やがて咲く花を期待して(大正12年の出来事) | 子育て休職中牧師の聖書のおはなし

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東京で牧師をしておりましたが、子育てのため一時的に北海道に移住しました。
「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」と語られた神様からのラブレター・聖書から少しずつ分かち合わせていただきますね(*^_^*)

ゲルトルード・キュークリッヒさんは、キリスト教幼児教育を広め、教育者を育てるために、25歳、大正11年に日本に来日しました。しかしその翌年大正12年、関東大震災が起こり、関東全域のニュースに「すぐ帰れ」と言わしめるほど、とんでもない被害がありました。

 

ところが、ある朝、みすぼらしいバラックの前にきれいな朝顔が開いているのを見て、彼女はハッとしました。今まで気が付かなかったが、ミカン箱や空き缶に土を入れて、どこから手に入れたか朝顔の苗を人々は育てていたのです。壁も畳も、風呂もない、食器も、布団も着るものもないのに、表には赤・白・水色の可憐な朝顔の花を咲かせているのです。よく見ると、他の家でもトタン屋根にひもを張って朝顔のつるを這わせているのです。

 

この焼け野原でも花を愛し、花を育てようとする日本人の心に、キュークリッヒは感動して深い親しみを覚えました。彼女が花が大好きだったからです。この優しい心の国民と自分の生涯を共にしよう、日本に留まって日本のために出来るだけの事をしよう、と彼女は決心しました。

 

「私は焼け野原に朝顔を咲かせる日本の土になりたいと思います。私は一生涯、日本に留まります。」

 

ちなみに彼女は第2次世界大戦中も危険を顧みず、日本に留まり、53年間日本に留まり、78歳で召天、日本の土となりました。

 

*今の御時世、何もない、どうにもならないと感じるかもしれません。

しかし、それでもあなたが植える種は、決断は、やがて花を咲かせる。イエス様が。何より、イエス様は人となって、迫害も恐れず、私たちの土となるべく人となって生まれてこられ、私たちの重荷も罪も全部背負われ十字架で死なれた。しかし復活と共に、あなたにも復活の命が注がれ、あなたに新しい命の花を咲かせてくださる。イエス様自身があなたの命となられた。