はじめに
2022年12月31日。
息子がSAPIXの冬期講習(正月特訓?)に通っている間、息子以外の我が家3人は、近所のそば屋にて年越しそばを食べておりました。
「そばをつるつる食べるように、○○(息子)もつるつる受かるといいねぇ!!」
なんて、軽口を叩きまくっておりました。
そして、年が明けた2023年元旦。
家族総出で近所の神社にお参りに行きました。
「○○(息子)が受かりますよーに」
なんて、やはり軽口を叩きまくっておりました。
今振り返ると、息子だけでなく、私たち親も、この時点では
全然戦闘態勢に入れていなかった!!!!
のだと思っています。
「今年一年間αクラス上位をキープ出来たし、SOの偏差値はいまいちだったけど、復習テストとかマンスリーとか結構いい偏差値出てたし、なんたって最難関校に強いSAPIXでもまれにもまれて勉強してきたんだから、なんだかんだいって大丈夫でしょう」
と心のどこかで思っていたのだと思います(もちろん露骨に油断していたわけではありません)。そして、
「あー、さっさと息子の受験おわってくれないかなぁー、飲みにも行けないしなー」
なんて人ごとのように思っていたのは、本当に本当に内緒なのであります。。。
初戦は栄東
記念すべき息子の中学受験、初戦は、埼玉御三家の一角とも言われる栄東中でした。
詳しくは、別稿にて、志望校・受験校選びを振り返ろうと思いますが、息子が栄東(東大特待四教科)と受験しようと思った理由は、以下の通りです。
- 東大特待は、開成(=第一志望)をはじめとする2月の難関校を受験する人が多く受けており、「前受け」をするのであれば、入試の雰囲気をよりリアルに経験出来る。
- 栄東は、得点と順位まで開示してくれるので、1月時点の立ち位置が分かる(結果によっては、2月の受験校を調整する予定でした)。
![キョロキョロ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/016.png)
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栄東~前日と当日
栄東の入試前日。
今振り返ると、息子は少し、臆病になっていました。
「なんとなく不安」
「落ちても怒らないでね」
「なんとなくうまくいかない気がする」
などといった発言を繰り返していました。
前述のとおり、栄東中は、現実的に通学することが難しかったので、ほとんど通うことを前提とした準備をしていませんでした。
過去問も、前日に、算数と国語だけ、最新の一年分を解いただけで、出題傾向など研究は行いませんでした。そう、本当に、SAPIXオープン(いや、むしろマンスリーテスト)のような準備しかしていませんでした。
当日は妻が付き添ったので、私はつぶさに息子の様子を観察していないのですが、妻曰く、息子は相当緊張している様子だったとのことでした。
そして、入試が終わって出てきたときの様子を妻とLINEでやりとりをしていたのですが、こんな感じでした。
私:どんな感じだって?
妻:自信ないって。
私:まあ、自信あるとは言わないでしょう、性格的に
妻:パニックにはならなかった、でも算数はかなり間違えたって言ってる。
私:感触は?
妻:普通だって
帰宅した息子の表情は、どことなく不安そうでした。努めて明るく振る舞おうとしているような。。。
栄東合格発表
そして迎えた栄東の合格発表。
実は、この日から私の胃痛・腹痛・頭痛が始まるのですが、初戦の合格発表ということで、私も妻も、ひどく緊張していました。いつものように寝付くことが出来ず、嫌な夢に苛まれて完全に寝不足になっていました。
そして迎えた午前10時。
インターネットの指定ページを開こうとします。アクセスが集中しているせいか、中々たどり着けません。そんなとき、
「いやー、○○(息子)落ちた!!!」
という妻の悲鳴が隣の部屋から聞こえてきました
うそだろ、うそだろ、と思い(私は在宅勤務で自室で仕事をしておりました)、合格発表のサイトに何度も何度もアクセスをしました。
「受験番号○○○○ ○○○○さんは選考の結果、
不合格です」
は?
は?
うちの息子はαクラス上位で、模試の偏差値だって結構高くて、ちゃんと勉強してたんだぜ、それを不合格ってそんなわけ??????
あります。
不合格です。
そうなんです。
不合格なんですよ。
何度見ても不合格です。
その下に、各科目の得点と、受験者の平均点、合格点が記載されていました。
は??
は???
20点も足りないやんけ。。。
1点2点の世界ではなく、20点も足りません。
「3年特待は無理かも知れないけど、1年特待だったら大丈夫でしょ」
なんて言い聞かせていた自分が恥ずかしい、恥ずかしい。。。3年特待には80点足りませんでした(息子にだけがもう一科目追加で受けられたとしても厳しいレベル。。。)。
本当に申し訳ありませんでした栄東中学校様。模試のつもりで受けるとか、高飛車なことを申し上げて申し訳ありませんでした。
箸にも棒にも引っかかっておりませんでした
さようなら、栄東。。。ありがとう、栄東。。。
栄東合格発表後
合格発表当日、息子は学校に行っておりました。
どことなく、不合格の可能性を察知して、逃げたかったのかも知れません。
不合格発表を先に見た私と妻は、これをどうして息子に伝えようかと、思い悩んでおりました。でも、結果を伝えないわけにはいきません。
帰宅した息子を椅子に座らせ、私は淡々と会話するように努めました。
私:栄東、駄目だったよ。
息子:あ、そう(一瞬だけ涙目に)。
私:何があったの?昨日?
息子:うーん、なんか、雰囲気に飲まれた。
私:それで?
息子:それで、最初の国語が、結構苦手なタイプの説明文で。
私:うん、それで?
息子:で、何度も何度も読み返してなんとか解いたんだけど、説明文終わった段階で、残り時間が10分になってて。
私:おー、それで。
息子:でパニックになって、物語文はほとんど全滅だったと思う。
私:そうか、それで国語この点数なわけね。
息子:で、切り替えないとと思って切り替えたつもりだったけど
私:算数もあんまり出来てないよ
息子:解き方が分からなかった問題は無かったんだけど
(栄東は、問題用紙を持ち帰ることが出来ないので、ここで、四谷大塚のウェブサイトで、問題と解答を確認する)
息子:あー、A答えろっていうところ、B答えてる。あ、これも計算間違い、あ、これ、そうか、あー。
(ケアレスミス、問題文の読み違えの嵐で、実際は全く切り替えが出来ていませんでした。)
私:理科と社会もあんまり取れてないよ。
息子:あー、うーん、多分問題文が頭に入ってきてない。。。
ということで、「持ち偏差値」が62.5の息子(「持ち偏差値」についてはこちら)は、「80%偏差値」が61の栄東の入試において、壮絶なパニックに陥ってしまい、全くといっていいほど、実力を発揮できなかった(いや、発揮出来たものが実力なんだとすると、全くといっていいほど実力が足りていなかった)のでした。
家庭崩壊、息子の中学受験崩壊の瞬間でした。
続く。
おつきあいいただけますと光栄です。