EP6第10章 ターニングポイント
ミッション名:希望のイントラスト
---ロンファ山脈---
ヨシュカ「ケルトイたちの動向も気になりますが、戦争が終わったという事は、おかあさ…種の女神スピーシアが及ぼした影響が世界中に広がっているはず。ひとまず、人の多い街に向かってみませんか?」
---新しいミッションが開始されました---
---首都ソフィア---
ヨシュカ「ここにも…やっぱり今までのものとは雰囲気が違いますね。どうして一度訪れた場所に記憶の柱があるんでしょうか?」
幻[ケルトイとサウロが戦おうとしている。]
ヨシュカ「ケルトイとサウロが争っているのが見えましたね。どうしてあの二人が争うんでしょうか?」
---ミッションが更新されました---
冒険者[記憶の柱に触れる]
[選択肢]
①記憶の中に入る
②まだ準備ができていない
[①の場合]共通文へ
[②の場合]
[同じ選択肢を選び直し]
---ソフィア街---ヨシュカ「今のところ、街に変化はないようですね。ケルトイは一体どこにいるんでしょうか?」
[選択肢]
①少し落ち着いて。
②どうしてケルトイを探すの?
[①も②も同じ会話]
冒険者[呆れるエモート]
ヨシュカ「あっ!ボクとした事が…彼が騒ぎを起こすとは限りませんよね。すみません。」
ヨシュカ「そ、そうだ!ディエゴの鍛冶屋に行ってみませんか?戦争が終わってからの様子を聞きに行きましょう。」
---ソフィア街・鍛冶屋---
ヨシュカ「もしもーし!もしもーし!聞こえますかー!」
ディエゴ「ダメだ!こんなんじゃあ…やっぱりあれ以上の業物を造るのは無理なのか?いや、できるはずだ。今の俺なら越えられる!!」
ヨシュカ「相変わらずですね…」
ディエゴ「おぉ、お前らか!なんだ、来てたんなら声かけろよ。まぁ、なにももてなすものはねえけどな。はっはっは!」
ディエゴ「ところで、今日はどうしたんだ?武器の整備って訳じゃなさそうだよな。戦争が終わってから変わった事はないかって?…うーん、さてなあ?俺はこの通り、工房に籠りっぱなしだ。こういうのはお前さんらの方が知っているんじゃねえのか?」
ヨシュカ「それは、そうなんですが…」
声「ディエゴ、いるかい?武器の修繕を頼みたいんだけど…おや?君たちは!」
ヨシュカ「あなたは!」
ディエゴ「またか。どれ、見せてみろ…お前、また無理な使い方をしただろう?どうやったらこうなるんだ。」
サウロ「いやぁ、ハハハ…めんぼくない。」
ヨシュカ「あ、あの、その耳は…?」
サウロ「あぁ、これかい?戦争が終わった頃かな…急に頭に頭痛を感じて、気がついたらこうなっていたんだ。不思議な耳だろう?」
ディエゴ「そうかあ?別になにも変わんねえだろう?」
ヨシュカ「…あなたは本当に、武器以外の事に対していい加減ですね。」
[選択肢]
①他に変化はないか?
②街の外でも同じような事が?
[①の場合]サウロ「そうだなあ…他といわれても、飛びぬけて変わった事はないけど…以前より頭が冴えた気がするよ。」
[②の場合]サウロ「終戦後、俺はあちこちの村や町を見て回った。そしたら俺と同じように変化があった人たちをたくさん見かけたよ。皆、突然の変化にとまどっていた…これから、この世界はどう変化していくんだろうね。」
ディエゴ「あー…難しい事はお前さんらに任せるよ。それよりも…おい、サウロ。お前さんの武器の修繕だが、素材を集めてこないとやらねえぞ。」
サウロ「えぇ!?今までそんな事はなかったじゃないか。」
ディエゴ「お前さんが何度も何度も武器を直しに来るから、俺の工房の素材が尽きちまったんだよ。今まで素材を頼んでいた商人も来なくなっちまったし、そろそろタダで修繕するのも限界なんだよ。」
サウロ「そういう事なら、仕方ないか。分かった、必要な分は自分で集めるよ。」
ヨシュカ「ボクたちも行きましょう。外の様子が気になります。」
サウロ「ありがとう。それじゃあ一緒に行こう。」
冒険者[喜ぶエモート]
---ミッションが更新されました---
---ケイコクの山岳---
冒険者[熱を発する石を拾う]
【火炎の灯り石を手に入れた!】
---ミッションが更新されました---
---イーロ諸島---
冒険者[光を放つ鉱石を拾う]
【ヒカル鉱石を手に入れた!】
---ミッションが更新されました---
---ブリエ海岸---
サウロ「出来るだけ大きな貝殻をたくさん、と。こんなに大量に集めて、一体なにに使うんだろうね。」
[選択肢]
①貝殻の防具を作るんだ!
