突撃!アンコールワット 第一部(2001年9月)‐第三十五話 | peroの根無し放浪渡世日記

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バックパッカーで旅仲間からはperoと呼ばれています。金融業➡︎探偵➡︎通信関係➡︎エセ小説家。東京に単身移転後16年余り暮らし、2022年6月に故郷・和歌山へ。妻が他界して8年以上も経つのにまだ生きている。藤井弘司としての著書が数冊有り、密かに文学賞を狙ってます(笑)

こんばんは~、最近食欲が凄くてやや太り気味になってきたPeroです。

 

体重を減らすには、長い長い暑い国への旅が良いのですけどね。

 

 

突撃!アンコールワット

 

最初からお読みいただくには⇒ https://ameblo.jp/perorin/theme-10105199026.html

 

 

第一部(2001年9月)‐回顧旅行記

 

 この旅行記は過去にWebに載せたものを加筆修正しています。現在の旅の情報としては全く役に立ちませんので念のため!(いえ、多少は役立ちますよ!

 

三十五

 

 階段を登りきると今度は緩やかな山道に変わり、木々は殆ど無くて草が生い茂っている道をゆっくりと歩いた。左手には、山腹の斜面に作られた段々畑で数頭の馬がのんびりと草を食んでいる。トンレサップ湖を見下ろしながら、なんとも平和でのどかな光景である。

 

 

 

 

 しばらくその様子を観察していた。こんなに暑いのに馬たちは鹿毛に覆われた肌から汗ひとつ流していないのだ。考えてみれば、馬という生き物はかなり強靭ではないのか。

 雪の降る北国でも、カンボジアのように焼けるような暑い国でも、涼しげな顔をしている。犬なんぞは、こんな暑さでは口からだらしなく長い舌を出して、日陰でクターっと寝るだけだろう。猫にしたって冬はコタツやホットカーペットで丸くなって間抜けのように寝ている。

 

 そんなことを考えながらしばらく尊敬の念で馬を見ていたら、眩暈がしてよろけそうになった。バンダナを巻いた頭頂部が熱い。布を通り越して日差しは少なくなった毛髪を焼く。

 

 僕はこれ以上昇って行く気力が無くなってきた。何てことのない、たかが二百メートルほどの山ではないか、まだ昼にもならないのにこんなにグロッキーでは、これからアンコールトム周辺を大回りするという大躍進は期待できないのではないだろうか。

 それに今日は初日にアンコールトムの王宮で約束した土産物売りの女性に会わなければいけない。

 初日は荷物になるからと言って、彼女が勧めるものを断って、必ず三日目にはもう一度来るから、その時に買うと約束をしたのであった。約束を守らないと、日本人はうそつきだと思われ、この後の旅行者に迷惑がかかる。

 

 僕はあれこれ考えた挙句、大義名分により踵を返し、来た道を悠然と戻って行ったのであった。決して暑さと体力消耗により、途中であきらめた訳ではない。それにこのときは、このプノンクロムの山頂に寺院があるとは知らなかったのだ。かなり朽ちた祠堂の寺院らしいが、次回カンボジアを訪れるときはリベンジしようと思っている。

 

 さて、プノンクロム山から膝をガクガクさせながら下りて、今度はアンコールトムの周辺のめぼしい遺跡を周る、いわゆる大回りというものに向かった。

 この大回りという言い方は、もちろん僕が言ったわけではなく、ガイドブックにも載っていない。長男さんが今朝、「今日の予定はトンレサップ湖と大回りです」と、流ちょうな日本語で言ったからである。

 

つづく・・・

 

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