フォルダーが不安定、データが見えなくなったらチェックディスクを試してみよう | Tascal PCサポート情報

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ピクチャフォルダーの中身が消えました

というドキッとするお電話が入りました。
お伺いさせていただくと、確かにピクチャフォルダーをクリックすると中身のデータがない。
ただ、読み込み中の様子で、上の緑のバーが左から右へ徐々に移動しています。
ですが、いっこうに終わらない。

  
 


強引に止めると、ピクチャフォルダーのデータが見えました。
・・・が、クリックすると今度はExploreが「応答がありません」となってしまいます。


こういう状態はピクチャフォルダーのある場所のファイルシステムが壊れたか、不良セクタが現れたかという可能性が高いです。
また、ハードディスクが故障寸前・・・という最悪のパターンも想定しないといけません。

 ハードディスクやSSD内の全てのデータファイルは「クラスターチェイン」という1本の鎖のようなものでつながれています。
それがファイルシステムです。
それが部分的に切れるとハードディスク内のデーターのつながりが1本でなくなり、迷子になってしまうのです。

また、ファイルシステムではなく、ハードディスク自体にデーターの「穴」が開くことがあります。
ハードディスクも消耗品ですから、、、、まあ例えるなら、道路に穴が開くという感じですかね。
その穴のおかげで車(データ)が走れない・・・と。
この穴のことを「不良セクタ」と呼びます。
車もそうですが、道に穴が開いているとわかっていればよけて通るのですが、今まさに車が止まっているところ(データがある場所)に穴が開いてしまうと、よけようが無くデータの欠損となってしまうのです。

なので、ファイルシステムが壊れたよりも不良クラスタの方が症状が重い・・・となります。

こういったファイルシステムの破損を修復したり、不良セクターを回復・Windowsに認識させるには chkdsk (チェックディスク)コマンドを使います。

方法はコマンドプロンプトから行います。

・システムツール→コマンドプロンプトを右クリック→管理者として実行(Windows8,10)

 

・アクセサリー→コマンドプロンプトを右クリック→管理者として実行(WindowsVista,7)

 


で、コマンドプロンプトが起動します。

そこで、Cドライブにおかしくなったデータがある場合、

chkdsk c:

と入力してリターンキーを押しチェックディスクを行い、今回でしたらピクチャフォルダが復旧するか確認します。
コマンドは全て半角英数字です。
Dドライブのデータがおかしくなったら、c: のところを d: に変更します。

復旧しなかった場合、ファイルシステムの修復を行うチェックディスクを行います。
その場合のコマンドは、

chkdsk c: /f

です。
それでも復旧しない場合は、いよいよ不良セクタの回復も含めたチェックディスクを行います。
不良セクタを復旧させるので、もしピクチャ内のデータが不良セクタ内に有った場合、最悪そのデータは失われますことをご了承ください。
また、セクタ毎に検査をかけるので、非常に時間がかかります。

そのコマンドは

chkdsk c: /r

です。

/f と/rはCドライブ(起動ドライブ)や予約ドライブにかけた場合、下記のようにエラーが出て、
「予約する」にyと入力すると再起動後にチェックディスクがかかります。

 


再起動後チェックディスクが始まる前にキーを押すとキャンセルされますので注意してください。

WindowsVista、7の再起動後のチェックディスク画面

 
  

Windows8、10の再起動後のチェックディスク画面

 


また、WindowsVista、7の場合、コマンドを打たなくても
ドライブの右クリック→プロパティ→ツール→エラーチェック
にて同じことをすることができます。

ファイルシステムエラーを自動的に回復する(A)に☑を入れると /f と同じ効果、
不良セクターをスキャンし、回復する(N)に☑を入れると /r と同じ効果になります。

 



このお客様はおかげさまで chkdsk /f にて無事ピクチャフォルダが読めるようになりました。

データがおかしくなった場合、チェックディスクを覚えておくと良いかと思います。

そして、やはり大切なデーターはバックアップしておきましょう。