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byイジー ポペルカ 2024.5.20
上手なバレーボールをしたいかい? プロフェッショナルプレイヤーのようにプレーしたいかい? それなら卓越した技術、すばらしいコンディショニング、戦術的な準備、その他たくさんのことが必要だ。そしてこのすべてのために、数字、比率、得点するチャンスを知るべきなんだ。
イタリアセリエA1のプレイヤーたちのアタック、ブロック、サーブ、レシーブの例をとって、すべてを紹介しよう。また、ミラノですばらしきシーズンを過ごした日本のスーパースター・石川祐希 と比較もしていくよ。
私がプロフェッショナルなプレーをしていた頃、監督たちは毎日試合の前にどうプレーするか、戦術的なアドバイスをくれたけど、私やほとんどの選手は、何より試合後のスタッツの方に関心があったよ。
どんな攻撃をしたか、サーブはどうだったか、レセプションについてはどうかに関心があったし、今の選手たちはスタッツに執着している。試合が終わった5秒後には、試合の自分の数字を見るために速攻スタッフのもとに走っているね。
君はどうだ? プロフェッショナルなバレーボールをしなかったらどうなる?
パフォーマンス、君が期待すること、行きたい場所をどう考えるか、役に立つアドバイスやヒントがいくつかあるよ。
たとえばテニスでは、平均的な選手は1点を取るのに4つのミスをする。プロフェッショナルプレイヤーは、2:1の比率だ。
バレーボールも似ているね。平均的な選手は、プロフェッショナルたちより多くのミスをする。そして私は信じている。君が平均的な選手になりたいとは思っていないと。プロフェッショナルプレイヤーのようにプレーすることを望んでいると。
まず、実際に1セットで何回ボールに触れるのかを見てみよう。
良い動きやポイント獲得に、どれくらい多くのチャンスがある?
最もタッチの多い選手がセッターなのは明らかだが、私は彼らのスタッツや数字は分からない。だから、イタリア人監督・アンドレア アナスタージ にコンタクトを取ったんだ。彼は、こう明らかにしてくれたよ。レセプション後のトスの平均は16回、長いラリー中は8~10回。だから、トスは1セット合計25~30回、それに加えて数本のサーブだ。これが、セッターがチームの頭脳である理由なんだ。
アウトサイドヒッターもたくさんのボールに触れる。
たとえば、アレッサンドロ ミキエレット は今シーズン、平均して1セット17回ボールにタッチしている。
試合のスタッツから読み取れないタッチがあることを、私は指摘すべきだな。ディフェンス、トス、ブロックでのタッチは含まれない。
石川祐希とミキエレットを比較するなら、ユーキは1セット13回だ。
対照的に、たとえばブロッカーはもっとずっと少ない。アグスティン ロセル は絶好調だったな。彼のタッチの平均は、1セットたった7回だった。
なぜ私が、一般的な数字を伝えているのか? このあと紹介する次のセクションで重要だからだよ。ポイントや各スキルの良いアクションを取るべき機会とは何か?
バレーボールの最も重要な要素に進もう。アタックだ。
我々はアタックで数10点作り出す。もちろんアタックがより良いほど、試合に勝つチャンスもより良いものとなる。
でも、上手なアタックとは何を意味するのだろうね? アタックは単純にポイントを取るものではない。もちろん、アウトサイドヒッターもしくはオポジットとしては、1枚ブロックに対して良いトスをもらったら、最低50%は決めるべきだ。つまり、良い試合をするために、2回目のアタックは全部決めるべきということなんだ。
だけど、そんな単純でない。しばしば、2枚か3枚ブロックに対して、攻撃をしなければならない。点を取れるトスをもらえない時もあるね。それに、たくさんのミスも許されない。相手にやすやすとブロックさせたくないだろ。奴らには、自分のアタックで頭を抱えてほしいよな。
じゃあ、ベストプレイヤーたちはどんなアタックをしているのか?
比較対象として、トレンティーノ でチャンピオンズリーグを優勝したカミル リクリスキー を私は選んだよ。彼は、イタリアセリエA1で70セットをプレーして、合計308得点、セット平均44点をマークした。このシーズン、彼のアタック本数は492本だった。うち、アタックミス28本、被ブロック35回、(アタックの)合計260得点。その時のアタック成功率54.3%、ミス率5%、被ブロック率7%。
(これを見て)収穫は何かな?
