EP6第10章:ターニングポイント/第1話:決意 | 大福のイルーナ戦記

大福のイルーナ戦記

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 EP6第10章 ターニングポイント 

ミッション名:決意
---戦場・最前線---

セル「……ん?ああ、兄弟か。ボーっとしてどうしたって?いや、なんでもねえよ。」


【元の世界に戻りますか?】


[選択肢]
①まだここに留まる
②戻る


[①の場合]

[同じ選択肢を選び直し]

[②の場合]
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---首都サテリカ---
ヨシュカ「元の世界に戻って来たんですね。正直、なにを言ったらいいか分かりません。戦争の真意、その結末…ボクには受け止めきれません。」

セル「お前がどう受け止めようが、今まで見てきたものは全て事実だ。」

ヨシュカ「…ボクには、神の考えている事が分かりません。理解したくも、ありません。神の横暴によって今のこの世界ができているのだとしたら、ボクはどうすれば…!」


[選択肢]
①疲れているんだ。一度休もう
②落ち着いて


[①も②も同じ会話]

冒険者[呆れるエモート]

セル「…兄弟のいう通りだ。一度、ロイエ地下聖堂に戻るぞ。オレ様もあそこに用がある。」

---新しいミッションが開始されました---
---ロイエ地下聖堂・最下層---

セル「兄弟、オレ様はここに残らせてもらうぜ。これだけ記憶の碑石を集めれば、元の形に近づけられるはずだ。」

冒険者[呆れるエモート]

ヨシュカ「そんな事ができるんですか?」

セル「オレ様を誰だと思ってるんだ?この記憶の碑石を守る聖隷のセル様だぜ……手伝い?いらねえよ。お前らは今まで通り、各地に散らばった記憶の碑石を探せ。」

ヨシュカ「ボクらはあなたの使い走りではないんですよ…というか、もし記憶の石柱が見つかったとして、あなたがいないと記憶の中に入れないのでは?」

セル「問題ねえ。お前、記憶の碑石を持っているだろ。」

ヨシュカ「え、えぇ。確かにあなたに渡そうと思って…分かっていたんですか?」

セル「…その碑石に力を込めれば、記憶の石柱と共鳴して、記憶の中に入れる。記憶の碑石を回収する時も同じだ。それならオレ様がいなくてもいいだろう。」

ヨシュカ「…分かりました。他にする事もありませんし。行きましょう、冒険者さん。」

冒険者[喜ぶエモート]

---バイルーンの街---

ヨシュカ「今、ここでなにか光ったような…あっ!」


【ヨシュカは白い宝石がはめ込まれたペンダントを手に入れた!】


ヨシュカ「綺麗なペンダントですね。ずっとこの噴水の中に落ちていたんでしょうか?それとも…


---ロンファ山脈---

ヨシュカ「記憶の碑石を探せと言われましたが、もう大体の場所は調べつくしましたよね。一体どこを探せば…あれ?」


[赤い記憶の石柱を見つける]


ヨシュカ「これは記憶の石柱!?どうしてまだここに?ここの記憶の碑石は回収したはずでは…」


[選択肢]
①回収しきれていなかったんだ
②まだ残っていたのかも


[①も②も同じ会話]

冒険者[考えるエモート]

ヨシュカ「う〜ん…この記憶の石柱は、今まで見てきたものとは少し雰囲気が異なるようですね。見ているだけで寒気が…」

ヨシュカ「…ッ!?今、石柱に吸い込まれる感覚が…アーティファクトもないのに何故?もしかしてこの石柱にはアーティファクトが必要ないのでしょうか?」

幻[ケルトイと大きな竜が見える]

ヨシュカ「今のは…ケルトイとボクの知らない竜がなにかを話していましたね。一体なんの話を…とにかく、嫌な予感がします。今まで以上に慎重に、気を引き締めていきましょう。」

冒険者[喜ぶエモート]

---ミッションが更新されました---
ヨシュカ「この記憶の石柱は、今まで見てきたものとは雰囲気が違う気がします。この石柱から漂うのは…怒りの感情、でしょうか?」

[選択肢]
①記憶の中に入る
②まだ準備ができていない


[①の場合]
冒険者[記憶の石柱に触れる]

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[②の場合]

[同じ選択肢を選び直し]

---ソフィスの懐---

リヒト「冒険者さん!冒険者さんも知の女神ソフィスに呼ばれて来たんですか?僕たちもなんですよ。村に戻ろうとしていたら、突然頭に声が響いて…知識の会堂に来い、と。一体なんの用なのでしょうか?」


