中学生のとき入鹿池でバス釣りに行った話 (実話) | MUDAMUDA DAM

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無駄なことに情熱を注いでます 基本は雑食 勝手な分析を綴るBLOG 宜しく


僕の周りは何故かやたらと釣りキチが多い。吉ではなくキチの方ね。


BLOGでも何回も登場するジョー・ペシT君は小学1年生のときからの付き合いで、小学校のときもルアー釣りが流行ったけど中学になる頃には結構なコレクターというか.....あんな中学生はそうそういない。


以前の釣り関連の記事はこちら。


2011-04-27
昔.....釣具屋に行ったときの実話


2011-12-11
OLD HEDDON LUCKY13 (ORIGINAL SMITH COLLAR)


小学校のときにはタックルボックスのデラックスタイプにこだわってた癖は中学生になって更に肥大化し、本格的な「OLD PAL BASS BOSS 6500」のタックルボックスを上飯田釣具店で購入。

更に買えるだけグリーンボックスとグリーンパッケージの当時最終だったヘドンに注ぎ込んだ。


お年玉は全て全額投資。あれ.....今の言葉でいうと中学生で大人買い。


僕はどちらかというと釣り道具のルアーに魅せられてたんだけど、親友はそういう邪道なポーザーが許せない性格なので、使用しないルアーをコレクターで持ってるのはジョー・ペシT君の攻撃対象になる。


ロボコン第一話で初めて紹介されるロボワルを見たとき、あのたじろぐ感じというか胸元の左右に鍵十字デザインを見せつけられたらやはり怖い。


またそんな大枚を使って遊んでる奴は学校でも数名.....ハッチャンとカッタ君くらいしかいなかった。

僕等の中学は先生が暴力教師で、あり得ないくらい厳しい学校だったから釣り自体禁止だったし抑制レベルは愛知でも当時なら間違いなく上位。


だから釣りに行くなんてもってのほかで、町から出るだけでも外出届けを出さないといけないくらい。

暴力教師が竹刀とレイバンのサングラスという姿で、車で徘徊してるくらいだから遠出することはかなりのハイリスク。

見つかったら殴られ放題。


だけど目の前のジョー・ペシT君の方も気分を害したら相当怖いので(笑)、結局リスクは冒してでも遠方まで釣りに行った。


その中でも思い出は沢山あるけど、今回は中学時代に電車を使用して行った入鹿池の話しをしたい。


犬山駅で乗り換えし、上飯田線の羽黒駅で下車。


バス亭の時刻を見ると先ほど出たばかりで、30分?1時間後?とにかく田舎だからバスがすぐ来なくて待つしかない状況だった。


するとジョー・ペシT君が


「おい。時間が勿体ないよな。歩いた方が早いなこりゃ」



僕「え!......歩くの?結構あるんじゃないの?」



ジョー・ペシT君「ねぇ。全然ねぇよ。車で確か10分くらいだったから歩いた方がぜっ.............ったい早いからさ」


何故か「絶対」という単語に確信めいたウエイトを込めるジョー・ペシT君。


僕「そ、そう?....あ、T君は荷物軽量だけど、ほら、僕はタックルボックスがデカイし重いから.....歩きはちょっと......」











PARANOIA TRAINの日々

ジョー・ペシT君「なぁ.....俺が頼んだのか?」











PARANOIA TRAINの日々





PARANOIA TRAINの日々





PARANOIA TRAINの日々

僕「え?」





PARANOIA TRAINの日々

ジョー・ペシT君「そのデッケェ、タックル.....ボックス。俺.....頼んだか?」





PARANOIA TRAINの日々

僕「.........」





PARANOIA TRAINの日々

僕「そ、そうだね。こんなデカいタックルボックスを持ってくる方が変だよね」




この卑屈さはサザエさんに出てくるマスオさんとほとんど同じ......