プロフェッショナルプレイヤーのようにプレーするためには、アタックでのミスは20本に1本、そして、10本に1本以上ブロックされるべきではないよ。
では、石川祐希のアタックはどうか?
彼の数字は、アタック本数447本、ミス30本、被ブロック42回で合計200得点をマークした。成功率は45%、ミス率は7%以下、被ブロック率9%だった。
次にサーブに進もう。
確実に、サーブはチーム全体として1ゲームで40点を期待できる。相変わらず、サーブは大きな武器であり、その多くの恩恵を受けるのは、プロフェッショナルプレイヤーのだけではない。
トッププレイヤーは、どんなサーブを打つのか?
カミル セメニウク はサーブで輝いていて、このテーマにはぴったりなんだ。カミルはサーブ本数333本、サービスエース33点、サーブミス57本。セット平均0.41本のエースを取った。エース成功率10%、そして70%がミスに終わった。
これがどういうことか分かるかい? 非常に良いサーブをしている時、毎回10本目のサーブがエースになっているということだ。5本に1本より多くミスをしてはいけないんだよ。
3セットマッチの試合でエースを1本取ったなら、君は良い試合をしているよ。
石川祐希は、サーブ面でどうプレーしていただろうか?
ユーキのサーブ本数254本、エース27本、サーブミス65本、(エースの)セット平均0.36本。彼の(エース)成功率10.6%、earn rate25%。
次のスキル、ブロックに注目しよう。
改めて、ブロックで自分自身を助けることはたくさんある。相手にたくさんのプレッシャーを与えられるが、アタックで取れるポイントほど多くは取れないだろう。
たとえば、アルゼンチンのアグスティン ロセルはイタリアセリエA1で、86セットでブロック68本、セット平均0.79本を叩き出して、ベストブロッカーだった。だから、プロフェッショナルプレイヤーのようにプレーしたいのなら、1セット0.5本前後を望もう。
石川祐希はどうだ?
ユーキはもちろんブロックのスペシャリストじゃない。205㎝あるわけじゃないが、75セットでブロック14本、セット平均0.19本のスコアを集めた。
レセプションの番だ。
レセプションが、チームの攻撃のクオリティに直接影響するのは、知っての通りだね。では、レセプションにおいて望むべき数字や比率の種類は何か?
真っ先に出るのは、アレッサンドロ ミキエレット。彼が受けたサーブは合計385本。うち、ミス37本。つまりダイレクトに相手のエースになったものだ。失敗のパスが145本、完璧なパスは122本。385本中31.3%が完璧なパス、10%がミス、38%が失敗のパスだ。
これが意味するのは、毎回3本目のサーブを完璧に返し、レセプションで10本中ミスは1本以下であり、10本中4本以上を失敗しなければ、レセプションは非常に良く機能しているんだ。プロフェッショナルプレイヤーのようにね、もちろん。
成功パターンのレセプションに注目すると、常にもっと高い。つまり、ネットから少し離れてさえいるレセプションであり、ポーランドのプラスリーガの統計では、それら(の数字)を追跡している。ミキエレットの数字はもっと高くなるはずだが、残念ながら、リーガバレー(イタリアリーグ) の統計はその数字を提供していない。
ここでも石川祐希と比較しよう。彼はレセプションでミキエレットより上手かったか?
ユーキは、306本のサーブを受け、ミス28本、失敗したパス124本。全体で完璧なパスは25%、ミス9%、そしてパスに失敗したのは40%。
前に言ったように、セッターがどのくらい上手にトスしているかを、イタリアセリエA1の利用可能なスタッツから調べるのは不可能だ。事実、トスの時、たとえば、良いレセプションからのバックトスが60%かどうかなんて、誰ひとり追跡していない。なぜなら、多くのタイプのトスを追跡する必要があるし、すべての選手はわずかに異なるトスを必要としているからだ。
ペルージャ でイタリアリーグを制したイタリアのスーパースター・シモーネ ジャネッリ に注目してみてくれ。ジャネッリは、76セットプレーし77得点、ブロックはセット平均0.37本、305本のサーブを打ち、うちエース11本、サーブミス33本だった。そして攻撃では36得点、ほぼダンプ(セッターがやるツーアタック)だった。
このことからジャネッリは、ブロックが非常に良く、サービスエース率は4%、サーブのミス率は10%ということが分かるね。
この動画から何を収穫すべきか?