冒険者[呆れるエモート]


ケルトイ「……」


ヨシュカ「ケルトイ、大丈夫ですか?顔色が…」


ケルトイ「…なんでもねえよ。」


リヒト「最近はいつもああなんです。気にしないで、行きましょう。」


---知識の会堂---

ソフィス「世界を救った勇者方、よくぞあの大戦を生き残りましたね。私たちの代わりに世界を救ってくださった事、神を代表して、深く感謝申し上げます。」


リヒト「そんな!僕たちはなにも…戦争を止めてくださったのは、種の女神スピーシア様です。スピーシア様がいなかったら僕たちは…僕たちが不甲斐ないばかりに、スピーシア様は…!」


ソフィス「スピーシア様の事は、残念でなりません。まさかあのお方が自らの命を犠牲に戦争を止めるなんて、誰も予想できませんでした…ですが、そなたたちの勇気ある行動がなければ、スピーシア様の心は打たれず、戦争は今も続いていたでしょう。」


リヒト「……」


ソフィス「そなたたちの行動は賞賛に値するものです。いずれ、スピーシア様の死と共に、戦争を終焉に導いた勇者の名が世界に知れ渡る事に…」


ケルトイ「…おい。あいつは…あんたたちが作った神の子についてなにかいう事はないのか?」


ソフィス「あの子…彼女は最後までそなたたちの支援を立派に勤めた。彼女の魂はきっと報われたのではないでしょうか。」


ケルトイ「それだけかよ…あいつは自分に与えられた使命の為に必死だった!力を使うたびに自分の命が削られると知っても、震えを必死に押さえながら、勇気を振り絞って、俺たちに力を貸してくれたんだ!報われたのではないでしょうか、じゃねえだろう!?あいつの生みの親ならもっとかけてやる言葉があるはずだろう!!」


ヨシュカ「ケルトイ…」


ソフィス「……」


ヴェルトリア「……」


フリードス「……」


ケルトイ「…生き返らせる事はできねえのか?人間には無理な話だが、お前ら神なら不可能を可能にしてくれるんじゃあ…」


ソフィス「…残念ながら、それはできません。」


ケルトイ「ッ!なんでだよ!お前らは万能の力を持つ神様じゃねえのかよ!」


フリードスの像「貴公の気持ちは痛いほど分かる。だが、いくら私たちが神の力を有していても、無理なものは無理なのだ。」


ヨシュカ「どうして、そう言い切れるんですか!?やってみないと分からないじゃないですか!」


ヴェルトリアの像「名前…私たちは彼女の名前を持ち合わせていないのです。」


ヨシュカ「ッ!?」


ヴェルトリアの像「この世に生きる全てのものには、必ず自分自身を表わす名前を持っているわ。名前はこの世とあの世を繋ぐ最後の糸…それが彼女にはなかった。」


フリードス「そうでなくとも、死者の蘇生はご法度。神であろうと禁忌を犯す事はできない。これは全て、主神アルマス様がお決めになった事だ。」


ヨシュカ「そんな…」


フェリニケ「う、うわああああああん!!」


ピュリース「ニケちゃん…」


ケルトイ「…つまり最初から、お前らはあいつを助ける気がなかったんだな。」


ピュリース「!」


ケルトイ「お前らにとってあいつは都合のいい駒だったんだ。力を必要以上に与えなかったのも、短命だったのも、最初からあいつを使い捨てにするつもりだったからだろう。」


ソフィス「……」


ケルトイ「…否定しないんだな。」


リヒト「ケルトイ!いい加減にしなよ!ソフィス様だって辛いんだ!これ以上責めるのはお門違いだ!それに、彼女が死んでしまったのには僕たちにも原因が…」


ケルトイ[リヒトの手を弾く]


リヒト「ケルトイ…?」


ケルトイ「ボクタチ、だぁ?都合のいい時だけ仲間面しやがって!そもそもお前があの時、ちゃんとあいつを守っていたら!…お前のせいであいつは死んだんだ!!」


[ケルトイは走り去っていく]


ヨシュカ「ケルトイ!冒険者さん、ケルトイを追いかけましょう!」


冒険者[頷くエモート]


冒険者とヨシュカ[ケルトイを追いかける]


[リヒトも付いて行こうとする]


ソフィス「お待ちください。まだ話は終わっていませんよ。」


リヒト「で、でもケルトイが…」


ソフィス「これは大切な話なのです。私たちの後を託せるのは、そなたしかいないのです。」


リヒト「…どういう事ですか?」


[二人が話を始める]