②貝殻は石灰になる。
[①の場合]サウロ「なるほど、ディエゴもようやく武器以外に興味を持ってくれたんだね。それじゃあ比較的綺麗な貝殻を集めよう。見た目が綺麗な方が、身に付けた時に格好が付くだろうしね。」
[②の場合]サウロ「石灰…?へぇ、この貝殻を粉にして使う方法があるのか。君は物知りだね。」
※石灰は鉄鉱石を溶かした際の鉄純度を高める効果があり、石灰水にすると防鯖剤にもなる。
冒険者[喜ぶエモート]
ヨシュカ「集めて来ましたよ。大量です。」
サウロ「手伝ってくれてありがとう。これだけ集めれば充分だね。そろそろ…」
[空からストーミアが現れる]
ヨシュカ「あなたは、風の女神の…」
ストーミア「お久しぶりです、皆さん。あなた方が歩んだ旅の一部始終は空の上から拝見していました。再びお会いできてよかった。その長い耳…あなたはエルフに転身したのですね。」
サウロ「エルフ?」
ストーミア「あなたのように尖った耳を持った者です。長命で才知に長けた優秀な種族なのですよ。他にも、小さな身体のキュール、獣の耳を持つディールという種族がいますね。」
[選択肢]
①見た目に変化がない人もいるけど?
②種の女神にそんな力が?
[①の場合]ストーミア「それはヒューム…元来の人間の姿と変わらない種族です。なんらかの理由で種の女神の涙を浴びなかった、もしくは涙の影響を受けなかった人間の事をそう呼びます。」
[②の場合]ストーミア「種の女神スピーシアは万物の生物を司ります。涙の一滴でも、あなた方生物には変化をもたらすのには充分…それほど、神が世界に与える影響は絶大なのです。」
ストーミア「戦争終了後、地上に住む人々の身体に変化があった事は、私たち神々にも伝わっています。恐らくそれは、自らの命を代償に、戦争を終わらせた種の女神スピーシアがもたらした奇跡…死に際に彼女が流した涙は雨となって世界中に広がり、人々が秘めていた本質が表面化したのです。」
サウロ「そうか、それで俺もこんな姿に…これが俺の本当の姿なのか。…とにかく、会えてよかった。この身体に起きた異変は、あなた方神でなければ説明は困難だと思っていたからね。これで疑問がひとつ解けた。それともうひとつ、これはあなたに再会したら、渡そうと思っていたものなんだが…」
【サウロはストーミアにグリフィスの武器を渡した。】
ストーミア「これは…」
サウロ「あなたを信じて戦ったグリフィスの武器だ。彼は俺たちを逃がす為に、犠牲に…グリフィスの事を思うなら、生まれ故郷に届けて欲しい。もし、無理なら俺が…」
ストーミア「…彼の故郷は既に戦争によって滅んでいます。グリフィスは自分のような悲しい思いをする人が増えないように、という思いから私に仕えていました。彼は清純で優しい心の持ち主…いずれは私の跡を継がせたいと思っていたのに…」
サウロ「あなたには全てを話しておきたい。今回の戦争の裏で、主神アルマスが起こした蛮行について。あなたの大切なグリフィスも、あの神に…!」
ストーミア「…申し訳ありません。これ以上、ここに留まっている時間はないようです。私はそろそろ行かなければ…」
ヨシュカ「行くって、どこへですか?」
ストーミア「私たちイルーナ12神とそれに連なる副神たちは、今後、人間界への直接的な介入を止め、はるか上空…天界へ昇る事を義務付けられたのです。」
サウロ「それは…戦争の後始末をないがしろにし、俺たちを見捨てるという事かい?」
ストーミア「いいえ。私たちは今回の戦争で、地上の人々に甚大なる被害を及ぼした事を深く反省し、今後、二度と同じ事を繰り返さぬようにと。これ以上、私たち神の力によって、世界の理を崩さぬよう、イルーナ12神総意で決定したのです。」
サウロ「…その決定を延ばす事はできないのかい?戦後の後始末に身体のこの変化…皆、混乱しているんだ。あなたたち神でなければ、この騒動は鎮められない。せめて人々に説明を…」
ストーミア「残念ながら、既に他の神々は天界への移動を開始しています。私もすぐに天界へ昇らなければなりません。ですので、人々がこれ以上惑わぬよう、サウロ…あなたに導いてもらいたいのです。」
サウロ「俺に…?」
ストーミア「あなたから感じるのです。私たち神か、それ以上の力を…」
ヨシュカ「それは…」
サウロ「……」
ストーミア「あなたがその力をどこで手に入れたのかを問うつもりはありません。その代わりに、私たちが去った後、世界の均衡を保つ為に尽力して欲しいのです……そろそろ行かなければ。頼みましたよ。」
ヨシュカ「…サウロ。」
サウロ「さぁ!ディエゴのお使いも済んだし、ソフィア街に戻ろう。」
ヨシュカ「え!は、はい。」
[選択肢]
①これからどうするつもり?