▶ アタックでは、2本目のアタックはすべて得点に変えること
▶ アタックでのミスは、最大20本中1本のみ
▶ ブロックされるのは、10本に1本まで
▶ 10回目のすべてのサーブがエースなら、サーブは絶好調である
▶ これをやるためには、ミスは5本に1本まで
▶ ブロックは1セット0.5本前後
▶ すべての3本目のサーブを完璧にネットに返すことを目指せ
▶ レセプションのミスは、10回に1回まで
▶ サーブ10本中4本以上のレセプションでのミスはだめ
▶ セッターの場合、ブロックも上手くあれ。1セット0.5本に近づけろ
▶ ついさっき私が言及したように、チームの攻撃陣のアタック効果率を最も高く上げることにトライしろ
この動画が、上手なトップバレーボールをするためにインスピレーションを与え、アイディアを強固なものにすることを願うよ。間違いなく君は、トッププレイヤーたちとすぐに顔を合わせることができるだろう。でもきっと毎日ブロックされ、毎日戦いを挑むだろう。そしていつの日か、彼らのようにプレーすると、私は信じているよ。
次の動画で会おう。
石川選手がサムネにドンと出ていたので、お?何だ何だ?って勢いで訳してみましたが、うーん、やっぱ数字の話は経験者じゃないわたしにとってはむずかしい。
てことで、補足説明を。
話の中で「stats」「number」という2つの言い方があって。
スタッツはスタッツ・統計、ナンバーは数字と訳してあります。違いはわかるけど、話し言葉にするとどっちも”数字”になったりする気がするので、スタッツはそのままスタッツで。
あと、レセプションの部分。
「receive perfectly」「receive negatively」「error」が出てきます。
errorはポペルカさんの説明通り、取れなかったもの=相手のエースになったもの。
perfectlyはAパス?
問題はnegatively。Aパス以外とか、BパスCパスとか訳そうかと思ったんですが、BパスとかCパスとかDパスとかも、試合を見てる分にはわかるんですが、文字にしようと思うと、何かちがうなー…と。見てる分にはわかると言っても、あ!今のBパスだ!とかが分かるわけでもないし笑
ネットで検索すると、定義としては、
Aパス=セッターが1歩も動かないでセットできる
Bパス=セッターが1~3歩動くが、問題なくセットできる
Cパス=セッターが大きく動いて、セットに問題が起こる
Dパス=セットができない。相手コートにダイレクトに返ったり。
これでいうと、negativelyはC、Dとかになるのかな? うーん、分からない笑
対世界での解説を聞いてると、たいてい「アタックライン上くらいに返せばOK」って言ってますよね。そうすると、perfectlyもAパスだけじゃなく、Bパスも入る?
ということで不確定だったので、バレーボール詳しい方とかやってる方からしたら違和感あるかもですが、「完璧なパス」「失敗したパス」と訳しました。変に知識ぶってもね、あれだし。
プロフェッショナルプレイヤーもそのまんま訳しました。ベストプレイヤーとかトッププレイヤーとかいろいろ言い方あるけど、また新しい言い方ですね。
あれですよね。NHKのプロフェッショナル仕事の流儀って番組とおんなじ意味の”プロフェッショナル”ですよね。
石川選手、サンプルとして挙げられるとはすごいですね。サンプルになったり、ハリーポッターになったり。
え?セッターって数字ないの? そのことすら知らなかったよ。真ん中だから?
まあでも選手個人の数字はあるんでしょうね、きっと。焦るとネットに近くなるとか、セッターによってありますもんね。あとはアタッカーの数字とも関わってくるのかな?
そしたら、大会であるベストセッターっていうのの選出基準はなんだろう? ていうか、大会ごとのベストプレイヤーってどうやって選んでるんだろ?
まだまだ知らないだらけ。もっといろいろ知りたい!
Thank you for reading my blog.