今日はビジネス、というよりも、どちらかというとソーシャルゲームのお話。
これまでのソーシャルゲームから大きく進化し、大流行りのパズドラ。
僕自身、GREEやモバゲーの単調なゲーム性にためしに登録してみるも、すぐに飽きてしまうの繰り返しだったが、パズドラだけは続いている。
1年ほど前から周りを見てもiPhoneユーザーの何割かはパズドラにはまっていた。
そして、半年ほど前の2012年6月ごろ、パズドラのAndroid対応が行われたと同時に、TVCMも盛んに放送されだした。
年末、政権交代の期待とともに日経平均株価が上がりだし、「そうだ!パズドラのガンホーこそ買いだ!」と思った時には、6月時点の20万円台とは程遠く、すでに60万円程度の株価にまでなっていた。
出遅れたか、と諦めたが、1月にはなんと200万円にタッチしている。
ソーシャルゲームに革命をもたらしたと言ってもいいパズドラ。
おそらく、ソーシャルゲーム界の多くの会社が第二のパズドラを目指しているだろう。
そこで、パズドラがなぜこれだけヒットしたのかをユーザーの立場として考えてみる。
■「ソーシャル性が薄い」は間違い!?
パズドラのソーシャル性は、薄い言われている。
これまでのゲームのようにカードがトレードできたり、会話をしたりという要素はない。
ところが、パズドラのソーシャル要素として、サブリーダーという制度がある。
自分がリーダーにしているモンスターを友人が使うことができるのだ。
つまり、友達の強さが自分の強さに直結するため、友達が非常に重要な要素になっている。
この効果は非常に大きく、初心者がゲームを始めた場合には、ベテランと友達になっているだけで、簡単にダンジョンをクリアすることができる。
上級者になった場合でも相変わらずサブリーダーの効果は大きいどころか、難しいダンジョンの攻略には、そのダンジョンにあった上級者のサブリーダーが必須であると言える。
他のソーシャルゲームでよくあるカードのトレードや会話といった、初心者にとってとっつきにくい点が排除されているものの、ゲームの攻略に直結した形でのソーシャル性は、実は決して低くないのだ。
■パズルという考えることを要求するゲーム性
パズドラ(パズル&ドラゴンズ)は、名前の通り、敵をやっつけていくパズルゲームだ。
ダンジョンを選択し、同じ図柄を3つそろえると消えていくと同時に敵に攻撃する、昔で言うとぷよぷよのようなイメージのパズルになっている。
一般的なソーシャルゲームのように、ただボタンを押して進んでいくのではなく、常に頭を使って考える要素が含まれている。
おそらく、図柄を3つそろえるパズルという点においては、他の形式で頭を使うゲームであったとしても、ヒットしたことだろう。
ポイントは、単純作業ではない、ということだ。
これによって、面倒くさい、という感覚が排除され、自分との闘いでより高いレベルへ試行錯誤することになる。
■スペシャルダンジョンの魅力
パズドラには、スペシャルダンジョンと呼ばれる、通常のダンジョンと異なるダンジョンが存在する。
実はこのバランスが絶妙にできている。
強いモンスターを入手するためのスペシャルダンジョンは2週間単位でランダムに登場。
すごく強いレアなモンスターを入手するためのスペシャルダンジョンは1日単位でランダムに登場する。
また、それ以外にも、モンスターを進化させるダンジョンは月曜ダンジョン、火曜ダンジョンといったように、曜日単位で登場する。
それ以外にも、1時間単位でモンスターを強化させるメタドラダンジョンが存在する。
このように、週単位、曜日単位、時間単位で、ユーザーを引き付ける要素を持っている。
そして、それぞれのダンジョンの役割が異なるため、やりこんでいるユーザーであれば、それぞれの時間帯を意識しないわけにはいかない。
■モンスターの成長
これは他のソーシャルゲームの多くと共通するポイントだが、パズドラも例にもれず、モンスターをガチャやゲームの中で獲得し、育てていくゲームだ。
モンスターは通常の成長と進化があり、それらを組み合わせることで、どんどん強くなっていく。
無課金で獲得できるモンスターでも、頑張って成長させることで、それなりに育っていく。
ただし、課金して入手できるモンスターと比べると若干見劣りするため、ユーザーは課金&ガチャへと走ることになる。
無課金でもそれなりに楽しめ、課金すればさらに楽しい、そのバランス感覚が今のところ絶妙なバランス配分になっている。
■スキルの多様性
モンスターは、様々なスキルを持っている。
スキルには通常のスキルと、リーダースキルの2種類がある。
このリーダースキルは、自分のパーティーのリーダーと友達のモンスターのリーダー、計2匹だけが効力を発揮するスキルであり、このリーダースキルが、効果的な役割を果たしている。
リーダースキルの基本的な効果は、攻撃・回復・体力のパラメーターをアップさせることが多い。
具体的には攻撃力が倍になったり、攻撃・回復・体力が1.5倍になったり、体力が2.5倍になったりする。
リーダースキルはパーティー内の全モンスターが対象となるため、その効果は絶大どころか、ある程度進むとその効果なしに攻略できるダンジョンはなくなってくる。
さらに付け加えると、リーダースキルの役割はそういったパラメーター調整だけにとどまらない。
パズドラのパズルというゲーム性を生かし、パズルを動かす時間がゆっくりになったり、3色以上の図柄を消すと攻撃力が上がったり、といったさまざまなスキルが用意されている。
これによって、ソーシャルゲームで必須となるバージョンアップにおけるモンスターの追加時に、過去の強さのバランスを崩さずに、新たな概念のスキルを持たせることに成功している。
同時に、その新たな概念のスキルがマッチするようなダンジョンをバージョンアップで新設することで、ゲーム全体としてのバランスをうまく保っている。
■まとめ
これだけパズドラの一人勝ちが目立ってくると、他のゲーム会社は第二のパズドラを目指して試行錯誤しているはずだ。
ところが、パズドラの面白さの本質的なポイントを理解していないためか、後発であってもなかなかパズドラを超えるようなゲームは出現していない。
勢いのある日本のソーシャルゲーム業界が世界中のゲーム業界を牽引すべく、面白いゲームが登場することを期待している。