マイセン(40) 飾り皿 「ヴェッターホルン 山岳風景の絵」 1870年頃  | 気ままな日常を綴っています。

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1880年ごろのマイセンでは、「名画シリーズ」と言うカテゴリーの作品群があります。

これは、アウグスト3世が絵画を集めるのが趣味で、王のコレクションの中から名画を磁器に写し取った作品が19世紀後半に作られました。

おそらく、19世紀後半のマイセンの作品としては、すべての技術が結集された最高傑作と言っても過言ではありません。

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(ここからはアンティーク・アーカイヴさんの記載をお借りします:「手紙を読む少女」に記載された説明文より。)

マイセンの名画シリーズの多くがそうであるように、「手紙を読む少女」もドレスデン国立美術館に所蔵されている絵画からマイセン磁器に模写されました。この絵画は、アウグスト三世時代、1742年にレンブラント風の作品として、ドレスデン王立絵画館に収蔵されたものです。18世紀当時、ドイツではオランダの絵画が流行しており、特にレンブラントは非常に高く評価されていました。ドレスデンのコレクションにもレンブラント風の絵画が多く蒐集されましたが、「手紙を読む少女」もこうした作品の一枚でした。しかし、1858年にフェルメールというきわめて優れた巨匠の作品と認められ、一連の室内情景シリーズの始まりであると位置づけられました。それまで忘れられていたこの作品は、改めて人々の大きな関心と賞賛を呼んだのです。

19世紀には18世紀の王侯とは別に、新たな貴族や富裕層が出現していました。かれらは昔の王の権威の象徴を熱烈に欲しましたが、もちろん「手紙を読む少女」のような絵画は手に入れられません。そこに、マイセン磁器の需要があったのです。客間や食卓を飾る磁器作品は依然として高級品でありステータスシンボルでした。名画を写した陶板画や飾り皿はこうした多くの富裕層の需要に応えるものだったのです。

また、この時代の磁器の絵具や焼成技術はほぼ究極に達し、最高の水準にありました。 
お金に糸目をつけない新富裕層の需要を、マイセンは言わばてぐすねを引いた状態で待ち受けていた訳です。この状況でよい物が出来ない訳はありません。

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マイセン 飾り皿 「ヴェッターホルン 山岳風景の絵」 1870年頃 23cm

(19世紀ドイツロマン派の絵画を写したものと思われますが、原画の特定はできてい
ません。参考の絵画はロベルト・シュルツという画家が同風景を描いたものです。
ヴェッターホルンというのは、スイスアルプスの山ですが、左側に小さく描いてある
雪を頂いた山がヴェッターホルンです。風景画というジャンルは、磁器絵付けの中でも
もっとも難しいものとされ、アンティーク市場でもめったに出てきません。)

 

この透かしと金彩は、全て手作業でなされています。

額装していますので、撮影が困難で見難いと思います。

 

   (この⬆︎の絵画が、アンティーク・アーカイヴさんが原画ではないか、と思われている絵画です。)

 

(以下は、ロムドシンのカタログから。全て名画シリーズです。)

 

 

 

 

 

 

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今日はここまでです。

今日も読んで頂きまして有難うございます💞