EP6第5章 湖上のさざなみ
ミッション名:日向の花姫
---ソフィア街---
リヒト「あ、冒険者さん!ケルトイを知りませんか?ずっと探しているんですが、全然見つからなくて…」
リヒト「そうですか、冒険者さんも見ていないんですね…分かりました。もう一度、街の中を見回ってみます。冒険者さんも、ケルトイを見かけたら教えてください。」
---ソフィア街・鍛冶屋---
サウロ「やぁ、冒険者。なにか探しものかい?…ケルトイが見当たらない?あぁ、そういえば俺も見ていないな。一体どこにいるんだろう。ディエゴ、知らないかい?」
ディエゴ「……」
【ディエゴは仕事に集中しているようだ。】
サウロ「わかった。俺もケルトイを探すよ。なにか分かったら教えてくれ。」
---ミッションが更新されました---
---ソフィア街・街門---
兵士「なんだね?ここは今、通行禁止で…ケルトイ?もしかして、黒髪の少年の事を言っているのか?そうか。その少年なんだが、彼はこの先へ行ってしまったんだ。彼は医者を探していただろう?残念ながら、この街には今、医者はいないんだ。医者は全員、戦争を恐れた金持ちたちと一緒に海の向こうへ行ってしまったからな…全く、自分たちの保身の為とはいえ医術に長けた者を連れて行くとは抜け目ない。ゴ、ゴホン。とにかくそういう訳で、その事を黒髪の少年に伝えたところ、酷く落胆した様子でな。可能性として、この先にある神殿に住む巫女の話をしたら、私の制止も聞かずに扉の外へ…今ならまだ間に合う。門を開けてやるから、早くあの少年を連れ戻してくれ。」
---ミッションが更新されました---
---ソフィア街・鍛冶屋---
サウロ「なるほど、ケルトイは神殿に向かったのか。」
リヒト「ケルトイってば、僕に勝手な行動するなと言っておいて、自分の方が勝手なんだから。今すぐ追いかけましょう!」
サウロ「まあ落ち着きなよ。なにはともあれ、目的地である神殿への経路が確保できた。だが、どうしてケルトイは一人で神殿に行ったんだろう?神殿の巫女と、なにか関係があるのか?」
ディエゴ「神殿の巫女は癒しの力を持っている。親父から聞いた事がある。この街の先にある水の神殿には、水の女神がいるってな。そんで、水の女神を信仰する巫女さんはあらゆる怪我も病も癒す水を授かっているんだと。」
セル「その癒しの水の話を聞いて、一人で突っ走ったのか。全く、これだからガキは…」
[選択肢]
①無理もないよ
②彼女の事が心配だったんだよ
[①も②も同じ会話]
サウロ「あぁ、彼女が倒れた時、ケルトイが一番動揺していたからね。一刻でも早く、治療を急ぎたかったんだろう。」
リヒト「ケルトイ、そんなに彼女の事を思って…」
サウロ「さて、話はここまで。そろそろケルトイを追いかけよう。」
リヒト「は、はい!」
サウロ「っと、すまない。メイジーたちの事を忘れていたね。水の神殿に向かう事は俺から彼女たちに伝えておくよ。冒険者、先にリヒトと一緒に神殿へ向かってくれ。」
冒険者[頷くエモート]
---ミッションが更新されました---
---星明かりの峠道---
リヒト「冒険者さん、見てください!これ、ケルトイの弓矢ですよね!?」
セル「…直前まで使われた形跡があるな。もしかしてあいつ、やられたか?」
リヒト「や、やられたって、怖い事を言わないでくださいよ!」
セル「街の兵士が言っていたのを忘れたのか?最近、この森に住んでいるモンスターの様子がおかしいって。ここに武器が落ちているって事は、多分そういう事だ。全く、一人で勝手に行動するから…だが、弓矢以外に目立った痕跡はない。もしモンスターに喰われたのなら、そういう痕があるはずだ」
リヒト「…ホッ。そ、それじゃあケルトイはどこに…あれ?どこからか風が?」
セル「…ふむ。どうやら、あいつらに聞くのが早いな。」
リヒト「え?」
[空飛ぶ小さな鮫のモンスターと戦う]
セル「ハッハッハ!ホラ、見てみろよ!あいつら、オレ様たちに恐れをなして逃げていくぜ!」
リヒト「ハァ、ハァ…フゥ。戦ったのは僕と冒険者さんなんだけどなぁ。」
セル「オレ様たちを襲って来た所を見ると、あいつらはケルトイを襲って味を占めた連中らの仲間だろう。つまり、あいつらを追いかければ、ケルトイの手がかりを掴めるはずだ。」
[選択肢]
①セルは頼りになるなあ!
