「良い知らせを伝える者の足は山々の上にあって、なんと美しいことよ。平和を告げ知らせ、幸いな良い知らせを伝え、救いを告げ知らせ、『あなたの神が王となる』とシオンに言う者の足は。聞け。あなたの見張り人たちが、声を張り上げ、共に喜び歌っている。彼らは、主がシオンに帰られるのを、まのあたりに見るからだ。エルサレムの廃墟よ。共に大声をあげて喜び歌え。主がその民を慰め、エルサレムを贖われたから。主はすべての国々の目の前に、聖なる御腕を現わした。地の果て果てもみな、私たちの神の救いを見る。去れよ。去れよ。そこを出よ。汚れたものに触れてはならない。その中から出て、身をきよめよ。主の器をになう者たち。あなたがたは、あわてて出なくてもよい。逃げるようにして去らなくてもよい。主があなたがたの前に進み、イスラエルの神が、あなたがたのしんがりとなられるからだ。」
イザヤ書52章7-12節
ＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥという曲がありますが、その驚くべき恵みって何だろう、という部分が歌ばかりが先行している感じをよくします。もちろん分かっていて歌っている人もいますが。では、その驚くべき恵み、ＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥとはなんでしょう。何か自分にとって良いことがあったら、それがＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥ？いえ、神様がなされることすべてがＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥです。究極的には御子イエス様の救いなのですが。一回こっきりではない、ここから始まるのです。私たちはこの神様が与えてくださった究極の恵み、ＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥの内を今日も歩もうではありませんか。ここに神様のすべてが注がれているのだから。
さて、↑は古代イスラエルのバビロン捕囚期～捕囚後について神様がイザヤを通して預言された続きです。ここまで神様はイスラエルを見捨てられず、捕囚中も守り、ついにはバビロン捕囚からの解放のために、メド・ペルシャの王クロスをたて、イスラエルを救い出すことを約束されました。たとえ誰が見捨てようとも、神様はその御手にあなたへの愛を刻み、見捨てず、十字架への道、彼ら・あなたへの救いを諦めず、怒りの杯を飲み干し、最後までその愛をやめずに実行されることを約束されるのでした。あなたの慰めとなるため、救いとなるため。救われ、恵みの時、救いの日を迎えさせて下さった、今あなたのもとに届いていると。
神様はなお「良い知らせを伝える者の足は山々の上にあって、なんと美しいことよ。平和を告げ知らせ、幸いな良い知らせを伝え、救いを告げ知らせ、『あなたの神が王となる』とシオンに言う者の足は。聞け。あなたの見張り人たちが、声を張り上げ、共に喜び歌っている。彼らは、主がシオンに帰られるのを、まのあたりに見るからだ。エルサレムの廃墟よ。共に大声をあげて喜び歌え。主がその民を慰め、エルサレムを贖われたから。主はすべての国々の目の前に、聖なる御腕を現わした。地の果て果てもみな、私たちの神の救いを見る」と語られます。良い知らせを伝える者、と仰ります。そう、どんなに良い情報を持っていても、それを伝える「誰か」がいなければ何の意味もありませんよね。
今神様がイザヤを通して語れているのは、国内的には悪王マナセの圧政に苦しみ、対外的にはバビロンの台頭によって苦しむばかりです。いったいどこに救いがあるのか、と思う状態です。さらにはやがてそのバビロンによって捕囚されていくという、どこに希望があるのか、というわけです。現実的には絶望しかありませんでした。
ただ神様は捕囚前も語られているだけではなく、捕囚中も語られ、やがて捕囚から解放するという約束をされているわけです。そんなことを言っても、と彼らは疑い迷いますが、神様は良い知らせをすでに届けられていた、正確には良い知らせそのものの神様が彼らの内にもう届いていた、おられた、そのお心はそこに注がれていたのでした。だから彼らの内に語られているのです。
良い知らせ、それを自分にとって良いか悪いかでえり分けてはどうにもなりません。私たちもそうです。何か自分に都合の良いことがあったら、良い知らせ、驚くべばかりの恵み、と言っても、自分にとって都合が悪ければそんなものはなかった、神様はいない、という。果たしてそうなのでしょうか。
神様はここで「あなたの神が王となる」と宣言されています。一時的な王が何かをするのではない、ここまで神様はイザヤを通してこの天地万物が造られる前からその御業を、愛を現されていたことが語られてきましたが、その神様が王としてとこしえに治められるのです。その神様が保証してくださっているのです。いつかなるよ、とかいつかいいことをするよ、ではなく、すでに神様が良いことをし続けて下さっているのです。良い知らせは彼らの都合で起こったのではなく、神様ご自身が良い知らせ、その御業を、恵みをなし続けて下さっていたのです。民は、私たちは自己都合で神様にお願いしたり、時に排除したりして思い悩みますが、本来は神様が良い知らせで満ち溢れさせてくださっているのです。
イスラエルの民はそれでも何度も何度も神様の恵み、救いにありながら拒否し続けていた。もうそんな神様の愛を受ける資格がどこにあるのでしょう、と言わんばかりに。同じように私たち人間はどれだけ神様から離れ、自分の都合に生きていたことだろう。しかし、良い知らせは、神様はそれでも何度も何度も、訪れていた、いやそれでも見捨てられない、と訪れてくださるとここで宣言されているのです。悲しみを喜びの知らせと変えるために、神様はあなたに良い知らせをもたらしてくださるのです。
