パニック症を持つイサです。

 

 

働き出しておよそ1か月、この1か月で体重が4キロ落ちました!

 

 

今週は職場の健康診断がありました。

 

 

診察医に自分がパニック障害で困っていることを話すと、診察医(70代くらいのおじいちゃん)が私もパニック障害だったよとおっしゃった。

 

 

「私は発作のために電車を止めたことがあるよ」とおっしゃっていました。

 

 

医師のパニック障害の人は珍しいと思ってびっくりしました。

 

 

「でも今では薬も一切飲まなくなったし、パニック障害は治ったよ」と医師。

 

 

「健康な時に自室などで、認知行動療法によって苦手場面を想像し、どうやって切り抜けるかなどを何度もイメトレしてみるといいよ、苦手場面を思い出すのはつらいけどね」とアドバイスしていただけました。

 

 

そのおじいちゃん先生と話していると、パニック障害って治るんだとなんだか希望が持てました。

 

 

診察後、ありがとうございました!と勢いよく頭を下げて戻したら、仮部屋のテントとして立てられていた診察室の支柱に頭を勢いよくぶつけ、その支柱がおじいちゃん先生に倒れ込んでいってしまったというハプニングがありました笑

 

 

先生の膝に支柱が倒れ込んで、申し訳ございません!!!と謝りまくってしまったw

 

 

でも先生にケガなどはなく、逆に先生に「私は大丈夫だから、君もパニック発作をコントロールできるようにね!それが鍵だから」とおっしゃっていただけて、なんて良い先生なんだと感動してしまいました。

 

 

そして最近判明したことだけど、職場の同僚にも一人、パニック障害で長く悩んでいる方が偶然一人いらっしゃって、びっくりしました。

 

 

その方はサーフィンが趣味で陽キャラで、精神疾患とは無縁そうなのに、それがまた意外だった。

 

 

何度も奥さんに今の職業を辞めようと相談しては、2か月くらい休職したりとか、けっこう悩んでいたという話でした。

 

一生治らないんではないかと思っているみたいです。

 

 

意外に身近にパニック障害の方ってけっこういるのだなあという驚きと共に、みんな頑張って乗り越えるようにしているんだなと思ったら、私も少し勇気が湧いてきました。

 

 

最近では一度だけだけど、電車の中で乗客に気づかれずに、静かにパニック発作を起こしきることができました。

ゴエエエって吐く音をわずかに立てながらも、音に気付かれなかったし、実際に吐くことはなかったですし、その場を乗り切ることができました。

 

 

私の場合、一度発作を起こしてしまうと、前のブログでも書いたように、当分は発作も予期不安も起きなくなりますし、気分もすこぶるよくなりその場を乗り越えることができました。

 

 

これは大きな進歩のように思います。

 

 

電車で発作が起きたとしても大丈夫だという成功体験です。

 

 

ただし、列車が動き出して、ガタンゴトンという周りの雑音に消されたから音が聞こえなかったのであり、列車が走り出す前の静かな時間であったり、満員電車だったらバレていたかもしれませんw

 

このまま音を立てず、嘔吐もせずに発作を起こしきる練習ができていけたらいいなと考えています。

 

 

 

 

また、最近になってパニック発作の認識が私の中でまた変わってきました。

 

 

結論から言うと、実はパニック発作とは体に不必要ものではなくて、実は発作によって体の不安や緊張をほぐし体を楽にするための、自身の心や体が楽になるための緊急手段として発作が発動している、必要なものではないかと思えてきたんです。

 

 

なぜなら発作に至るまではシンドイけど、発作を起こしきってしまえば、あとはすこぶる気分が良くなるから。

 

 

体が緊急避難として発作を求めているのではないでしょうか。

 

 

私のパニック発作は嘔吐として反応するタイプであり、そのメカニズムは酒酔いや車酔いのときの状態によく似ていて、発作の直前に起きる予期不安の状態とすこぶる類似しています。

 

 

みなさん一度は経験したことがあると思いますが、ひどい酒酔いや車酔いで吐きそうになったことはあるでしょうか?

