ああ、こんな習作ごときに何でこんなに長い文章書いてるんだか・・・(x_x)。
これでも、実際考えたりやってみたことをかなり省略して書いているのだから、曲を作るために、かなり頭を使っているということか。
感覚だけで出来てしまう天才がうらやましい(^^;。

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(前回からのつづき)

さて、全体の素材も組み立ても出来て、これでほぼ完成・・・なわけだが、
これからどこまでしっかり仕上げるかが重要
である。

最も大切なのはパートごとの音量バランス。初心者ほど、どの音も聴かせたくなって、どんどん大きくしてしまいがち。Padのように、バックを埋めるような音は、「小さすぎかな?」と思うくらいでちょうど良いことが多い。繰り返し流れているシーケンスパターンなんかも裏方に徹するくらいのつもりで調整する。
音量は、出したい音を大きくするのではなく、他の音を小さくしていくのがポイント。それによって、自然に重要な音が前に出てくる。

今回、ドラムパートは、Kick、Clap、Hat、Snareの4つだけ(初期設定のまま)。それでも、ドラムセットの音量バランスは奥が深く、ハイハットなんかは、曲調によって、強めがよかったり弱めがよかったりと答えがない。今回のイメージはダンス系なので(←そうだったのか?(笑))、Kickは多少強めなバランス。snareも堅く感じる程度にやや強くする。

ところで、この曲は、すべて“その場の思いつき”で音を足してきたので、新しい音が出たときに唐突な感じが気になるところがある。特にあの(ブリッジとして作った)Bブロックのピアノはアコースティック感が強く、他の電子的な音と違い過ぎるので、(一応エフェクトをかけたが)いきなりはキツい感じがする。
こんな時は、事前にその音をそっと使えば良い。物語の作り方で言えば伏線を敷くというやつである。

試しに、そのピアノの音色で、その前の数カ所に、「ポン・・ポロン・・・・・」とさりげないパターンを追加してみる。
しかし、この程度では印象が薄すぎて伏線としても足りない感じである。
そこで、「ジャラン!」というアクセントとなるパターンを新たに作り、旋律が再現する場所など、区切りとなる箇所に入れてみる。やってみたらこれはいい!(^^)v。伏線というよりも、しっかりと印象的な装飾である。

当初は苦肉の策であったピアノが、こうなってくると急激に重要度が増してくる。前半に使うことが増えたので、Bブロック以降にも使わなければ曲全体のバランスが悪い。

そうなればと、曲が一番盛り上がるところに、ダメ押しとしてさらに新たなピアノパターンも加えることにした。他のパートがしっかりとメロディックなフレーズを作っているので、ピアノパートは非メロディックな音階的進行が良さそうだ。クライマックス部分を範囲指定し、繰り返し再生しながら、新しいピアノフレーズを作っていく。半音階の上行形がいい感じである。このダメ押しピアノパターンが、思いのほかカッコイイので、つい長く使いたくなるが、
いいものは、物足りない程度のほうがありがたみがある
ので、2回繰り返しの途中でさっさとフェードアウトさせる。

さて、計画した曲の構成では、このクライマックスを迎えたら、クロスフェードで波と風の音が入ってくるわけだが、綺麗なフェードアウトというのは意外に難しい。対象となる全ての音をただ同じように下げていくと、途中での各パートの音量バランスが崩れることもある。特に今回は、フェードインしてくる波と風の音との“からみ”を考えると、わざと残しめにしたい音と、早めに消したい音もでてくる。

納得するまで、何十回と変更しては聴き・・・を繰り返し、音によっては、音量変化を微妙に曲線にしたりと、細かく修正していく。

これでほぼ完成にしてもいいか・・・と思ったところで、気分転換にと、サンプル曲をロードして聴いてみる。これは実は、クオリティの高いサンプル曲を聴くことで、その音量バランスがが自分の曲と大きく違わないか確認する意味もある。聴きながら操作して音色を確認したりしていたその時、偶然にもロボット声を鳴らしてしまう。これがたまたま、演奏中の面白いタイミングで意外にかっこよかった。

