THE END OF EGING 2023
仕事を終え、疲れ切った身体に鞭打ち、ボートの仕込みをして帰宅。今回のターゲットは特に決めておらず、わたゆりさんからのオーダーも無し。とりあえずボートに積めるだけのライトタックルをかき集める。───本音はイカよりもアジが欲しいという気持ちである。夕食を摂り、3時間だけ仮眠。午後11時30分、妻に蹴飛ばされて床を出る。起こす手段は選ぶなと言った管理人の遺言である。目は覚めたものの疲れが抜けきっておらず、アタマが重い。30分程スマホで海況等のチェックをしたり着替えたりして家を飛び出す。数分後───出港ポイントの某サーフに到着。当然誰も居らず、月明りに照らされた砂浜には管理人の車のタイヤ痕しかない。海方向に向けて車を停め、ハイビームにして沖に出るルートを確認。ヤヴァ目の白波があちこちで立っているが、よく見ると一カ所だけ波が立たないルートに気づく。ゆっくりと丁寧にボートをセッティングしている途中も海から目は離さない。完璧に準備が整い、出航!何度も来ているポイントなので危険個所は把握しているのだが、少し前に魚探のGPSデータの航跡をリセットしてしまい迷走。アンカリングできるポイントを探すのに手間取り、出航30分で珍しく船酔いしてしまう。アネロンも服用していたのだが、多忙な生活による睡眠不足が原因。何度もカラ吐きをしながらジグ単や餌木を暗闇に目掛けてキャスト。幸いにも胃の中は空っぽで吐しゃ物は何も出てこない。───2時間後投光器と水中灯の効果で魚探に反応はあるのだが、イワシやシラスの様でフッキングはしない。サーフなので濁りも酷い。船酔いも収まる気配はなく悪化。体温も下がり、寒気も感じる。何一つ良い事などない状況である!帰りたい!あったかい布団で眠りたい!ギブアップして何度も帰港しようと思うが、身体は勝手にキャストを続け、獲物を求める。──更に1時間後東の空が明るみだした頃、体調はMAXで最悪の限界状態。帰ろう!頭痛が激しく、対応策を思考する事は不可能。キャストする気力もなくなり、只々足元に餌木を垂らすだけしかできない。ギブアップ!バーチカルに落とし込んでいた餌木を回収しようとリールを巻く。!!根掛かり!もう帰るからロストで良いやと思い、最後の力を振り絞ってロッドをしゃくり上げる。────────────────遥か昔、感じた懐かしい感触!ぐいーんぐいーんアオリらねっか!頭痛も眠気も船酔いも寒さも吹っ飛ぶ!この瞬間の為に釣りやっとんじゃい!その後、回復した体調で1時間継続するも、二度とティップがランする事なく納竿、帰港とした。帰港した途端、睡魔に襲われるが気合で会社へ向かい、ボート、タックルの洗浄。今シーズンの激戦による返り墨をキッチンハイターで洗浄。驚くほどキレイになり、まるで新艇!──今季初出船の新艇だケモ普段外さないフロアマットも洗う!船外機は時間を見てバラしてメンテナンス、オイル交換の予定。ロッドはティップランロッドのみ、お蔵入り。アジ、メバロッドはこれからがメイン。因みに今季愛用のリール死亡。ワンウェイクラッチがぶっ壊れ、修理中。ダイソーのプラケースに突っ込んだ餌木は毎回ケースごと洗浄しているので潮抜きは適当に。その他、魚探や航海用品も丁寧に洗浄し、問題点のあるものは改良のプランを確認して収納。3時間程かけて後始末が完了。清々しい気持ちで帰宅した。結果。デカくて硬くてミーサシには不向きのアオリイカ。半身だけ喰った所でモウイラネとなり残りは燻製加工。獲物と同じ土地の酒を喰らい、死んだように眠りについた管理人であった。今季の最終結果は公表できないが、昨年とほぼ同程度の水揚げ。我が家は十分なストックがあり、来シーズンまでミーサシは喰える。皮を挽き真空冷凍パック処理済み。燻製も異なるフレーバーで数パック真空冷凍保存。わたゆりさんもストックがあるとの事で、暮れから正月のお料理にはナト水産のアオリが提供されるであろう。※要相談今季もありがとう!来年も──許せ!美味しく喰ってやる!了。