 

 

私の発作の直前の状態というのは、まさにその状態とそっくりで、その状態になってしまうと地に足がついていないような感覚になって、汗が吹き出てきてドキドキして、フラフラになり、体の末梢が冷たくなり、ふるえが出始める状態です。これはもうすこぶる気分が悪い!!!

 

 

でもこの状態というのは、発作じゃなくても前述したひどい酒酔い、車酔いのときの症状とほとんど同じと言っていいくらい似ているのです。

 

 

そして酒酔いや車酔いのときの解決方法はトイレに行って吐くことですよね。

そしたらあら不思議、吐き切ったあとはすごく元気になれますし、なんだったらまた酒を注文して飲めるくらいになりますよね。

 

 

この点も私のパニック発作とものすごく似ていて、発作を起こしたあとは元気に復活できます。

 

 

酒になどに酔って気持ち悪くて吐こうとするのは、体がそれを求めているからですよね。

 

 

吐いたら楽になれると。

 

 

吐きたくなるのは、体が「助けてくれ!元の元気な状態に戻りたい!」という緊急サインなんです。

 

 

自己防衛手段ですよね。

 

 

発作を敵だと思うのではなく、体を元気にしてくれる味方と考えてみる、逆転の発想はどうでしょうか。

 

 

発作は実は自分の体に必要なものであったと。

 

 

ホメオスタシス(生理機能が一定に保たれる、また一定に保とうとする性質)の一種みたいなものではないか。

 

 

そもそもパニック発作みたいな、人類が生きていく上で非常に障害となる機能がついているのは不自然ではないか?

 

 

だから考え方を変えて、人類にとって必要な機能として、発動してしまう人たちがいると考えるのはどうだろうか。

 

 

あまりにファンタジーのような考え方になってしまうだろうか。

 

 

でも少なくとも、私はこの1か月のほとんどの日をパニック発作と共に過ごしてきた。

 

 

一日に何度も何度も発作を起こした時もあった。

 

 

でもおかしなもので、こう毎日のように発作を起こしていると、だんだん発作を起こすこと自体の怖さに慣れてくるのです。

 

 

ほら、たまに居酒屋で「ちょっと飲みすぎたから吐いてくるわ」と気軽に吐いてくる人とかいるじゃないですか。

 

 

小学校のとき、給食の嫌いなおかずを腹の中に一気に流し込んで「ちょっとトイレ行って吐いてくるわ」と気軽に吐きに行く生徒もいたし。

 

吐くことって、そうとうシンドイことだと思うんだけど、たまに吐くこと自体にそんなに抵抗が無い人っているんですよね。

 

 

軍隊にでも入隊して訓練でも受けてきたのだろうか?

 

 

これは毒物だ、すぐに吐き出すぞ!みたいな

 

 

私もそこまで吐くことが気楽になったわけではないが、慣れてきたのか、以前より吐くことの恐怖が確実に薄くなってきたと思う。

 

 

とはいえ、人前で吐いたりするのはやっぱり、絶対いやだけど。

 

 

少なくとも、電車を止めてまで発作に抗おうとまでは思わなくなったのは確実だ。

 

 

発作は敵ではなく味方。このまま発作と共存して、上手く人生を生きていくことはできないだろうか。

 

 

逆に発作を利用して、ふだん絶対苦手なことにチャレンジできたりするかもしれない。

 

 

たとえばバンジージャンプやスカイダイビングなんてお金もらったってやりたくないけど、発作を起こした直後ならそんなに抵抗なくチャレンジできそうな気もする。ロケットで宇宙へ行ったりとかw

意外と発作直後は、まるで賢者タイムのように恐れが無く冷静だから、それを利用して普段できないことをやるのも面白いかもしれない。

 

 

とはいえこれらのことは全部、希望的観測にすぎなく、こうであったらいいのになあという話だけど。

 

 

今のところ口だけで、何も有言実行できてないけど。

 

 

でもやっぱり希望がある未来のほうがいい。

 

 

発作と共に楽しく生きる道というのを、試して実証していくのも面白いかもしれない。

 

 

と言いながらも、今は目の前のことですべてが精いっぱいで、やっぱり発作も怖いけど;;

 

 

朝起きたら仕事が嫌で嫌で、不安で不安でしょうがないけど・・・

 

 