そこで、
「自分の曲の冒頭にも、ロボット声を入れてみよう」
と、ひらめく(^^)。

ダンス系の曲のイントロでよくあるパターンだが、ドラムが入ってくる直前に何かを喋らせるようにしてみる。何と言わせるか悩んだが、初めてFL Studioで作った曲でもあるので、ここでは、まるでDJが次に登場するアーティストを紹介するように、
「This music composed by pattayan」
と、ロボット声で言わせてみた。笑える。でも意外にいい(^^)。
喋り終わってから、ドラムが入るちょっとした時間差が、長すぎても短すぎてもカッコ悪いので、聴きながらいいタイミングを探していく。

もうそろそろ完成でいいかな?ということろで、一度エクスポートし(.wav化する)、PCの通常スピーカーで再生したり、iPodで聴いて音量バランスを確認する。やはり、制作中に使っていたヘッドフォンに比べて、だいぶ違って聞こえる。

これらのどの状態で聴いても、悪くない妥協点で、音量のバランスを微調整をする。これが終わって、やっと完成である。


ちなみにこの曲名『untitle02』だが、これに深い意味はない。FL Studioで新規プロジェクトファイルを作成すると、仮のファイル名として、untitle+数字となる。今回はFL Studioの練習なので、特にイメージするものも無く、そのまま使っただけ。02ということは、その前に01があったわけだが、01は、少し作ったところですぐにアイデアに行き詰まり、FL chanを踊らせる練習をしただけでボツとなった(笑)。


当初の予定では、解説を書き終えてから作った音楽を聴いてもらおうと考えていた。しかし、いつもの如く、記事が長くなっていったので、先にリンク先を明記する。

『untitle02』(2009) へのリンク
http://pattayan.org/music/

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(前回からのつづき)

音色探しをしていると、面白い音色名を見つけた。
“Brass - vangelis”
Vangelis(ヴァンゲリス)、私の人生を大きく変えた(プロフィール参照のこと)、アーティストである。この音色を鳴らしてみると・・・

「ああー、確かにヴァンゲリス!(^o^)」

彼がよく使う、オーケストラ風ブラスな音色だ。これは・・・・・・あまりにヴァンゲリスそのまんまなので、使うのはちょっと・・・と一瞬思ったが、

「あ、今は練習だった(^^;」

心の隅で常に“個性”というものを意識している私は、他のものから影響を受けることはあっても、それにそっくりなものを作ろうとは思わない。ただ、「勉強」として理解を深めるために、パロディ的に“それっぽい”ものを作ることはある。

「ヴァンゲリスに敬意を表して、この音色を使わせてもらおう」

今までのパターンを全て繰り返し演奏しながら、このヴァンゲリス風ブラスでパターン(というよりはフレーズ)を作ってみる。このようなオーケストラ的な音は、ただ和音を鳴らすよりも、複数パートが重なり合うようにしたほうが、それらしい。また、ダイナミクス(音量変化)を大げさに付けた方が、ヴァンゲリス的でもある。ベロシティ(鍵盤を弾く強さ)を意識して調整しながら、だんだん盛り上がるように音を重ねていく。また一応(FL Studioとしては)ループなので、このパターンを繰り返しても、後ろと前がうまく繋がるように、重ね具合とベロシティを調整していく。

音を置いては聴き、追加・修正し・・・を繰り返しながら思ったのは、ヴァンゲリスは、曲を盛り上げるときは本当にかなりの音を重ねているんだなーと実感したこと。人間の耳は音が増えると自然にコンプレッサー効果が働くので、聴感的に厚い音と感じるためには、“かなり”の音を重ねないといけない。しかも、それは予想以上に必要だということ。
こういうことが解るのが「勉強」の効果である。

練習で勉強なのだから、個性とか自分らしさとか考えずに、いろいろなものを試さなくては(^^)。
ということで、そういえばFL Studioには
Speech synthesizer (スピーチ・シンセサイザー)
というものがあるらしい。英文を打ち込むと、“喋る”というもの。

ロボット声はもちろん、男性、女性の声でも喋るし、抑揚をつける、つけないを切り替えたり、囁くようにとか歌うようにとか設定できる。これは面白い(^^)。こんな面白いモノをオマケで付けちゃってもいいのか?FL Studio(笑)。

pattayanと喋らせてみると、「パテァヤン」
おお、いかにも外国人っぽい発音だ(笑)。綴りを変えれば「ぱたやん」と聞こえるようにうまくできるかもしれないが、まあこれはこれでいいだろう。
金髪女性のイメージで(笑)、自然な抑揚の女性の声で決める。

