気ままな日常を綴っています。 -23ページ目

気ままな日常を綴っています。

いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

(物語)

「悪党、人殺し」という激しい叫び声がして、その時痩せた蒼白な女が、子供を抱き抱え、プラトークを引き千切られて髪を振り乱して戸口から飛び出し、階段を駆け降りて行きました。フェラポントフがそれを追って出て来ましたが、アルバートゥイチを見ると「おや、お発ちかね❓」と聞きました。

アルバートゥイチは、その問いには答えず、買い物を片付けながら、宿料はいくら払ったら良いか❓と聞きました。

 

「今、計算しますから❗️どうです、知事の所へ行きましたかね❓」とフェラポントフは聞きました。

「知事は、はっきりした事を言わなかった。」と、アルバートゥイチは答えました。

「こんな商売ですもの、とても持って逃げられやしねえ❗️ドロゴブージまで荷馬車1台につき、7ルーブリをふっかける始末さ。だからわしはいつも言うんだよ。奴らにゃ良心っちゅうものがねえって❗️」と、彼は言いました。

馬の支度が出来る間、アルバートゥイチはフェラポントフとお茶を飲みながら、小麦粉の値段や、今年の作物の出来や、刈り入れに好適の天気である事を語り合いました。

 

アルバートゥイチは買い物をまとめて、呼びに来た御者に渡し、主人と勘定を済ませました。

庭から出て行く馬車の車輪や、蹄や、鈴の音が門の辺りに聞こえました。

もう日もだいぶ傾き、通りの半分が影になり、反対側の半分に明るい日差しが落ちていました。

アルバートゥイチは窓を覗いてみて、戸口へ歩き出しました。

ふいに遠くで砲弾が風を切り、炸裂したような奇妙な音が聞こえました。と思うと、一斉砲撃の砲声が轟き渡り、窓ガラスがピリピリと震えました。

 

アルバートゥイチは通りに出ました、方々で砲撃が空を切る唸りや、市中に落下する音や、榴弾が炸裂する音が聞こえました。

しかしこれらの音は、市外の方で轟き渡っている砲声に掻き消されてほとんど聞こえず、住民達の注意を引きませんでした。

これは四時を期して、ナポレオンが指令した130門の砲によるスモーレンスク一斉砲撃でした。

住民達は、最初のこの砲撃の意味がわかりませんでした。

落下する榴弾や砲弾の音は、初めは住民達の好奇心を掻き立てました。

フェラポントフの女房は、ぴたりと泣くのをやめて、子供を抱いたまま門の側へ出て行き、黙って群衆を眺めたり、砲声に耳を澄ませたりし始めました。

料理女と店番の男も門の所へ出て来ました。

みんな珍しそうに目を輝かせて、頭上を飛び過ぎる砲弾を見極めようと努めました。

しかし、砲弾は彼らの近くには1発も落下しないで、皆、頭上を飛び過ぎて行きました。

アルバートゥイチは、幌馬車に乗り込みました。

主人は門の側に突っ立っていました。

 

「どこへでも顔を突き出しやがる❗️」と、彼は、通りの角の方へ寄って行った料理女に怒鳴りつけました。

彼女が戻りかけた時、すぐ近くに閃光が走り、何かが破裂して煙が通りを包みました。

「ばか、何をしているか❗️」と、叫んで、主人は料理女の方へ駆け寄りました。

その瞬間、女達の悲鳴が起こり、子供が怯えて泣き出し、真っ青な顔をした人々が料理女の周りに集まりました。

「ああ。。苦しい。。皆さん❗️私を殺さないで❗️後生です。」

料理女は、榴弾の破片で砕かれたバケツを抱いたまま台所へ運び込まれました。

アルバートゥイチと、御者と、フェラポントフの女房と子供と庭番は、地下蔵へ逃げ込んで耳を側立てていました。

大砲の轟音と、砲弾の唸りと、全ての音を圧する料理女の悲痛なうめき声が一瞬も止みませんでした。

女房は、赤ん坊を揺すってなだめたり、誰かが地下蔵へ入って来る度に、表に残った夫の安否を聞いたりしていました。

店番の男が地下蔵へ降りてきて、主人は男衆達と一緒に、スモーレンスクの守護神の聖像に祈願しに寺院に行っている、と女房に伝えました。

 