②そういう方法があったのか。
[①も②も同じ会話]
冒険者[喜ぶエモート]
セル「ふふ〜ん。いいぜ。そのリアクション!もっと褒め称えろ!賞賛の言葉でオレ様を酔わせてみせろ!」
リヒト「はっ!それはともかく、早くモンスターを追いかけましょう!ケルトイ待ってて、今すぐ助けに行くよ!」
[リヒトは走り出す]
セル「テメエ…無視とはいい度胸じゃねえか!追いかけるぞ、兄弟!」
冒険者とセル[リヒトを追いかける]
冒険者とセル[見えない壁にぶつかる]
セル「んなぁっ!?」
冒険者[考えるエモート]
セル「あーくそ、ここに来てコレか!オレ様たちがこの過去の世界に来る為に使ったアーティファクト…古びた大剣じゃあ、これ以上記憶を再現できないんだ。ここから先に進む為には、この先の森に関連するアーティファクトを新たに探して持ってこねえと…あー、面倒くせえ。すぐに取りに行くぞ。」
[選択肢]
①ヨシュカを呼んで来た方がいい?
②どんなものを持って来たらいいの?
[①の場合]セル「あん?永遠にここに戻って来ない訳じゃあない。アーティファクトを探しに一時的に現代に戻るだけだろ?あいつは同じ神の子の看病に忙しいようだし、放っておけ。」
[②の場合]
セル「はぁ?そんなのオレ様が知る訳ないだろ。まあ…現代に戻って、運よくこの周辺に記憶の柱が刺さっていれば、その柱に映し出された概念で、なにがアーティファクトか分かるはずだ。」
冒険者[頷くエモート]
---ミッションが更新されました---
---星降る山街道---
[選択肢]
①記憶の中に入る。
②まだ準備ができていない。
[①の場合]共通文へ
[②の場合]
[同じ選択肢を選び直し]
冒険者[記憶の柱に触れる]
幻[森の花畑にいる妖精が見える]
シーダ「こんにちわ、人間さん。」
セル「なんだぁ?このチビは。」
シーダ「あなたには言われたくないわ。人間さん、あたしの事、忘れちゃったの?あたしはシーダ。この先のロルバー平原に住んでいる巨木の長老の孫よ。」
冒険者[喜ぶエモート]
シーダ「人間さんもこの柱を見に来たの?あたしも植物たちのざわめきを聞いてここに来たの。本当におかしな柱よね。植物の皆の話によると、突然落ちて来た流れ星が地面に根付いて、この柱ができたっていうの。植物でもこんな風に成長しないわ。」
セル「植物と一緒にすんなよ。記憶の碑石はなんにでも寄生する。土地にも、植物にも。寄生した瞬間、巨大な柱として根付き、記憶を吸い取るんだ。」
シーダ「記憶を吸い取る…?うぅん、よく分からないけど、やっぱりこの柱のせいで植物たちがざわめき始めたって事?」
セル「あぁ。オレ様たちは一刻も早く、この柱を取り除かないといけねえ。チビ、この辺に詳しいんなら、森の中の花畑を知らねえか?」
シーダ「花畑?うーん…あ!それならあたし、知ってるわ。教えて欲しい?なら、私が今から言うものを持って来てもらえないかしら。」
セル[はぁ?なんでオレ様たちがお前の望みを叶えなきゃあならないんだよ。」
シーダ「この柱が現れてから、植物の皆の元気がないの。少しでも皆を元気づけてあげたくて…お願い、協力して。」
[選択肢]
①シーダのお願いを聞く
②今はそんな事をしている暇はない
[①の場合]共通文へ
[②の場合]シーダ「そうなの?人間さんたち、とっても困っているように見えたから、お手伝いしようと思ったのに…お願いを聞いてくれたら、あたしもこの柱を取り除くお手伝いをしてあげられるんだけどなぁ?」
セル「こいつ、オレ様たちの足元を見て来やがった…!くぅ、どうするよ兄弟!」
[同じ選択肢を選び直し]
セル「くそ…これも記憶の碑石の為か。いいぜ、やってやる。」
シーダ「本当?ふふふ、それじゃあ丈夫な茎5個と大きな花びら10個を人間さんたちに持って来て欲しいの。待ってるわ。」
【丈夫な茎 5個】
【大きな花びら 10個】
---ミッションが更新されました---
冒険者[頼まれた物を集めて持って来る]
シーダ「わぁ、本当に持って来てくれたのね!これで植物の皆も喜んでくれるはず。ありがとう、人間さん。」
セル「おら、頼みは聞いてやったぞ。今度はお前が約束を守る番だ。」
シーダ「…そうね。お願いを聞いてくれた人間さんたちに教えてあげる。昔、あたしのおじいちゃま…巨大な木の周りにはおかあちゃまの花畑が咲いていたの。人間さんたちが言っている花畑はそれだと思うわ。」
