずに模試までに仕上げる計画でやっていった。ウィークリーのテストは算数以外は下位一割の常連。テストは復習項目をはっきりさせる道具としていた。
ただし、模試は入試のトライアルと位置付けて偏差値を追い求めた。クラス落ちも気になるしね。

でもそのフォームが固まるまではうまくいかなくて、6月の模試では史上最低を記録した。次の模試が駄目ならば即クラス落ちと宣告された。
背水の陣で臨んだ7月の模試で最高の成績を出してからは、最後まで安定した成績でいけた。

こういった私の経験から思うわけだね。受験へ向かう戦術はいろいろとあると。今はどこの家庭も親子共闘が出来ていることも多いので、作戦はいろいろと考えられるのではないか。
週単位で細かく律していくのが合っている人もいるが、もう少し単位を大きくした方がいいこともある。
週テストがクラス評価の対象になる塾も多いので難しいが、最終的には過去問と対峙できるレベルに至るためにはどうすべきかが肝要なのだから。

逆に週テストがオプションになっているような塾の場合には、週テストをやめてしまう手段もある。負担になるなら、その時間を復習に使った方が、体力的にも精神的にも経済面でも、効率的である。
週テストを受けないと、テスト慣れが出来ないのではないかと危惧する人もいるが、週テストでテスト慣れするということに私は懐疑的である。ホームグランドで似たようなメンバーだから。テスト内容も塾ごとのイデオロギーが入ってしまうでしょ。
テスト慣れしたいなら、ビジターの模試を受けて、四面楚歌でやってくる方がいいのではないか。それなら回数も多くないし、負担も少ない。

どちらにしても週テストの結果で一喜一憂するのはナンセンス。週テストはカリキュラムチェックのためにあるのだから、結果の数字ではなく、内容を精査して復習に活かすためのツール。

そして私が模試を大切にみるのは、目標に向かって計画的に努力して、結果を出すという動作そのもの。目的を追い落とすこと、それそのものが受験だからだ。

いくた