EP6第11章:ドラゴンハント/第1話:白雪の竜 | 大福のイルーナ戦記

大福のイルーナ戦記

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 EP6第11章 ドラゴンハント 

ミッション名:白雪の竜
---ミシェルヌ平野---

ヨシュカ「あれからどこを探してもケルトイの姿は見当たらなかったですね。一体どこに行ってしまったのでしょうか…」


冒険者[呆れるエモート]


声「あ、いたいた!おーい、冒険者さーん!


ティリア「ここにいたのね。冒険者さんに知らせたい事があったから、会えてよかったわ。」


冒険者[考えるエモート]


ティリア「実は以前、冒険者さんが探していた柱が、ウーフ平野にあるって伝えたでしょう?しばらくして、別の調査隊が近辺を歩いていたら、今度は赤く輝く石柱を発見したらしいの。」


ヨシュカ「今度はウーフ平野…やはり、僕たちが以前立ち寄った場所に記憶の石柱が現れるようですね。」


冒険者[頷くエモート]


ティリア「ふふ。それじゃあ、石柱の調査は冒険者さんにお願いするわ。それにしても…あの石柱が発見されてから、妙に胸がざわつくのよね。この辺りの草木も元気がないようだし…冒険者さん、なにか知らない?うーん、気のせいかしら。」


---新しいミッションが開始されました---


【ウーフ平野に向かいますか?】


[選択肢]
①ウーフ平野に移動する
②ミシェルヌ平野に戻る


[①の場合]
冒険者[ウーフ平野に移動する]
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[②の場合]
冒険者[ミシェルヌ平野に残る]


---ウーフ平野---

冒険者[記憶の柱に触れる]


幻[雪山で白い竜と剣を構えた女戦士が映る]


---ミッションが更新されました---

冒険者[記憶の柱に触れる]


---エピス雪原---

冒険者[エピス雪原に転移する]

冒険者[オロルフールに移動する]


---オロルフール---

ヨシュカ「…以前来た時よりも、村の雰囲気が落ち着いてる…というより、人の気配がしませんね。野盗に荒らされたような形跡もないようですし、一体なにがあったのでしょう?ひとまず、家をひとつひとつ調べてみましょうか。」


[赤髪の女戦士が家から出てくる]


ヨシュカ「! あ、あなたは…。」


冒険者[武器を構える]


女性[待て。私は争うつもりはない。懐かしい顔だな。まさかこんな場所でそなたたちと巡り会うとは。」


ヨシュカ「どうしてあなたがここに…それに、その耳は!」


アインザーム「これか?過去の大戦後、しばらくして生えてきたのだ。獣の耳らしく、聴覚も痛覚もある。恐らく、これは戦後直前に降った光り輝く雨が原因だろう。」


ヨシュカ「そこまで分析していたとは…それで、あなたがここにいる理由は?まさか、この村に住民がいないのと関係しているんですか!?」


アインザーム「…いいや。私がここを訪れた時には、既に住民の半数以上は姿を消していた。私も気になって残った住民に聞いてみたが、元オリティウス軍相手では誰も口を開こうとしてくれなかった。」


ヨシュカ「元…?」


声「あーっ!」


メイジー「なんでここにオリティウス軍がいるのさ!まさかまた物資を奪いに来たの?戦争は終わったんだから、君たちに渡すものはなにもないよ!」


アインザーム「…ここに来たのは怪我の治療の為だ。この村をどうこうしようとは思っていない。それに、私はもう軍の人間ではない。」


メイジー「…どういう事さ。」


アインザーム「数年前、我らが信仰する戦神オリティウス様が天界に昇った後、オリティウス軍は解体された。それ以来、私は神の武器を捨て、この身ひとつで旅をしていたのだ。私は今までオリティウス様の命じられるまま、戦の先陣に立って来た。戦に勝利すれば、兵士や民の苦労も報われると信じて。だが、現実は違った。なにも満たされず、誰も幸せになどならなかった。私は償いたいのだ。戦争で命を散らした兵士たちの分まで、故郷の為に力を尽くしたい。」


