小説メインでいくつもり。
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ぷん

第二章 感謝(2)

自分の席に着いたら前の席の加奈が話かけてきた。「テスト何点だった?」「えっ、怖くてまだ見てないけど。」「じゃあ私が見てあげる。」そう言うと加奈は頼んでもいないのに愛実のテストの点を覗いた。「愛実ちゃんすごい。百点だよ。私は八十五点なのに。ちょっと悔しい。」「そんなことないよ。私英語とか全然出来ないから入試やばいよ。」「愛実ちゃんってどこ高受けるの?」「併願の私立は松本の選抜特進で本命の公立は浅田だよ。加奈ちゃんは?」すると加奈は嬉しそうに話始めた。よっぽど行きたい高校があるみたいだ。「私はね、私立の中村学園の進学専願なんだ。この高校はね、バレーボールがとっても強くていつも全国大会出場してるの。でも進学しか部活出来ないらしいからここにしたんだ。」愛実は中村学園のことを良く知っていた。理由は愛実は前までここの特進を受験しようと思っていたからだ。でも來未も中村学園の特進を併願しようとしていることを塾長から聞いて、同じ偏差値の松本の選抜特進に急遽変更したからだ。「中村学園って他に誰が行くのかな。」「誰だろうね。」そういえば今日は珍しく前村が一時間目からきちんと学校に来ていた。そんなこと愛実は全く気にしていなかったけど。二時間目は英語のテスト返しだ。愛実は今この教室が火事になれば良いのにという恐ろしいことを考えていた。「佐藤ー。」「はいっ。」愛実はびくびくしながら返されたテストを見た。

第二章 感謝(1)

「愛実ちゃん、私今の席めっちゃいいかも。章ちゃんの隣で良かった。愛実ちゃんの近くじゃなくて残念だけど。」麻子はとても嬉しそうに愛実に話かけた。「それは良かった。私はいまいちかな。」「そっか。まぁ後一ヶ月の辛抱だよ。どうにかなるって。」愛実はそんなことはないと思った。明日から学校に行くことがとても憂鬱に感じた。でも愛実は人に自分の悩み事を打ち明けるような人ではないのでこれ以上何も言えなかった。「あっ愛実ちゃん明日放課後勉強教えてくれるんだよね。」「かおちゃん久しぶり。そうなの、麻ちゃん?私も御一緒しても宜しいでしょうか。」愛実本人は勉強会のことをすっかり忘れていた。「かおちゃんありがとう。麻ちゃんもちろん良いですよ。」「何がありがとう?まあいいや。」塾、行きたくないな。來未と一緒の教室は学校で十分だ。でも行かなくちゃ。そんなことを考えながら愛実は塾の用意をした。塾が終わって感じる精神的な辛さは、勉強よりも來未のことの方が上回っていると愛実は思っている。愛実は寝ているとき以外はほとんど來未のことを考えているだろう。 新しい席になって初めての授業は社会のテスト返しだ。先生が出席番号順に名前を呼んでいる。「小林ー佐藤ー。」小林の八十二点のテストがちらりと愛実の目に入った。愛実は怖くてなかなか自分の返されたテストを見る事が出来なかった。