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 【金メダル連覇!】 2024/08/10

 

2大会連続でオリンピックタイトルを獲得し、フランス男子チームは、フランススポーツ界のレジェンド入りを果たした。決勝、狂気に包まれたAren Paris Sudで、ブルー(=フランス代表)はポーランドにチャンスを与えず、3-0(25-19、25-20、25-23)で一掃した。

 

規格外、センセーショナル、伝説的! 今週土曜日、フランス男子バレーボールチームによってパリで達成された偉業を説明するのに十分な言葉は、もはや見つからない。東京で、初の歴史的オリンピックタイトルを獲得してから3年、ブルーはAren Paris Sudのホームの観衆の前で、なんとかその冠を守った。男子バレーボール史では現時点で、USSR(1964、1968)とアメリカ(1984、1988)のみが達成している。

 

東京では、ロシアを負かすのに5セット要したが、8月10日今週の土曜日は、決勝でポーランドチームを支配するのには、3セットで十分だった。ただブルーのワンサイドマッチに見えた。アンドレア ジャーニの選手たちが、水曜日準決勝のイタリア戦でもたらしたそれに似ていた(3-0)

1年前、ヨーロッパ選手権で残念な4位に終えたブルーのイタリア人監督には、感謝を捧げなければならない。彼の目から見て、世界でベストである守備とレセプションを持つ選手たちに、ブロックとサーブだけでなく、攻撃も含めて、カギとなる試合でレベルを上げることの重要性を叩きこんだのだから。

 

この決勝は、キャプテン・ベンジャミン トニウッティの仲間たちが評価を得た。プレーを支配し、各セット相手の喉元を掴み続け(25-19、25-20、25-23)、ニコラ グルビッチのチームに2点以上の差を決して譲らなかった。(ポーランド)4に対して(フランス)9ブロック(第2セット中盤、トマス フォルナルに対しクレイジーだったパサー・アントワーヌ ブリザールの3点を含む)、4に対し8エース、恐るべきアタック効果率(56%)、ジャン パトリ(試合最多17得点、アタック14/20)、トレヴォル クレヴノ(11点)、イアルヴァン ヌガペト(8点)。

 

これに加え、エニア グレベンニコフやイアルヴァン ヌガペトのようなXXLのレセプション、世界のベストサーバー・ウィルフレド レオンは試合の最後の最後を除いて、連続サーブを入れられず。

控え選手の脅威の貢献は、3セット終盤で信じられないサーブによって、象徴された。”ブウブウ”ことクエンタン ジョフワが3エース(トータル4)、そこからスコアは18-18から23-18へ。

 

「それが僕の仕事。ここにいる理由さ。」 ミドルブロッカーは試合後、控えめにコメントした。

「白いカルテを持っていることは分かっていたから、プレッシャーは全然なかったよ。※ 特に2-0にリードしてから。第3セットで厳しい局面でさえね。

僕はただ、ボールを高く上げて入れようと思った。そして入って、すべてが上手く行ったんだ。良かったよ。この2回目の金メダルに値するチームを助けることができて、嬉しいよ。」

 

そしてラスト、ウィルフレド レオンは24-19で、連続ビッグサーブを繰り出し、ポーランドに4度のマッチポイントを守ることを許したが、彼の腕はひび割れ、最後のサーブはアウトになり、フランスチームを天国へと導いた。

6月の終わりにバレーボールネイションズリーグを優勝し、ブルーは、オリンポスの頂点で夏を終える。たとえパリが、再びオリンピックの開催地になるのに100年待たなければならないとしても、ベンジャミン トニウッティ一味の功績について語り続けることに、疑いの余地はない。

 

【コメント】

 

フランスチーム監督・アンドレア ジャーニ:

「今は非常に感動的な瞬間だ。なぜかって? 第一に、金メダルを2度取ることは困難なこと。私が思うに、今日(こんにち)でははるかに困難だ。このオリンピックは、バレーボール史で最も困難だった。

私は、金メダルを35年待った。選手としてと監督としては必ずしも同じではないが、信じられないほどの達成感だよ。

第二の理由は、ハイレベルはイタリア、すばらしきポーランド、両チームと対戦して、何とかプレーのレベルを向上させながら、ハイレベルなクオリティをもって勝った。

 

2022年、フランスでの1年目は簡単だった。チームは東京オリンピックを優勝し、すばらしいバレーボールネイションズリーグを戦っていた。それから世界選手権の準備をしたが、プランを完璧に成し遂げられず、準々決勝イタリア戦で敗れて、結果を受け入れたんだ。

 

2023年、我々は10試合負けて、チームはプレーのレベルを失った。今シーズンの初め、私は選手たちに話したんだ。我々のチームは間違いなく、レセプションと守備ではベストだが、重要な試合を勝つためにはアタック、ブロック、サーブを改善する必要があると。だから我々は、それらの分野で向上するために、技術的なプランを立てた。

