![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/80/59/j/o0703096013358228338.jpg?caw=800)
『おじさんのかさ』佐野洋子/作・絵
( 銀河社 1974年初版/ 講談社 1992年)
"ポタポタ、ポポポポ""ポンポロロン"と、隣家のよろい戸から雨が滴る音が聞こえると、雨が強く降っているという合図。
シトシト降っているときは聞こえません。"ポンポロロン"といえば、佐野洋子さんの『おじさんのかさ』の絵本。
りっぱな🌂傘を持っているおじさんは、傘をぬらしたくありません。
いつも出掛けるときは持っていくのに、どんな状況でも傘を開きません。
子どもが頼んでも聞こえないふり。
でも、おじさんは子どもがうたう、
「あめが ふったら ポンポロロン
あめが ふったら ピッチャンチャン」
の声にひかれ、とうとう傘を開きます。
「ぐっしょり ねれたかさも いいもんだなぁ。だいいち かさらしいじゃないか。」
と、りっぱな傘を見てうっとり。
…🌂傘をさして、雨のポンポロロンの音を聞くと、『おじさんのかさ』の絵本を、ついつい思いだしてしまいます。
あと、トトロかなァ。
🚏バス停のあのシーン。トトロが傘を開いて、雨音を聞いて"よろこびィ~"のあのシーン。
大好きな雨の絵本は、ピーター・スピアーの『雨、あめ』(1984年/評論社)。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/60/15/j/o0800070613358228365.jpg?caw=800)
以前にもピーター・スピアーの『ホラ すてきなお庭でしょう』や『せかいのひとびと』の絵本についてblogで書きました。
オランダ出身のスピアーの絵は、細密な線描で水彩のソフトな色づかい。
それでいて明るくエネルギッシュに、自然もいきいきと、
それでいて一画面一画面の絵が情緒的なのです。
字のない絵本なので絵が語り、
雨の日の子どもたちの情景を、
きらめく感受性にあふれる様子を、
(…いつも書きますが、)
幼い心を大切にあつかい、小さなものに心を寄せて描いています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/79/52/j/o0800044413358228385.jpg?caw=800)
スピアーの描く見返しの庭が理想の庭。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/e1/30/j/o0740096013358228402.jpg?caw=800)
わたしも排水口に流れる葉っぱを見るのが、いまだに好きです。
子どもの頃の雨の日は、同じようなことをしていました。
誰もが経験のあることでしょう。
この絵本に文字はいりません。
想像しながらページを繰ります。
一場面ごとに自分と向き合い、
思い出をたどりながら見ると、
こんなに楽しい絵本はありません。
大人になっても、この子たちと同じことをしたい衝動に駆られ、誰も見ていなければ…めちゃめちゃ遊びたい…と思わせる絵ばかり。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/1d/c3/j/o0716096013358228422.jpg?caw=800)
近くに玉川緑道がありますから、遊びたいッす。
歳をとるごとに幼児性が増し、木の枝や石を拾ったり、虫を探したり、川の流れをいつまでも見ていたり。
でも、この絵本のように姉弟が遊んでいるから絵になるわけで…と、思ったりして。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/41/23/j/o0720096013358228430.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/ba/3e/j/o0541096013358228442.jpg?caw=800)
姉弟の雨の1日の夜の場面。
ともに雨の日を過ごしたような気持ちになります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150706/17/petsuko-0611/1d/d1/j/o0720096013358228452.jpg?caw=800)
後ろの見返しには、翌日の快晴シーンの絵。梅雨真っ盛りの今、ぱきーんと晴れた絵は、あまりにも憧れの恋しいシーン。
季節はめぐります。
晴の日☀が待ち遠しい。
*14年度の日本サッカー協会の女子の登録選手は4万8300人。米国は150万人…という記事が、先日の朝日新聞に載っていました。
環境が不十分のなか、
ちっさな国のちっさな娘たちは、
最後まで走りきりました。
なでしこたちに👏。