ZX-12R ちょっとしたオイル滲みから~エンジンOH!?~その2 | RS-M とあるバイク屋の日常

RS-M とあるバイク屋の日常

小さなバイク屋ですが日常ネタをアップします

暑いのに暑苦しい内容w

 

前回はこちら↓

ZX-12R ちょっとしたオイル滲みから~エンジンOH!?~その1

 

ヘッド清掃が終わり、加工屋に依頼したまで。だ。

 

 

でわ下を進めていこう。

 

 

重量感ある腰下。

 

これだけでも移動させるのに老体が悲鳴を上げる。

 

 

 

クラッチ等を外していく。

 

10枚以上ものプレートを使用する2輪クラッチ。

 

4輪で言う「多板式」も泣いて逃げ出す数だ。

 

タイトなスペースで容量を確保する為の術なのだろう。

 

 

トリプルプレートの半クラが分からない?

 

クックック。アクセルを入れるんだよ。

 

 

 

 

ゴロン。

 

 

ケース一体ホルダー。

 

何度も言うが、剛性を確保するならこの仕様になる。

 

コストは跳ね上がるが、

 

まぁミッションケースも兼ねるから致し方ない所か。

 

 

 

コンロッド。

 

こういう刻印はよく確認しておかないと後で泣きを見る。

 

 

 

ミッションOH。

 

これを機に、不良部分やベアリング等は一新していく。

 

ここでケチる理由は、何もない←予算

 

ドグ部分は10万キロオーバーとは思えない状態だった。

 

オーナーのアクセルワークが良く分かる部分だ。

 

 

先の通り、2輪はドグミッション仕様となっている。

 

ヒューランド製か、はたまたドレンス製か。

 

シーケンシャル故の、アタリマエな選択だ。

 

 

 

4輪では全てのギアにニュートラルを挟む為、シンクロ必須になる。

 

そんな中でも、上記はアウトプットリダクションにして

 

軽量コンパクトに成功したS2000トランスミッションである。

 

 

なぜ4輪ではシーケンシャルドグが出ないのか?

 

コスト?じゃあないよな。

 

クックック。

 

2輪でのシフトスピードを思い起こせば分かるだろう。

 

シーケンシャルと言え、あの操作を4輪で

 

更にはお買い物のママ達が出来るか?

 

答えはNOだ。

 

連続的シフトフィールはレーシングではスペリオリティだが

 

日常でそのセワシナイ操作はもはや欠陥だ。

 

乗用車両に何を求めているか。その違いだ。

 

ま、今となっては

 

「人間」の操作ではないDCTで決着が付くだろうがな。

 

 

当店に来る若者によく語ることがある。

 

エンジンが?サスペンションが?

 

クックック。

 

君たちの乗っている純正状態で、すでに自動車から見たら

 

相当なチューンドマシンなんだと。

 

 

何度やってもトランスミッションは神経を使う。

 

2輪はスーパークロスなのでバラバラにすると何のギアだか

 

分からなくなる←経験不足

 

部品点数は多くなるが、4輪の方がギアそのものの差異があり

 

分かりやすい。

 

リバースがあるのが唯一のストレスか?

 

 

 

痩せたシフトレバーも交換する。

 

これで新車並みのシフトフィールになるだろう。

 

 

 

今回の元凶。

 

バランサーシャフトからのオイル滲み。

 

シャフトにOリングを仕込んである為、

 

ここまで割らないにしても分解無しでは交換出来無い。

 

その他のカワサキ系は

 

シフトシャフトのオイルシールと似た構造だから

 

分解しなくても交換出来そうだが…

 

 

バランサー内のダンパー交換。

 

ま、当然の運びだ。

 

 

クランクメタルのインサート。

 

ここはマニュアルに従い、サイズを選択する。

 

 

ケースを閉じる。

 

詳しい読者ならこの状態は些か疑問かもしれな。

 

何故ならコンロッドが組まれてないからだ。

 

 

面倒だが、クリアランス確認の為、一度閉じている訳だ。

 

 

確認出来次第、再度解放。

 

 

コンロッドを組んでいく。

 

これもまた、クリアランス確認は必須だ。

 

 

 

トルク+120度。

 

当然ながら再使用不可パーツだ。

 

基本を守った上での、チューニングだろう。

 

 

 

スターターワンウェイ。

 

不具合はなさそうだったが、これが滑り出すと始動出来ない。

 

その際また腰下を分解となるなら、転ばぬ先の杖だ。

 

 

 

カムチェーンもこの時に交換する。

 

これもまた、腰下を割らないと交換出来無い。

 

 

最後の確認。

 

やり残したことは無いか。

 

常に百鬼夜行疑心暗鬼が付きまとう。

 

更に言うならカワサキは

 

アウトプットが回転しないと1速以外入らないギアスタイル。

 

この状態でシフトフィールを確認出来無いのが何とも恐怖だ。

 

 

オイルパン清掃。

 

画像はないが、非常に綺麗な状態だった。

 

 

 

腰下完了。

 

これで加工ヘッドが帰って来れば上に進んでいく事になる。

 

 

~当ブログをご覧の皆様へ~
作業に関しまして、画像では判断できない加工・脱着等、必要な場合があります。
その行程はブログの性質上、省いている事をご理解下さい。

RS-M