夕暮れになるに連れて砲撃も静かになりだしました。

アルバートゥイチは、地下蔵を出て戸口に立ち止まりました。

さっきまで澄み切っていた夕空がすっかり煙に覆われていました。

砲声はピタリと止み、市には静寂が垂れ込めていました。

わずかにうめき声や、遠い呼び声や、火事のはぜる音がその静寂を破るだけでした。

料理女のうめき声はもう止んでいました。

市の西側から火の手が上がり、黒い煙の渦が広がって行きました。

 

通りには、列を乱した雑多な軍服の兵士達が様々な方角に向かって歩いたり走ったりしていました。

アルバートゥイチの見ている所で、何人かの兵士達がフェラポントフの庭の中へ駆け込んで行きました。

アルバートゥイチは門の所へ出て見ました。

どこかの連隊が、通りをせき止めて、慌ただしく退却して行く所でした。。

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(解説)

アルバートゥイチは買い物をまとめて、呼びに来た御者に渡し、フェラポントフと勘定を済ませ通りに出ました。

方々で砲撃が空を切る唸りや、スモーレンスク市中に落下する音や、榴弾が炸裂する音が聞こえました。

これは四時を期して、ナポレオンが指令した130門の砲によるスモーレンスク一斉砲撃でした。

しかし、スモーレンスクの市街地に当るガチェンスコエでは、まだ『遠い話』のように思えます。。

この市街地(ガチェンスコエ)の住民達は、最初のこの砲撃の意味がわかっていません。

そして、まるで見物客のように、みんな珍しそうに目を輝かせて、頭上を飛び過ぎる砲弾を見極めようと、外に出て行きます。

 

アルバートゥイチは、幌馬車に乗り込み、フェラポントフは門の側に突っ立っていました。

そ、その時、フェラポントフの使用人の料理女が通りに飛び出して行ったので、フェラポントフは「危ない❗️」と怒鳴りつけます。

彼女が戻りかけた時、すぐ近くに閃光が走り、何かが破裂して煙が通りを包みました。

その時、初めてガチェンスコエの街も危険に晒されている❗️と住民達は気づきます。

料理女は、榴弾の破片で砕かれたバケツを抱いたまま台所へ運び込まれました。

アルバートゥイチと、御者と、フェラポントフの女房と子供と庭番は、地下蔵へ逃げ込みました。

大砲の轟音と、砲弾の唸りが鳴り続けました。。

フェラポントフは男衆達と一緒に、スモーレンスクの守護神の聖像に祈願しに寺院に行って祈ります。

 

夕暮れになるに連れて砲撃も静かになりだしました。

アルバートゥイチは、地下蔵を出て戸口に出て行きます。

さっきまで澄み切っていた夕空がすっかり煙に覆われていました。

市の西側から火の手が上がり、黒い煙の渦が広がって行きました。

通りには、列を乱した雑多な軍服の兵士達が様々な方角に向かって歩いたり走ったりしていました。

そして、何人かの兵士達がフェラポントフの庭の中へ駆け込んで行きました。。。

ーーー

戦火は、スモーレンスク市内だけでなく、フェラポントフの住む市街地のガチェンスコエも及んで来ているのですね。

住民達は、今初めて身の危険を感じた、という瞬間を描いています。

街には算を乱した(ロシア)兵達が逃げ惑っています。

街には火が放たれ、煙がもうもうと立ち、空をも暗雲が漂っているのでした。。

 

お早うございます♪  今朝は、令和8年1月8日の日記です♪

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こんばんはー♪  現在18時59分です♪

室温は11.2度。湿度は30%です。

 

今日は13時過ぎから新天町に遊びに行って、それから大丸に菓子折りを買いに行って(9階の不動産投資家に、キッチンの天井の水漏れの件で上のルーフバルコニーで工事あるかもしれないのでヨロピク〜♪っていう挨拶の為)、それから大阪王将でご飯を食べていたので、帰宅は17時過ぎでした。

流石に遊び過ぎたので、リビングの窓拭きとトイレ掃除を『日没前』に済まそう💦と躍起になっていたので、なんかこんな時間になっちまいました💦

 