②神のいう通りにするのか?
[①も②も同じ会話]
サウロ「…分からない。確かに俺は神に近い力を手に入れた。だけど、この力で皆を導くなんて、今の俺には想像できない。だから、これからの事はこれから考える事にするよ。決断するまで少し時間がかかってしまうかもしれないけどね。」
---ミッションが更新されました---
---ソフィア街---
声「やっと見つけたー!」
サウロ「? 今のは…うわっ!!」
サウロ「き、君はもしかして…メイジー、なのかい!?」
メイジー「そうだよ!わたし以外に誰がいるっていうのさ。」
[①の場合]メイジー「ふふん!そうでしょう?わたしったらどんな姿になっても可愛いんだから!罪な女はつらいよー!」
[②の場合]メイジー「わたしにもよく分からないけど、サウロと別れた後、眩い光が空を照らしたの。そしたら急に雨が降ってきて、全身から痛みを感じて…気がついたらこうなってたんだ。君たちならなにか知っていると思って、あちこち探し回ったんだよ!もう、色々大変だったんだから!」
ヨシュカ「子供のような小さな身体…これがストーミアが説明していたキュールという種族なんですね。」
サウロ「あいたたたた…大変だったという割に、困っているように見えないんだけど…というより、以前よりツヤツヤしている気が…」
メイジー「ふふん!わたしがタダで転ぶと思った?身体が小さくなったら小さくなったなりに、商売の方法があるんだ。おかげさまでたくさん稼がせてもらったよ。」
ヨシュカ「したたかですねえ。」
メイジー「そんな事より、どうしてわたしがこんな姿になったのか、説明してくれない?なにか知ってるんでしょう?」
サウロ「…わかった。少し、長い話になるんだが、聞いてくれるかい?」
[サウロはメイジーに訳を話す]
メイジー「ふーん、なるほどね。主神アルマスがそんな事を考えていたなんて…」
サウロ「主神アルマスは、最初からこうなる事を予期していた。そして、俺たち人間に多大な被害を及ぼしたにも関わらず、神々は地上から姿を消した。こんな事があっていいと思うか?」
メイジー「さあ?神様の考えなんてわたしたちが分かる訳ないよ。だってわたしたちは神様じゃないんだから。」
サウロ「……」
メイジー「ハァ…大体の事情は理解したよ。それじゃあ今度は、わたしの仕入れた話を聞いて。実はわたしや君のように人種が変化した人達が各地で集まって、それぞれの集落を作り始めているんだよ。砂漠の方では獣の耳を生やした女性の集団が、君の町では耳の長い集団がそうした動きをしていた。自分たちと同じ特徴を持っていない種族はのけ者扱い。私も君の町にしばらくお世話になっていたんだけど、頭の固そうな人たちに追い出されたんだよ。」
サウロ「俺の町の人間がそんな事を…?マルチはそれを聞き入れたのか?」
メイジー「あのおじいちゃんとはしばらく一緒だったけど、気付いたらいなくなって…その後はすぐ町を追い出されたから、どこに行ったかは知らないなあ。」
