「な……何なんだ………この光景は」


ダビデ砂丘に入ったアデル達は辺りを埋め尽くす怪物の大軍を見ていた


「私に言うな!それより」


ナナツは既に抜刀して臨戦態勢にある


脇の茜も同じだった


仕方ない、行くしかない


歩き出したアデルを


「待ちましたよアデル、どうです良い歓迎でしょう、気に入ってもらえましたか」


足が止まり声の方を見ると


「………デビル……………」


がいた


「楽しんで頂けたようです大変嬉しいですそれとナナツと茜も一緒でしたか………そう言えば馬鹿夫婦の姿が見えないけど」


瑛太と夢枕の事だろうか


「さあ、途中まで一緒だったが………はぐれたかな……まあそのうちに来るでしょう」


魔女王絡みの事は黙っておく事にした


「そうですか……会いたかったのに………残念ですが、そのうちに来るんですね」


「…………それよりどうしてここに居るの」


「 簡単な事だ、貴様等を倒してあの方に献上する為だよ」


そこにナナツが


「あんた私に勝つつもりかしら」


その一言でデビルは後ろに下りながら


「無理だと分かっていますから、ある方に殺しを依頼しました」


「ある方?……誰だ」


「貴方達も良く知ってる人ですよ」


あたりを見渡したがそれらしき人物は………


「 アデル!ナナツ!その場から離れて!」


茜の叫び声に反応して飛びのいたその場所に


「…………村雨お姉さん………」


が抜刀して立っていた


「どうです、最高の暗殺者でしょ、さあ村雨、そこにいる三人を殺りなさい」


「村雨お姉さん…何故?どうして?」


「茜………これは仕事なの……受けた仕事はやらなくてはいけないの……茜ならわかるでしょう……さあ殺られたくなければ、茜!あんたが私を止めてみなさい」


茜はゆっくりと抜刀しながら


「アデル、ナナツ、お姉さんの標的は私、私以外に危害を加えるつもりはない……筈、だから合図をしたら脇を抜けて刑務所を目指して」


茜はゆっくりと間合を詰めてゆく


村雨は動く気配がない


「今よ!ナナツ、アデル!」


脇を通る私達には関心が無いらしく通り抜けられたが、直ぐに怪物の壁に阻まれてしまった


振り返ると茜と村雨は動く気配がない


「村雨!何をしているんですか!早く茜を殺って二人も……」


「 黙ってなさいデビル!今後口を出すなら貴様から消すぞ」


「……………面倒くさいな、まあいいか、二人も怪物の壁に阻まれて動けないし」


「さあもう邪魔をする奴はいない、さあかかってきなさい茜!」


「…………いきます!」


茜は真っ直ぐに村雨に斬りかかっていった



(アデル編)始動


































「魔女王討伐に協力して欲しいと」


「そういう事、お姉さんは私より強いから助かるの、お願いお姉さん」


「さあどうしようかな、愛しの妹の願いだしな………」


小雪はその場から離れ窓際にゆき考え始めた


それを見てアリルが


「お姉さんは強いのか」


「えっとね………強いよ、何故かというと剣術はお姉さんから習ったからよ」


「要するに夢枕の師匠になるんだな」


「…………そうかな……そうだよね………私はお姉さんの弟子かな」


そこに小雪が近づいてきた


「そうね………全力で断るわ」


「えっ?何で?」


「第一に魔女王と殺りあうのは………面倒臭い、第二に七人組を相手にするのが面倒臭い、第三に雪と氷の大陸に行くのが面倒臭い、以上の理由だ」


要するに動くのが面倒臭いと言う事らしい


「お姉さん………そこをなんとか……」


「ハァ………面倒臭い妹を持つと大変だわ、どういう訳か知らないが目は見えているようだし………なんとかしなさい、この話はこれで終わり、他に無いかしら」


「じゃ私専用の武器があるでしょう」


「あるね、夢ちゃん専用の武器、それが欲しいんだ」


「そうよ、早く渡してください」