一歩ずつだ

 

 

一歩ずつ進んでみよう

 

 

今はそれだけだ

 

 

あとはなるようになるしかないよね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事に通いだし、10日ほど経っただろうか。

 

状況はというと、毎日発作の嵐です。

 

いつも大事な場面の前に、一通りの発作を思い切り意図的に起こしておくことで、大事な場面を乗り切るというやり方で、今までいろんな仕事を乗り越えてきたが、今回はそれがだんだん通用しなくなってきた。

 

この方法は、パニック発作の出現のしかたが嘔吐型な私だからこそ、このやり方で上手くやってこれたのかもしれない。

 

他に出現の仕方が過呼吸型や、尿意・便意型など、発作に至る形はたくさんあるようだ。

 

 

私の場合、分かりやすく言うと、下ネタのような話になってしまい恐縮ですけど、例を出してみますね。

たとえば、一度性的オーガズムを迎えた人は、次に同じようなオーガズムに達するには一定のインターバル時間がかかることでしょう。

連続でオーガズムは迎えられない。少なくとも男性はそうで、女性は違う人もいるらしいけど。

 

いわゆる「不能期」と呼ばれるもので、この時間帯を賢者タイムと呼ぶ人もいますね。

 

 

私のパニック発作はこれと似た働きをします。

 

 

つまり、一度強烈に胃の中が空っぽになるまで発作による嘔吐を終えてしまうと、次の発作、または予期不安まで短くて半日、長くて1日中次の発作から解放されることになります。

このインターバル期間を利用して、会議や面接や仕事など大切な時間を無症状でなんなく乗り切るという荒業です。

この不能期のおかげで私は、大事な場面の前に意図的に発作を前もって起こすことで、発作をコントロールして無症状のインターバル期間を作り出し働いてくることができました。

 

ただし、この不能期であっても、パニック誘発物質のニコチンやカフェインなどの物質を新たに接種することによって、不能期の終わりが早まってしまうことが分かってきました。これは私の体を使った人体実験で実証済みです。

ニコチンとカフェインを同時に接種したら、さらに劇的に不能期が縮まることも分かっています。

 

 

私はこの不能期によって、ここ10年ほど助けられてきたのですが、どうも今回はそう上手くいっていない。

 

 

朝に意図的に発作を起こしたのに、しかるべきとき、つまり通勤で電車に乗ろうとした瞬間、予期不安から発作に襲われることが頻発してきている。これでは話が違うではないか!

 

 

おかげさまで、朝すっかり吐いてきたにも関わらず、最寄りの駅のトイレでまた吐いて発作を起こしている。

私はこの10日間本当に地獄の苦しみを味わいながら通勤している。

 

 

ところがあるとき、駅のトイレの個室がものすごく並んでいて、吐きにいくことができない日々が続いた。

 

 

並んで待っていると吐きそうになって、待ってられないし、遅刻だってしてしまう。

 

 

最終手段として、私は駅の構内で発作を起こした。

 


胃からは朝に無理やり飲み込んだエナジーINゼリーが喉元まで這い上がってきたが、それを押しとどめた。

 

 

しかも何度も波のように。

 

 

このとき発作のときに出る涙は止められない。

みなさん吐いてみたら分かると思いますが、吐くときって苦痛のせいなのか必ず涙も出ますよね。

 

 

しかし、何度かの波を乗り越えると、発作も予期不安も去り、無症状の時間が来て、電車になんなく乗ることができた。

 

 

これが数日続いている。

 

 

慣れてきたのか、発作を起こしながら歩いて改札を抜けることもできた。

 

 

移動しながら発作を起こすことができたのだ。

 

 

しかも嘔吐することなく、嘔吐に伴う音も出すこともなく。

 

これはわたしにとってとてもアドバンテージだった。

 

 

昔は発作を起こすたびに、しゃがみ込むなり、這いつくばるなりして発作を起こして吐いていた。

 

私はその姿を人に見られるのが嫌で、嘔吐しているところ、その音を聞かれるのが恐怖でたまらなかったのだ。

 

 

しかし、現在、訓練のおかげか、嘔吐すること、嘔吐音を立てることもなく、歩きながら発作を起こすことができるようになってきた。

 

だからといって、発作はやはり苦しいが、でも後に発作や予期不安から解放されることを考えれば安いものだ

 

 

それにたびたび発作を起こすことによって、その苦痛のひどさも低下してきている。

 

 

人は何にでも慣れる動物ということなのだろうか?

