1月の敗北と勝利(中)~息子の中学受験振り返り② | 2025年に中学受験する娘と受験に失敗し続けた弁護士パパの奮闘記

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2023年の中学受験を完了した息子と、2025年(24年2月現在新小学6年生)の中学受験を目指す娘とパパの奮闘記。

1月の敗北と勝利(上)~息子の中学受験振り返り①の続きです。

 

  市川・渋幕までの過ごし方

栄東の不合格を息子に伝え、栄東の入試当日の様子を詳しく聞き取った上で、息子と市川・渋幕までのスケジュールを話し合いました。

 

まず、てこ入れしなければならなかったのは

「最初の国語でパニックにならない」

というところでした。

 

会場の雰囲気に飲まれてしまうことは、ほとんど避けようがないことです。

 

むしろ、ある程度の緊張は、集中力やパフォーマンスを高めることにもつながります。緊張しないようにするよりも、深呼吸をしながら目をつぶり「ああ、今自分緊張しているな」と感じる(いわゆる「マインドフルネス」的な瞑想)ことで、ほどよい緊張を保つことができるといった話をしました。

 

しかしながら、朝一の国語の文章が頭に入ってこないという事態は、絶対に再現してはいけませんちゅーちゅーちゅー

 

これから受験する学校は、いずれも最初の科目が国語です。国語のパニックを繰り返して、同じ轍を踏むわけにはいきません真顔真顔真顔

 

そして、市川を挟んで翌々日にはとうとう渋幕!!

 

渋幕は、通学時間も1時間以内で、学校の雰囲気や設備、教育理念や合格実績何をとっても申し分なく、息子にとって「本命校」の一つです。

 

本当は、少しでも第一志望・開成の対策をしたいところですが、渋幕は、対策を端折って合格できる程たやすい敵ではありません真顔真顔真顔

 

というわけで、渋幕の入試日までは、

「朝6時半に起きて、その日の基礎トレが終わったら、すぐに渋幕の国語の過去問をやる!!」

ことを日課にしました。

 

そして、次の科目(=算数)が国語の出来に左右されない練習をするため、

「国語の過去問が終わったら渋幕の算数の過去問をやる!!」

ことも日課にしました。

 

さらにさらに、今まで数々の過去問を解いてはきましたが、やはり、「完全に本番を意識して」取り組むということは出来ていなかったようです。

 

例えば、少し時間が足りなかった場合、きりのいいところまで終わらせた上で自己採点したりするということが状態化していたようです。

 

そこで、

「国語・算数が終わったら、今度は、国語・算数・社会・理科の過去問(渋幕)をきっちり時間を計って、本番のつもりでやる!!」

ことも日課にすることにしました。

 

つまり、渋幕までの残り10日間弱、息子は、毎朝6時半に起床して

①基礎トレ

②国語過去問

③算数過去問

④国語→算数→理科→社会

というメニューを午前中一杯でこなすことが決まりました。

 

さらにさらに、もう一つ決めたこと:

「パパも毎朝6時に起きて最初の国語を一緒に解く!!凝視凝視凝視

 

そう、まだ息子が4年生だった頃、計算問題を一緒に解いて競争していたのを思い出したんです。そのとき、息子は父親に勝とうとしてムキになり、楽しそうに計算問題を解いていたのを思い出したんです。

 

初戦不合格により不安に苛まれていたのは、息子本人だけではありません。

 

勉強を教えたりスケジュールの管理をしたり、他の保護者の皆様がやっていることは、比較的サボりがちだったガーンガーンガーン私ですが、それでも子供の頑張る姿は見てきたつもりですちょっと不満ちょっと不満ちょっと不満。ですが、これまでは、きっと、私にとって、子供の中学受験が、未だ他人事だったのだと思います。

 

しかし、この栄東から不合格を突きつけられた土壇場になって初めて、私にとって、息子の中学受験がようやく自分事になったような気がします。

 

そう、親子で絶対に合格を勝ち取るんだ!!

 

と、ようやく、同じ方向を向いて、歩き始めることが出来たのです。

 

雨降って地固まる。。。というか、ここに来て初めて、親子が結束しましたあんぐり

 

いまさら?ですが、何度振り返っても、栄東の不合格をきっかけに、息子も家族も、結束して戦闘モードに入ることができたと思っています。

 

  朝の特訓~一日の予定

翌朝から、渋幕に向けた親子の特訓が始まりました。

 

年度の設定の詳細は忘れてしまったのですが、1日に解く過去問のスケジュールは、大体こんな感じです。一日に合計6科目解きます。

 

①2018年の渋幕国・数

②2022年の渋幕国・算・理・社

 

①は、とにかくパニックに陥らないための練習です。

このためには、出来れば初見の問題がいいので、これまでに解いたことのない、少し古い年の過去問を使用しました。

国語については、私との競争という味付けが入っています。少しでも本番に近いプレッシャーをかけるためですね。

 