---ミッションが更新されました---


【ケルトイの後を追いかけますか?】


[選択肢]
①急いで追いかける
②まだ留まる


[①の場合]
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[②の場合]

[同じ選択肢を選び直し]

---戦場・最前線---

ヨシュカ「はぁ、はぁ、やっと追いつきました。それにしても、わざわざここに来るなんて…」


[ケルトイは膝から流れ落ち、地面を殴りながら叫ぶ]


ケルトイ「…くそっ!なんであいつが死ななきゃいけねえんだ!俺が目を離していなければ、あいつは、あんな事には…!」


[選択肢]
①彼女は幸せだった
②君に看取られてよかったと思う


[①も②も同じ会話]

ケルトイ「慰めはよせ。俺は、何もできなかった。リヒトにああ言っちまったが、あいつを死に至らしめたのは俺だ。もっと早く合流していれば、あいつは死なずにすんだはずなのに…!!」

ヨシュカ「ケルトイ…」

アインザーム「騒がしいな。これでは魂の鎮魂ができないではないか。」

ヨシュカ「あ、あなたは…アインザーム!?」

ケルトイ「…なんでお前がここにいるんだよ。神聖な戦いを邪魔した俺を殺しに来たのか?」

アインザーム「…あぁ、そうだな。」

アインザーム[神の武器を手に取る]

冒険者[武器を構える]

アインザーム「…もし私が、オリティウス様の命令で来ていたのであれば、そうしていたかもしれない。だが、今の私に、そなたたちと戦う理由はない。」

ヨシュカ「で、では…何故あなたはここにいるんですか?」

アインザーム「私は、この戦場で命を落とした同胞たちの魂を弔う為に来た。彼らは私の命令に従い、命を燃やした。せめて彼らの遺品を回収し、故郷へ送り届ける事…それが指揮官として、私ができる最後の務めだ。」

ヨシュカ「最後の、務め?」

アインザーム「オリティウス軍は解体された。我らが守護神オリティウス様の命によってな。正確には、主神アルマス様の命令だ。イルーナ12神とそれに連なる副神たちは、今後、人間界への直接的な介入を禁じる。神は全員、天界へ戻るように、と。今回の戦争は、主神にとって目に余る行為だった。これ以上、世界の均衡を崩さない為の施策だと、オリティウス様は仰っていた。」

ヨシュカ「…なんですか、それ!自分が世界に混乱を招いておいて!都合が悪くなったら逃げるんですか!?」

ケルトイ「遅いんだよ!今更、神々が動いたところで、あいつはもう…!」

アインザーム「…そなたも大切な人を失ったか。その年で辛い経験をしたな。だが、いつまでも後悔の念に苛まれていては、前に進む事はできない。死んでしまったその者の分まで、そなたは顔を上げて生きていかなければ…」

ケルトイ「誰でもお前みたいに割り切れると思うな!あいつを忘れる事なんて…そんな事、俺にはできねえ!!」

ケルトイ[どこかへ走り去っていく]

ヨシュカ「あっ!」

冒険者とヨシュカ[ケルトイを追いかける]

アインザーム「…割り切る、か。あの少年は私を買いかぶり過ぎだ。私も乗り越えてなどいないさ。この戦場に戻ってきたのかその証拠だ。ジッとしていると、死んだはずの部下たちが話しかけてくるような気がして…行動しないと、正気を保っていられない。」

アインザーム「私たちは…人間は弱い。憎しみや悲しみに足を止め、自責の念に心が潰れてしまいそうになる。乗り越えるか、堕ちるか…この苦境を生き残るにはどちらかしか道はない。どうかあの少年が、人の道を踏み外さない事を切に願うばかりだ。」

---ミッションが更新されました---
---強欲の黄砂---

ヨシュカ「まって!待ってください!」


ケルトイ「うるせえ!俺について来るな!」


ヨシュカ「いやです!今のあなたを一人にできません。辛い気持ちは分かります。ですが、当てのないまま歩き回ったところで現状は何も変わりません。少し冷静になって、僕たちと一緒にこれからの事を話し合いましょう。」


ケルトイ「…へっ。結局、お前も言う事は同じじゃねえか。仕方なかったとか、顔を上げろとか、他人事だから言えるんだ!お前、本当はあいつの死にそんなに傷付いていないんじゃないか?」


ヨシュカ「ッ!!」


ヨシュカ[ケルトイの頬を叩く]