準決勝と決勝で、技術とゲームシステム両面で、イタリアとポーランドに大きなプレッシャーを与えた。それが、我々が共に打ち建てた結果だ。」

 

 

フランスキャプテン・ベンジャミン トニウッティ:

「フランスのバレーボールをしたんだ。つまり、エースを作り出すこと。145km/hのサーブを打たなきゃならない。相手がビッグサーブを送りこみ、こっちがレセプションを維持して、ポイントにする時、相手はイラつく。相手を疲れさせるんだ。この精神的かつ、ブレないチームプレーが違いを分けたんだ。東京オリンピックのケースと同じようにね。

 

みんなベストを尽くして、過去2年の中でこの3日は間違いなく、2つの世界のベストチームと戦った。観客は、僕らに大きな援護、自信、平静をもたらしてくれた。

大会の初めは、少しストレスがあったけど、少しずつこの雰囲気や熱気を手なずけて、慣れていったんだ。特に準決勝からかな。ドイツ戦で状況をひっくり返した時から。

 

感情の安定のメトロノームは、イアルヴァン。あいつが不機嫌なら、チームも不機嫌。あいつがハッピーなら、チームはハッピー。チームを安定させる1人だ。

ドイツ戦2-0の時、あいつはチームと密に関わり続けて、東京と同じようにオリンピックで決め手となった。でも、僕らみんな個人個人もすばらしいよ。トレヴォル(クレヴノ)は、僕からしたら”オリンピックプレイヤー”。

 

今起きていることを理解するのは、きっとむずかしいよ! 1996年、僕はイタリアのキャンプ場にいて(僕は6歳だった)、”ジャンジョ”(アンドレア ジャーニ)のオランダとの決勝を見ていたんだ(イタリアは3-2で負けた) それが、いつか僕もオリンピックに行くと僕自身い誓った試合だったんだよ。

その後、リオでの敗退は本当に辛かった(2016年、準々決勝で敗退) そこで僕は自分に言ったよ。オリンピックに出場するのは良いことだけど、僕の望んでいるのはメダルを取ることだろって。

 

東京でそれができたのは、インクレディブルだった。初めてのそれは、当たり前に特別であり続けるけど、やっぱり、メダルを取る2回目の可能性、今度は自分の国だと自分に言い聞かせたんだ。

リオで優勝した時、ブラジルチームの感情を覚えているよ。本当に強かったね。

 

今日を生きているという事実が、すべての感情を起こさせるよ。僕らより前の世代は、ホームでオリンピックをプレーするチャンスがなかったけど、僕らのあとの世代もそう。僕らはこの機会を掴み取り、この金メダルに届いたんだ。」

 

 

フランスチームレシーバー/アタッカー・イアルヴァン ヌガペト:

「準決勝同様、ビッグマッチだったよ。イタリアやポーランドに勝つには、完璧な試合をしなきゃいけない。つまり僕らが成し遂げたことさ。すばらしい観客に支えられて。

 

チームを固めてすぐ、僕らが試合のスタートでやったように、プッシュされると、相手にとっては複雑になる。この2つ目の金メダルは当たり前に、より味わい深い。スタンドに家族や友だちみんないて、より一層すばらしい感情。説明なんてむずかしいよ。ネットで応援していた人たちもいて、僕らは愛されているなって分かった。それが、大きな勇気になったんだ。

僕らはまだ理解していないけど、偉大なことを成し遂げたのは分かるよ。

 

僕らは毎日戦いながら、このために準備した。チームを心から誇りに思うよ。僕らは、本当にスペシャルなものを持っている。何でもできる。最悪も最高も。

僕らは一緒に過ごすのが好きなんだ。一緒に苦しむのが好きなんだ。たとえ地球の裏側にいても、一緒にプレーするのが好きなんだ。

今日の合言葉はそれ。技術とかテクニックとかのプランは、もはや要らなかった。僕らは、フランスのバレーボールをすることを楽しみたかったんだ。そういう時は、知っての通り、(そういう相手に対して)戦うのはすごく難しいよね。

 

2回連続でオリンピックを優勝するのはほぼ不可能だって、何度も何度も言われてきて、頭の底にこびりついていたけど、この熱狂を目にして、僕らに大きな力を与えてくれたんだ。自分たち自身に言ったよ。メンタルもフィジカルも、全身全霊をかけるだけだとね。

 

さてと、しっかり楽しんで、ちゃんとお祝いしようかな! オリンピックチャンピオンに2回連続でなれる人なんて、そうそういない。僕らの多くは、3度目のそれに意欲的だよ。僕らがタイトルを取っていない世界選手権も来年の夏にある。そこへのモチベーションもあるよ。

 

