みなさんはすでにご存知かとは思いますが、一応念のためお知らせです。
「ル・グラン・ガラ2018~ パリ・オペラ座バレエ団トップダンサーたちによる華麗なる宴~」
がチケット申し込み受付中です。座席指定可能なチケットの発売は9月19日、12:00~21日18:00。一般発売は24日10:00~です。
http://theatre-orb.com/lineup/18_legrand/
http://www.tbs.co.jp/event/parisopera-gala/
お忘れないように。
みなさんはすでにご存知かとは思いますが、一応念のためお知らせです。
「ル・グラン・ガラ2018~ パリ・オペラ座バレエ団トップダンサーたちによる華麗なる宴~」
がチケット申し込み受付中です。座席指定可能なチケットの発売は9月19日、12:00~21日18:00。一般発売は24日10:00~です。
http://theatre-orb.com/lineup/18_legrand/
http://www.tbs.co.jp/event/parisopera-gala/
お忘れないように。
8月24日 18:30開演
東京文化会館
日付が変わって昨日見てきました。
もう一回芝本さんを見るのを楽しみに行ったのに、今日は出てませんでした。どういうこと?誰か人選した人、分かるように説明してください!!
まぁ、ゴネてもしょうがないので先へ進みます。
今日の内容はAプロとダブってるところも結構ありました。でも2回見ればまた違う発見があるのがバレエのいいところ。特に前回も気になってた"...Inside the Labyrinth of Solitude "ですが、ただもがき苦しんでるだけじゃなかったんですね。途中で何回も何かを渇望するように右手を宙に差し上げて、それを左手でググッと戻す動きがあるんですが、あれはたぶん外からの力で無理やり戻されてるんでしょう。ところが一番最後に客席に背を向けて同じ動きをするんです。しかしその時は左手でゆっくり戻すんです。それが自分の意思で戻してるように見えました。そして振り返った顔は何かを達観したような穏やかな表情。きっと迷宮から逃げることより、迷宮の中にいる自分を受け入れて、そこから何かを悟ったんでしょう。背を向けたまま舞台の奥にゆっくり歩いていく姿を見た時は何か背中にゾゾッとするものを感じました。尺の長さも最初から長いことがわかっていたので、今回は気になりませんでした。
"Movemento of the Soul"も2回目です。真っ赤な背景にシルエットで登場。踊っている人が黒人というせいか、なんとなくアフリカの大地を連想しました。踊りも生命の根源とか原始的なエネルギーを感じさせます。それがダンサーが床に伏したのを機に一転して緩やかな音楽に変わり、まるで植物が芽を出すように手が伸びてくる。解説には「感情がもたらす経験を表現した」とありますが、私には何か生命の潮流のようなものに感じられました。
あと気になったのはマルティンとバナの"Factum"です。幕が開くとマルティンが椅子に座っています。この人は顔の彫が深いので照明が当たると深い陰影を見せます。それがすごく雰囲気があっていい!!もう座ってるだけで絵になります。そういう人はバレエダンサーには少ないような気がします。バナは離れたところでひとりで踊ってます。途中、オーケストラピットが一段低いステージになってて、そこまで降りて踊ります。その間マルティンの方はふたつある椅子の自分が座ってない方の椅子を使って動きを見せてます。この二人は絡むことはあるのかと思ってたら途中からちゃんと絡みました。そして天井からは無数の椅子が・・・このセットは"I have been kissed by you..."にも使われてましたが、その時には意味が分からず、ただの舞台装飾だろうぐらいに思ってました。しかし今回は意味が分かります。椅子はきっと「人の不在」の象徴でしょう。隣の椅子に座ってるはずの人がいなくて、遠くで踊ってるんです。途中で一緒に踊るのは過去の記憶から離れられなくなったからでしょうか?しかし頭の上からのしかかってくるのは、その人が今はいないという「事実(Fuctum)」。マルティンはスペイン舞踊の経験もあるそうで、動きの随所にそれを感じさせるところがありました。ちょっと独特の世界観です。
「ランデヴー」はエトワール・ガラでも見ましたね。男は「運命」からナイフをポケットに入れられますがその後妖しい女に出会います。まるで自分の心の隙間を埋めるかのように、女を渇望する男。女は完全に主導権をとって男をリードしますが、やがて二人は激しく絡み合い・・・と思うと次の瞬間、女は男のポケットからナイフを抜き取って男の首を切り裂きます。何でポケットのナイフのことを知っていたんでしょう?女は最初に登場した「運命」の別の姿だったのかもしれません。結局男は最初から死ぬ運命だったんでしょう。しかし最後に一瞬とはいえ求めるものが得られたのは、「運命」の思いやりだったのかもしれません。
クラシックではスミルノワのペアとヌニェスのペアがよかったなぁ。スミルノワは「ファラオの娘」と「ダイヤモンド」でしたが、彼女の踊りには凛としたところがあって気高さを感じさせます。ザハロワもいつかは引退するでしょうが、その後を受け継ぐのはこの人かな? 連続フェッテもぶれることなく脅威のハイテクニックを見せてくれました。
ヌニェスは「ジゼル」と「ドン・キホーテ」でしたが、この人のジゼルはどこか神々しいものがあります。今回はガラでしたが全幕で見るとそれがいっそう良く分かります。「ドンQ]は二人ともさすがのテクニックで客席もすごく盛り上がってました。私も全力拍手です!
