アリル…………ドラゴンの筈だが


ヒラヒラのスカートを履き、赤い服を着ている


髪は腰まで届いていて少し赤い色をしていて


見た目は人間の女の子と言った感じだ


もしかしたらその姿が気に入っているのか


因みに前は見えていた尻尾は確認できない


「聞こえないの夢枕………仕方ないからもう一度言うね、夢枕、こんな所で何をしている、それといつもいる馬鹿旦那はどうした」


聞こえています、よく聞こえています


それより正直に答えようか?それとも惚けようか?








林の中からアリルは夢枕の姿を見ていた


「白い着物に……あれ?可笑しいな、目が赤くない………しかしあれは正しく夢枕………の筈………見間違えるはずがない………よく見ると何時も一緒にいる瑛太は………とりあえず聞いてみるか」


アリルは忍者のように足音を立てずに近づいて


「夢枕こんな所で何をしている」


夢枕は吃驚した顔をしているのがわかる


「それといつもいる馬鹿旦那はどうした」


聞いてみたら夢枕は視線を外した


実にわかりやすい、何か大変な事が起こっていると


「夢枕話せ!」


夢枕は上を見てから意を決した感じで私を見つめながら


「実は…………」


夢枕の話は凄いものだった


「で夢枕はゼロとムラサキに連れ去られた馬鹿旦那を助けるために魔女王の城を目指していると………間違いないな」


頷く夢枕を見ながら


(魔女王だと………絶対に関わりたくない奴だが…………(ハァ〜〜)あの約束さえ無ければ、この場から逃げるのに、クソ!クソ!」


アリルは氷結の洞窟の事を思い出していた










瑛太達が去ったあとアリルはアギレラと対峙していた

「さてドラゴン……」

「あの一様名前があるんだけど」

「面倒くさいやつ……まあ聞いてやる」

「………アリル」

「アリルね、アリルに頼みたいことがあるの…………まあ断れないけど」

「………………………………………………何」

「瑛太は人間界から来ているのは知ってるだろ」

「…………知ってるが……それがどうした」

「間もなくしたらゾーサラスと人間界に戻る、ここまでは分かるな」

「だから!何をしたらいい!」

「アリルそんなに慌てるな、瑛太が人間界戻るなら必ず夢枕は付いていくと思う、さてアリル、やって欲しい事は瑛太と夢枕が人間界に帰るまで守って欲しい、返事はハイかはいだ、断ったらどうなるか分かるよな」

アギレラは既に抜刀している

拒否権は…………なしか

「わかった!守るだけなら」

「あっ言い忘れていた、もし怪我や万が一に死んだ場合は、アリルには地獄の苦しみが待っているから、そのつもりで」

「……………わかった………守ってやる」

「よろしい、アリルが聞き分けの良い子で助かるよじゃ宜しく頼むよ」






今思えば………圧倒的に不利な契約だな

夢枕は単身、魔女王の城に行こうとしている

七人組もいると聞く

止めても駄目だろう

確実に夢枕は殺られてしまう

そして私は……地獄の苦しみが待っている

もうヤケクソだ!!!!

「仕方ない、夢枕、ついて行ってやる」

「それは有り難いが………何故?」

「今は話せない……話したくない、で何処に向かうんだ」

「雪と氷の大陸には直接行けないみたい、雨の大陸に行けば連絡船があるらしいが」

「とりあえずそこに渡る船を探すんだな」

「ちょっと待って、その前に寄りたい場所があるの」

「何処だ」

「えっと………私のお家に」








「なんて…………なんて素晴らしい………………目が見えるとはこんなに素晴らしい事なのか」


ゾーサラスの病院を後にした夢枕の足取りは快調だった


小さい頃は見えていたが、ある時を境にして視力の殆どを失ってしまった


何故失ったかは長くなるからまた今度にしたい


この硝子の小さな物のおかげで見えているからゾーサラスには感謝したい


それにしても世の中はこんなにいろんな色で満ちていたのか


青い空、茶色の地面、脇には赤や青や黄色い花々………………なんて綺麗…………


ふと水溜りに映る私を見て


「おひさしぶり夢枕………やっぱり私は可愛いかな……………って自分に言ってるよ」


恥ずかしくなり顔が赤くなるのがわかる


気分を変えるため眼下に広がる景色に目を向けた


「あれが鬼頭家の村かな、じゃその下にあるお城らしきものが………魔王城………さらに下にあるあの建物が…………」


夢枕は視線を外して空を見ながら


「旦那と初めてあった場所……………あの時いきなり…………あれがなかったら旦那とは会えなかったな」


(絶対に旦那とマリィーを取り戻す)


