入院する日、朝、まだ子供たちが寝ている間に、家を出ました。
出発する前、子どもたちの寝顔を見た時は、思わず涙が出ました。
子どもたちには、前日に「お母さんは、明日から入院するから、お互いにがんばろうね。」と話をしました。
病院に着いて、病室に入りました。 4人部屋でした。
みんな私より年配の方ばかりで、私は若い方なのだなと感じました。
病棟全体でも、私より若い人は少なかったように思いました。
がんとの本格的な闘いが始まりました。
病院に着いてからは、手術に向けて、いろいろな検査が始まりました。
血液検査、心電図、CT、腹部エコーなどをしたことを、覚えています。
転移があるかどうか、いろいろな検査をしました。
入院してからも、相変わらず夜は眠れず、先生に頼んで、睡眠薬を出してもらいました。
入院中、ずっと夜は睡眠薬を飲んで眠っていました。
睡眠薬を飲むと、朝までぐっすり眠ることができました。
恐怖と不安で、睡眠薬を飲まずには眠れませんでした。
手術は、全身麻酔で行われました。
眠っている間に、すべて終わっていましたので、手術については、麻酔をする前のことしか覚えていません。 気が付いた時は、手術後の集中治療室にいました。
手術後は、痛みがつらかったですが、私は、痛みには弱いので、我慢せず、痛み止めをばんばん使ってもらって何とか乗り切りました。
手術の傷跡は大きくて、最初に見た時は、ショックでした。
生きるためとはいえ、悲しかったのを覚えています。
でも今は、傷跡もだいぶ薄くなりました。 それだけ年月がたったということでしょう。
でも、手術が終わっても、死の不安はなくなりませんでした。
とりあえず元凶のがんは取り除きましたが、がん細胞が私の体のどこにとんでいるかわからなかったからです。 いつ、再発 あるいは 転移が起こるかわかりませんでした。
これからも、命の保証はないのだと思うと、暗澹たる思いがしました。
本当は、誰にも明日も生きられるなんていう保証はないのですが、まだ若かったので、がんになるまでは、死について考えたこともありませんでした。
がんが大きかったので、抗がん剤の治療を受けることになりました。
目に見えないがん細胞をたたくためです。
再発・転移を防ぐためでした。
早期発見だったら、抗がん剤の治療を受ける必要などなかったのですが・・・。
入院中、抗がん剤の治療を2回行いました。
結果的に、退院後も通院しながら、計12回、半年間にわたって抗がん剤の治療を受けました。
抗がん剤の治療についてはまた後日、お話ししたいと思います。