ヨシュカ「自分だけが不幸だと思わないでください。悔しい気持ちも、悲しい気持ちもあなたと一緒です!ボクだってあの子とたくさんお話がしたかった!声を、歌を、笑顔を!見たかったのに!それなのに、それなのに…!あの子はボクと似ていたから…幸せになってもらいたかった。それなのに、それなのにあんな終わり方…!」


ケルトイ「……」


声「おぉい、待ちやがれ!」


声「…ッ!」


義の民「ようやく捕まえたぜ!ったく、手間取らせやがって!オラ、大人しくお前が集めた食糧をよこせ!」


インジェの民「だめ、だ!これは私が集めたもの。お前たちに渡す分は、ない!」


ケルトイ「あいつらは…」


義の民「こいつ!戦争に参加しなかった咎神の一族のくせに生意気な!」


義の民「痛い目を見ないと分からないようだな。」


冒険者とケルトイ[インジェの民の助けに入る]


インジェの民「!?」


義の民「お、お前らは…!前に会ったガキ共!!なんでここに!?」


ヨシュカ「あなたたちこそ、なにをしているんですか!まさかまた人を襲って…戦争は終わったはずでしょう?これからは、戦いに出ていた義の民と一緒に土地を耕せば…」


義の民「し、仕方ねえだろ!オブリガウス様も、アルティエ様も、挙句の果てにはカガンさんも!指揮者が全員いなくなっちまったんだから!それに、イエニャさんだって…」


義の民「イエニャさんは…戦場に出てた連中は変わっちまった!村に帰って来た途端、俺たち男を追い出しやがったんだ!帰る場所も、食べるものもなくなっちまった…もう自分たちでどうにかするしかねえだろ!」


[選択肢]
①こんな事は間違っている!
②もっと他に方法があるだろう


[①も②も同じ会話]

義の民「うっ…うるさいうるさいうるさい!俺たちは、こういう生き方しか知らねえんだよおおおぉ!!」

ケルトイ「…結局、戦争が終わっても争いは止まらねえんだな。」

[義の民と戦う]

義の民「う、ううぅ…クソ!クソォ!!俺たちだって、戦争が終わったら元の生活に戻れると思ってたんだ。本当は俺たちだってこんな事…!」

ケルトイ「…行け。もう二度とするなよ。」

[義の民が去る]

ケルトイ「…世界を救った、か。はは、なにも変わってねえじゃねえか。」

ヨシュカ「…ケルトイ。」

インジェの民「お前たち…」


[選択肢]
①あなたは…
②ブリエ崖岸で会いましたね


[①も②も同じ会話]

冒険者[考えるエモート]

インジェの民「またお前たちに助けられた。恩に着る。これもグリーシア様のお導き。ここにいるの、お前たちだけか?白い女神様、一緒じゃないのか?」

ヨシュカ「…!」

ケルトイ「……ここにはもう、いない。」

インジェの民「そうか、残念だ。お前には二度も助けられた。私たちの里に来い。礼がしたい。グリーシア様もきっとお喜びになられる。」

ケルトイ「悪いが俺は…!」

ヨシュカ「いいんじゃないですか?どうせ行くあてもありませんし。」

ケルトイ「…チッ。」

インジェの民「ついて来い。インジェの里、案内する。」

---ミッションが更新されました---
インジェの民「インジェの里、秘密の場所にある。ここから先は、私が案内する。」


[選択肢]
①インジェの里まで案内を頼む
②まだ準備ができていない


[①の場合]
共通文へ

[②の場合]

[同じ選択肢を選び直し]

インジェの民「分かった。こっち、ついて来い。」

---インジェの里---

インジェの民「ついた。ここがインジェの里。」


ヨシュカ「砂でできた建物がいっぱい…まるでアリの巣のようですね。」


ケルトイ「……!」


インジェの民「グリーシア様。例の子供たち、連れて来た。」


グリーシア「ようこそ、お越しくださいました。私は勇の女神グリーシア。イルーナ12神の1柱、戦神オリティウス様の副神にしてインジェの守護を務めている者です。」


ケルトイ「戦神の副神だと…!?それじゃあお前ら、オリティウス軍とグルだったのか!?」


グリーシア「…いいえ。我々は今回の抗争に一切関与していません。確かに、本来であればオリティウス様の支援をすべきなのですが、私は招集に応じませんでした。私を信頼し、信仰してくれる信者たち…そんな彼らを危険な戦場に向かわせるなんて、私にはできませんでした。だから戦争が終わるまでの間、私はこの里を神の力によって隠匿し、嵐が過ぎ去るのを待つしかできなかった…あなた方には辛い思いをさせてしまいました。神同士で解決すべき問題に、あなたたちを巻き込んでしまった。本来なら、あなた方にそれなりの恩賞を与えるべきなのでしょう。」