はい。今朝はこの時間(5時15分)です。

鍋の残りでおじやをする予定だったのをすっかり忘れて、きな粉餅で朝ごはんをしました(^。^)

美味しかったです💞

 

窓拭きもせずに(寒いので💦)、なんか英語を眺めていました。

もう11時ですけれど💦

本業の方は、ま。手持ちので良い感じのが有ったのでまあまあ楽しかったとは思います。

しっかしソフバンGがだだ下がりでしたね。ま。あれは忘れた頃にやってくるのでいいでしょう。

 

で、お昼ご飯は朝忘れていたおじやを作りましたが、卵を入れて、ちょっと考え事(なんで下がるんかい💢というつまんない考え事でちっとも深刻ではありません💦)をしていたら、卵がすっかり固まってしまいました💦

でもね、私は、しっかり固まった卵の方がお好みなんです(^。^)

美味しかったです💞

 

そうそう。。『ベン・ハー』届きました。

発刊が昭和41年の本で、定価が130円ですね。。(私はポイント利用で233円で購入)

 

最後の本の紹介を見て、良く近所の本屋にお小遣いを持って行って買っていましたねー。

昔は本屋が充実していましたものね。

1冊70円とか100円とか。。高くてもせいぜい200円ですね。懐かしいですね✨

 

13時過ぎから外に出ました。

河津桜はまだまだね〜✨

 

今日は風が冷たかったでが、良いお天気でした。

 

日本スイセンが良い香りです*・゜゚・*:.。..。.:*・'

 

はい。マクドナルド新天町店。

 

大丸で9階の不動産投資家に差し上げる焼き菓子を買って〜っと♪

帰宅後、9階にお届けしましたが、その時の感想については後日書くかもです(^。^)(➡︎感触はかなり良かったです✨)

管理会社、この人に対する苦情をエレベーターの中に『貼り出し』してましたけど、あれはマズかったと思うわ💦

9階に住める人間はかなり限られてくるから、気分を損ねたら大変だわ💦

向こうだって悪気ゼロで、下手に出てお願いという形にすれば、『ああ♪いいよ♪』でおしまいなんだから。

 

新天町に大阪王将があるので、フラ〜と寄りました。

 

天津飯ってどんなのかなーと思っていたのですよ。

で、天津炒飯が美味しそうだなと思って注文しました♪

なんか。。物凄いボリュームです💥

 

中身、炒飯です。

初めて食べたのですよねー。

酢豚みたいな味かな❓と思いましたが、甘酸っぱくなくてむしろ醤油味っぽかったです。

この卵のふわふわは、泡だてて焼くんかな❓とか思いました。

天津飯って、中が白いご飯になるんですよねー。これってオカズどうするのかな❓とか思いますよね、中身が味付きご飯じゃなかったら。

 

う〜む。。。やっぱ、複雑じゃない方がお好みかな。。今度は炒飯単品だな。。と思いました。

ちょっと量が多すぎましたね💦少し残してしまいました💦 美味しかったですけれど♪

でも、充実感があって、大阪王将好きかもです💞

 

で。17時過ぎに帰宅して、運動運動❣️とワッサワサ窓拭きをしてトイレ掃除をして、いつもの家事をこなして日記にたどり着きました。

今日はこんな感じです♪

 

今日も、良い一日をお過ごし下さいね💞

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(余談)

The Japanese government plans to provide around 1 trillion yen in aid for domestic artificial intelligence development over five years, it was learned Sunday.

日本政府は、国内の人工知能(AI)開発を支援するため、5年間で約1兆円の援助を計画していることが日曜日に分かりました。

  aid:援助、支援、助け(不可算)➡︎他に他動詞用法あり

   in aid for〜:〜の助けで

  domestic artificial intelligence development:国内での人工知能開発

  over five years:5年間で、5年以上に渡って

 

 A new company planned to be launched next spring with investments from more than 10 Japanese companies, including SoftBank Corp., is expected to apply for the aid.

来年の春に設立予定の新しい会社は、ソフトバンク株式会社を含む10社以上の日本企業から出資を受けています。この新会社は、政府からの支援を申請する見込みです。

  apply for〜:〜に応募する、〜を申請する、〜に出願する

  be expected to 不定詞:〜する見込みである、〜することが期待されている、〜する事が求められている

 

For the aid, the industry ministry plans to allocate around 300 billion yen in the government's fiscal 2026 budget.

