↓ CNN(2013.3.9) より
米ナッシュビルの動物園でベアードバクの赤ちゃんが誕生した。
この赤ちゃんには驚くような誕生秘話があった。
数日前、ナッシュビルへの出張に出掛ける前に、現地で話題になっている記事に
なりそうなネタをネットで検索し始めたところ、ソーシャルニュースサイト
「レディット」で、ツチブタに似た変わった生き物のかわいらしい写真を発見した。
この変わった風貌の小動物は、ナッシュビル動物園で生まれたベアードバクの
赤ちゃんだった。
このベアードバクは、実際はツチブタとは全く異なる種類で、実在する動物で最も
近いのは馬だ。
同動物園に立ち寄り、有蹄(ひづめのある)動物の担当マネジャー、ラニー・
ブラウン氏に話を聞いた。
バクは4種類存在し、成長すると醜いながらも愛嬌のある姿になり、体重は約220
キロにも達する。
ベアードバクはメキシコ南部や中米に生息するが、絶滅の危機にひんしている。
そのため、ナッシュビル動物園がベアードバクの繁殖に成功したことは大変画期
的なことだ。
今年1月12日に母バクのヒューストンがついに、かわいらしい雄の赤ちゃん、
フェリックスを出産したのだが、赤ちゃん誕生は一歩間違えれば悲劇になるところ
だったという。
本来、母バクは出産後、まず自分の歯でやさしく胎のう(赤ちゃんを包んでいる
小さな袋)を開いて、赤ちゃんが自分で呼吸できるように袋の外に出してあげる
必要がある。
しかし、ヒューストンはそれをせず、いきなり胎盤や後産を食べ始めてしまった。
そのため、フェリックスは胎のうの中で窒息状態に陥った。
そこで、動物園のスタッフは母バクを別の房に移し、ブラウン氏がフェリックスを
胎のうから救出した。
しかし、この時点でフェリックスは呼吸をしていなかった。
そこでスタッフは人間に行うような心肺機能蘇生(CPR)を開始した。
「(フェリックスの)鼻の中には多量の液体が入っていたため、まずそれを(自分の
口で)吸い出す必要があった」とブラウン氏は語り、さらに次のように続けた。
「その時はとにかく必死で、液体の味などまったく意識しなかった、と言いたい
ところだが、実際は意識せずにはいられなかった。(ため息交じりに)液体を吸い
出している時はまさに鼻水が止まらない時のような感覚で、液体は鼻水と同じで
ネバネバしてしょっぱかった。吸い出した後、すぐに吐き出した。つらかったが、
やるしかかなかった」
約15分間の人工呼吸と心臓マッサージの後、フェリックスはついに自分で呼吸を
始めた。
それから数週間たった今、フェリックスはすっかり元気になり、インターネット上で
人気者になっている。
ブラウン氏の感想がリアルですね・・・(;^ω^)
その甲斐あって、助かって良かったです
ベアードバク・・・哺乳綱奇蹄(ウマ)目バク科バク属
別名:チュウベイバク
体長:180~250㎝、体重:150~300㎏
メソアメリカの森林、草原など、特に水辺に生息し、泳ぎも得意。
夜行性で、草、果実などの植物食。
飼育下での寿命は、20~25年程と云われています。
森林破壊や狩猟に因り、絶滅危惧種に指定されています。
↓ Wikipedia より 成獣
参考記事:「ブラジルバクの赤ちゃん―イスラエル 」
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