②は、本番の時間配分や、改めて、最近の問題の傾向など、本番の感じを体に覚え込ませる練習です。したがって、新しい年度の過去問から遡っていくように実施しました。

そして、時間を厳守させるため、私が試験監督(「ヨーイ始め」と「はい終わり」を号令する)を務めます。

 

過去問は、全て四谷大塚の過去問データベース(リンク)に掲載されているものを、実寸大になるようにプリントアウトして使用しました。とにかく、本番の臨場感を少しでも演出出来るように、という配慮です。

 

特に、国語では、問題文の分量(声の教育社版だと、ページ数が少ない分、短く感じやすい。)や下書き・書き込みなどにどれくらいのスペースが使えるのかを実寸大で試すことが出来ます。

 

また、算数では、立式や計算のスペースがどの程度かを試すことが出来ます。

 

この過去問特訓は、概ね午前中に終わらせます。

 

午後は、SS特訓や土特、平常事業の復習や宿題を淡々とこなし、夜8時前後になると疲労で頭が動かなくなるので、少しゲームをやって9時過ぎには就寝というのが、栄東不合格後の基本的な一日のスケジュールでした。

 

SAPIXの授業の日は、出来るだけこの午前中のメニューをこなした上で、午後からSAPIXの授業に臨むというスケジュールにしていました。

 

この特訓、めちゃくちゃきつかったですが、効果覿面だったと思います。

 

  地獄の過去問特訓の効果

過去問をたくさんやることについては、色々な人が色々なご意見をお持ちのことと思いますが、実際にこの地獄の過去問特訓をやったことの効果について、若干ランダムではありますがまとめてみました。

  • 一度解いたことがある問題でも、夏休み後半~直後に実施したものは、ほどよく記憶が薄れていて、ある程度新鮮な気持ちで取り組むことが出来た(少なくとも、答えを覚えていて、それを吐き出すというような現象は生じなかった)。
  • 夏休み後半~直後以降に、大量の問題演習や知識の整理を行ったことで、レベルアップしていることが実感出来た。
  • 私との競争になった国語では、お互いの答案を交換して採点を行い、とくに記述問題について、あーだこーだと議論をした。息子の答案は、細かい要素まで含めて拾えているものの、それを端的にうまくまとめられていない傾向にあった一方、私の答案は、細かい要素は多少落としているものの、ポイントとなることを端的にまとめられている傾向にあったので、お互い違った観点から、相手の答案に突っ込みをいれて議論することができた。これは、息子にとって、かなり勉強になったようで、口に出して議論することで、思考回路がまとまったこと、実際に、細かい要素に拘泥するよりも、重要な要素を落とさずに、うまくまとめた方が答案の印象が良くなることが分かったようだった。
  • 一日6科目を、本番のテンションで取り組むことは相当にきつかったが、逆に、本番は4科目しかないという意識で臨むことが出来た。
  • この特訓の初期には、時間が足りず、回答欄を全て埋めることが出来なかったケースがありました。これを息子に聞いてみると、「SAPIXの模試だと、適当なところで切り上げて、次の問題に移ることが出来るが、入試本番になると、どうしても完璧にやろうとして余計な時間を使ってしまう」とのことだったそこで、「国語(記述)は満点狙いじゃなくて7-8割狙いでいい(細かい要素は落としてもいい)、算数は苦手な問題はスキップでいい」を、徹底して練習するよう話し合った(過去問では、完璧にする練習ではなく、適当なところで切り上げる練習をしないといけないことに、今更気付いた)。
  • 「国語→算数→国語」のルーティーンを重ねることで、栄東の最初の国語を失敗したというトラウマは、完全に払拭出来た。むしろ、国語の記述が劇的にうまくかけるようになった感触を得られて自信になった。

  市川・入試当日

そんな、精神と時の部屋に入って悟空とのきつい修行を終えた悟飯のように、市川の入試当日の息子はとても落ち着いていて、等身大の自信を備えているように見えました。

 

市川の対策は、前日に、いつも早朝に行う国語・算数の時間に、一番最近の市川の国語・算数の過去問をやっただけでしたが、概ね、オーソドックスな傾向であることが確認出来たので、それ以上の対策は特に行いませんでした。

 

しかしながら、市川よりもよっぽど難しい渋幕の過去問を毎日解いているので、息子には、特に不安を抱えた様子はありませんでした。

 

入試会場へは妻が付き添ったため、試験直前の様子は分かりませんでしたが、当日の朝、私も子供と同じ時間に起床し、これだけやったんだから、大丈夫だよ、と声をかけました。

 

市川の入試から帰ってきた息子は、どことなく自信ありげな様子でした。

 

続く。

 

おつきあいいただけますと光栄です。

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