経済産業省は、2026年度の政府予算で、ある支援策のために約3,000億円を充てる計画です。

   the industry ministry:産業省

  allocate:配分する、割り当てる、取っておく(他動詞)

 

The new company is expected to bring together engineers from SoftBank, Tokyo-based AI developer Preferred Networks Inc. and others.

新会社には、ソフトバンクグループ、東京に拠点を置くAI開発企業、その他からエンジニアが集まることが予定されています。

  bring together engineers from〜:〜からエンジニアを集める

  bring together〜:(人や物を)集める、まとめる  bring:連れてくる(他動詞)

(物語)

アルバートゥイチが知事公舎の側まで来ると、大勢の民衆やコサック兵が群がり、知事の旅行馬車が停まっていました。

正面玄関の階段で、アルバートゥイチは2人の貴族に出会いました。

その1人は顔見知りで、警察署長だった貴族で、興奮しながらまくし立てていました。

「これはいい加減な笑い事ではありませんぞ。1人者はいいさ、身一つで困ったところでーーたかが1人だ。ところがこっちは13人の家族持ちで、おまけに山程の家財道具だ。。何もかも失うような羽目に追い込んでおきながら、そんなザマで何が司令部だ❓。。くそ、強盗どもめ、片っぱしから縛り首にしてやりゃいいのよ。。」

「もういいじゃないか、よせよ。」と、もう1人が言いました。

「構うものか、聞かせてやりゃいいんだ❗️ふざけるな、わしらは犬畜生じゃないぞ❗️」と、元警察署長は言いました、そして振り向くと、アルバートゥイチに気づきました。

 

「おや、ヤーコフ・アルバートゥイチじゃないか、どうしてここへ❓」

「旦那様の言いつけで、知事殿の所へ、」と、アルバートゥイチは答えました。

「まあ、せいぜい聞いてくるさ、荷馬車1台無いようなザマに追い込みやがって❗️空、あれだ、聞こえるだろう❓」と、銃声の聞こえて来る方角を指しながら元警察署長は言いました。

「皆を破滅に突き落としやがった。。強盗どもめ❗️」と、彼はまた罵り散らして階段を降りて行きました。

 

アルバートゥイチは首を傾げて階段を登りました。

応接室には商人や女や役人達が詰め掛けて、黙って顔を見合わせていました。

書斎のドアが開くと、皆一斉に立ち上がって、そちらへ殺到しました。

アルバートゥイチは、人をかき分けて前方へ出て行きました。

そして次に役人が出て来た機を捉えて、役人の前につかつかと進んで2通の手紙を差し出しました。

「陸軍大将ボルコンスキー公爵閣下より、アーン男爵殿へのお手紙であります。」と、彼が極めて厳粛に意味有り気に唱えたので、役人は思わず彼のほうを向いて、その手紙を受け取りました。

しばらくすると、県知事がアルバートゥイチを呼び入れて気ぜわしそうに言いました。

 

「わしは何も知らされて居なかったのだ、と老公爵と令嬢に伝えてくれ。わしは上からの命令によって行動しただけなのだーーこれがその。。」と、県知事は、アルバートゥイチに1枚の文書を渡しました。

「ともあれ、老公爵のご健康が優れぬとしたら、モスクワへ行かれるとようわしは勧める。わしもすぐ発つのだ。伝えて欲しいのだが。。」

しかし、県知事がお終いまで言う前に、戸口から汗と埃にまみれた1人の士官が駆け込んで来て、何やらフランス語で報告を始めました。。県知事の顔に恐怖の色が現れました。

 

「行きなさい。」と、彼はアルバートゥイチに顎でしゃくって去らせると、何事か士官に尋ね始めました。

アルバートゥイチが知事の執務室から出ると、どうする術もわからない、すがるような視線が、一斉に彼に注がれました。

今は近くなり、益々激しくなるばかりの銃声に思わず耳を立てながら、アルバートゥイチは宿屋へ急ぎました。

 