まず羽黒駅からジョー・ペシT君のジャイアニズム一発目炸裂。



僕等はひらすら歩く。



30分過ぎたくらいから、やはり中学生で大きなタックルボックスと釣り竿を両手は相当辛い。




僕「T君。結構遠いよね。まだかかるかな?」



ジョー・ペシT君「あ?まだ30分だろ?まだかかるんじゃねぇの」


近いという距離の保証は一切なし。言葉も投げやり。



僕「あと時間的にどれくらいかかるかな?」


ジョー・ペシT君「.....お前、質問多いなぁ............あと1時間くらいじゃね」



PARANOIA TRAINの日々

僕、心の中「ハァ.......マジか。何故か予想以上に遠かったことが彼を不機嫌にさせてる」



少し経つと後ろから予定だと乗っていたバスが通り過ぎていく。


僕「やはり.....乗ってた方が早かったんじゃないの?待つべきだったよね」


ジョー・ペシT君「あっ?今更言ってもしょうがないだろ。お前もこの件に関しては納得したの忘れたの?」




PARANOIA TRAINの日々

僕「.........」



今ネットで調べると直線で4.2キロって出た。



結構時間も過ぎ、坂道も頑張って歩き、入鹿池付近に近付いた瞬間に第2のジョー・ペシT君の発言。


ジョー・ペシT君「おい、このまま道沿いに行くより田畑を通り抜け、あの丘をそのまま登った方が速いぞ!」


もうバテバテなのに、あり得ない提案のサプライズ。


僕「あ......あのね、両手がほら、これだからさ.....あの勾配な坂は....ちょっと無理というか....」


当然予想できる返答が返って来るのは想像できても言わずにいられないくらいの坂。てか山。



ジョー・ペシT君「.......あのさ。さっきから言ってるけどお前が勝手に持って来た重い荷物は自己責任じゃねぇの?」


PARANOIA TRAINの日々

僕「.......」



ジョー・ペシT君「文句あるならお前、帰っていいよ」



PARANOIA TRAINの日々

僕「フフッ。そんな全くって言っていいほど思ってないよT君」



地理を知ってる人なら分かると思うけど、あの勾配な坂を両手に荷物持った状態で登る無謀な中学生2人。


1時間30分くらいかけてやっと到着。


ものすごく疲れたけど中学時代に入鹿池まで来ると結構感動もあり、その景色に見入った。


ジョー・ペシT君と僕はボート貸しをやってるお店で昼食をとり、お菓子やジュース類も買ってボートに乗り込む。



ジョー・ペシT君「おいバリ君。先にボート漕いでよ」


僕「ボート漕いだことないけど......いい?」



という訳で僕がボートを初めて漕ぐことになり、どんなけやっても前身しないでクルクルと回ってばかり。



それを見かねた彼の台詞。


ジョー・ペシT君「ふぅ.......もういい、交われ。ってことは今日一日、俺が漕ぐってことになるよな」













PARANOIA TRAINの日々

僕「そ......そうなるね。ごめんねT君」



ジョー・ペシT君がボートを漕ぎ、ボート乗り場が豆粒みたいに小さく思えるくらいの場所まで来た。


僕は甘いものが食べたくなりボートに乗ってすぐにお菓子をドカ食いしてた。










PARANOIA TRAINの日々

ジョー・ペシT君「お前.....不安になると毎回そうだけど腹減るよな」


当然、その口調は心配からきてるのではなく映画esの警官側。独占欲。

PARANOIA TRAINの日々

ジョー・ペシT君「あれだ。漂流教室に出てきた医者の息子と同じ症状」


まさに的を得た台詞。てか下痢になったらどうしようなど不安MAXに.....