サウロ「分かった。それじゃあ俺がシュオール街に行って真相を確かめよう。っと、街に行く前に、頼まれていた素材をディエゴに渡さないと…?」
ヨシュカ「! ケルトイ!」
サウロ「やあケルトイ!無事だったんだね。別れて以来、全く連絡が取れなかったから心配だったんだ。リヒトとあの女の子も一緒なんだろう?」
サウロ「ケルトイ?」
ケルトイ「…あの鍛冶屋はどこにいるんだ?」
メイジー「鍛冶屋?もしかしてディエゴの事?」
サウロ「ディエゴなら仕事場にいるはずだよ。」
ケルトイ「…そうか。」
メイジー「ケルトイどうしたの?前見た時と雰囲気が…なにか悪いものでも食べたのかな?」
[①も②も同じ会話]
ケルトイ「そういえばあんた…聖杯の祭壇で神の聖杯を受け取ってたよな。」
サウロ「…あぁ、俺が保管しているよ。メルクから預かった大切なものだからね。」
ケルトイ「その聖杯、俺に貸してくれ。」
ヨシュカ「えっ!?」
サウロ「…理由を教えてもらえないかい?これはメルクたちが命をかけて守った秘宝だ。戦争が終わった今でも、これは人々にとって戦争の火種になる危険なものだ。これを求めるという事は、それなりの事情があるんだろう?」
ケルトイ「頼む。そうじゃないと、俺はあんたを…」
メイジー「ちょ、ちょっとちょっと!一触即発の空気じゃない!二人共やめなよ!街中で戦うつもり!?」
サウロ「…そうだね。ここで戦うのはよくない。場所を変えようか。」
[サウロが異空間の入口を開く]
メイジー「変なもやもやが現れた!なにそれ!一体どうやったの!?」
サウロ「…さ。続きはこの中で話そう。」
[サウロが異空間に入る]
メイジー「えっ、えええええぇっ!?サウロが消えた!?一体どこに!?」
ケルトイ「……」
[ケルトイが異空間に入る]
ヨシュカ「二人の事が気になります。ボクたちも入りましょう。」
冒険者[喜ぶエモート]
メイジー「もう、なんなのよぉ〜!!」
---ミッションが更新されました---
---サウロワールド---
ヨシュカ「いました!あそこです!」
サウロ「ケルトイ…いい加減、話してくれないか。どうして聖杯を求める?」
ケルトイ「…あいつの為だ。あいつは俺がふがいないせいで、死んじまった。戦争で死んだあいつを蘇らせるためには、神の聖杯と聖なる剣が必要なんだ。」
メイジー「死んだあいつ…?それってもしかして!」
ヨシュカ「…神の子の、あの女の子の事です…」
[②の場合]
共通文へ
メイジー「ッ!そんな…」
サウロ「…神の子なら、神が助けてくれるんじゃないのか?ソフィスに頼めば…」
ケルトイ「ッ! とっくに頼んださ!けど、あいつらは蘇生には名前が必要だの、死者の復活は禁忌だの、自分たちの都合ばかりで聞く耳を持たねえ!それどころか、戦争に参加しなかった自分の仲間を神の座から降ろしやがった!」
サウロ「神の座を…?」
メイジー「ちょっ、ちょっと!話がめちゃくちゃだよ!順を追って説明して!」
ケルトイ「…とにかく。あいつを蘇らせる為には、死者の魂が逝きつく場所…闇の領域に行かなきゃならねえ。その為には、どうしても神の聖杯と聖なる剣が必要なんだよ!]