 

ただし、まだ列車内やクルマの中では、怖くて発作を誘発しないようにしている。

 

さすがに密室では嘔吐するにしても、押しとどめたとしても、嘔吐を見られたり嘔吐音が人に聞こえてしまうのが嫌だからだ。

 

 

公共の閉鎖空間の場でそれをオープンにする勇気はまだ無い。

 

するとしても、もう少し実験と訓練が必要だろう

 

 

また、この方法は弱点もある。

 

お腹いっぱいに食べた後の発作では、嘔吐しなくてもやり過ごせる保証などどこにもないし、もし大嘔吐を起こしてしまったら、周りの皆さんに大変迷惑で、こればかりは嘔吐を我慢できないかもしれない。

幸い私は、仕事の前や仕事中はほとんどお腹が減らないので、このような状態を懸念することは滅多にないだろう。

しかし、いずれ余裕があったら試してみて、訓練によって克服して、さらなるパニック発作の恐怖を薄れさせるための一因にできればと思う。

 

もう一つの弱点だが、おそらくこの方法は、パニック発作を繰り返してしまうという性質上、体に良くないと思う。

 

パニック発作をくり返してしまうことによって、おそらく今の私の自律神経のバランスは無茶苦茶になっていると思う。

 

またパニック発作を頻回に起こしてしまうと、経験的に体や脳にクセづいてしまって、発作グセのようなものがでてきてしまうのではないかと思う。これはあくまでも私の経験上の考えだが・・・

今回、不能期を利用する発作対策が上手くいかなかった原因の一端には、私が今回、発作を頻回させたことによって脳や体に発作がクセづいてしまったことが原因の一つに上げられるのではないかと考えています。

 

 

パニック発作を頻回に起こして、パニック発作は怖くないものだと慣れてしまうところまでいくのならば、この方法は有効なのかもしれないが。あまり覚悟がなく、できれば発作なんか起こしたくないという人にとっては、このパニック発作の誘発はやめておいたほうがいいのかもしれない。

 

これはあくまでもパニック障害患者の私個人としての意見にすぎず、多くの人は参考程度に見るまでにしておいて、主治医の判断による治療を受けることをお勧めしますので、この方法で起きた不利益に関しては、当方は一切責任を負いかねますのであしからず。

 

また、汚い話になってしまったことをお許しください。

 

これでも当人は死ぬ思いで真剣にパニック発作と向かい合っておりますので(;'∀')

 

 

余談ですが、20年以上前にナインティナインの矢部さんが、初めて27時間テレビにおいてダウンタウンと共演することがあったらしく、極度の緊張のあまり、番組が始まる前にずっとトイレでゲロゲロ嘔吐していらっしゃったという話をオールナイトニッポンの放送でご本人が話しておられました。

 

パニック発作のある無しに関係なく、多かれ少なかれどんな人物でも生きていく限り、不安と緊張と闘わなければならない場面に出会わなければならない時はあるのでしょうし、病気だけのハンディキャップに限らず、人生いろいろあるものだなと思いました。

 

WBCで活躍した大谷選手であったり、オリンピックで失敗が許されない場面に立つような選手もいるでしょう。

あのイチロー選手もWBCで決勝以外の試合で思わしい成績を残せなかったことが、自身の胃潰瘍を招き、次のメジャーのシーズンをしばらく休んでしまったといいます。あのヒーローのイチローでさえストレスに悩まされるんですね。

でも大谷選手はけっこう余裕だし、あの人は人類を超えてしまっているのかもしれない。

とはいえ、あの大谷選手といえど、私たちの知らないところで不安に頭を抱えてしまっている場面もあるのかもしれませんがね。

 

 

そんなことを考えると、大舞台に立つような人はいったいどのような思考と心臓をしているのだろうと思ったりします。

 

人は挑戦を続ける限り、安楽な生活から離れなければならない場面も多々ある。

 