ケルトイ「…いらねえよ。お前らに願ったところで、俺の欲しいもんは手に入らない。」


グリーシア「神の子を蘇らせる…それがあなたの願いでしょう?」


ケルトイ「!!」


グリーシア「確かに私の力をもってしても、名前を持たない彼女を蘇らせる事はできません。ですが…蘇生の可能性を提示する事はできます。」


ヨシュカ「ッ!本当ですか!?」


グリーシア「…しかし、これは人が決して触れてはならない禁忌…神でさえ口にしない倫理に背く行為です。それでもあなたは…」


[グリーシアはケルトイの揺るがぬ表情を見る]


グリーシア「…分かりました。それではこれをお受け取りください。」


【ケルトイはグリーシアから真珠がはめ込まれたペンダントを受け取った。】


ケルトイ「これは…?」


グリーシア「そのペンダントは…」


[雷鳴が轟く]


ヨシュカ「こ、この音はどこかで…うわっ!?」


ケルトイ「な、なにが…!」


[選択肢]
①戦神オリティウス!?
②どうしてここに…!


[①も②も同じ会話]

オリティウス「ようやく見つけたぞ、グリーシア。まさかこんな穴倉に身を潜めていたとはな。」

グリーシア「オ、オリティウス様…!」

[グリーシアに雷が命中する]

グリーシア「キャアアアアア!!」

インジェの民「グリーシア様!」

ヨシュカ「彼女になにをしたんですか!」

オリティウス「勇の女神グリーシア。そなたはイルーナに名を連ねながら、神の聖戦に参加しなかった。よって、戦神オリティウスの名の下に、神の地位を剥奪する!」

ヨシュカ「そんな…!」

ケルトイ「ちょっと待てよ!どうしてこいつが神の座を降りなきゃいけないんだ!お前らの勝手な戦いに参加しなかっただけで、こんな仕打ちを受けるだなんて…納得いかねえ!」

オリティウス「これはイルーナ12神の総意だ。貴様にこの決定に口出す権利はない。」

ケルトイ「12神の総意だと!?…つまり、知の女神ソフィスや他の奴らも同意したっていうのか!?」

オリティウス「…貴様が知る必要はない。」

ケルトイ「こいつは自分を信じる奴らの身を案じて、戦争に参加しなかったんだ!私利私欲の為に人間を巻き込んだお前より、こいつの方がよっぽど神様らしいぜ!」

オリティウス「なに?」

ケルトイ「神の座を降りるのはお前の方だ、オリティウス!こいつらの希望をテメエみたいなゲス野郎に奪われてたまるか!」

オリティウス「…神に抗う愚か者め。我が雷に畏怖するがいい。」

ケルトイ[雷撃を受けて倒れる]

ヨシュカ「ケルトイ!」

オリティウス「…フン。人間風情が神に勝てると思ったか。」

オリティウス「要件は済んだ。そなたの地位が剥奪された事は、すでに他の神々に伝わっている。あとはどこへなりとも去るがいい。」

グリーシア「……」

ケルトイ「…ま、ちやがれ!堕ちろ…お前が神の座から堕ちろ、オリティウス!」

オリティウス「…気を失っていればいいものを。無駄な労力を使わせるな。」

ヨシュカ「ダ、ダメ!逃げられない…!」

ケルトイ「くっそぉ!」

[冒険者、ヨシュカ、ケルトイの三者は跡形もなく消える]

オリティウス「…ふん。消し炭になったか。自業自得だ。」

---???---

[視界が暗転する]

ケルトイ「お、おい!なんだこれ、どうなってんだ俺は!?」

[選択肢]
①うわあああっ!?
②空を飛んでる!!


