オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生 -2ページ目

オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

主催している「ありどおろ座」オペラ団の情報や合唱の練習など音楽家としての生活です。

パルマで最後に見たのは「レニャーノの戦い」。15年以上前にも確かコモで見たのだが主役2人が横綱級に凄い体格だったのしか覚えていない。
今回の歌手はまあまあ良かった。ソプラノは1週間前にナポリのシモンに出演していた。美人だしスタイルもいいなんてオペラ歌手はそういないから日本でも大人気だったらしい。しかも短い期間に幾つも歌うなんて凄いなと思うけどただそれだけ。それに大好きなヴェルディなのだがこのオペラにはやっぱりあまり惹かれなかった。
3日間美食の街パルマにいて1日目はホテルで教えて貰ったイタリアレストランだったが(美味しかった♥)、あとの2日間は日本より断然安い中華だった。
円が安いから我々ケチケチ旅行には誠に有り難かったが、これがこの後ミラノ2日間も続いた。
流石にこれは身体の為に良くなかったと帰国してから気が付き大反省だった。








昔から散々聞いていたけれど、大学3年の時定期演奏会での曲がヴェルディのレクイエムだったのは非常にラッキーだった。協調性のない私は合唱の時間が苦痛だったがこの時ばかりは大好きなヴェルディを大いに楽しんだ。ソロを歌った事がないのは非常に残念だが仕方がない。今は鑑賞するのみ。という事でパルマでヴェルディの誕生日に演奏されるレクイエムを聴いてきた。知り合いによると自分の座席にお皿に載せたケーキを持ち込んで怒られた人がいたとか。誕生日だからなのか?全く面白いな、イタリア(笑)とにかく男性2人が素晴らしかった!2人共何回か聴いているが前にも増して素晴らしい!すっかり堪能しました😍

 Soprano ROBERTA MANTEGNA

 Mezzosoprano SZILVIA VÖRÖS 

 Tenore FABIO SARTORI

 Basso ALEXANDER VINOGRADOV 

 Conductor JAMES CONLON






ヴェルディの育った町、ブッセートを訪れるのは3回目。1回目はベルゴンツィのホテル「ドゥエ·フォスカリ」のレストランに行ったらベルゴンツィが食事していて興奮した。一緒に写真を撮ったりサイン入り写真を貰ったり、また催していた公開講座の受講生と話したり、と思い出はつきないがもう27年前の事なのだ。2回目はお弟子さんがヴェルディコンクールを受けるのについて行った19年前。もうべルゴンツィは亡くなっていてカレーラスが審査員長だった。その時もドゥエ·フォスカリに泊まったが今はもう閉鎖しているので今回何処に泊まったらいいか実に困った。何しろほとんど泊まる所がないのだ。そこで仕方なくペンショーネに泊まったがこれが大当たりだった。我々は総勢5人なので3部屋必要だが、余裕で3部屋と清潔なキッチン、広いリビングルームがあり、食材を買って来て料理をしたりして(私はしない😁)大変楽しかった。オペラは仮面舞踏会。テアトロはとても小さくて可愛い。演奏は未熟というのが妥当かな。まあこれから頑張って下さいというところか。







さて、今回1番感動したパルマ、ヴェルディフェスティバルでのマクベスは今迄見た中でも5本の指に入る素晴らしいものでした。

 まさにこれぞヴェルディ!これぞ本場! 

しっかりと私を目覚めさせてくれた演奏でした。

 特にマクベス役の若いバリトンは今回で3回目ですが、どんどん成長していて楽しみな逸材です。 

相方に言わせるとタデイとカップッチルリを足して2で割った様に立派らしいのですが、声自体は既にカップッチルリを越えていると思います。発声の技術がどんどん消失していると嘆いていても、僅かですが継承している若い人が出てくるのは本当に嬉しい事です。 

これだからオペラ鑑賞の旅はやめられませんね〜 

ところでホントだかどうだか、ネットには上がってましたがフラフラ歩いていたら例の絵がありました。 

どうなんでしょうね😍






大好きなナポリで友人達と食事をしました。10数年ぶりに娘さんとも会えたし楽しかった‼️オペラはシモン·ボッカネグラ。デジエが気品のあるシモンで素晴らしかった!メーリも昔とは違い発声が改善されていて感心しました。イタリアとしては珍しくスタンディングオベーション?で大拍手。めったに聴けない名演でしたね。




パルマから列車を乗り換えての長旅でローマでブリテンのピーターグライムスを見ました。これは工藤氏の絶対に見たい、絶対外せないとの希望でしたが、はっきり言ってブリテンの音楽に耐えられるかな、とちょっと不安でした。
しかし----
そんな不安は一掃され、マリオッティの指揮とテノールの技術ある安定した声に興奮したのでした。
いや〜いいモノ見たな〜

ランチはまたもやグーグルアプリ様推薦(当てにならない時もあるけどね)のホテル裏のトラットリア&ピッツェリア。美味しかったけどローマは観光客相手の店が多いので値段高め。仕方ないかな。