人の人生とは、簡単なものではないし、私の知らない苦しみを背負っている方も星の数ほどいる。

 

そう考えると、そんな方々と比べると、低レベルな次元で奮闘している自分とはいえ、一生懸命生きていかなければならないのだと、勇気づけられる思いであります。

 

 

 

パニック発作に慣れることで、仕事を無事に続けることができるようになれるか

 

心身共に私が参ってしまって、仕事を辞めざるを得なくなるのが先か

 

どうなるのか、このさきの未来、本当に心配です。

 

 

 

失敗しようが、上手くいこうが、なるようになる精神でいくしかないのでしょうかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは

 

お久しぶりです。ご無沙汰してます。

 

ずっと失業中だったのですが、明日から介護とは全く違う職種で初出勤となります。

 

ダメ元で受けた公務員試験にまぐれで合格し、四月から地方公務員として働くことになりました。

 

明日、庁舎で任命式なんですが、正直むっちゃ緊張してます。

 

 

 

なぜなら、パニック障害が治っていないからです・・・💧

 

仕事自体も緊張しまくりな上、遠距離に通勤電車で通うことになったらどうしようかと・・・

 

近くの市町村だったら良かったのですが、所管が都道府県ですので、配属先によっては遠くの事業所に飛ばされることも十分にありえます。

 

パニック障害を抱えながら、長距離通勤の場所に任命されてしまったらどうしよう・・・

 

場合によっては、これから職場近くへ転居することも視野に入れています。

 

 

 

またもう一つご報告があります。


前々回くらいのブログで、脱薬物療法についてお話しましたが、結論から申し上げますと失敗しました💦

 

ほとんどお薬を飲んでいないところまで、成功していたのですが、パニック発作を頻発させてしまったことによって、断薬は失敗しました😢

 

特にお薬をやめてしまったことによる離脱作用とかがあったわけでもなく、ただ単純に減薬によってパニック発作が再発してしまったというわけです。本当に悔しい・・・

 

ただその後、SSRIや抗不安薬を増量したことによって、症状はだいぶ持ち直しました。

 

パニック障害の治療に関しては、個人差があるんだろうと思います。

 

私の場合、薬物療法をなくすことは、とても難しいことなのかもしれません💧

 

でも完全に断薬をあきらめたわけではありません。

 

今後も何度も挑戦していこうとは思っています。

 

ただ一方で、一生飲み続けていかなければならない覚悟もできています。

 

 

 

世の中には難病で一生お薬を飲み続けなければならない人はたくさんいますし、たとえば糖尿病の人にしたって、生涯インスリン注射を覚悟されている方もたくさんいるでしょう。

 

私もパニック障害が治らない以上、その覚悟は持ち続けて、それでも前向きに生きていくことだってできるはずです。

 

逆に薬物療法があって良かったと思わなければ・・・

 

お薬が無ければ、私はいつまでも働くことができず、それどころか外にさえ出れない日々が続いていたかもしれません。

 

とまあ長くなりましたが💧最近の私事でございました。

 

 

 

 

本題は

 

パニック障害治療における脱感作療法について

 

 

 

まずお断りとして、ここから先に書くことは、一般的な医療に基づくエビデンスなどほとんど無く、私個人のパニック障害患者としての経験に基づく論拠にすぎないということを先に言っておきますのであしからず。

 

 

 

パニック障害についてずっと考えてきたのですが、パニック発作や予期不安って気合いでなんとかなるものではないですよね?

 

ひと昔前には、精神論が根強い時代があって、「そんなもの気合いでなんとかしろ」だったり「気の持ちよう」だったり、パニック障害についてそのように言われた人もいるはずです。

 

 

 

 

もちろん精神状態と強く結びついた病気であることも確かなのですが、一方でパニック障害は脳の器質的な病気と言われだしてきて、それが有力な説となりつつありますよね。

 

たとえば健常者の方でも、「乳酸ナトリウム」あるいは「乳酸ソーダ」といわれる物質を体内に静脈注射することで、パニック発作が起こってしまうという研究結果が出ています。

 

 