メイジー「…今更、調子がいい事を言わないで!オリティウス軍がわたしたちにした事を忘れたとは言わせない。用が済んだら、すぐにこの村から出て行って!」


アインザーム「…無論、そのつもりだ。村に迷惑をかける訳にはいかないからな。」


アインザーム「ひとつ忠告だ。今、ブルーム雪山に近づくのは止めておいた方がいい。」


ヨシュカ「ブルーム雪山?村で信仰されている聖竜が住む山でしたよね。そこになにがあるんですか?」


アインザーム「…とにかく、そなたたちからこの村の住民たちにも伝えてくれ。頼んだぞ。」


メイジー「全く、なんでわたしが…ふんっ!誰が言う通りにしてやるもんか!雪山の怖さはわたしたちが一番よく知ってるんだよ!…と、ゴメンゴメン。つい熱くなっちゃった。それよりも、どうして君たちがここにいるのさ。まさか、君たちも村の様子を見に来たの?」


冒険者[考えるエモート]


メイジー「君たちとソフィア街で別れた後、サウロと一緒にもう一度シュオール街の様子を見に行ってみたんだよ。そしたら、マルチおじいちゃんの姿は見当たらないし、知り合いが何人も姿を消していたんだって。で、わたしもオロルフールの皆の事が気になって、自分の故郷に戻って来たって訳。」


ヨシュカ「そうだったんですか…あれ?サウロはどこに?一人でここまで来たんですか?」


メイジー「あぁ、彼なら…。」


声「おーい、メイジー。」


メイジー「もう、遅いよ!わたしについて来てって言ったはずだよ!」


サウロ「ご、ごめんごめん。吹雪で姿を見失っちゃって…あ、謝るから暖を取らせてくれないかな?ささ、寒くて身体が凍りそうなんだよ。」


冒険者[喜ぶエモート]


サウロ「や、やあ…久しぶりだね。元気だったかい?」


ヨシュカ「ところで…そちらの方は誰ですか?」


男「…やだなあ。忘れてしまったんですか?私です、リヒトですよ。」


ヨシュカ「……え、えぇ!リ、リヒト?本当にあのリヒトなんですか!?」


メイジー「そうそう、その反応!初めて見たらそりゃあ驚くよね。どういう訳か、しばらく見ない内にこんなにたくましく成長しちゃったのさ。」


リヒト「ははは、ありがとうございます。」


ヨシュカ「一体、なにがあったのですか?」


リヒト「話せば長くなるのですが…神々の戦争終了後、私は神の啓示を受け、各地で世界を脅かす竜たちと戦う為に飛び回っていたのです。強大な敵と戦闘を続けている内に、いつの間にか身体が鍛えられたのだと思います。」


ヨシュカ「世界を脅かす竜…?竜がなにをしたというのですか?」


サウロ「なんだ、君たちは知らないのかい?」


メイジー「噂によると、竜たちは大地に流れる自然の力を吸収して、神の代わりに世界を征服しようとしているんだって。その証拠に、各地で竜が猛(たけ)り狂い、人里に被害が出ているって。」


冒険者[考えるエモート]