神様は続けて「あなたの見張り人たちが、声を張り上げ、共に喜び歌っている。彼らは、主がシオンに帰られるのを、まのあたりに見るからだ。エルサレムの廃墟よ。共に大声をあげて喜び歌え。主がその民を慰め、エルサレムを贖われたから。主はすべての国々の目の前に、聖なる御腕を現わした。地の果て果てもみな、私たちの神の救いを見る」と語られます。神様は、たとえ廃墟にされようとも、その良い知らせが届く、その良い知らせを現されることをここで約束されているのです。彼らの時代から言えばバビロン捕囚で囚われている、その中からメド・ペルシャのクロス王を通して解放される日が来る、という約束です。彼らは囚われの身、しかし神様は見張っていなさい、と。実際囚われの日々の中でも神様は何度も彼らを救い出しました。民族虐殺の危機の中でも神様は神様を恐れるイスラエル人の宦官を通して何度も助け出されました。最後は神様ご自身がクロス王の内に働かれて彼らを救い出されます。神様が慰めてくださるのです。
神様はある時になったら、罰を散々受けたら仕方がないから解放しよう、赦そう、ではなく、初めからそこにおられた、私たちが気付かない中にあって神様は確かにそこにおられた、良い知らせはすでにそこにあった、おられたのです。神様のなさることは地の果てにまで、私たちの思いもよらないところにまで至るのです、その恵みを本来受けるに値しないものにさえ。
神様はすでに良い知らせとしてイエス様を私たちの間に住まわせてくださった、もう届けられているのです。あなたの人生にイエス様はいますか？神様は「あなたがたは、あわてて出なくてもよい。逃げるようにして去らなくてもよい。主があなたがたの前に進み、イスラエルの神が、あなたがたのしんがりとなられるからだ」と語られています。
かつてイスラエルの民が出エジプトを神様に導かれて果たした際、神様は雲の柱・火の柱をもって彼らの前を進み、またしんがりとして守られていました。それだけではなく、神様ご自身が彼らの内に住まわれ、守られていた、神様がそこに住まわれるからこそ、そこに本当の救いがあったのです。途中イスラエルの民は、荒野ゆえの食糧困難、また周辺国との戦い、様々な誘惑など問題が山積していました。しかし、神様は彼らの全生活においてすべてを満たされていたのです。
モーセは約束の地に入る直前、その荒野の40年の旅を振り返りつつ、神様に導かれ、「四十年の間、あなたがたに荒野を行かせたが、あなたがたが身に着けている着物はすり切れず、その足のくつもすり切れなかった。あなたがたはパンも食べず、また、ぶどう酒も強い酒も飲まなかった。それは、『わたしが、あなたがたの神、主である』と、あなたがたが知るためであった」と語りました。途中第1世代は神様に散々逆らい離れた結果、ヨシュアとカレブという人以外は滅びましたが、それ以外の人は今約束の地に入り、しかも多くの問題、戦いなどを通っても、なお神様はその荒野での40年の間守られ、しかも着物は擦り切れず、その足の靴も擦り切れない、というあり得ないことをなして下さったのです。
神様は彼らの一部だけではなく、心身ともに、その身も心も、一切守られてきたのです。神様がある時前を行き、ある時後ろを行く、ある時だけ共におられるのではなく、むしろ彼らの全生涯、歩みにおいて良い知らせ、恵みを注ぎ続けて下さったのです。神、主として彼らの内に共におられ、恵みに満ち溢れさせてくださった、神様の良いもの、良い知らせであふれさせてくださったのです。
神様はあなたの内に住まわれたいと、罪故に追い出すのではなく、むしろ私たちの内にある様々な問題、何より罪から解放すべくイエス様を人として生まれさせてくださり、その間に住まわれたのです。それなのに、「去れよ。去れよ。そこを出よ」と神様が私たちを連れだしてくださるはずが、私たちが神様に向かって去れ、出ていけ、などと言っていないでしょうか。
神様はあなたの前を進み、そのしんがりにもなられるのです。神様は私たちの前を危険から、様々な悪から守られ救うために行き、あなたに語られ、いのちの道へと導いて下さる。私たちが知らない前のこと、未来の事、神様はその道を切り開いてくださる。その道を共に進んでくださるのです。しんがり、これもとても大事な話ですよ？いいですか、しんがりというのは一番安全そうで一番危険なんですよ？敗走する、敵に背を向けなければいけない時に一番危険にさらされる場所だからです。
私たちの思い煩い、痛み、何より罪による死の刑罰、死によって打たれる事がないように、むしろイエス様が私たちのしんがりとなり、私たちの身代わりに罰を受けられ、十字架で死なれたのです。多くの群衆が裏切り、弟子たちも恐れて逃げ出した、それならイエス様も見捨てて良いだろうに、イエス様はこの良い知らせを取り下げることなく十字架から最後まで降りることなく死に従われたのです。そして3日目によみがえられたことによって、このイエス様の十字架の御前に悔い改め立ち返る全ての人の罪を赦し、神様の子として迎え入れてくださったのです。命がけでこの良い知らせを私たちに届けてくださったのです。この良い知らせがあなたにも届いたのです。イエス様にあって神様との和解が赦されたそこにどれだけの恵みが待っているだろう。
私たちは、この良い知らせを聞いて終わりにしてはいけません。この良い知らせ、イエス様の十字架のことばは、滅びに至る人々には愚かであっても、救いを受ける私たちには、神様の力なのです。あなたがイエス様の救い、良い知らせを受け取る時、あなたの全生涯をイエス様がＡＭＡＺＩＮＧ・ＧＲＡＣＥで覆われるのです。あなたはこの恵みを、良い知らせを受け取っていますか。またこれを自分の内に留めるのではなく、私たちはこのイエス様と共に歩み、地の果てまで世に仕え、その良い知らせを届けたいものです。神様がそこから御国を広げられ、驚くべき御業を目撃する日が必ず来るから。