※パニック誘発物質の一例を示しておきます。

【パニコーゲン】神経科学的パニック誘発物質とは「カフェイン、ヨヒンビン、mクロロフェニルピペランジン、mカロリン薬、フルマゼニル、コレシストキニンなどが挙げられます」

これらの物質は、パニック症の病因と考えられるノルエピネフリン系、セロトニン系、GABA系の脳神経系に直接作用すると考えられています。

 

 

また「カフェイン」や「ニコチン」がパニック障害に作用してしまう物質だということも、定説になりつつありますよね。

※パニック障害の人でもカフェインやニコチンが平気だという人も意外にいらっしゃるので、個人差があります。(ちなみに私の場合はこれらの物質にめちゃくちゃ影響されます💧特にコーヒーは飲んで5分~10分で動悸と吐き気が強烈になり発作に至ることが多いです。これでも病前はコーヒー大好きでガブガブ飲んでいたんですけどね💧)

 

これらの結果から言えるのは、パニック障害は精神的な作用だけでなく、物質的な作用からも引き起こされる病気であるということであり、その証拠となるでしょう。

 

 

 

 

つまり私の考えとしては、パニック障害は精神疾患であり身体疾患でもある、二面性を持っている疾患という考えです。

 

だからパニック障害は「気合でなんとかなる」という単純な病気ではないということです。

 

 

 

 

私はパニック障害は世間でいう「アレルギー反応」に近いのではないかと思っています。

 

だいたんに言ってしまうと、その発生機序は花粉症などに似ているのではないかと。

 

乳酸ナトリウムやカフェイン、ニコチンなど、それらの物質が体内に一定値以上侵入することで、不安や恐怖を促す脳内物質が異常に分泌されてしまい、予期不安やパニック発作に至ると。

 

つまり乳酸ナトリウムやカフェイン、ニコチンは「アレルゲン」といえるのではないか。

 

※ここでいうアレルゲンとは、アレルギー症状を引き起こす原因となる物質のことを指します。

 

このアレルゲンに反応し、アレルギー反応として予期不安やパニック発作につながるのではないかと考えています。

 

花粉症の人に「気合いでなんとかしろ」と言っても、鼻水は出るし、くしゃみも出ます。

それと一緒でパニック障害の人に「気合いでなんとかしろ」と言われても、不安は収まらないし、発作も出るわけです。

単純に精神的な問題だけでなく、物質的な原因で引き起こされる側面もあるからです。

 

 

 

 

またパニック障害の人の「アレルゲン」は、物質的なものだけでなく精神的なものも考える必要があるはずです。

 

先に述べた通り、パニック障害は身体疾患であり精神疾患でもある、二面性をもった疾患だと考えるからです。

 

では精神的なアレルゲンとはなにか。

 

※ここでいう精神的アレルゲンとは、アレルギー症状を引き起こす原因となる「恐怖の対象」を指します。または過剰な精神的ストレスの元。

 

精神的アレルゲンはおそらく、パニック障害患者が嫌う苦手な場所(電車など)であったり、状況であったり、その中に精神的なアレルゲンが内在されているものだと考えられます。

 

正しくは苦手状況が思考の中に、精神的アレルゲンを生み出すのでしょう。

 

これらの精神的アレルゲンが脳内の不安や恐怖を司る扁桃体に作用し、扁桃体の暴走スイッチがオンになってしまい、負の脳内物質が怒涛のように出てきて、脳内が不安や恐怖という感情に支配されてしまうということになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

「パニック障害の発生機序が花粉症と似たもの」という仮説を踏まえた上で考察していくとどうでしょう。

 

花粉症の治療の一つは、アレルゲン(花粉)から離れることです。

 

つまりスギやヒノキの花粉症患者なら、花粉の届かない北海道や沖縄に引っ越すというのが最善手でしょう。

 

同じように、パニック障害患者は苦手な鉄道や飛行機をあきらめることにより、今後、パニック障害とは無縁で生きていけるかもしれません。

 

 

 

しかしこれらの解決方法は現実的とはいえません。

 

花粉症を避けるために、地元を捨てて簡単に北海道や沖縄に行けばいいと割り切ることができるでしょうか?

 

同じようにパニック障害患者は、一生、鉄道や飛行機を利用しなければいい、と簡単に割り切ることができるでしょうか?

