「ここは………何処?」

白い世界の中に俺はいた

光源がないのに明るい

それに温かい…………… 

「もしかして………あの世?」

やはりあの時の死んだんだ

少し思い出してみる

俺はイービルに殺られた

思い出して見るだけでもあの時の痛みが蘇りその場に蹲る

恐る恐る殺られた場所を見ると傷はなかった

「そう言えばサテラは」

ゆっくりと立ち上がると歩き出した

いくら歩いても周りの風景に変化はない

「変な場所だな、あの世って」

どれくらい歩いただろうか、それはいきなり現れた

「あらもう死んだのかしら」

「…………女神………」

「あれほど言ったのに、城に行ったのね」

「………そうだが」

「で、わかったでしょう、貴方達ではまだ力が足りない、城の塔を守ってる怪物一人すら倒せない、因みに塔は東西南北と4本あるの、要するに守ってる怪物も四人いるわけ、その全ての塔の発生装置を破壊しないと城の中には入れない、更に城の中にはいっても四天王と言って数倍強い奴らもいる」

魔王に会うには最低8人は倒さないといけないのか

なんか無理な気がしてきた

「それよりサテラを知らないか」

「ああ、あのわがまま娘か、それなら」

女神が指す方向に寝ていた

「五月蝿いから寝かしている」

まあそのほうが良いかも

「聞きたい事があるんだけど」

「何か言ってみろ」

「俺には記憶が残るらしいけどサテラはどうなるんだ」

「微かに覚えているって感じかな、例えば塔であった事は忘れてるけど痛みと恐怖は体に残っていて避けようとする、だから次に再開したら間違えても城を目指す事はしない筈」

それは有り難いかも

「霧雨無音と会ってるけど」

「貴様から見たら会ったことになってるけど、その子からみたらあったことが無い事になってるはずだよ」

「わかりました」

「もう終わりか、じゃ…」

「…………………………」

「選びなさい、直前から復活か復活の石が置いてあるところからか」

考えるまでも無い

「復活の石が置いてある所からお願いします」

「わかりました、次はなるべく死なないようにしてください」

「努力します」

俺とサテラの周りに白い霧が覆ってゆき

「ではいってらっしゃい」

意識がなくなる直前

「あと3回です」

と聞こえた気がした







塔の中は薄暗くてジメジメしていた

「サテラあまり先には行くなよ」

気配はするが返事はない

「サテラ………聞いているか」

「瑛太………あそこに誰かがいるけど」

サテラの指す方向に階段がありその前に

「貴方達は誰ですか?」

女性が立っていた

「俺は瑛太、この子がサテラ」

「聞いたことない名前ね、この世界の人ではないでしょう」

「まあ異世界から来た者だが」

「………女神に召喚されたのかな、まあこの世界の人は間違えてもここには来ないわ、隅っこで震えながら生活してるもん」

それを無視するかのようにサテラが

「それよりそこを退いてよおばさん!上がれないでしょう」

凄いことを言い放った

「おば!おば………おばさん!失礼な!これでもこの世界では若いほうよ!」

「あたしから見たらおばさんよ」

「………いいわ、退いてほしかったら力で来なさいよ」

「そうするつもりだった、その前に名前を教えて欲しいな」

「何故知りたいのかしら」

「墓石に名前が書けないでしょう、まあおばさんで良ければそれで良いけど」

「……………私はこの塔を守る者、イービル、まあ墓石に名前を刻むのは貴様になりそうだがな」

その台詞を無視するかのようにサテラは抜刀して斬りかかるが

「なんてつまらない攻撃」

イービルは華麗に交わすと背後から一撃を入れたがサテラはかろうじて交わしながら、追撃の一撃を入れたがそれをイービルは片手で受け止め刀を折った

「!」

サテラは慌て距離を取ろうとしたがすぐに距離を詰められ

「はいこれで終わり」

強烈な一撃をいれるとサテラはその場に倒れた

「サテラ!」

慌て駆け寄る俺にイービルは

「安心しなさい、貴方もすぐ後を追わしてあげるから」

そう言うと次の瞬間俺は地面に倒れていた

「………何をした?」

「見えなかったかしら?まあ無理か、普通の人間に認識できる事はない、それにしても君丈夫だね、まだ生きている、あの子は既に死んでいるのに、まあ次で最後だから苦しみながら行きなさい」

イービルは躊躇うことなく強烈な一撃を入れてきた

薄れゆく意識…………

最後に見たのは笑うイービルだった






「………………………」

「…………………………」

無言で城を目指して歩いている

無音の言ったことが気になる

[一回ぐらい死んでおくのも悪くないか]

あれはどう言う意味があったのだろうか

女神の事を知っているならわかるが知らないと言っていた

「なあ、あの女は………愛人か」

えっ?サテラがとんでもない事を言い始めた

「………ここは異世界、初めて来る場所だぞそんな場所に知り合いや愛人はいない」

「…………それもそうだな、万が一愛人なら去勢していたが…………違うならいい」

危なかった

「それより城が見えてきたぞ」

林を抜けた先に見えてきた

近くで見るとかなり大きい

「なあサテラ、とりあえず入り口を探さないとな」

「何言っている?入り口なら」

サテラの指す方向に入り口はあった

番人の姿は見当たらないし周りに魔物の気配はない

かなり不用心だが………

「痛い!」

サテラは頭を抱えてしゃがみこんでいた

「サテラどうした?」

「ここに………見えない壁があるの」

指差すところを触ってみると確かに壁らしきものが有り先には行かれないようだ

「サテラ……これって結界では」

「そうだろうな、簡単には入れないから番人はいらないのか」

それはそうと

「じゃ魔王や中にいる魔物はどうやって出入りしているんだ?」

「魔王は引きこもりか、出入りできる所があるかだな」

引きこもりの魔王……聞いたこと無い

「とりあえず探さないとな」

頭を擦りながらサテラは立ち上がると

「見えない壁伝いに行けば………必ず入り口は見つかる」

左手を当てながら歩いてゆくと、目の前に塔が現れた

「サテラ………この塔から何か出ているみたいだ」

よく見ると塔の最上階から白い壁が発生しているのがわかる

「じゃあ………この塔にある発生装置を破壊すれば壁は消えるはず」

理屈は合っている気がする……するが…………何か間違えている気もする

「瑛太…入り口を見つけたぞ、早くこっちに来い」

サテラは知らないうちに探し出していた

「待てサテラ………なんか危なくないか」

「大丈夫だ!あたしがいるから」

そう言うとサテラは躊躇うことなく入っていった

仕方なく後に続いた