決意を新たにし視線を戻す


その先に緑の大地があり更にその先に白い場所が広がっていた


「あれがダビデ砂丘………」


その先には何処までも続いている青い海が広がっていた


「なんて…………広大な………海」


この何処に雨の大陸、雪と氷の大陸がある


とりあえず雨の大陸に渡る船を探す前に行く場所がある


それは…………


「おい夢枕……こんな所で何をしている」


いきなり声をかけられビックリしながら振り返ると


「それといつもいる馬鹿旦那どうした」


アリルが立っていた













(もうこれしか………思いつかない)


夜空は詠唱を始めた


(こんな所で放ったら多分………全てを壊すだろうな…………しかし………これしか………私は結界に守られているから………緋色は……………なんとかしてくれるかな………ゼロは……………消えればいい…………こんなことしたから……悪いんだ………全てはゼロが悪い…………私は何も悪くない…………悪くない………わるく……ない…………)


その直後暖かい気配が夜空を包み込んでゆくのを感じてた


「…………………………何この感覚………」


抱き締められている感覚…………


知っている感覚………


「…………緋色なの」


「 そうよ、それより良かった」


「…………何が?」


「まだ話せるみたい、詠唱中はなかなか話を聞いてくれないから」


「で何のよう?今忙しいの」


「夜空………もう大丈夫だから、今すぐに詠唱をやめて」


「………………まだゼロがいる、あれが全て悪い」


「今は私がいる、夜空は私が守ってあげるゼロだろうがムラサキだろうが誰にも夜空を傷つけさせない、だから安心して詠唱をやめて」


「……………わかった………やめる………ありがとう緋色………あと少しで城も…………緋色も」


夜空の詠唱がとまったのを見て


「この時を待っていた!死ね夜空」


ゼロは迷う事なく振りおろそうとしたその時


「ああいたゼロお姉ちゃん」


その一言で動きが止まり慌ててその場から離れてた


慌ててわたしと緋色は声の方を見るとムラサキがいた


「探したんだよ、あっ夜空様と緋色様、そう言えば夜空様もう大丈夫ですか」


その一言で私は緋色の後ろに隠れて


……………大……………丈…………夫…………


「相変わらずの性格ですね、それよりゼロお姉ちゃん、こんな所で何をしているのかしら?」


「えっと………その…………なんだ………」


「はっきりしなさい、まさか夜空様を虐めていたんですか」


「…………していない……虐めてなんて」


ムラサキは私達を見ていきなりゼロの横に来るとゼロの頭を捕まえるといきなり下につけて


「この馬鹿が何かしたんですね!私の教育不足です!後でしっかりと叱りますので今日はこれで許してやって下さい」


「…………………………………………」


ゼロとムラサキの力関係がわかった気がする


「さてゼロお姉ちゃんなにか忘れてないかな」


「 む〜〜〜何かあったかな」


「馬鹿!魔女王様に呼び出されているでしょう!」


「あっそうだった、忘れていた、忘れていた、忘れていた」


「じゃ行くわよ」


ムラサキはゼロの首を捕まえると


「夜空様と緋色様、これで失礼します」


引きずる様に出ていった


残された私達は顔を見合わせて笑い出しその場に崩れ落ちた


だが一つ気になることがある


ゼロが振り下ろす瞬間


私にしか聞こえない小さな声で


「なあ夜空………間もなくムラサキが来る気がする、その前に言っておく、私とお前で魔女王の正体を調べないか、詳しくは後で話す、この事は誰にも言うなよ」


と言っていた気がする