♥️10/11ピーターグライムス♥️
Peter Grimes Allan Clayton 
Ellen Orford Sophie Bevan 
Balstrode Simon Keenlyside 
Conducor Michele Mariotti
Director Deborah Warner
パルマはチーズやハムや美味しい食事が有名だとされているけれど、昨今の円安等でケチケチ旅行の我々はいいとこピッツェリアにしか行けない。それに成人病オジもいるしイタリア式食事はアウトなのだ。そこで優秀なグーグルアプリで検索したピッツェリアへ。とても美味しかったのだけれど、頼んだ水がどうも高いお金取られたのに水道水だった疑惑が浮上した。イタリアあるあるな話。
最初に見たのはヴェルディフェスティバルのガラコンサート。1番前の席で興奮したがあまりにも近すぎて譜面台や録音マイクスタンドが落ちてくるんじゃないかとヒヤヒヤした。
下記はその日のプログラム。
それぞれに面白かったが、また後のオペラで出会う歌手のコンディションの違いが見えて楽しめた。
♥️10/10ガラコン♥️
〈ErnaniAct III 〉
Carlo VLADIMIR STOYANOV 
Ernani LUCIANO GANCI 
Elvira ALESSIA PANZA 
Silva GIORGI MANOSHVILI 
〈Simon Boccanegra finale Act I〉
 Doge LUCA SALSI 
Gabriele Adorno LUCIANO GANCI 
Amelia ALESSIA PANZA 
Fiesco GIORGI MANOSHVILI 
〈Don Carlo, Autodafé 〉
Filippo II GIORGI MANOSHVILI 
Elisabetta ALESSIA PANZA 
Don Carlo LUCIANO GANCI 
Rodrigo LODOVICO FILIPPO RAVIZZA 
Una voce dal cielo FAN ZHOU 
Conductor FRANCESCO LANZILLOTTA






イタリアで下記の9本を見て参りました。
皆さん羨ましいとかおっしゃいますが、我々にとっては楽しいけど苦行のような修業の旅なんですよね〜
★ガラコンサート パルマ
★ピーターグライムス ローマ
★シモンボッカネグラ ナポリ
★マノン     トリノ
★マクベス     パルマ
★イルトロヴァトーレ ブッセート
★ヴェルディレクイエム パルマ
★レニァーノの戦い   パルマ
★薔薇の騎士      ミラノ
ヴェルディフェスティバルは2回目です。
素晴らしかったのは特にマクベスのエルネスト·ペッティ、レクイエムのファビオ·サルトーリ、アレクサンダー・ヴィノグラドフ、またヴェルディフェスティバルではありませんが、シモンボッカネグラのデジエでした。まさにイタリアオペラの本場、ヴェルディはこう歌う、という姿勢を見せつけられた感じです。
それに比べて最後の薔薇の騎士にはガッカリさせられました。また後程詳しく書きたいと思っています。
前にもお知らせしましたが14日に開催します😍是非是非ご参加お待ちしています〜😍https://www.instagram.com/p/C_0QaNmyP3u/?igsh=eWRnZ21qNnNyZDB4
凝りもせずにオペラ鑑賞の旅に出ています。
8本のオペラやらコンサートを無事に鑑賞し終わり、帰国の途につきますが···オペラ等の感想はまた後程という事で本日の騒動をお伝えしたいと思います。
今日、大好きなナポリからローマへとITALO列車に乗りました。ITALOはイタリア鉄道TRENITALIAではなくフェラーリデザインの真っ赤なカッコいい車体です。ナポリからローマまでは約1時間20分、そろそろ着く頃だなあと思っていたら何故か車内が騒がしい。
女性車掌が1人1人お客を回って何か話しています。
なんと私達が降りる駅は止まらず(というかそもそも駅がない?)次のローマティブルティーナ駅に止まるとの事。そこから地下鉄に乗って本来のローマテルミニ駅に行って欲しい、しかも1時間以上遅れます、と。こういう時、イタリア人は何故か大人しく聞き分けがよく誰も文句を言わない。私達も仕方なく大人しく従って1時間半遅れてやっとティブルティーナ駅でチケット機と格闘して地下鉄に乗り込みました。
するとすぐにドア横にこのクソ暑いのに腕にコートをかけてスタンバイしているスリを発見!
あまりにもわかりやすいので笑ってしまいました。
スーツケースを抱えた観光客アジア人の我々は格好の標的だったのでしょうがこちとら慣れてますからねーそう簡単には取られませんよ。
するとほらほら、次がやって来た〜😱
ミラノでも会いましたが今若い女3人組のスリが必ずいるんですよ。大概ポニーテールで背が高くなくてまだ若いんだけど目付きが鋭いからすぐわかる。
それが乗って来たんですねー。前のオバサン達が私達に気をつけろとさかんに合図してくれてました。
そして電車を降りると出口に向かうエレベーターに親切ごかしに、どうぞお乗りなさい、と強烈に勧誘するオババがいました。これもスリの一味です。日本人には見分けつかないだろうなあ、ああ、面倒臭い、と振り切ってやっとホテルに着きました。
最後をローマにしたのは相方のポルタポルテーぜに行きたいとの希望でした。通称どろぼう市です。ここは何回も行ってますが割と行きにくい所で行きも帰りも往生します。
そして何と帰りのバスでバスが壊れたからと全員降ろされてしまいました。まあ地下鉄の駅がすぐだったので良かった~と地下階段を降りたら···
多分またバスの中にいたであろう若い女3人組(前のとは別)をイタリア人家族が取り押さえる騒ぎをしていました。
女達の叫び声が凄くて今でも嫌な気分になります。
イタリアでは泥棒やスリが日常茶飯事で昔は主にジプシーでしたが(今は差別用語なのかな)、今はそれに難民が増えてとても治安が悪そうです。
イタリアは私達にとって大好きなオペラの国ですが、自分の国である日本ほどいい国はないです。
その国を守る事も考えなきゃとイタリアに来るといつも思うのです。
それではまた後程オペラの事書きますネ〜😍