怒りの重しと、赦しの羽根 ー 「風の谷のナウシカ」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

ジブリ作品は

私的クライマックスがくると 書きましたが

 

 

 

 

人間が好き。ジブリがいっぱい。おなかがいっぱい

https://ameblo.jp/parallel13/entry-12121180312.html

 

 

 

その私的クライマックスから眺めて観ると

私にとって「風の谷のナウシカ」は

 

怒りの映画、そして赦しがセットです

 

 
 

 

 

 

 

過去記事はこちら

許す人と許せない人

https://ameblo.jp/parallel13/entry-10409176081.html

 

 

 

感情に振り回されがちな人からみれば

怒りは 何かと悪者扱いだけど 

 

怒りが全くなければ それは嘘臭さに直結する

 

 

どちらかというと素晴らしい人扱いなナウシカですが

彼女の言動に 説得力があるのは

 

父を奪われた時 敵を皆斬って捨てる その怒りの表現があったから

 

 

 

逆上したその顔は まるで悪鬼

次々と敵を倒し 丸腰になっても 咄嗟に剣を掴み 斬り込む

そんな彼女の姿に

私が 目を離せず 涙を止められないのは

 

 

そこにめちゃくちゃ人間臭さを感じるからですよ*)

 

 

 

いつもいい顔して

いいこと言ってるだけの人って

どこか信用しきれないでしょう?

 

 

 

父を殺され ブチ切れて

敵をみーんな殺しちゃう

その怒りが観えるから、飾りものの姫さまじゃないと 分かる

(当人も その場で気を失い

 

己の豹変ぶりに 後からさめざめと泣き崩れるくらいですからね^_^

 

 

だから 彼女が王蟲を受け入れることも

自分では同じくできなくとも

彼女がやってることには 興味津々で

だから皆 ナウシカから離れない

 

 

クシャナですら 帰りを待ちたいと言いだすほどで

 

 

 

幼い頃から 当人が意識していたかどうかはさておき

王蟲の幼虫を飼い 腐海に分け入り

人間から見たら異物、異界を受け入れて共に生きてきた

 

 

 

瘴気を吸えば 5分で肺が腐ると 分かっていながら 城オジ達の前でマスクを外す彼女は

王蟲と共に生きながら 叶うことと叶わないことがあることを

 

幼い頃から 嫌という程感じてきたはず

 

 

 

そんな 積もり積もった怒りが

族長ジルを殺されたことで 一気に噴出した

父を助けられなかった 悔しさ、無念さ

もうどうにもできない、元には戻れない、戻せない

 

それは ごく真っ当な怒りで 悲しみで憎しみで。

 

怒りも持てるから 赦しもできる

 

 

 

 

感情には 良いも悪いもなくて

ただ 人らしさなんだと

そう教えてくれるのが

 

私にとっての「ナウシカ」です*)

 

 

 

怒りという重しがあるから

風に乗っても 降りてこれる

 

赦しという羽根があるから

 

地の底からも 上がれるのよね*)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それも、数の仕合わせ。

 

 

★★★☆☆

 

 

SCREEN(私設)研究所

高橋 早苗

 

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