このチームは本当に上手く行っているから、お互い離れるのは忍びないし、(このチームで)また新しい冒険に行きたいね。」

 

※ジョフワ選手のコメントの「白いカルテを持っている」というのは、自由に決められる・全任せにする・すべてを自由に管理するという意味みたいです。白紙のカルテ。こういうことわざ?言い回し?みたいの好きなので、そのまんま訳しました。

 

 

ここからポーランドの記事。

3つの記事で内容がかぶってることは抜かしてあります。あと試合のレポートも。主に選手のコメント部分です。

ほかの選手もインタビューあったんですが、キャプテン・クレク選手と、今季日本でプレーするシリフカ選手をピックアップ。

 

 【ポーランド-フランス 0:3 ホワイト&レッド、オリンピク準優勝!】

 

ポーランドは、パリ2024のオリンピック決勝で、フランスに0:3(19:25、20:25、23:25)で敗れた。ポーランド代表は、パリの大会の準決勝で、アメリカを3:2で打ち破った。

ポーランドチームの最後のオリンピック金メダルは、モントリオールの48年前だった。今年、長き沈黙を破り、銀メダルとオリンピック準チャンピオンというタイトルを勝ち取り、ポーランドバレーボール史に新たな歴史を刻んだ。

 

ポーランドチームは、4セットでスロベニアに勝利し、幸せの中、厳しき相手-アメリカと顔を合わせるオリンピック準決勝にフォーカスを当てた。準決勝の戦いは全力のファイト、ポイント、憤り、またポイント。それは、パヴェウ ザトルスキマルチン ヤヌシュの怪我という代償を払った。しかし、ポーランド監督が再三繰り返す言葉を確認した。

「私は完全なるチームを持っている。代わりのきく者は誰一人いないんだ。」

これこそまさに、ポーランドが裏付けたこと。水曜日の午後、Paris Sud 1でアメリカを手中に収め、オリンピックの決勝進出を奪い取ったのだ。

 

「心からチームを誇るよ。僕らは共に偉大なことを成し遂げた。決勝を戦うことは、僕らにとって大きな大きな達成だ。長い間ずっと待っていた…ここパリでメダルを取ったことは、本当に嬉しいけど、僕は金(メダル)が欲しいな。そして、僕らはそこに手が届くようになると、僕は思うよ。」

ポーランドチームレシーバー・ウィルフレド レオンはそう言った。

 

続いて、ポーランドチームリベロ・パヴェウ ザトルスキはこう加える。

「48年ぶりにオリンピックファイナルをプレーするポーランドの可能性は、すばらしいもの。だから、準決勝が終わった時、僕らは涙したんだ。でも、国のために、すべての金メダルを取りたい。

僕らにはまだやることがある。みんなに保証するよ。できるベストを尽くして、その準備に入ると。」

 

1976年、7月30日、ヒュベルト イェジ ワグネルに率いられたポーランドバレーボール代表は、オリンピック決勝で、USSRを3:2で打ち負かした。

2024年8月10日土曜日、オリンピック金メダルの味をよく知るフランスが、ネットの向こう側に立ちはだかった。彼らは3年前、東京でそこに到達していた。トリコロールカラーのこの時のチーム構成には、東京で金メダルを取った選手が、なんと10人も含まれていた。フランスは準決勝3:0で完勝し、イタリアを上回ることを証明した。

 

「ファンはいつだって、すばらしい応援をしてくれる。何点か失った時も、サポートを感じていた。モチベーションを与えてくれるよ。彼らのために戦いたい。

ホームでオリンピックを戦うのは、僕らの夢だった。決勝はきっと、すばらしいものになるといいね。」

プラスリーガのコートでプレーしていることでも周知の、フランス代表プレイメーカー・ベンジャミン トニウッティは胸の内を明かしてくれた。※

 

48年ぶりに、ポーランド男子チームが再びオリンピックメダルを獲得! ポーランド代表が、表彰台の2段目に上がったぞ!

ポーランドバレーボール史では、これは、このレベルの大会で獲得した2つ目のメダルだった。最初のメダルは1976年、モントリオールでヒュベルト イェジ ワグネル率いるチームが、そして2024年8月10日、ニコラ グルビッチ率いるチームが(2つ目の)銀メダルを取ったのだ。

※記事では”ポーランド代表”となっていたので、訳では”フランス代表”に。

 

 

 「本当に、この決勝を勝ちたかったけど、残念ながら、できなかった。この銀メダルに感謝を。

僕らはたぶん、自分たちが成し遂げたことを理解するのに、時間がかかると思うよ。」

決勝後、バルトシュ クレクが話した。

 

彼はこう加える。

「今は、この大会全体を通して、僕らは結果にそんなに満足していないけど、気持ちが落ち着いたら、何を達成したかが分かると思う。チーム全体を誇りに思うよ。」

 

