特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」 @東京国立博物館 | ヤンジージャンプ・フェスティバル

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東京国立博物館(以下、トーハク)にて6/22~9/12の日程で開催されている特別展『国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ(→概要はこちら)』に行ってきました!

 

 

こちらの展覧会。

当初は2020年に開催予定だったものの、約1年間延期。

 

昨年は同じくトーハクで開催予定だった『法隆寺金堂壁画と百済観音』が第1回目の緊急事態宣言の影響で中止。

なので、この展覧会は延期だという情報に安心したものの、1年経った今も緊急事態宣言(1か月ぶり。3回目)の真っ最中。

もしかしたら、本展も中止か!?と心配していたものの、今回は感染対策をしつつの開催とのことで、ほっと一安心。

開幕から1ヶ月後の7/22にようやく観に行くことができたのでした。

 

さて、今回の展覧会の主役である、聖林寺の十一面観音といえば、かつて妻と奈良旅行に行ったときに、彼女が旅行中に観た数多の仏の中で一番気に入ったと話していたこともあったので、一緒に行ってみようと誘ったのですが、そうなると3歳の吾が子の面倒を誰かが見なければならぬ。さて、どうしたものだろう・・・と考えた結果、思い切って家族3人で一緒に行くことを決意。

 

生まれて初めて仏像展に行くんだったら、できれば少しでも楽しんでもらいたいし、退屈して騒ぎ出したりしたらマズイし・・・ってんで、訪問する日程が決まり、事前予約チケットが取れてからは、彼の誕生記念に友人からプレゼントしてもらった仏たちが活躍する絵本で仏像への興味を植え付ける作戦を立ててみたり・・・・。

 

そんなこんなで、迎えた当日。

最高気温34度!という猛暑の中、2019年11月に訪問して以来、久々にトーハクへと向かったのでした。

 

 

さて、今回の特別展の会場は本館1階にある特別5室。

さほど広いわけでもない1室のみを使用した展示ゆえに、会場に入った瞬間に十一面観音の姿が目に飛び込んでくる!

 

いやはや、やはり十一面観音さん。

非常に端正なお姿。

 

肩のあたりは比較的がっちりと力強さがありつつも、ほっそりとした長い腕と、たおやかな手。

そして、流れるような天衣の表現のなんとも繊細なこと・・・・。

 

さらに本展覧会での見どころの一つは「十一面観音を360度ぐるり観覧」できるというところ。

というわけで、現地では絶対に観ることができない横顔。そして後ろ姿を心置きなく堪能できる!

はじめて拝見する背中の力強い美しさと、横から見る厚い胸板の力強さはちょっと想像以上でしたし、僕がこの方に持っているイメージ「力強さと繊細さの共生」という絶妙なバランス感覚を、また改めて実感できたなぁといった感じ。

 

展覧会初体験の吾が子も、少々怯えつつもニコニコと十一面観音さんの姿を見上げていたし、走り回ったり、大騒ぎしたりすることもなく過ごせていた(10数分程度で会場から出たがっていたけれど)し、良い体験ができたのではないかな・・・と。

そんなこんな、いろいろと印象深かった、展覧会だったのでした。

 

子連れだったということもあって、今回は音声ガイドも聴かなかったし、どっぷりと時間を掛けて鑑賞することもできなかったので、次回は同時開催されている「聖徳太子と法隆寺展」と合わせて、もう一度観に来ようかな。

 

8世紀に造像されて以来、はじめて東京で聖林寺・十一面観音さんに逢うことができる!というこの機会。

興味のある方は、ぜひお見逃しなく!!!

 

 

 

というわけで、僕のように子連れで十一面観音さんに逢いに行ってみたいという方。

7月20日(火)~9月5日(日)の期間中は、会場となりの特別4室で、親と子のギャラリー「まるごと体験!日本の文化 リターンズ」という催しを開催中。

 

スタンプを押すだけで浮世絵を描けたり、タッチパネルで「国宝 八橋蒔絵螺鈿硯箱」のオリジナルデザインが出来たり・・・と、楽しみながら文化に触れることができるイベントで、十一面観音展に飽きてしまった子どもたちも、これなら楽しんでもらえること請け合い!

 

コロナ禍やらオリンピックやらで、なかなか都心に出かけづらい昨今ではありますが、家族揃ってトーハクを楽しんでみるのはいかがでしょうか? オススメです!