ポール・マッカートニー 語録 1006 THE LYRICS I Don’t Know | ポール・マッカートニー 語録

ポール・マッカートニー 語録

Paul McCartney In His Own Words

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 子育ての面白さは、成長するにつれて日々少しずつ
ボキャブラリーが増えていくところにあると思っている。
そして子育てには、乗り越えるべき試練がときどき訪れる。

このときがそうだった。どこの家庭内にも起こりがちな
トラブルのひとつで、我を忘れるほど取り乱した数日間が
あったんだ。この曲の歌詞は、そのときの気分がそのまま
あふれ出たものだ。

”なんてこった、この最悪の気分を全部ぶちまけてやろう”
という感じだった。おかげで、これを書き終えた後は、
まるで精神科医のソファーで診察を受けたかのような
気分になっていたよ。

僕がひどく落ち込むことは滅多にないんだけど、

このときはリアルに重荷を課せられた気分だった。

この曲の歌詞の基本的なアイデアは、

自分の悩みをブルース調で語るというものだ。

詩や音楽の送り手には、作品を通じて何かを投影し、
表現する能力、受け手にあらゆる種類の感情を高揚させる
能力が要求される。まさに、表現こそがすべてなんだ。

優れた教師が作文のときに、”伝える”のではなく”表現しな

さい”と指導するのには、そういった理由があるんだよ。

僕はよく、曲を書くのは精神科医と会話するようなものだと
言うんだけど、この曲の制作過程もまさにそんな感じだった。
悩みや考えを吐き出して、自分の何がいけなかったのかを

考える。でも答えは、”I Don't know”だ。

( 電子書籍 PAUL McCARTNEY THE LYRICS )