ヨシュカ「ありえません!自然と共に生きる竜が、地上を支配するなんて考える訳が…。」


サウロ「…残念だが、実際に人的被害が出ているんだ。彼らは悪戯に人々を襲わない。もし、彼らが俺たちに牙を向けているのなら、本気なんだと思う。」


ヨシュカ「そんな…。」


リヒト「竜は自然の一部…完全に倒す事はできません。ですから、種の女神に力を与えられたこの聖なる剣で、竜を封印するのです。」


ヨシュカ「…封印?その剣で、ですか?」


リヒト「神の名の下に竜をその地に封印する…それが自然を破壊する事なく、暴走を止める唯一の手段。神々に後を託された私が果たすべき最後の啓示なのです。」


サウロ「……」


ヨシュカ「神の加護を補う為に竜を大地に縛り付ける…天竜ウラドゥームの言っていた事は本当だったのですね。」


リヒト「さて、お話はここまでにしましょう。私はこれから雪山に向かいます。」


ヨシュカ「雪山?もしかして、この村の向こうにある雪山の事ですか?」


リヒト「ええ。私たちはあの山にいるという竜の討伐の為にここまで来たのです。」


ヨシュカ「オロルフールには村を守る聖竜がいると以前、聞いた事がありますが…もしかして、その竜も討伐するつもりなのですか!?」


リヒト「例えどんなに風格がある竜だとしても、罪を犯せばそこらにいるモンスターと変わりありません。これ以上被害を出さない為にも、討伐しなければ。」


ヨシュカ「でも…」


リヒト「…ふう。これ以上討論をしても、お互いの納得のいく答えは出るとは思えませんね。では、私はこれで。」


[リヒトが雪山に向かう]


メイジー「大人になった今でも、女神様への愛は健在のようだね。困った子だよ。」


ヨシュカ「…メイジーはこれでよかったんですか?村を守る聖竜がいなくなってしまうんですよ?止めるべきではないんですか?」


メイジー「うーん…村を守る聖竜といっても、わたしはその竜を見た事がないんだよね。討伐とか封印とか言われても、あまり実感がないというか…村に被害が及ばないのなら、それに越した事はないよ。」


サウロ「…神々の加護がなくなって、暴走した竜を討伐するリヒトの姿は、人々に勇気と希望を与えてくれる。今の彼を止める理由は、俺にはないよ。」


ヨシュカ「そんな…冒険者さん!」


[選択肢]
①サウロ達について行こう
②様子を見よう


[①も②も同じ会話]

ヨシュカ「…分かりました。見定めましょう。竜たちを、そしてリヒトの行いを。」

冒険者[喜ぶエモート]

サウロ「ありがとう。君たちが一緒に来てくれるのなら、俺たちも心強いよ。正直、この寒さじゃあうまく剣が握れなくてね。」

メイジー「よし!全員の意見が出そろったところで、行こうか。聖竜の住むブルーム雪山へ!」

---ミッションが更新されました---
---ブルーム雪山・ミストラル白峰---

アインザーム「はあ、はあ…くっ!」


竜「ふふふ、もう息が上がっているようだな。今日はこれで終いか?」


アインザーム「まだ、だ。まだ私は負けていない!」


サウロ「あそこにいるのは…アインザーム!?」


メイジー「あいつ…!」


竜「そうそう、そうでなくては…これだから戦いは止められない!」


サウロ「アインザーム!」


サウロ[アインザームの様子を確かめる]


サウロ「大丈夫、気絶しているだけのようだ。攻撃の派手さと反して、威力は抑えられていたのかも。」


竜「フフ。加減したのだから、当たり前だろう。」


ヨシュカ「あなたがこの雪山に住んでいる竜なのですか?…とても白くて綺麗だ。」


竜「我が名はリューディア。この身体は大地の息吹より創造されし姿。この地が汚されぬ限り、我が純白はあり続ける。ところで、貴公らは何者だ?もしや、そやつの仲間か?」


サウロ「仲間というか、知り合い…いや、敵の方が正しいのかな?」


リューディア「ハハハハハ!おもしろい!援軍と思えば、敵陣が現れるとは!それで?貴公らはそやつをどうするつもりだ?気絶している女をいたぶるか?」


メイジー「そ、そんな事しないよ!」


リューディア「…フフ。ならいい。せっかくの玩具を、みすみす壊されては契約が台無しだからな。」


ヨシュカ「お、玩具…?契約…?」


リューディア「そやつは我の退屈しのぎを買って出たのだ。我の相手をしている間、人々の生活を脅かさぬように、とな。」


メイジー「アインザームがそんな事を…!?」


リューディア「自分よりも、民草の安全を優先する…なんとも献身的で愛らしいだろう?もっとも、我は人間を襲うつもりは最初からなかったがな。」


ヨシュカ「え?それは一体どういう…」


リューディア「逃げ惑う弱者などに興味はない。我が求めるのは命がけの闘い!それ以外に我の心を高鳴らすものはない!」


サウロ「なるほど、生粋の戦闘狂なのか。」


リューディア「ふむ。貴公らも見たところ、戦い慣れしているようだな。よし、そやつが起きるまでの暇つぶしに付き合ってもらおうか!!」


メイジー「…え、えぇ!ちょっと待って!なんで私たちが!?」


サウロ「メイジー、ヨシュカ、下がって!!」


[リューディアと闘う]


