ここしばらくバレエから遠ざかっています。 次回の予定は来年で年内はもうおしまい。

こういう時こそ作品を紹介して少しでも販促につなげなくてはいけません。

 

最近は緋銅という技法を良く使っています。銅を赤くする技法です。折りしも紅葉の季節。ピッタリですよね。このペンダントは金を張った銀杏と組み合わせています。

 

こちらも同じ組み合わせですが、デザイン面でちょっとアールデコ風にしてみました。緋銅はどんな色味に上がるかは運しだいですので、ここでは少し暗めになっています。

 

三色の葉をモチーフにしたピアスです。長さの違いでバランスを取りました。

 

こちらは少し面積を広く取って、緋銅を全面的にフィーチャーしました。蒔絵の技法で金箔を張ってあります。銀杏に使ったのとは違う技法です。

 

ゴスってただ黒いだけじゃダメらしいです。使っていい色も黒以外では赤しかないらしいです。そんなことを思い出して、ゴス風のペンダントを作れないかと思い、作ってみました。ゴスっぽい雰囲気が出てるといいんですが。

全てこちらで売ってますので、ここまで読んだ人は忘れずにお店に立ち寄るように。

https://www.kaznesq.com/

本日29日行ってきました。

前回同様オーチャード・ホールです。

 

よかったぁ!!!

今回はバレエとバイオリン(旦那)のアンサンブルが交互に上演されるという趣向です。

バレエの方は着替えがあるから続けてはできないんでしょう。

私はクラシック音楽は良く分かりませんが、素人の耳にもこれは超絶技巧に違いないと思うところが随所にありました。超絶技巧というと、一番最初のパガニーニの曲が注目されがちだと思いますが、他の曲もけっこうなかなかでしたよ。

で、バレエのほうですが、これが今回はハズレなしです。全部良かったです。あえてその中から例を挙げるならコンテでは「レヴェレーション」と「ヘンデル・プロジェクト」それに「プラスマイナス・ゼロ」、クラシックではなんと言っても「瀕死の白鳥」です。

 

「レヴィテーション」は浮揚という意味だったと思いますが、ザハロワの手足の長さを生かした表現はほんとに体が浮いているような錯覚に陥りました。しかしそれがこの作品の肝ではないことは確かです。力強い中にもどこか空虚さを感じさせる動きと椅子との掛け合い。私には何か「孤独」を表しているように見えました。

「ヘンデル・プロジェクト」もザハロワの身体美を堪能できる作品です。モダンアート的なチュチュを着てますが脚も腕も露出してるので、筋肉が良く見えます。当たり前といえば当たり前ですが、ザハロワの身体はボディービルダーのようでした。そしてやっぱり手足が長い!手足が長いといろんなことが表現できるというお手本みたいな作品です。ロヂキンとの息もピッタリでした。

順不同ですが「プラスマイナス・ゼロ」はかなり心情的な作品に見えました。二人のごく普通の男女のカラミですが、人間関係ってただでさえ複雑なのに男女間ともなればいっそう複雑じゃないですか?情念みたいなものも絡むし。お互い好きなのに傷つけあったりして、愛情表現が不器用というか、かえってお互いを辛いところに追い込んでしまって、だからと言って離れることもできない。。。そんなことを見ていて感じました。

 

「瀕死の白鳥」はもう息を呑むばかりです。途中私が咳をしてしまったんですが、咳をする時間も見逃したことがもったいないと思うくらい、目が離せませんでした。アンサンブルのチェロの髭のおっさん、自分の目の前50センチくらいのところまでザハロワが来たんですが、その価値をちゃんと分かったでしょうか?うらやましすぎです。

 

そんなわけで今回は会場も総立ち。アンコール用の全員で踊るちょっとした踊りも拍手に促されて2回踊ってくらました。特に2回目はザハロワの連続フェッテ大サービスでした。

私も今日はスタオベです。

ほんとに良かったです。

9月26日 オーチャードホール。

 

昨日行ってきました。私は2階席最前列でしたが、2階席で70%くらい、1階席にもところどころ歯が抜けたように空き席があるような入りでした。

演目は3つ。その内良かったと思ったのは最初の「フランチェスカ・ダ・リミニ」くらいかな?あとの二つは私的にはあまりピンと来ませんでした。

 

「フランチェスカ・ダ・リミニ」はザハロワとロヂキン、ロブーヒンの3人を中心に周りをボリショイのソリスト(一部コール・ド・バレエ)で固めた1幕のストーリーものでした。いわゆる悲恋ものです。3人の踊りはもちろんですが、周りのダンサーも粒がそろってて全体として格調の高い踊りでした。舞台装置は少ないものの、それがかえって想像力を掻き立てて、世界観が広がっていくような雰囲気です。特に照明を床に対して市松模様になるように当てその中でダンサーが踊る、あるいは影の中に消えていくところは、独特の雰囲気があってよかったです。これは2階席のお得な点ですね。ソリストの中には先日の来日の時に注目してたアナ・トラシヴィリもいて相変わらず伸びやかな踊りを見せてくれました。

一応ストーリーはあるらしいんですが1幕ということもあってか、あまり説明的なところはなく、象徴的に心情や状況を描いていくというように見えました。それも効果があったと思います。

 

次が「レイン・ビフォア・イット・フォールズ」です。ド・バナの振り付けで踊りにも参加してます。この人の振り付けは独特の「濃さ」があって、ガラのなで見る分にはこう言うのもあっていいかなと思うんですが、少ない演目の中で見るとその「濃さ」が気になります。一つ一つの動きやポーズ、所作などは美しいというよりは暗示的というか、コンセプチュアルな感じで、何かを表現しようという意欲は感じるんですが、全体として見た時に私にはテーマ性が見えてきませんでした。プログラムにはド・バナの言葉も紹介されてましたが、あまり「幸せ」を表現しているとは思えませんでした。むしろ「降る前の雨は雨と呼べるのか」というような、アイデンティティ・クライシス的なものかと思ったくらいです。また振り付けも前回見た別の演目と類似しているものがいくつかあって、これが普通のクラシカルなパなら気にならないところですが、独特の意味ありげなものだけに使いまわし感を感じてしまいました。

 

最後は「ストローク・スルー・ザ・テイル」です。衣装の黒いショートパンツが音符の頭で、途中から出てきた燕尾服の尻尾が音符の尻尾を表してるんだろうということはなんとなく分かりました。最初は音符の頭の部分が男女ともオーガンジーのスカートで覆われているのは、まだ長さが確定する前の音符なのかもしれません。しかし途中「ファニーガラ?」というような場面もあって実際会場にはクスクス笑う人もいましたが、全体としてはいたってシリアスな演目のようでしたし、これも結局どういうテーマなのかが良く分かりませんでした。これもプログラムにはザハロワの言葉で「俗な部分や茶化した要素はまったくありません」と出てましたが、あえてそこを否定しないといけなかったのは、作品がそう見えるからではないかと勘ぐってしまいました。ただ男性ダンサーの汗の量は相当あったので、運動量としてはかなりの踊りだったんでしょう。オペラグラスで見るとほんとに汗が飛び散ってました。

 

終わってみると1階席の人はかなりスタオベしてました。私はとにかくザハロワを見たし、彼女の踊りは良かったということで納得して帰ることにしました。