サウロ「…そうか。大体の事情は理解した。大変な目にあったね。」
ケルトイ「! それじゃあ…」
サウロ「だけど、君のそれは世界の理に背く行為だ。悪いがこれ以上、この世界の異変を見過ごす訳にはいかない。」
ケルトイ「…残念だぜ。あんたなら俺の気持ちを理解してくれると思ったんだけどな!」
ヨシュカ「ど、どうしましょう!どちらに加勢すれば…!」
[選択肢]
①ケルトイに加勢する。
②サウロに加勢する。
[①の場合]サウロ「君はケルトイの肩を持つんだね。まあ…君たちの方が、彼女との付き合いは長い。思い入れが強いのも頷ける。だからといって、死は覆されてはいけない。ケルトイの願いは、絶対叶えてはいけないんだ!」
[②の場合]ケルトイ「チッ…お前も俺の邪魔をするのか。まあいいさ、元々お前らも信用していなかったんだからな。」
ヨシュカ「ケルトイ…」
ケルトイ「誰がなんと言おうと、俺はあいつを蘇らせる。誰にも、邪魔はさせねえ!」
[ケルトイを倒す]
ケルトイ「ぐああああっ!!」
[ケルトイが吹き飛ばされる]
ヨシュカ「ケルトイ!」
サウロ「努力は認めるよ。だけど…」
ケルトイ「まだ、だ…!」
ヨシュカ「ケルトイ、無理をしないでください!今、傷を…」
ケルトイ[立ち上がる]
サウロ「君はどうしてそこまでするんだ。そんなに彼女の事を…世界の秩序を壊してでも、救いたいというのかい?」
ケルトイ「…秩序だ理だとうるせえんだよ!俺は今度こそあいつを救う。神が、世界中があいつを見放したとしても、俺があいつを助けるんだ!」
ケルトイ[倒れる]
ヨシュカ「ケルトイ!」
ケルトイ「俺は…絶対に…」
サウロ「……」
メイジー「子供相手にやり過ぎじゃない?手加減しなよ。」
サウロ「いや、ケルトイは本気で俺を殺そうとしていたよ。手を抜いたら俺がやられていた。…俺はケルトイの心からの願いを拒否した。それはこの世界の為の行動だと思っている。メイジー、彼女を救いたい彼と、世界を救いたい俺…一体どちらが正しいのかな?」
メイジー「…客観的に見れば、君の方が正しいよ。だけど、あんなにボロボロになってまで戦ったケルトイの行動を、間違いだとは言いたくないなあ。君だってそうなんでしょう?」
サウロ「……」
---ソフィア街---
ヨシュカ「! 街に戻って、来た?」
【サウロは神の聖杯とディエゴが鍛えた剣、機械人形のコアを地面に置いた。】
ヨシュカ「それは…!」
サウロ「…君に譲るよ。俺が持っていても、宝の持ち腐れだろうからね。」
ケルトイ「…なん、だよ。今更、同情かよ。」
サウロ「君の覚悟は見させてもらった。彼女を蘇らせたいのなら好きにするといい。その代わり、それを悪用するのなら今後こそ俺は…本気で君を止めるよ。」
ケルトイ「…へっ。礼なんて言わねえ、から、な…」
ヨシュカ「ケルトイ?ケルトイ!!」
メイジー「疲れて眠っちゃった?しょうがないなあ。ディエゴの家まで運ぼう。サウロが!」
声「心配にはおよばないわよぉ。」
ヨシュカ「こ、この声は!」
メイジー「だ、誰!?」
ピュリース「あらぁ?アナタたちとは、はじめましてかしら?私は愛執の女神ピュリース。ケルトイと志を同じくするものよ。この子の用事が済んだようだから、迎えに来たのぉ。」
サウロ「ま、待ってくれ!愛執の女神と言ったね。神がケルトイに、死者の復活に加担するというのかい?」
ピュリース「ふふふ。納得いかないって顔ねぇ。でも、そういうアナタも本当はケルトイに協力したいんでしょう?だから神の聖杯と武器を託した。…違う?」
サウロ「……」
ピュリース「それに、私はケルトイが間違っているとは思わないわ。愛する人を強く思う感情は、どんな状況においても正義なの。例えその愛が原因で世界が滅ぶとしても、ね。この子は私にとっても、最後の希望なの。あの子を蘇らせる為なら、どんな手段もいとわない。それが私の、愛執の女神の意志よ。」
サウロ「……」
ピュリース「やだっ!思わず熱が入っちゃったわぁ!それじゃあ私たちは忙しいからこれで。さようならぁ♪」
ピュリース[ケルトイを連れて空を飛んでいく]
メイジー「はっや!?サウロ、追いかけなくていいの!?ケルトイが連れて行かれちゃったよ!?」
サウロ「……」
ヨシュカ「放っておくつもりですか!?」
サウロ「…俺にできるのはここまでだ。」
ヨシュカ[冒険者と二人で話す]
ヨシュカ「サウロは悩んでいるようでしたね。ボクたちだけでも、ケルトイの傍にいてあげないと!」
[①も②も同じ会話]冒険者[呆れるエモート]
ヨシュカ「分かっていますよ!でも、ボクは、どうしても彼を放っておけないんです…」