セル「おぉ、そこだ!そこに案内してくれ!」
シーダ「そうしたいのは山々なんだけど…ごめんなさい。人間さんたちが探している花畑はもうないの。」
セル「は…はぁ!?」
シーダ「おじいちゃまの傍にあった花畑は、以前、森に攻めて来た炎のモンスターたちによって焼き払われてしまったの。もう、あの綺麗な花々を見れないと思うと、とても悲しいわ。」
[選択肢]
①闇の軍勢の事か
②炎の魔兵長バーノスの仕業か
[①も②も同じ会話]
セル「こんの…!なんの為に使われてやったと思ってんだ!これじゃあ働き損じゃあねえか!」
シーダ「もう、話は最後まで聞いて。確かに花畑はなくなったけど、おばちゃまに譲ってもらったこの花の種なら持っているの。これじゃあダメかしら?」
【虹色の花の種を手に入れた!】
シーダ「本当はね?その種は焼かれたおかあちゃまの花畑を、もう一度蘇らせたくて、譲ってもらったの。花の妖精が作った貴重な種だから、大切に扱ってね。」
セル「あー…ギリギリあり、なのか?とりあえずアーティファクトとして使えるかどうか、記憶の柱に掲げてみようぜ。」
冒険者[頷くエモート]
---ミッションが更新されました---
冒険者[記憶の柱に触れる]
[選択肢]
①記憶の中に入る。
②まだ準備ができていない。
[①の場合]共通文へ
[②の場合]
[同じ選択肢を選び直し]
---星明かりの峠道---
セル[壁があるかを確かめる]
セル「ふふん!どうやらいけるみたいだな。行こうぜ兄弟!」
冒険者[喜ぶエモート]
---ロルバー樹林---
リヒト「冒険者さん、遅いですよ!」
冒険者[頷くエモート]
セル「そんな事より、お前の相棒は見つかったのか?」
リヒト「いいえ。ここにケルトイはいないようです。でも、その代わりに…」
リヒト[花畑で歌っている花の妖精を見る]
セル「あいつは…妖精だな。」
リヒト「妖精?おとぎ話で出てくる、あの妖精ですか?人間じゃあないんですか?」
セル「あぁ。妖精っていうのは、自然の化身である竜と同じで、自然界のあらゆるものから生まれる意志を持ったエネルギー体だ。」
リヒト「竜と同じ…?竜は巨大で体格もしっかりしていましたよね。同じ自然から生まれたのに、こんなに違いがあるなんて…なにか理由があるんですか?」
セル「詳しい事はオレ様も知らん。だが、先に忠告しておくと、いくらアレが人間の姿と似ているからって、仲良くなれるなんて思うなよ。妖精は竜より用心深く、自分勝手な生き物だ。関わると、面倒な事になるぞ。」
リヒト「えぇ?とてもそうには見えませんが…面倒な事って一体?」
声「そこ、にいるのは…誰?」
美女「あなたたち、人間、よね。どうしてここに、いるの?」
リヒト「あぁ!お邪魔してしまってすみません!僕たちは、別に怪しいものではありません!」
美女「もしかして、あなたたちが…森の皆を怖がらせている人間たち、なの?」
リヒト「い、いえ!僕たちは決してそんな事をした覚えは…うわっ!」
美女「嘘、ね?…あなたたちが来てから、森の皆が騒ぎ始めたの。それは皆が…あなたたちの力を恐れているから、よ。あなたたちは一体、何者、なの?いいえ…そんな事はどうでもいい、わね。人間が私たちの領域に来た…それが一番、いけない事よ。」
セル「まずいな。この森全体が、オレ様たちに敵意を向けていやがる。武器を構えろ!来るぞ!」
美女「まあ、恐ろしい。お父様から聞いていた通り…人間は野蛮で恐ろしい生き物、ね。とても怖い、人間は…早くこの森から、出て行ってもらわないと。」
[妖精と戦う]
リヒト「ハァ、ハァ…これでようやく、僕たちの話を聞いてもらえるでしょうか?」
美女「強い、のね。外の世界には…こんなにも恐ろしい力を持った人間がいる、なんて…森の皆、ごめんなさい。」
セル「ん?」
美女「お願いだから…傷付けるのは、私だけに、して。森の皆には…手を出さないで、欲しいの。」
リヒト「ま、待ってください!あなたは勘違いをしています!僕らは人探しに来たんです!話を聞いては頂けませんか?」
声「…どうしたのじゃ?アイレーナ。」
リヒト「う、うわぁ!木が喋った!?」
巨木「人の顔を見て驚くとは、失礼な人間じゃな」
[選択肢]
①初めて見ると驚くよね。
②あれも妖精なの?