というのもジョー・ペシT君と釣りを一緒に行った場合はワガママは絶対に許されないからである。


ジョー・ペシT君は今でも釣りをしてるときの集中力はハンパない。


ルアーを意識して購入してる頃は一度もバスは釣ったことがなく、唯一雷魚をダイワのバスジャッカーで釣ったくらい。


彼は小学生のときに既に何回も釣ってた経験もあるので、集中力の差がすごく分かる。



2時間もするともう、僕的には絶対に釣れるはずはないと勝手に決めつけ、釣りは行っていても集中力は既に切れている。



夕方がくらいになり、ボートに乗ってる人をほとんど見かけなくなった。


まだ2人とも釣果はなし。




そろそろ帰る時間を彼に尋ねると



ジョー・ペシT君「あ?帰る時間がいつかって?それよりもお前釣りたくないの?根性ないから釣れねぇんだよ。この時間帯が1番釣れるのに帰ることばっかり気にしてさぁ。ルアー釣りに来たのにお前は何がしたいの?」





PARANOIA TRAINの日々

僕「......」


PARANOIA TRAINの日々

僕、心の中「グサッ。イタッ。イタタタタタタ。何か病名分からんけど心臓張り裂けそうに痛い」



とにかく釣果が出てないのに帰りたいという発言は、究極のNGワード。


もう、こうなると彼から帰るという台詞がない限り、僕等が陸の上を歩く事は不可能。



なので黙って黙々とルアーを入鹿池に投げる。




気付くと、入鹿池には僕等しかいない。


しかも真っ暗になり、月が入鹿池に反射して映ってる。


物凄く静かの中で、たまに物騒な動物の甲高い奇声が聞こえ、相当怖い状況でルアーフィッシングを行う中学生2人。






PARANOIA TRAINの日々

ジョー・ペシT君「さっきから聞こえる声。あれ、今まで釣りに来て一度も聞いたことねぇなぁ」


釣れないことによりサディスティックなジョー・ペシT君。



恐らく19時....いや20時越えたくらいにさすがにもう限界と思い彼に尋ねた。




すると



ジョー・ペシT君「......あと......少し」











PARANOIA TRAINの日々

僕「え?」


ジョー・ペシT君「あと少しだけだ。だからお前も頑張れ」



PARANOIA TRAINの日々

僕「え?!あ、はい」



全く意味不明だがパチンコであともう少しでかかるという表現に近かった。



さすがの親友も集中力が切れたというより周りは既に真っ暗で月の明かりで多少明るいだけ。


その状況は帰りがまずいと気付き、やっとボートは陸の方へ向かった。


ボートから降りると、船を貸してくれたおばさん怒っていて僕等が帰ってこないからおばさんのお店だけ営業してる状態に。



中学生であの闇の中で釣りを行う状況は相当不安で、僕はものすごくお腹が空き、おばさんに無理言って夕飯を作ってもらってガツガツ食べた。



満腹になっても羽黒駅までバスで帰らないといけない。



バスの時間をおばさんに確認すると平然とした口調で


おばさん「あんたらが、こんな遅くまで釣りやってるからバスはもうないよ」



更に追い打ちをかける台詞が



おばさん「羽黒駅まで急いで歩いて帰っても電車が無くなるかもしれんに」




PARANOIA TRAINの日々

僕等「えええぇぇぇ~マジッすか!!!」



羽黒駅までまた歩きで行っても電車がなくなると、最悪タクシー.......



ただでさえバレたら大問題のルアー釣り。しかもこんな遠出して帰りに1万円以上かかるとなれば、学校にバレなくても親達が怒り狂うことが目に浮かぶ。



その絶望の状態を知った近くで休憩してたおじさんが僕等を見かねて自宅まで無償で送ってくれた。



あのクソ重いタックルボックスを持たないで自宅まで運んでくれた有り難さは今も感謝してる。


そして迷惑かけたおばさんもすごく親切な人だった。


そのおばさんとは数年前にロードレーサーで行ったときに、あのときの思い出を話した。


おばさん笑ってたね。



ジョー・ペシT君もこの日の出来事は100%覚えてるはず。




今思えば結果的に良い思い出になった。



彼の集中力。負けん気の強さは本当に凄い。


今回の記事でも分かったように彼は怖い。



だからBLOGではジョー・ペシT君と命名。


あと僕のサブBLOG「SUPER BARBARIAN的な日常生活」も宜しくです。



以上。


ベリサンキュ。