Perfumeと音質 | 全身蜂の巣

全身蜂の巣

煩悩を持て余せ!


興味深いネットコラムを見付けて、


色々と読み進めていく内に、ちょっと疲れてきました。




↓音楽プロデューサーの中村哲一氏のコラム

Drill Spin    「音楽の本質的魅力は音質とは関係ない、と思ってた…。」




全文は、興味のある方だけにお読みいただいて、


私が気になった部分だけをピックアップしてみます。




      ***



   (現役音楽プロデューサー)



①「良い音」というのは難しい、曖昧な定義で語られ、主観的な基準で判断される



②音楽のジャンル、シチュエーション、目的、ユーザーの嗜好などなど、一括りに「良い音」という前提を設けること自体に無理がある



③「音質は音楽の本質とは、別のレイヤーのことだ」というスタンスをこの方はとってきた



④技術革新の時代に、30年前に作られた規格が、標準として使われているのは音楽業界くらい



⑤高音質配信について、通信事業者から見ても、音楽配信ほど帯域を広く使おうとしない業種は無い



⑥音響機器メーカーも衰退しています。「圧縮された音源を携帯電話やiPodで聴く」以外の方法が無くなるのは、ファストフードでしか食事できなくなるようなものです。300円の牛丼から3万円のフレンチまで、多様性が担保されることが、豊かな文化の基本ではないのか



⑦僕の基本スタンスは「クオリティの基準は、レコーディング・エンジニアとアーティストに委ねる」というもの。日本の第一線のプロフェッショナル・エンジニアの技量の高さは世界屈指のレベル。自分が信頼できるエンジニアと作品をつくる音楽家の両者が納得できるレベルであれば、品質については、まず問題ありません。レコーディングの責任者としては、原則的にその判断を追認します。


僕自身は、できるだけユーザーに近い視点を保って、「商品として広く受け入れられる」という基準ですり合わせをすることを指向します



⑧音楽家は細部にこだわります。時には、ディティールにこだわりすぎて「木を見て森を見ない」状態になることがあります。プロジェクトによって、そのゴールや役割分担は様々なのですが、大まかに言うと、「森を見る」方向への修正が僕の仕事になります



⑨音楽制作の現場には「スタジオマジック」という言葉があります。細部まで聞き取れる音楽スタジオの再生環境で制作をしていると、良いと思っていた作品が、ユーザーの再生環境レベルでは伝わらないということを示す言葉です。レコーディングの最終段階であるミックスダウンでは、ベストの環境での再生と、ラジカセ(って見なくなりましたね)的な小さいスピーカーと複数回以上の再生でチェックするのが一般的な作業の行程です




すみません、気になるところだけ抜粋しようと思っていたら、


違和感だらけ、気になる所だらけに陥りました。




これらの発言は、現在の日本の音楽産業の持つ、



  *悪しき慣例


  *中田ヤスタカさんが持つ音楽創作概念との差異



・・・を、端的に表しています。





      ******





それでは、私が”Perfume現象”という偏ったフィルターを通して


反論も交えてまとめてみせます(ほんとかっ)



是非、中村哲一氏の抜粋文と比較しながら、私の



   「Perfume論」



・・・を感じ取って頂きたいと思います。




      ***




①その曖昧な”音質”の定義に一石を投じているのが中田さんである


②モニターライクなバランスこそ、本来の意味を持つ”高音質”ではないのか


③音質も音楽の表現方法だと中田さんはリスナーに訴えかけている


④音楽業界の次世代の規格によってはPerfumeは再評価されるはずだ


⑤音楽配信産業は未成熟、と前から私は意見してる(愚痴かっ)


⑥拙過去記事「Perfumeとカップラーメン」 で同じ意見を以って語ってる


⑦「商品として広く受け入れられる」とする概念に、文化の発展は見込めない


⑧「木を見て森を見ない」作品創りこそ音楽文化の発展を促すはずだ


  「森を見る方向への修正」という悪しき慣例が音楽を堕落させている


⑨ユーザーの再生環境レベルを気にするから音楽が文化的発展をしないのだ





      ***




それなりの権力を持った現役の音楽プロデューサーが


この体たらくぶりです。



「木を見て森を見ず」なのは、オマエの方だろうがっ(オイオイッ)



このコラムの中にもう一人出てくる音楽プロデューサー


   佐久間正英氏


・・・も、私は良く知っていて、


佐久間氏がプロデュースした


   「ジャーニーマンのギター」


・・・を手に取った時にも感じましたが、


更にその印象を決定付けたのは、


YAMAHAのDAW機、AW4416が登場した時期に


この方が監修したデモトラックを散々聴いた時です。


流行に日和見的な、古臭~い懐古趣味な音質でした(言い切ったっ)



      ***






全身蜂の巣


               AW 4416 2000年発売(古いっ)





・・・このような、



   「万人の耳に心地良いだけの音作り」



・・・が、現在まで慣例としてまかり通っているのが現状の音楽界です。



そんな悪しき慣例にまみれた音楽産業のことなど一切無視し、


「良い音楽と斬新な音質」を創って届けようとしているのが、



   中田ヤスタカさん



・・・です。


そして、正常なベクトルを持っていると感じるのは



   中田ヤスタカさん



・・・くらいしか見当たりません。




あなたは、そこに、




   ”反骨精神”




・・・を感じないでしょうかっ(言い切りまくったっ)






      ******






全身蜂の巣





      ******






・・・「音楽業界は中二病だとでも言いたいのかっ?」・・・とお思いのアナタ・・・






              木を見て森を見ず






・・・「もっと大きな概念で音楽を見ろってことっ?」・・・とお思いのアナタ・・・・






・・・・・・・Perfumeは正しい意味でROCKであるっ(言い切ったっ)