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2005(平成17)年6月27日、和歌山電鐵の設立日ですね。
和歌山電鐵は、和歌山〜貴志間の全14駅、全長14.3kmを結ぶ貴志川線を運行しています。
当時、それまで路線を運営していた南海電気鉄道から貴志川線を引き継ぐ準備が始まり、「この路線を何とか残したい」という地域の熱い思いが形になった瞬間でもありました。
そして2006年4月1日、和歌山電鐵として営業を開始します。廃線の危機にあった貴志川線でしたが、「乗ってもらえる鉄道」を目指し、さまざまなアイデアを次々と実現していきました。特に全国的な話題となったのが、貴志駅の駅長に就任した三毛猫の「たま」です。まさか猫が駅長になるとは誰も思いませんでしたが、「えっ、猫に辞令出すん!?」とツッコミたくなる話題性で、日本中、さらには海外からも多くの観光客が訪れるようになりました。
その後も、いちご電車、おもちゃ電車、たま電車、うめ星電車など、個性豊かなラッピング車両が次々に登場します。どれも乗るだけでワクワクするデザインで、「今日はどの電車が来るかな」と待つ時間まで楽しくなります。鉄道好きはもちろん、小さなお子さんや観光客にも大人気です。
2015年には、たま駅長が天国へ旅立ちました。全国から多くの人が別れを惜しみ、その功績は計り知れません。その後は「ニタマ駅長」が後を継ぎ、現在も貴志駅の人気者として活躍しています。駅そのものも猫の顔をイメージしたユニークなデザインで、一度見たら忘れられません。
和歌山電鐵の魅力は、単なる移動手段ではないところです。沿線には四季折々の田園風景が広がり、春は桜、夏は青々とした田んぼ、秋は黄金色の稲穂、冬は澄んだ空気の中を列車が走ります。都会では味わえない、ゆったりとした時間が流れているのです。
また、地域と一緒に歩んできた鉄道でもあります。地元の人々に支えられながらイベントを開催し、観光振興にも大きく貢献しています。鉄道会社だけの力ではなく、「みんなで守る鉄道」という姿勢が今日まで続いていることが何より素晴らしい点です。
設立から20年以上が過ぎた今も、和歌山電鐵は全国のローカル鉄道のお手本として注目されています。廃線寸前だった路線が、全国から人を呼ぶ観光路線へ生まれ変わったのは、本当にすごいことです。
「ローカル線は厳しい時代」と言われますが、和歌山電鐵は工夫と地域の愛情があれば未来は開けることを教えてくれました。たま駅長からニタマ駅長へ、そして次の世代へ。これからも貴志川線には、笑顔を乗せた列車がコトコト走り続けてほしいものです。せやけど、猫駅長に会いに行ったはずが、気づけば電車より猫の写真のほうが多かった…なんて人、きっと私だけやないはずです。こんな「うれしい寄り道」ができる鉄道、それが和歌山電鐵の一番の魅力ではないでしょうか。