音楽性とかよりも、あくまで練習としての曲と思えば、こんな音でもなんでも使ってしまえる。音楽が盛り上がったところで、さりげなく使ってみるとするか(^^;。

さて、このへんで飾り付けでも・・・。
FX(効果音)をいくつかピックアップ。楽器系でない変な音を付け加えることで、“機械的”であることをあえて示す。どういうことかというと、コンピュータだけで作った音楽はどうしても機械的になるので、ヘンに生演奏に近づけようとするのではなく、「これはコンピュータを使ってます!」と開き直ったほうがむしろ違和感がない。

いくつか探してると、“FX - sea and wind”という音色が。名前の通り、波と風の効果音である。昔からよくあるものだが、この音、なにか物悲しい。夜の海という感じに聞こえる。そこで思いつく。

「曲の始めと終わりをこの波の音にしよう」

このときに、音楽の全体設計が初めて決まった(笑)。
あとは今までの素材を並べ変えながら、とりあえず全体を作っていく。選んだFXは、FL Studioの“オートメーション”という機能をつかって、音を動的に左右に振ったり、音量をコントロールしてフェードイン・フェードアウトを付け加えていく。

「んーなにか高域が足りない」

全体を通して聴いていると、高域に音が少ない。高い音域の効果音を足せばいいかと思って入れてみるが、ただうるさくなるだけだった。
そこで、パンフルート系の音をメロディーとして乗せてみる。

この段階で、やっとメロディー・・・とか言っているあたりが、メロディーを重視して“いない”私らしい(*1)
ただ、メロディーがなんとなく和風なのは、やっぱり私らしさか^^;

これで物足りない感じはだいぶ補えた。メロディーらしきものが付いたおかげで、結果的に良くなった気もする。

しかしこの辺で、今までの素材を重ね合わせただけでは、曲として保たなくなってきた。
今までを大きなAブロックとして、新たなBブロック、Cブロック・・・と考えていってもいいのだが、今作っている主な目的は、あくまでFL Studioの練習である。完成させるまで一通りの作業をすることが重要であって、時間をかけて凝った長い曲を作ることではない。

そこで、ブリッジ的に短いBブロックを付け加えて、変化を出し、Aブロックが再現という構成にして、こんな曲は、さっさと終わりにしてしまおうと考えた(^^;。

で、Bブロックとして、なにをどうするか。
波形の音色や内蔵音源をいろいろ見ているうちに、FL Keysという内蔵音源の“piano”が、アップライトピアノの結構リアルないい音をしていることに気がついた。ピアノは自分が演奏できる楽器でもあり、いろいろなフレーズも思いつく。適当に音を置いていってみると、なぜかジャズ風?なフレーズに・・・。

昔から「自分にはジャズ的センスは全くない」と思っていたので、ちょっと意外だった。それとも最近ジャズを聞くようになったからか?
まあそれはともかく、Bブロックはこれでいいとしても、全体を通して聴いてみると、ピアノの音色が生々しすぎて、他とマッチしない。そこで、FL Studioのミキサーをつかって、このピアノだけを別チャンネルに振り分け、エフェクターをかける。生々しさを軽減するために、コーラスとディレイを強めにかけ、距離感を出す。

全体を聞いてみると、まあ悪くはないが・・・・・・なにかノリが悪い。

やはり、こういうシンコペーション(:*2)を多用したフレーズは、16分音符にきっかり合わせて(つまり楽譜があるとすれば、寸分違わず楽譜どおり)演奏させるとつまらなく聞こえる。対処としては、シンコペーション部分をわずかにずらすこと。それでノリが出てくる。自分が弾いている感覚をアタマの中でシミュレーションして、それにあわせてみる。ずらす量は、昔の経験で覚えていて、
16分音符をさらに6分割したくらいを前にずらす
のが良い(テンポが120くらいの場合)。
もちろんシンコペーションの音を全て同じようにずらすわけではない。どの音をずらすのか?というのは・・・・・・こればっかりは感覚の問題なので、説明のしようがないが・・・。



(:*1)
メロディーを重視しないというのは、自分の感覚がそうだということ。TVドラマの主題歌を聞いても、「お、この曲いい」と思う場合は、ベースの進行であったり、転調の仕方であったりと、構造的な部分に興味が行くことが多い。メロディーを覚えるのは最後だし、歌詞なんかはほとんど聞いていない。
聴き方が(外国語歌詞の)洋楽向きなのか、邦楽より洋楽のほうが好きだから、そういう感覚なのかわからないが。