[①も②も同じ会話]
セル「おいおい、モンスターの中にだって人間の言葉を理解し、話せる奴がいるんだ。これくらいの事で驚いていたら、心臓が持たないぜ?…ん?なんだよ。なんでオレ様を見て納得したように頷くんだ!」
巨木[うむむ。数十年ぶりに人間が現れたというのに、常識のない輩ときたものだ。本来ならば、風の力を借りて、森の外まで吹き飛ばすのだが…わしの娘も、そなたらに無礼を働いてしまったようじゃのう。」
アイレーナ「お父様、この人間たちは…私たちを傷付ける、悪い人間たちじゃあないとおっしゃいたいの?」
巨木「アイレーナ、よぉくその人間たちを見てみなさい。わしらの領域を侵略するにしては、身に付けている装備も数もまるで足りていない。それに…そこにおる童の顔は、どこか懐かしさを感じさせる意志の強い色をしておる。話してみよ。そなたたちがこの地に訪れた理由を。」
[ケルトイの事を話す]
巨木「なるほどのぉ。人間の童の行方が分からなくなったと。それで手がかりを求めてここに来たのか。」
リヒト「はい。森の傍に僕の友人の装備品が落ちていて、それを調べていたら、風をまとうモンスターが襲いかかって来ました。モンスターを追い返したところ、ここに辿り着いた次第です。」
アイレーナ「風をまとったモンスター…お父様、もしかして?」
巨木「うむ。恐らく風竜の仕業じゃろう。」
リヒト「えぇ!風竜、ですか!?」
アイレーナ「お父様の巨大な木の頂上…そこに彼ら、風竜の巣がある、の。彼らはお父様の頭に住む代わりに、この森を守ってくれる、契約なの。でも、ここ最近の彼らときたら…」
巨木「近頃、風竜は繁殖時期に入っておる。同属を増やすのはよいのだが、孵化したての風竜は人間たちの挙動に興味津々の様子でな。森を通る人間たちにちょっかいを出しておるようなのじゃ。わしがいくら止めろと言っても話を聞かん。全く困った連中じゃ。」
アイレーナ「今まで…風竜が人間をさらった、という事はないけれど…可能性はある、わね。」
リヒト「ケルトイ…!」
セル「…おい、おっさん。ここから風竜の巣へ行く方法はあるのか?」
巨木「行ってどうするのじゃ?まさかいるかも分からぬ友人を探しに行こうというのか?」
[選択肢]
①風竜を見てみたい!
②ケルトイを助けたい!
[①の場合]巨木「ほう?命知らずな考えじゃのう。しかし、あやつらはなにをしてくるか分からん。そんな場所に、無闇に火に飛び込むのは感心しないのう。」
[同じ選択肢を選び直し]
[②の場合]リヒト「もし風竜の巣でケルトイが危険にさらされているのなら、僕は助けたい!お願いします。僕の仲間を助ける為に、風竜の巣に行く為の道を教えて頂けませんか?」
アイレーナ「お父様…私からも、お願い。人間たちがいつまでもここにいたら、怖くて眠れない、わ」
巨木「ふぅむ。アイレーナにお願いされたのなら、仕方ないのぅ。よし、分かった。しばらく待っていておくれ。風竜と話をしてみよう。」
リヒト「そんな事ができるんですか?」
巨木「……」
リヒト「あの…」
アイレーナ「しーっ…少し、黙って。今、お父様が風竜と…話す為に集中しているから。」
リヒト「わ、分かりました。」
リヒト「どうやらこれは、少し時間がかかるようですね。ここで待たせてもらいましょう。」
冒険者[喜ぶエモート]
---ミッションが終了しました---