![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/ac/74/j/o0800059713360850285.jpg?caw=800)
『こねずみとえんぴつ(1966年初版)
~12のたのしいおはなしとえのほん~』
ステーエフ作・絵 福音館書店1982年/表紙
3年半前の引越のとき、息子の引き出しにはチビたえんぴつ✏が、ごっそり入っていました。
えんぴつ✏、えんぴつ✏…
ステーエフの「こねずみとえんぴつ」のエンディングに描かれた、チビたえんぴつ✏を思い浮かべました。
高校3年生の冬でしたが、小学生まで使っていたえんぴつ✏がチビて使えなくなっても、捨てられずに取っておいたようです。
そういえば、義母が亡くなった後に整理していたとき、えんぴつが入っていたお菓子の缶に、カッターナイフで綺麗に削られた、チビた大量のえんぴつがあったっけ。
義母が亡くなった後に産まれた孫に、しっかりと受け継がれておりました。
画家・絵本作家・ソビエトのアニメーション映画の創始者で、絵や監督・脚本家として活躍したヴラジーミル・グリゴリエヴィチ・ステーエフの、楽しいお話が12話入っている本の紹介です。
ちょうど、長新太さんの『ぼくのくれよん』ごっこをしていたので、絵を描いたり、絵の具でぬったりするお話が3つも入っているこの絵本を読むことに。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/c7/29/j/o0726096013360850302.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/c9/32/j/o0800092413360850313.jpg?caw=800)
[ストーリー] 男の子の机にあるえんぴつを、歯がムズムズするこねずみが、自分の巣穴にひっぱっていこうとします。
えんぴつは「最後に何か絵を描かしておくれよ」とこねずみに頼み、猫の絵を描いておっぱらうことに大成功。
…ステーエフは漫画風の筆致で、動物たちや子どもたちのお話を、あたたかくユーモラスに描いた絵本なのです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/57/25/j/o0744096013360850329.jpg?caw=800)
【扉絵】
動物たちの表情も豊かで、思わず微笑んでしまいます。森の描写も安らぎとあたたかさが感じられ、この絵本の世界に自然に入り込むことができます。
「三びきのこねこ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/01/f9/j/o0700096013360850335.jpg?caw=800)
【口絵】
[ストーリー] くろねこ、はいいろねこ、しろねこの子猫たちは好奇心が旺盛 。
小麦粉の缶に入って白くなったり、カエルを追いかけ、地面に落ちている煙突に入って、真っ黒けになったり。
子猫たちの遊ぶ姿を愛くるしく描いています。
「きのこのかさ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/b7/ec/j/o0716096013360850347.jpg?caw=800)
[ストーリー] どしゃぶりの雨が降ってきて、ありが小さなきのこのかさで雨宿り。びしょぬれのちょうやこねずみやすずめも、ぎゅうぎゅうにつめて雨宿り。
そこにきつねに追いかけられたうさぎがやってきて…。
「にゃーおといったのはだれ?」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/30/54/j/o0662096013360850359.jpg?caw=800)
[ストーリー] こいぬが昼寝をしていたら、「にゃーお!」と鳴き声が聞こえます。その正体を突き止めようと探しまわります。
出会う動物などの鳴き声を聞き、さんざんなめにあいながら、やっとその鳴き声の正体を知り…。
「いろんな おおきさの くるまのわ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/0e/d1/j/o0701096013360850376.jpg?caw=800)
[ストーリー] 切り株の上の小さな家に、ハエとカエルとはりねずみとおんどりが暮らしていました。
森に出かけたとき、ちょっと変わった四つの輪の大きさが違う荷車を見つけ、持って帰ることに。
運ぶのに難航すると、はりねずみは"必ず役にたつ"と輪だけを外して、それぞれ転がして家路に着きました。
動物たちは輪を利用して役にたつものを作り、バカにしていたうさぎを大歓迎します。うさぎは恥ずかしくなり…。
「ちいさなふね」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/16/c7/j/o0707096013360850391.jpg?caw=800)
[ストーリー] みんなで小川にやってきて、カエルだけは水のなかにぴょーんととびこみます。他の子たちは泳げません。みんなで力を合わせて船を作りました。
「たすけぼう」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/f5/65/j/o0716096013360850411.jpg?caw=800)
[ストーリー] 家に帰るはりねずみとうさぎ。はりねずみは道にあった長い棒を拾います。不思議がるうさぎに"これはただの棒じゃない。たすけぼうっていうんだ"と、はりねずみ。
そうです。この棒が次々とふりかかるうさぎの災難を助けるのです。はりねずみは感謝するうさぎに、たすけぼうをプレゼント。
本当の意味を知ったうさぎ。
"たいせつなのは ぼうじゃなくて、かしこいあたまと、やさしいきもちなんだね!"と悟ります。
「おんどりとえのぐ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/ac/36/j/o0719096013360850426.jpg?caw=800)
[ストーリー] 男の子はおんどりの絵を描いて、色を塗り忘れてしまいました。
散歩に出かけたおんどりは、絵の具さんに助けられ、ほんとうのおんどりになりました。
「きまぐれな めすねこ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/82/36/j/o0716096013360850435.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/61/87/j/o0800095513360850445.jpg?caw=800)
[ストーリー] 絵を描いている女の子に、やってきた知りたがりやのトラねこは、次々に質問します。
女の子はトラねこの質問に答えながら、どんどん絵を描いていき…。
結局、女の子の絵を気に入らず、ぶりぶり怒って帰ってしまうトラねこちゃん。
「おしょうがつのもみのきまつり」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/b9/0f/j/o0716096013360850462.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150709/11/petsuko-0611/b6/15/j/o0800093013360850486.jpg?caw=800)
[ストーリー] 12/31のもみのきまつりに、肝心なもみのきがない子どもたちは、さむさむおじいさんに手紙を書きます。
雪だるまが郵便屋さん。犬のボービクと一緒に届けに行くことに。
すごい吹雪にあって、粉々にくだけてしまった雪だるま。
森の動物たちに助けられ、やっとさむさむおじいさんに手紙を渡し、もみのきは子どもたちのもとへ…。
雨でどんよりした日、ステーエフの明るく無邪気な絵本に、少し救われたような気がします。