(*2)
音楽事典で調べると「弱拍部が強拍部に、強拍部が弱拍部に位置が変わること」などと書かれていてかえって難しい。早い話が、拍にぴったりではなく、16分音符や8分音符分、音が前倒しになっているようなメロディーやリズムの部分のこと。クラシックでは効果として一部使う感じだが、今のポップスやロックなどでは、ごく当たり前に多用する。←やはり文章だと説明しにくい(^^;

FL Studioの操作を覚えるためには、とにかく簡単な曲でも作ってみるのが一番だ。

自分が買ったのは乗り換え版(今は無きWindows版のLogicを持っていたので)なので、オマケで「FL Studio 8 徹底入門ガイド」という書籍が付いていた。これはFL Studioのガイド本としては(今のところ)唯一のもの。既に本屋で見かけていたので、FL Studioを買うときに一緒に買うつもりでいたが、買わずに済んだ(笑)。ちなみに標準で入っている「ユーザーマニュアル」(日本語)は、一通りの機能が「さらーっ」と書いてあるだけで、これを読むだけで使えるとは到底思えない(^^;。
ただし、デバイスの設定などについての説明は、このマニュアルのほうがちゃんと書いてある。

一番判りやすいのは、CD-ROMに入っているチュートリアルムービー。音声は英語だが、日本語字幕が出る。ただし、入っているのは初級編だけなので、それより詳しく知りたければ、FL Studioの公式サイトにあるムービーを見ることになる。こちらは当然、日本語字幕はない(^^;。

このような、映像や音楽を作るようなクリエイティヴ系・ツールのアプリケーションは、一般のソフトウェアに比べて圧倒的に機能が多く、また、専門的知識がないと説明されても解らない機能も多い。、理解しやすくて、しかも機能を完全網羅するような説明書(マニュアル)を用意するとしたら、メーカーは大変である。そういえば、昔買ったNotator/Logicは、厚さ数センチのマニュアルが付いてきたなあ(^^)。
でも、個人的には、分厚いマニュアルって好きだけど(^^;
解らないことがあっても、“どこかに”答えがしっかり書かれているからね。

あとは身近にFL Studioを使っている人でもいれば、質問できるのでいいのだけど^^;
SONARやCubaseならいざ知らず、FL Studioはねぇ・・・(笑)。

ま、そんなわけで、なんとか自分でやってみるしかない。折角、覚悟(?)して買ったソフトだし。


さて、ステップシーケンサーが基本っていうくらいだから、とりあえずドラムだよねー
・・・って、このソフト、起動すると、もう既にドラム用のパターン出てるし(笑)。
Kick、Clap、Hat、Snareの4音にそれぞれ16ステップのボタンが出てくる。プレイすると1小節が繰り返されるので、音を出したいところをマウスでONするだけ。聴いてみて違うと思えばそこをまたOFFにすればいい。
適当にON/OFFしてみると、意外に面白いリズムが出来たりとかして楽しい。

とりあえず今は操作を覚える練習なので、あまり凝らずに次はベースへ。
FL Studioにはたくさんの音源モジュール(ソフトシンセの小さいようなもの)が入っている。、TS404というシンセ・ベースの音源があるので、これを呼び出し、ツマミをいじりながら、いかにもシンセベースらしい音色を作ってみる。同時に、ピアノロール画面で音を置いていく。

なんとなくベースパターンが出来たところで、先ほどのドラムパターンとこのベースパターンを、プレイリストと呼ばれる場所にブロックを並べるように置いていく。

ところで、こういう“思いつきで適当(笑)”な作り方で、それなりの完成度の曲を作る手法として、
異なる長さのシーケンスパターンを2、3コ重ねたものを流し続け、それを軸に、他の要素を加えていく
というものがある(*1)

FL Studioは、まさに、“パターン”を並べて組み合わせて曲を作っていくという設計なので、こういう手法にはぴったりのソフトウェアである。

そこで、シーケンスパターンに向いている音色ないかなーと探してみると、SytrusというFM音源(これもFL Studioの音源モジュールのひとつ)のサンプルの中で、いいものがあった。しかも、この音色、鍵盤をひとつ押しっぱなしにするだけで、勝手にシーケンスパターンを演奏してくれる(^^;。