 

割り切れたらいいでしょうけど、この現代社会の生活の中で、その選択肢はなかなかに苦渋な選択でしょう。

 

 

 

 

では花粉症のもう一つの治療法、脱感作療法はどうでしょう。

 

脱感作療法とは

その患者さんのアレルゲンをほんの少しずつ体内に入れ、徐々に増やしていくことでそれに対する過敏な反応を減らしていこうという治療法です。 花粉症などのアレルギー性鼻炎や気管支ぜんそくなどの病気に対して行われています。

 

この治療法はワクチンなどの理論と似ていますね。

ウイルスなど毒素を少量、体内に入れることによって、ウイルスと闘う体を作り上げ、免疫を得ることがワクチンの目的ですが、脱感作療法はアレルゲンと闘う体を作り上げるというより、アレルゲンと共存できる体を作り上げるという趣旨で私は理解しております。

 

 

 

つまりアレルゲンに慣れる、ということです

 

 

 

アレルゲンから完全に逃げられないのなら、選択肢としては共存していくしかない。

 

新型コロナウイルスを駆逐できなかった世の中が、ウイルスと共存していく選択肢を選んだ世界情勢と似ていますね。

 

パニック障害の脱感作療法の場合、「精神的アレルゲンに対する脱感作療法」と、「身体的アレルゲンに対する脱感作療法」の2種類の脱感作療法のアプローチがあると考えます。

 

精神的アレルゲンに対する脱感作療法

パニック障害患者が精神的アレルゲンを克服するために、電車に乗る練習をする認知行動療法(曝露療法)は花粉症の治療法でいう脱感作療法とほとんど同じ意味だと私は考えています。つまり苦手と思い込んでいる恐怖対象(アレルゲン)に対して、少しずつ接触していくことで慣れることによって、心のアレルギー(拒否反応)状態を弱めていくといった訓練です。

 

身体的アレルゲンに対する脱感作療法

いっぽうでまた同様に、パニック障害患者の身体的アレルゲンである「カフェイン」や「乳酸」を少量ずつ摂取することによって、体を適合させていくことも脱感作療法だと考えています。(ニコチンに関してはやめておいたほうがいいとは思いますが(;'∀'))

 

乳酸を摂取することは難しいと思うので、運動などによって生まれる乳酸に慣れていくのがいいのではないでしょうか。

乳酸のことは置いておいても、運動が精神的に良いことはもう有名ですよね。

                  ↑

※訂正:どうやら疲労物質の乳酸とはまた異なり、食品添加物や保湿剤などに広く用いられる「乳酸ナトリウム」という物質がパニック障害と関係が深いようですね。

 

 

 

 

精神的または身体的アレルゲン、そのどちらへのアプローチにしても言えることですが、負荷量は少量から慣らしていくことが重要です。加減を間違えたら、えらい目にあうと思うので、ちょうど良い負荷量を選択することが肝心だと思います。またこれらを試すのは、体の調子が良いときに限ると思います。調子悪いときにやったら、絶対に痛い目にあうと思うので(;'∀')

 

 

 

 

このようにパニック障害の寛解を目指すなら、精神・身体の両方にアレルゲンが存在することを認識した上で、片方のアレルゲンのみでなく、その両方に対して脱感作を徐々に取り入れていくのが、寛解への近道なのではないかというのが、最近の私の考え方であります。

 

ただアレルゲンから逃げ続けるだけでは、根本治療にならないと思いますので。

 

ずっと無菌室で暮らし続ける人がいたとして、いざ無菌室から出た瞬間にすぐに風邪になってしまうことでしょう。

 

無菌室に慣れてしまうと、風邪ウイルスへの免疫が育たないでしょう。

同様に、パニック障害もアレルゲンにふれないようにすることも重要ですが、もし逃げ切れず根治を目指すのなら、段階的に慣れていく必要性があるのではないでしょうか。

 

 

 

 

※以上の「パニック障害の発生機序がアレルギー反応と似たもの」という仮説・見解は、あくまで私個人の意見であり、「精神・身体的アレルゲン」という言葉も私のただの造語です。エビデンスはありませんので、患者の意見として参考までというだけでご容赦ください。