サウロ「くっ…!なんて強さだ!こんな強力な竜とアインザームは一人で戦っていたのか!」


リューディア「ハハハ!どうした!貴公らの力はこの程度か!これでは暇つぶしにもなりはしないぞ!どぉれ、もう一発……!」


リューディア[急に無言にり、その場に座る]


ヨシュカ「? どうかしたんですか?」


リューディア「…フン。いいところで邪魔が入ってしまった。」


竜「雪竜リューディア、我ラノ同胞ニナレ。」


竜「今コソ我ラ竜ノ威ヲ示サネバ。」


リューディア「また来たか。戦える者は構えろ。そうでない者は物陰に隠れておけ。」


冒険者とサウロ[武器を構える]


サウロ「メイジー、アインザームとヨシュカくんを頼む!」


メイジー「もう!なんなのさ!」


竜「何故、人間ガココニイル!?」


竜「殲滅セヨ!殲滅セヨ!人間ハ滅ボセ!」


[2体の小さい竜を倒す]


[2体の小さい竜は逃げ出す]


サウロ「ふぅ…こんなものかな。」


ヨシュカ「見た事がない竜でしたね。なんだったのでしょう?」


サウロ「もしかして、山に入った俺たちを襲いに来たのか?」


リューディア「いいや。あやつらの狙いは我だ。ああやって我の前に現れては、仲間に引き入れようとしてくるのだ。まったく煩わしい。せっかくのいい気分が、台無しだ。」


[選択肢]
①彼らに命令しているボスがいる?
②なにかを企んでいる?


[①も②も同じ会話]

リューディア「フフフ、そうだ。ブルーム雪山に住む雷竜ブリッツがあやつらを差し向けているのだ。恐らく我が首を縦に振るまで、この襲撃は止まらないだろう。」

サウロ「竜たちは仲間を集めて一体なにをしようとしているんだ?」

リューディア「我ら竜は自然の力を司る。その全ての力を全て解き放ち、地震、台風、洪水あらゆる天災を引き起こし、世界を無に還す。全ての生物を一掃し、歪んだ理を正すらしい。最初に聞いた時、思わず鼻で笑ってしまったものだ。自然と共に世界を見守る我らが、人間に牙を剥こうなどとそれこそ我らの掟に反する。あやつらは頭に血が昇り、そんな簡単な事すらも忘れているのだ。我を言いくるめられず、力でも屈せず、悔しがるブリッツの顔を思い浮かべるだけで笑えてくる。痺れを切らしたあやつが攻撃をしかけてくるのも時間の問題だろうよ。」

サウロ「な、なるほど。挑発して相手が来るのを待っているのか。」

リューディア「だが…ここでブリッツと争えば、人里に被害が出てしまう。それではそやつとの契約を破る事になる。困ったものだ…」

[リューディアは座って冒険者を見つめる]


[選択肢]
①な、なんでしょう?
②なにかついていますか?


[①も②も同じ会話]

冒険者[考えるエモート]

リューディア「…フフ。いや、少し考え事をしていただけだ。」

ヨシュカ「そ、そんな悠長に構えていていいんですか?ブリッツが攻めてくると困るんですよね?」

リューディア「そう急かすな。今、策を練っているところだ…しばし、待て…」

[リューディアが地面に伏せる]

サウロ[リューディアの様子を確かめる]

サウロ「寝てる、ね…」

冒険者[呆れるエモート]

サウロ「仕方がない。なにか考えがあるようだし、起きるまで待つしかないね。さぁ、メイジーを呼んでこよう。」

冒険者[頷くエモート]

---ミッションが終了しました---