「例えそれを使っても魔女王には勝てないよ、夢ちゃんの実力が足りてないから」


「……………………………………」


「仕方ないか……夢ちゃん時間あるよね」


「時間はあまり無いと……早くしないと」


「大丈夫……魔女王も夢ちゃんの旦那は殺さないと思う、一週間時間を私にくれないかな」


「何をするの」


「簡単なことだよ、鍛えてやる、一週間ぐらいやればなんとかなるはず、最終日に私と戦って私が認めればそこで終わり、認めないとまた一週間………どうだやるかね」


どうしよう


このまま行っても、お姉さんが言う通り、例え専用の武器を使っても………勝ち目は無い


仕方ないかやるしかない…………


「わかりました、鍛えてください」


「よしわかった、鍛えてやる、でそこにいるドラゴン」


突然呼ばれたアリルは吃驚した表情で


「な…な………何か用………か……な」


「そんなにおどおどするな、別にとって食べようとは言っていないから、お前もついでに鍛えてやる、どうする?」


「えっ?えっ!」


「因みに拒否権はない、返事はイエスかはいだ」


前にも同じ事を言われた気がする


「わかった、わかった、わかった、やればいいんだろ」


「よし、聞き分けの良い子で助かるよ、じゃ明日からという事で今日は休んでおけ」


そう言うと小雪は退室した


「良かったねアリル、お姉さんは私以外なかなか鍛えてくれないのに」


「それはありがとう、それより何か食べ物はないのか」


「わかった、お姉さんに頼んでくるね」


そう言うと夢枕は退室した


残されたアリルは


「明日からどうなるんだ、もしかしたら生きてこの屋敷から出れない………って事にはならないよな」


不安で仕方なかった







「……………………………………………」


「 なにか言いなさい、それとも用もないのに呼び出したと言う事ですか」


やばい………何か言わないと…殺られてしまう


しかしこの雰囲気で何か食べ物ください………と言って大丈夫なのか……わたし


「早くしなさい!それとも殺られたいのかしら………殺られたいのね」


カウントダウンが始まったみたいだ


仕方ないな………


「食べ物が無くなったから追加が欲しいな」


もうどうにでもなれ


「……………………………………………」


睨む気配が背後から感じる


「あの…………」


早く何か言ってほしい


「ほんとにつまらない用事、じゃ殺りますか、動かないで下さいね」


そう言われて動かない人は例えドラゴンでもいない


椅子から立ち上がるとその場で振り返るとそこには全身真っ白な女性が立っていた


「えっ?夢枕?いや違うが雰囲気が似ている」


「よく振り向けました、普通の人なら振り返る事なんて出来ないんです、まあ流石はドラゴンと言ったところか」


「それはありがとう、でお前は誰だ?」


「私は……」


そこに夢枕が入ってくると


「 お姉さん!一体何をしているの」


「夢ちゃん、寝ていたのでは」


「寝ようと思ったけどアリルが心配になり戻ってきたのよ、で何をしているの小雪お姉さん」


「見ての通り、世間話だ」


アリルはいつの間にか私のそばまで来ていて


「夢枕………姉さんがいたのか」


「まあ…………そうなるね……あれは小雪お姉さん……私のお姉さん」


小雪はゆっくりと近づきながら


「いきなり帰って来るなり料理を作ってほしい二人分と言ってきたからてっきり瑛太と言う旦那かと思ったが………このドラゴンどこで拾ったのかしら?育てられないなら早くその場所に戻して来なさい」


「小雪お姉さん………アリルは大事なお友達だよ」


「お友達?夢ちゃんそれ本気なの」


「本気だよ、小雪お姉さん」


「 仕方ないな、で瑛太と言う旦那はどうした?離婚でもしたか」


「してません、実は………」


夢枕は今までのことを話しだした


「魔女王か、厄介な相手だな、で私に用があるんだろ」


「小雪お姉さん………力を貸してほしいの」