会社が大きくなる時に、一緒に“大きく”しなきゃいけないもの。 | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

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それはB to CでもB to Bでも同じ。
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先週末、古巣の会社の
「設計・施工の不具合」が報じられました。

 



 

 


設計者が仕様を十分確認せずに設計していたのが原因で
防火安全性に不備があるとのこと。

内部通報→社内調査の結果だとか。


※「型式適合認定」を取った仕様のこと。
  型式適合認定制度とは、
  建築材料や主要構造部、建築設備などについて包括的に、
 「建築基準法に基づく関係法規等に適合する」という認定を
  受ける制度。これにより、個々の建物の建築確認申請時の
  書類作成や審査を簡素化できます。
  国交省のこのリンクもご参照ください。






会見では技術陣が説明されてましたが、
一見して素人さんには分かりにくかった。

だから報道全般も、
「これっ!」って決め手に欠けてた感じです。

言ってみれば、それくらい専門領域の問題。



ただ裏を返せば、

「担当者なら細かい仕様まで知ってて当然だよね。
 設計量が増えても、ちゃんとやってね」

って、個人やチームにばかり負荷をかける環境になかったか、
を心配しました。




今日も広報ジャーナリスト・堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。あなたに感謝ですっ!







戸建住宅にしろ集合住宅にしろ、
住み手の命を守る砦ですから、
造る側は万に一つのミスも許されません。

ただ、属人的部分が大きいだけに、
“人がする”ことに対して、
どう必要十分なセーフティネットを敷いていくかは、
技術畑だけの問題ではなく、会社全体の問題です。

 


   

 

 



中にいたからこそ分かるんですが、設計部門って、
自分ができるMax.営業の期待に応えようとします。

だって、営業が持ってくる注文や意見って、
=(イコール)お施主さんの言葉ですから。

その建物がアパートなら、
お施主さんの向こう側に、住む人の顔も揺曳します。

   




建築に携わる者としては、
当たり前な感情です。





ただその「良い物件を、より早く」という一心に
負荷がかかり過ぎると、思わぬ「アリの一穴」になってしまう。

 


加えて、他部門の人には、
なかなかその心情も苦境も伝わりにくいので、
同じ会社でありながら、変な空気になってしまう。

 


     





そんなアレコレを考えながら、今回の問題から、
「他山の石」的教訓を読み取って頂けるとすれば
これかな、と思いました。
  ↓
  ↓
  ↓
会社が大きくなったり、売り上げが伸びていく時は、
その“伸長分”に見合った“社内(体制)づくり”ができているかの
目配りも、広げたり深めたりが必要、ってことです。

 

 



具体的には、

・其々の担当者への業務負荷や人員配置への目配り

・自社は何のために~誰に何を届けたくて~事業をしているのか?
 という“根っこ”とビジョンの共有

・大きくなるにつれて増大する社会的責任の啓蒙

・おかしいことはおかしいってちゃんと言える風土作り

・たとえ他部署のことでも、見て見ぬ振りをしない、
 「他人事を自分事にできる」センスの醸成


等、です。


   


 

 


会社の伸びに諸々がついてこないと、
あちこちに無理が出てきます。

ちょうど、子供が急激に背が伸びて、
作ったばかりの制服が笑うほどちんちくりんになるように。汗




会社が大きくなるのは喜ばしいことですし、
より納税義務を果たしてもらえるって思えば
社会的にもありがたい。

しかし、図体がでかくなればなるほど、今回のように、
ひとたび事(こと)が起これば大事(おおごと)になる。


恐竜が動けば周りへの影響も大きいように、
大きな体のすることなすことは、
周囲(取引先・協力業者)へ及ぼす影響も大きくなります。

 








繰り返します。

企業が大きくなる時には、

それに見合い支えられる社内のバックアップ体制と、

「私たちはなぜ売上を伸ばしたいのか、
 誰のために事業をしているのか」の意識の共有と、

社会的責任の自覚


が要るんです。





どうか、経営者の皆さん、
会社が大きくなるのなら、

それに見合った“服”を
キチンと着せていってあげてください。



   


ただ数字を掲げるばかりが社長の務めではありません。





それから特に管理系の部門の皆さん、
現場で起こってることを

“我がこと”と感じるセンスを養ってください。

そして、なんか変やと思ったら、
上司にでも役員にでも経営者にでも
「変ちゃいますか?」と言う勇気を持ってください。

それが結果的に、回り回って全ての人を救います。






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