優しさ乞食か! | 毒を喰らう占い師・紅弦Worldへようこそ

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「優しさ」という言葉が、どうも苦手だ。
もちろん、優しくされることが嫌いなわけではない。
人から何かをしてもらったり助けてもらったりすれば
「ありがたいな」と思う気持ちが湧く。

だけど
「あの人は優しい」「優しさが足りない」
なんて言葉を聞くと、なんとなくモヤッとする。

何が「優しさ」なのか、基準が曖昧だからだ。

困っている人を助けること?
相手の気持ちを傷つけないこと?
頼まれなくても察して動くこと?
自分の希望を受け入れてくれること?

これはおそらく人によって違うのだろう。

そして私は
「紅弦先生は優しい」と言われると
なぜか否定したくなる。

考えてみると、私が誰かに何かをしているとき、
自分ではそれを「優しさ」と認識していないのだ。
私は私の判断でそれをしている。

困っているけど、そんなん私は朝メシ前だぜ!
って思ったからやった。
何が起こっているのか知りたくて気になって
仕組みが知りたくて話を聞きたくなったから聞いた。
これを伝えずに何かあったら寝覚めが悪そうだ
と思ったから言った。

たぶんそんなもん。
相手がそれを「優しさ」と感じるのは、
その人の自由だと思う。

ただ、そこで少し怖い変換劇場が起こることがある。
「この人は優しい人だ」からのぉ、
「この人なら、次もこうしてくれるはず」になりぃ、
「今回はしてくれなかった」となるとぉ、
「優しさが足りない」になってしまう。
度を越すと「わざとやってくれない」まで進化を遂げる。

その人が自分の意思で差し出したものを、
勝手に「私が受け取るべきもの」に
脳内変換するのである。

「私はこうしてほしかった」と言うのなら、
それは自分の願いだ。
「これをしてくれたら嬉しい」と伝えるのもいい。
でも、それを「優しさ」という曖昧な言葉に包んで、
「優しい人なら、それくらいしてくれるでしょう」
に変えてしまったら、相手の自発的な行動が、
いつの間にか義務になってしまう。

だから私は「優しさが足りない」と聞くと、
「おまえ優しさ乞食か!」と思ってしまうのだ。
いや、乞食のほうが
「乞うている自覚」があるぶんまとも。

別に、人に何かをしてほしいと思うことが
悪いわけではない。
そうじゃなくて、欲しいなら欲しいと言えばいい。
助けてほしいなら、助けてほしいと言えばいい。

ただ、それを「優しさ」という言葉を使って
相手の義務にしないでほしい。

そして、ここまで巡らせて大事なことにも気づく。
私は「優しさを要求する側」を
批判するだけで終わってはいけない。

自分も、誰かから何かを受け取る側だからだ。

たとえば私が、
「これ、好きでやってるだけだから」
と言われたとするじゃん。
そこで「そうなんだー」で終わるのではなく
「それでも私は助かった!ありがとう」
と言える生き物でありたいのだ。

相手にとっては「好きでやったこと」
だったとしても
私にとって助かった事実は消えないから。

相手が「優しさ」と認識していなくても、
私がありがたやーと思ったなら、
私はちゃんと感謝すればいい。

「優しさを要求しない」と
「優しさを受け取らない」は全っ然違う。

相手が自分の意思で差し出したものなら、
ありがたく受け取る。

そして、
「あなたがそうしたかったのかもしれんけど
 私は助かった。ありがとう」
ってな感じで返す。

それでいい。

「優しい人〜」と
人間そのものを評価する必要もない。

「優しさ」という曖昧な基準を作って、
誰かに期待する必要もない。

ただ、
あなたが差し出してくれたものを、
私は確かに受け取った。
嬉しかった。助かった。ありがとう。
そう伝えられる生き物でいたい。
人間だもの。みつを。

優しさを乞わない。
でも、受け取ったものは、ちゃんと喜ぶ。

どうやら私が探していた「優しさ」の答えは、
定義ではなく、このあたりにあるらしい。



紅弦10月の予定

【鑑定所】

10月4日(日)芋掘りすんぞ🍠

10月10日(土)静岡PARCO「占いのアリーナ」

10月18日(日)沼津駅アントレ2階『えにし屋』

10月25日(日)沼津駅アントレ2階『えにし屋』



【個人鑑定】
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