最近は、ワゴンRやスーパーカブの小メンテやモディファイを空いた時間でちまちまやっているのですが、いかんせん寒くて記事にするほどのことはできていません。
なので、過去にも書いたことがあるのですが、フィリピンの”ジープ”、そして”ジープニー”を改めてご紹介します。
過去記事との写真重複はご勘弁。
まずは2009年~2012年の間乗っていた愛車、お手製ボディの「オーナーズタイプ・ジープ」。
乗り合いバス的なジープニーに対し、こちらは4人乗りの小さな「自家用」ジープとなります。
フロントウィンドゥの「D’KING」のステッカーは、中古で購入したときすでに貼ってあったものですが、1950年代から1980年代までフィリピンの映画界で名を馳せたFernando Poe Jr.の愛称です。
このジープは1986年型なので、その頃のオーナーが貼ったものなのでしょうね。
エンジンは1,166ccのOHV、初代・2代目カローラや2代目パブリカなどに搭載された「3K型」です。
カタログ値の最高出力は68ps/6,000rpm、最大トルク:9.5kg·m/3,800rpmだったそうです。
手作りのフレームにおそらくスターレット系のFR駆動を組んだと思われ、そこに半分ステンレスのボディが乗っかっています。
175/65R14のタイヤを履いていて、4速ミッションのギヤ比も乗用車のそれなので、見た目に反して加速はまぁまぁスムーズ。
しかし、前後板ばねのサスペンションを、当時流行ったらしいローダウンスタイルにしてあるため、すぐに底付きし、60㎞/hも出して幹線道路を走れば、かなりスリリングに跳ねまくります。
ちなみに田舎で実用車として使われているジープの板ばねは、もう少しマシなサスストロークがありそうでした。
フィリピンに暮らし始めて1、2年のうちにこの車を買ったので、最初は部品調達や修理はどこに頼むのか、手探り状態でした。
なのでまずは近所のフィリピン人たちに倣って、ラジエターキャップは無し、冷却水は水道水、そんな感じで乗っていましたね。
ちなみにフィリピンでクルマの修理をする場合、ディーラーは高い上に、あまり当てにならない印象を自分は持っています。
もちろんこの車は、ディーラーに出せるたぐいでもありませんが。
後に部品調達はマニラのエバンヘリスタ(Evangelista)で、修理は何軒も試して信用できるところを見つけました。
幌は取り外しできるような構造ではありません。室内にクーラーはおろかブロワーも備わっていないので、幌の後ろ側をクルクルと巻き上げ、外気のみの換気となります。
ハーフドア(?)の上には同じく巻き上げ式の幌が備わっていますが、雨だからといって全閉にすると、密閉された車内はこれでもかというくらい曇ります。
なので、実は日よけ用のスライド式カーテンも付いており、これで雨の時もしのぐ感じです。
幌が経年変化でダメになった場合どうするかというと、街中にソファの表皮張替え屋さんが点在しており、そこに頼めば器用にワンオフで作ってくれます(笑)
フィリピンでも少数派となっているこれほどの珍車、今になってみればもっと写真を撮っておけばよかったなぁと思います。
フィリピンの代名詞的な乗り物、「ジープニー」。
古いディーゼルエンジンを積んだものが多く、大気汚染の元凶のひとつとされ、電動化なども考えられているようです。
運賃は燃料価格によって変動しますが、初乗り7~8ペソ(15円~17円くらい)、4キロを超えるごとに運賃が上がります。
道端から手を上げればどこでも乗り降りでき、料金の支払いは先でも後でも構いません。
乗った場所、もしくは降りる場所を自己申告するので、はじめは知り合いと一緒に乗るのがお勧めです。
ボディサイドにはどこからどこまでを走っているジープニーなのか、そしてフロントガラスの脇には行き先を書いた手書きのボードが刺さっています。
ジープニーは普通オーナーが別にいて、ドライバーは1日1,000ペソほどで借りるシステムです。
燃料代もドライバー持ちなので、1日200~300人を乗せて、ようやく500ペソくらいが稼ぎになる、というハードな職業です。
昔、お隣に住んでいたドライバーのおじさんは、「500ペソくらいすぐに稼げるよ」と言ってましたが、同じようなジープに乗っていた身としては、狭苦しい運転台とあの暑さの中、どう差し引いても楽な仕事だとは思えませんでしたが(笑)
今後、コロナがどうなっていくのか、まだ先が見えませんが、少しでも海外気分を、というつもりのトピックでした。
閉じこもってばかりだと、自分の価値観も気付かないうちにヘンなことになってきますよね。
きっと以前の暮らしは戻る、そう信じていきましょう。
With コロナなど、冗談ではない(笑)