[①も②も同じ会話]

ヨシュカ「なにがどうなって…う、うわああああっ!?」

---闇の城---

ケルトイ「いっ、てええええええ!!」


ヨシュカ「ここは?…僕たち、一体どうなったんですか?」


声「どうやら間に合ったようだな。」


ケルトイ「お前は…」


竜「私は漆黒の闇を司る闇竜フィンスダン。ここは私の領域…私の力が込められたこの深い霧の前では神の介入すら不可能だ。」


ケルトイ「お前が俺たちを助けてくれたのか?」


声「フィンスダンじゃねえよ!」


声「わたしたちだよー、ケルトイー。」


ケルトイ「お前ら…ブラウゼンの!」


フィンスダン「私たち竜は自然を通して、各地に住む竜たちと意思の疎通ができる。お前たちを救うよう呼びかけ、それに応じたのがそやつらだったという訳だ。」


風竜の子供「ケルトイがピンチってきいてとんできた!」


風竜の子供「またいっしょにあそぼう、ケルトイー!」


ケルトイ「…どうして俺を助けた。」


フィンスダン「眷属たちを通して見させてもらった。神に抗う、臆せぬ心、立ち向かう勇姿…お前ならば、我々の協力者になりえると判断したからだ。」


ケルトイ「どいつもこいつも覗き見とは、いい趣味してるぜ。助けてもらった事には感謝している。けどな、俺がお前らに協力するギリは…」


フィンスダン「インジェの里で勇の女神がお前に伝えようとしていた話の先を、私は知っている。」


ケルトイ「…!!…本当に、あいつを蘇らせる事ができるんだな。」


フィンスダン「リスクのない賭けはない。神でさえ、伝えるのを渋る最後の手段だ。成否はお前次第だ。」


ケルトイ「…分かった。お前に協力する。ただし、あいつを蘇らせるのが先だ。」


フィンスダン「ほぉ?こちらの用件は後回しにするつもりか?」


ケルトイ「そっちの用だって安全だとは限らねえだろ。だったら俺の方が先だ。」


フィンスダン「…お前は自分が命令できる側だと思っているのか?」


ケルトイ「ハッ、高圧的だな。そりゃあお互い様だろ。」


ヨシュカ「な、なんだか嫌な予感が…」


[闇竜フィンスダンと戦う]


フィンスダン「フ、ハハハハハ!!おもしろい!ただの人間がこの私に傷を負わせるとは!数百年ぶりに心が踊ったぞ。」


ケルトイ「…お前、わざと手を抜いただろう。俺の力を試したのか?」


フィンスダン「そう睨むな。私が全力を見せれば、お前は今頃消し炭になっていただろう。協力してもらう前に死なれては困る。ほんの戯れだ。」


フィンスダン「今後は私に打ち勝ったお前の判断に委ねよう。よろしく頼むぞ、ケルトイ。」


声「その話、私も一枚噛ませてもらえないかしらぁ?」


ケルトイ「お前は!知恵の回廊にいた副神!」


ピュリース「慈愛の女神ヴェルトリア様の副神、愛執の女神ピュリースよぉ。んもぉ、こんなに美しい女神の名前くらいすぐ覚えなさいよぉ。」


ヨシュカ「い、一枚噛むって…どういう事ですか?」


ピュリース「決まってるじゃなぁい。私もあの子を取り戻したいの。」


ケルトイ「!!」


ピュリース「確かに私とあの子は直接的な関係はないわ。でも、あの子はヴェルトリア様の力を受け継いだ…いわば私の妹なの。妹の幸せを願わない姉がどこにいるっていうのぉ?」


[選択肢]
①本当に協力してくれるの?
②神に抗う事になるよ?


[①も②も同じ会話]
ピュリース「私を誰だと思ってるのぉ?感情的に、盲目的に、情熱的に!愛に心を囚われし者に加護を与える愛執の女神…私は恋する者全ての味方なの。ケルトイ、もちろん私はアナタの味方よ。神のお仕置きなんて、あの子を失った心の痛みと比べたらなんでもないわ。」

ピュリース[ケルトイの神の武器を出す]

ケルトイ「それは俺の…!なんでお前が持ってるんだよ!」

ピュリース「フフフ。アナタの武器を模して私が創ったの。私の力が込められた、と〜っても高価な武器よ。受け取って。さあ、一緒にあの子を取り戻しましょう!きっと大丈夫。だってアナタには私と、自然を司る竜たちがついているんだから!あの子の為に戦うのなら、なんだってしてあげるわぁ〜!」

ケルトイ「ははとんでもねえ話だな。けど、もうとっくに喧嘩は売ったんだ。返してもらうぜ。俺の大切なあいつを!!」


[記憶の碑石が出現する]


ヨシュカ[記憶の碑石を収納する]


ヨシュカ「副神と竜を味方につけるなんて…彼は一体、これからどうなるんでしょうか。」


冒険者[考えるエモート]


---ミッションが終了しました---