この子もこの日を迎えて | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

10月から受け持っていた生徒。短い期間ではあるが、指導にあたってきた。

最後の方には成績は上がってきたらしい。らしいというのは、模試の成績に意識を向けられる時期ではなかったので、よく見ていなかったからだ。

指導は受験予定の学校の対策だけに絞っていた。問題形式、問われ方、問題レベル、合格への戦略、ひたすら得点に繋がることだけ。もう塾での学習を一から見直す時間などなかった。

ただ、さすがに長い期間、受験準備をしてきただけのことはある。指導で微調整をしていくだけで、これまでの学習成果を、得点力に変換していくことができてきた。

私が最初に面談したときに勝算があるとみたのは、しっかりと撚り込まれた糸を感じたからである。糸は部分的に絡まってはいるが、ほぐしてやれば、十分な強度と長さがあり、目標を引き込むことが可能だと思ったからである。

だから私がやったことは、過去問演習を交えながら絡まっている糸をひたすらほぐしていくこと。元になる力がなければどうにもならないが、ほぐれていくにつれて、やはり本来の力が発現されてきた。



そして、受験を迎えた。まさかではあったが、初戦を落としてしまったのである。後から考えてみるとこれは仕方ないことなのだが、本人はショックだっただろう。

しかし、結果としてみると、この敗戦が逆に良かったのかもしれない。そこから気持ちを切り替えて、次々と合格を掴んでいった。負けを含んだ勝利は、単純な連勝よりむしろ強い自己肯定に繋がっているように思える。
自分の足跡を認められる度に、自信を増してきた。
愛知淑徳も持ち偏差値の概念からは微妙な戦いであった。しかし、難なく勝利を決めた。

そして最高の笑顔とともに最後の指導を締めくくった。明日の滝中学決戦には、最高の状態で臨める。

実は滝中学の入試は、最近は若干問題が易化し、合格点が上がる傾向になっている。10年くらい前ならば、彼女が滝中学に合格できる可能性は0に近かったのかもしれない。しかし、最近の入試であれば、堅実さが持ち味の彼女が勝つチャンスは大いにある。

しかし、いくらなんでもそれは難しいと思われている。この偏差値帯から合格すれば、或いは最低偏差値合格になるかもしれない。親御様も合格できない前提でその後の話をされているし。だが、私は滝決戦では某塾KS2在籍で逆転勝利したことがあるので、それと比較すれば可能性は高い。
そして本人も自分の力を信じられるようになったからね。

3か月前に予告した通り、皆様のライバルとして送り出すことには成功した。あとは祈って待つだけ。

いくた



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