これに重ねる別のシーケンスパターンとして適当な音色を探す。先ほどのように自動でパターンを流してくれるような音色でぴったり合うようなものはそうそう無いので、ピアノロールを使って、自分でシーケンスパターンを作る。こんな時も、先ほどの1つめのシーケンスパターンを繰り返し演奏させながら、新たなパターンを作っていく。

一応出来たところで、次はPad(*:2)かなー。
Padsというホルダーがあったので、その中に適当な音が無いかと探してみると、結構いい音が入っている。とりあえず“PAD_Cloud”という音色が、「ツヤがあるけど何となく暗い感じ」で気に入ったので(笑)、これにする。コード進行とか深く考えず、先ほど作ったベースパターンやシーケンスパターンを繰り返し演奏しながら、それに合うように音を置いていく。



(*1)
作曲法などの本にそう書いてあるわけではない(^^; しかし、デタラメでもない。クラシックのオーケストラでも部分的に見受けられるし、ロックのギター・リフなんかも、ある意味この手法とも言える。
普通のポップスなんかでも、バックでこういう「味付け」をしているものは多い。

(*2)
あまり主張せずにバックで和音をふわーっと鳴らすのに向いているような音色。小さめの音量で入れることで、あまり目立たせずに音楽の厚みを増す効果がある。
シンセ・ストリングスが標準的で無難。

さて、IEEE1394カード、オーディオインタフェース・・・と来れば、次はソフトウェア(^^)。
オーディオインタフェースの選定のときの条件として、Cubase LEを挙げていたのだから、当然、それを使うのでは?・・・と思うところだが、実は

ソフトウェアは既に選定済み・・・いや、購入済みであった(笑)。

Image Line Software
FL Studio 8 XXL Edition

Image Line Software というベルギーの会社が開発したソフトウェアだが、私がこのソフトに出会ったのは、秋葉原のヨドバシカメラでのデモ演奏だった。トラックごとに波形が並んでいて、音楽に合わせてスクロールしている・・・という、今のDAWソフトウェアでは、「ごくあたりまえ」な画面であった・・・が、

背景画面に、なぜか女の子のキャラクターが・・・
音楽に合わせて“パラパラ”を踊る、3等身キャラクターが・・・

「なんじゃ?このナンパな音楽ソフトは・・・」(苦笑)

これが私の第一印象であった。
まあ初音ミク以来、こういう2Dキャラをイメージガール(?)とするのは、ここ最近の風潮なので、これもそのテのものか・・・という程度の意識だった。ただ、この3等身キャラの動きが、妙に良くできているのには感心して、結構見入ってしまった(笑)。

それからしばらくして、DiGiRECO Vol.87 (2008 Aug.)の記事で、見覚えのある女の子キャラが・・・。

「ああ、このソフト! そうそう、FL Studioっていう名前だった。」

読んでみると、この記事の筆者は他のDAWソフトウェアについては知っているものの、このFL Studioについては初めて使ったようで、さぐりさぐりな感じがした。しかし、私のように何も知らない読者にとっては、それがかえって、“他と何が違うのか?”ということを判りやすく伝えていた。

自分が特に気になったのはステップシーケンサーを核として設計されているという点。

ステップシーケンサーは16コ程度の音を記憶して繰り返すという単純なもので、メモリーが非常に少なかった昔のリズムマシンによく使われていたものだ。去年の卒業演奏会の時に、その機能が付いたRADIAS-R を使ってから(→2007年3月の記事参照のこと)、改めて、このステップシーケンサーに、シンプルだから“こそ”の可能性を感じていた。

もうひとつ、トラックごとに音符をひとつひとつ置いていくという、DTMの従来のやり方に対して、面倒くささを感じていたこともある。クラシックやジャズを除けば、小さな単位での繰り返しというのは結構多く、特にドラムやベースなどのリズムセッションは、ほとんどそうである。

従来のDTMソフトでは、こういった繰り返しは元の音型をいくつもコピーして作っていくわけだが、一度作ってたくさんコピーした後に、音型をちょっと変更したくなったら、また同じだけコピーをやり直さないといけない。しかし、このFL Studioでは、音型は音型として作り、それをトラックに必要なだけ“置いていく”という設計である。

つまり、音型を変更したくなったら、元の音型を変えさえすれば、その音型を置いたところ全てが、“結果的に”変わっているということだ。まさにオブジェクト指向な発想である(笑)。