今日も(昨日ですが)皆さん早い段階でスタオベしてましたね。その価値はあったと思います。
8月22日18:30開演
東京文化会館
昨日行ってきました。大変良かったです。当初のお目当てはルグリとゲラン、ヌニェスとムンタギロフ、スミルノワとチュージンでしたが、実際に見ると新しい発見もありました。
まず最初の「海賊」のオダリスクで急遽出演が決まった芝本梨花子さん。彼女、よかったぁ。
技術的に細かいところは分かりませんが彼女の踊りは何か一味違うんですよ。日本人らしいといえばそうなんですが、決して身長が高いわけでもなく指が長いわけでもなく(むしろ短いくらい)一緒に踊った外人ダンサーと比べると少し子供体型にも見えるんですが、そこをむしろ個性として取り込んでいるかのような踊りで、やわらかいやさしい感じ。角の取れた丸い踊りは見ていて心地よかったです。こういう人が海外で活躍していることは、同じ日本人としてうれしいです。
あと"I have been kissed by you..."を踊ったマルティンとバナ。マルティンはスペインの人らしいですが、ゆっくりとした動きとポーズ、それに迫力のある顔の表情でストーリーを語っていました。バナの踊りもどこか前衛的な雰囲気があり、二人のかもし出す独特の世界観は見ごたえがありました。この二人の"Medea"もすごかったです。何か激しい感情のようなものが伝わってきて、それが愛なのか憎しみなのか、結局そのふたつはベクトルの方向が違うだけで本質的には同じものかもしれない、そんなことを表現しているんでしょうか。しかもそのベクトルは意外と簡単に変わったりするんですよね。
次の"...Inside the Labirynce of Solitude"を踊ったウィックも良かったです。ちょっと尺が長い上に伴奏の音楽が同じメロデイーの繰り返しなので、少し中だるみする感じもありましたが、踊りはいかにも迷宮の中でもがき苦しんでいる様子が出ていて、人生の苦悩のようなものを表現しているように見えました。この音楽、どこかでよく聴いたような気がするんですが思い出せない・・・。
おなじみのダンサーたちも期待を裏切ることはありませんでした。ヌニェスもムンタギロフもさすがという踊りでしたし。スミルノワとチュージンはジャンプやスピンで拍手喝采でした。
そしてやはりルグリとゲランですよ。この二人の「フェアウェル・ワルツ」はプログラムにもそんなことが書いてありましたが、この歳だから表現できるものがあるんだなと思わせるものがありました。多分若い時の二人の踊りも良かったと思うんですが、今の年齢で踊るとストーリー上の二人の関係の濃密さが伝わってくるようです。実際ふたりには長い歴史がありますからね。その上でタイトルのフェアウェルの意味を考えると感慨深いものがあります。若い時の別れはまだ人生の一過程で、そこからやり直しができますが、年取るともうほんとにお別れなんですよね。いろんな意味で。
そしてフィナーレがルグリの"Momennto"です。熟達したダンサーの真骨頂を見た感じです。時に激しく、時にゆっくりと間を取って踊るルグリには神々しささえ感じます。特にこの演目ではピアノが「伴奏」ではなく、パフォーマンスのパートナーになっているようです。ダンサーとピアノ、あるいはピアニストとの掛け合いが演目の特徴のひとつかもしれません。
全体の印象としてはコンテは感情表現、クラシックは高い技術が見せ場というところでしょうか?新しい発見も数多くあり、さすがルグリが選抜しただけはあるなぁと思いました。
次はBプロ見てきます。