県知事がアルバートゥイチに渡した文書は、次のようなものでした。

『スモーレンスク市は、未だいささかの危険にも直面しておらず、また、危機に脅かされる公算は極めて小なる事を、貴官に確言する。本官が1方から、バグラチオン公爵が他方から、スモーレンスク前面において合流すべく進軍中で、22日に合流が完了するはずであり、両軍が協力して、敵を撃退するか、さもなくば最後の1兵となるまで、喜官に委ねられている県の同胞を防衛せんとするものである。喜官はこれによりスモーレンスク市民の不安を除く完全な権利を有する事を知るべきである。なぜなら、2つのかくも勇敢なる軍により防衛される者は、その勝利を確信しても良いからである』

(スモーレンスク県知事アーン男爵へのバルクライ・ド・トーリ署名の指令書、1812年)

 

民衆は不安そうに市中を右往左往していました。

台所道具や椅子や家具類を山積みにした荷馬車がひっきりなしに家々の門から出て、通りを進んで行きました。

アルバートゥイチは、歩調を早めて門内に入ると、納屋の自分の馬車の所へ行き、馬を付けるように御者に言いつけると、家の中へ入って行きました。

 

主人の居間で子供の泣き声と、女のもだえ泣き、フェラポントフの腹立たしげな声が聞こえていました。

入り口で料理女が怯えた雌鶏のようにガタガタ震えていました。

「死ぬような目に遭わせたんですよ、おかみさんを殴りつけて❗️さんざん引きずり回して。。」

「どうしたんだ❓」と、アルバートゥイチは聞きました。

「一緒に逃げようって頼んだんですよ、女ですもの❗️連れて逃げてくれ、私と子供を見殺しにしないでくれ、ってさ。みんな逃げていくのに、どうしてうちだけぼんやりしているのさ❓って言ったら、いきなりひっぱたいて大変な騒ぎなんですよ❗️」

アルバートゥイチは、『それで良いのさ』という風に一つ頷いて、もう後は聞こうともしないで自分の買い物の置いてある部屋へ歩いて行きました。

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(解説)

アルバートゥイチが知事公舎の側まで来ると、大勢の人々が押しかけています。

ところが知事は、馬車を準備してもうスモーレンスクから逃げる準備をして執務を取っているのですね。

(この知事も無責任な感じに描かれているように思います。)

正面玄関の階段で、アルバートゥイチは2人の貴族を見かけます。

どうやらスモーレンスクにはフランス軍が攻撃を仕掛けてる可能性が濃厚な様子で、住民達は、まさに寝耳に水のような出来事で、家族や家財をどうやって避難させたらいいのか途方に暮れている様子です。

 

応接室には商人や女や役人達が詰め掛けていましたが、アルバートゥイチは、ボルコンスキー老公爵の名前の権威で県知事に無事面会する事が出来ます。

しかし、県知事のアーン男爵は、自分こそ何も知らされていなかったのだ、と言い訳して、老公爵らはモスクワに避難すべきだと進言し、第1軍の司令官バルクライ・ド・トーリからの文書を手渡します。

その時、戸口から汗と埃にまみれた1人の士官が駆け込んで来て、何やらフランス語で報告を始めました。。県知事の顔に恐怖の色が現れます。

フランス軍が攻撃を開始した、という情報だったようです。

 

バルクライ・ド・トーリの文書は呆れた内容でした。

バルクライ・ド・トーリ軍とバグラチオン軍がスモーレンスク前面において(多分7月22日に)合流するから、スモーレンスク市は何の心配も無い、という無責任極まりない内容でした。

本来なら、軍が市を守れたとしても、いち早く市民に避難させるべきではないか。。というトルストイの非難が裏に隠されていますね。

攻撃が始まってからでは、逃げる術もかなり限られます。馬車の用意も出来ないで、病人も女も子供も着の身着のままで走って逃げるしかないでしょう。。

 

とにかくアルバートゥイチは、まだ具体的に何が起きているのか把握できないままに、どうやら危険が身に迫って来ているらしいと感じ、歩調を早めて門内に入ると、納屋の自分の馬車の所へ行き、馬を付けるように御者に言いつけると、家の中へ入って行きました。

宿では主人のフェラポントフと「逃げよう」と泣いて促すおかみさんが大喧嘩をしている最中でした。

フェラポントフは、「フランス人なんか怖がって❗️」と言っておかみさんを引っ叩きますが、そうも言っていられない事態が刻一刻と迫って来ます。。