ちなみに、オブジェクト(?)をトラックに置いていくという発想のソフトと言えば、既にACIDというソフトがある。これは、プロが作った音型や1つのフレーズを小さなオーディオデータとして大量に準備しておき、それらをパッチワークのように貼り合わせて音楽を作っていくというもの。聴いてみて「イイな」と思ったデータを選んでいくだけなので、音楽的センスさえあれば、誰にでもそれらしい音楽を作ることができる。

だが、逆に言えば、用意した音型・フレーズではなく、独自の音型・フレーズが欲しくなったら、楽器を演奏して録音・編集して新たなオーディオデータを作るか、MIDIトラックで従来のDTMのように音符ひとつひとつを置いていく(またはキーボードなどで演奏する)しかない。オーディオデータを作った場合は、あとで変更したくなったら、また録音し直しである。

その点、FL Studioでは、音型・フレーズそのものをステップシーケンサーやピアノロールを使って作っているので、新しいものを作るのはもちろん、変更や修正も、いつでもできる。


このように、従来のDTMソフトの面倒さと、ACIDの自由度の低さの双方の問題点を見事にクリアしたのが、このFL Studioなのである。←ちょっと誉めすぎだな(^^;

しかも、FL Studioは、Cubaseのプラグインとしても動くらしい。つまり、Cubaseの機能のひとつであるかのように使うことも出来るのである。これならば、もし、FL Studioで不満な部分出てくれば、それをCubaseで補うことも可能なわけだ。

素晴らしい(笑)。
オーディオインタフェースの選択にあれこれ悩んだ結果、t.c. electronic の desktop konnect 6 に決めた。

購入の決め手は
1. 見た目の良さ(筐体の質感、ツマミなどの作りなど含む)
2. お買い得価格(通常29800円が19800円)
3. IEEE1394接続
4. t.c. electronic の日本語サイトの作りが良い(→サポートや将来性に期待できる)
5. Cubase LE4 同梱

この desktop konnect 6 は、MIDI 端子が無いというのが問題だと前回の記事で書いた。昔、自分がコンピュータで音楽を作っていた頃は、外部にシンセサイザーなどの音源モジュールを接続するのが「あたりまえ」であったので、
「MIDI 端子が無くてどうやって音楽つくるんだよ?!」
と、疑問だった。

しかし、ほかにもMIDI 端子のないオーディオインタフェースはいくつもある。例えばGO46/44をとっとと生産終了にしたYAMAHAだが、なぜかエンドユーザー向けとして、AUDIOGRAM6/AUDIOGRAM3 を出している。しかも、無料の小冊子を作って楽器店に置いたりして、GO46/44よりも(販売に)前向きな姿勢である(笑)。なのに、これにもMIDI端子は無い。

もちろん、PCのソフトウェアとして、シンセサイザーをエミュレート(?)している「ソフトシンセ」という存在は知っていたし、今は外部の音源を使うのではなく、ソフトの音源を使うのが主流らしい・・・というウワサ(?)は耳にしていた。だが、所詮ソフトだし、PCに負担をかけるだろうし、実際どの程度ちゃんと使えるの?という疑いもあった(^^)。しかし、ネットでいろいろ検索しても、それほど悪い話は聞かない。

それとは別に、もうひとつ、MIDI端子が無くて困るのでは?と思ったことは、鍵盤で入力したい時。シンセがハードであれソフトであれ、鍵盤を弾いてデータを作るなら必要なはず・・・。
・・・と、そこでふと気がついた。

最近のキーボードには、USB端子がある

そう、よくよく考えてみれば、PCに鍵盤をつなげるだけなら、別にMIDIでなくてもいいのだ(^^;。
PCにMIDI端子は付いていないが、USBなら今やあたりまえに付いている。

その上、けっこう昔の規格となってしまったMIDIは、当時でさえ、接続台数が多いと「遅れ」が生じていたくらいデータ転送は遅かったので、それに比べれば、USBは(1.1であっても)圧倒的に速いはず。

なるほど、なぜMIDI端子が冷遇(笑)されているか判ってきた。USB端子のない、(古い)シンセサイザーや音源ユニット、または鍵盤などのコントローラを使うことがなければ、MIDI端子は必要無いわけだ。

・・・となれば、
「MIDI端子、別に無くたっていいか」
・・・と(笑)。

そんなワケで、desktop konnect 6 で確定した(^^)v。