ポーランド代表キャプテンは、決勝を終えて、こうも聞かれた。アメリカとの極めて激闘を戦ったあとで、チームは疲れを感じていたか、また、土曜日の試合で、さらなる精神的負担が生まれたか。

 

「準決勝が今日の試合に影響したことは、絶対にない。試合に臨むのはもちろん、常にいくらかの負担はあるけど、そのことは考えなかった。試合に集中していたよ。」

アタッカーは強調した。

 

アタッカーのこの先の代表のキャリアについての質問も飛んだ。パリオリンピックは、ナショナルチームのユニフォームをまとう最後の場所なのか。

「それは未来が知っているよ。」

現・オリンピック準チャンピオンは、こう締めくくった。

 

 

 

 「このメダルは僕らにとって、たくさんの意味をもたらすよ。大会が終わって、日を追うごとに、ありがたさをどんどん感じていくと思うよ。ポーランドに帰って、本当に全部終わった時、心から誇りに思うんだろうな。」

試合後、ポーランドのレシーバー・アレクサンデル シリフカは話した。

 

この大会での逆境やトラブル、何年も、特にこの3年、やってきた数えきれないワーク、すべては、この大会でできるベストを尽くすため。そしてチームはすばらしいプレーをした。僕らはオリンピックファイナルに届いて、そこでは単純に相手が僕らより良かったってこと。心からおめでとうを言うよ。」

現・オリンピック準チャンピオン、シリフカはそう結んだ。

 

 

 

 

 

 

パリオリンピック2024 男子バレーボール

 

【最終順位】

ゴールドメダル フランス フランス

シルバーメダル ポーランド ポーランド

ブロンズメダル アメリカ アメリカ

4.イタリア ITALIA

5.スロベニア スロベニア

6.ドイツ ドイツ

7.日本 日本

8.ブラジル ブラジル

9.セルビア セルビア

10.カナダ カナダ

11.アルゼンチン アルゼンチン共和国

12.エジプト エジプト・アラブ共和国

 

【ドリームチーム】

MVP:イアルヴァン ヌガペトフランス

セッター:アントワーヌ ブリザールフランス

アウトサイドヒッター:イアルヴァン ヌガペトフランス、トエヴォル クレヴノフランス

ミドルブロッカー:ヤコブ コハノフスキポーランド、テイラー アヴリルアメリカ

オポジット:ジャン パトリフランス

リベロ:エニア グレベンニコフフランス

 

 

【ベストプレイヤー】

 

■ベストスコアラー(得点)

1.ウィルフレド レオンポーランド 103

2.ユーリ ロマーノITALIA 100

3.イアルヴァン ヌガペトフランス 92

4.アーロン ラッセルアメリカ 90

5.アレッサンドロ ミキエレットITALIA、マット アンダーソンアメリカ 89

 

■ベストスパイカー(効果率%)

1.ユーリ ロマーノITALIA 46.75

2.アーロン ラッセルアメリカ 45.14

3.トレヴォル クレヴノフランス 43.80

4.マット アンダーソンアメリカ 37.97

5.アレッサンドロ ミキエレットITALIA 36.09 

 

■ベストブロッカー(アベレージ)

1.ジャンルカ ガラッシITALIA 0.68

2.テイラー アヴリルアメリカ 0.67

3.ロベルト ルッソITALIA 0.64

4.バルテミー シネニエズフランス 0.54

5.ダニエル ラヴィアITALIA 0.50

 

■ベストサーバー(アベレージ)

1.ウィルフレド レオンポーランド 0.63

2.アントノン ブリザールフランス 0.46

3.ユーリ ロマーノITALIA 0.41

4.マックスウェル ホルトアメリカ、ノベルト ヒュベールポーランド 0.33

 

■ベストディガー(アベレージ)

1.ファビオ バラーゾITALIA 2.64

2.エニア グレベンニコフフランス、エリック ショウジアメリカ 2.04

4.ユーリ ロマーノITALIA 1.55

5.パヴェウ ザトルスキポーランド 1.50

 

■ベストセッター(アベレージ)

1.マイカ クリステンソンアメリカ 8.75

2.アントノン ブリザールフランス 7.13

3.マルチン ヤヌシュポーランド 6.25

4.シモーネ ジャネッリITALIA 6.05

5.ベンジャミン トニウッティフランス 1.13

 

■ベストレシーバー(成功率%)

1.エニア グレベンニコフフランス 57.80

2.イアルヴァン ヌガペトフランス 55.40

3.パヴェウ ザトルスキポーランド 55.33

4.アーロン ラッセルアメリカ 55.26

5.トレヴォル クレヴノフランス 53.70

 

 

感想は文字数オーバーのため、別でこちらのページに。

本当強かった、フランス!

 

 

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