↓ ナショナルジオグラフィック公式日本語サイト より
インドネシアのスマトラ島では、スマトラオランウータンを保護するプログラムが
進んでいる。
2012年4月、同プログラム(Sumatran Orangutan Conservation Programme、
SOCP)の獣医師らが、オスの「アバター(Avatar)」を保護区へ移送する準備に
取りかかった。
アバターには鎮静剤が投与され、おとなしく草むらから引き上げられた。
自然保護団体によると、絶滅危惧種のスマトラオランウータンはインドネシアに
6600頭ほど生息している。
スマトラ島北西部アチェ州の森林・泥炭地「ラワ・トリパ」には、アバターをはじめ
200頭以上が暮らす。
しかしこの一帯は、パーム油プランテーション開発による違法な火入れ、排水、
伐採が行われている。
トリパは世界でも有数のオランウータンの生息地で、同国政府が豊かな生物多様
性を維持する目的で自然保全地域として指定した「ルスル自然地域(Leuser
Ecosystem)」内にある。
しかし、原生林や泥炭地の新規プランテーションへの転換は一時的に禁止されて
いるにも関わらず、企業の保全地域の開発認可は取り消されていない。
こうした企業は現在提訴されているが、判決までに時間がかかるため、今なお
森林の排水や火入れが進んでいる。
一方、SOCPのコンサベーション・ディレクター、イアン・シングルトン(Ian
Singleton)氏は、政府の真剣な取り組みを認めたうえで、「問題はインドネシアの
腐敗した、遅々として進まない司法制度にある。複雑な手続きが改善されて
いない」と指摘する。
インドネシアの森林省と環境省にメールでのコメントを求めたが、返信はまだ
ない。
スマトラオランウータン
・・・哺乳綱サル目オランウータン科オランウータン属亜種
(ヒト科とする分類も)
体長:雄 約120~150㎝、雌 約80㎝、体重:雄 60~80㎏、雌 40~50㎏
熱帯雨林の樹上棲で、果実を中心とした植物、昆虫、卵など雑食。
単独~数頭で暮らします。
強い雄の顔の両側には、「フランジ(Flange)」と呼ばれる肉垂れが発達
します。
インドネシアが国として本腰を入れないのは、不法な金の流れが有るのか、目先
の国益を優先しているのか、どうなんでしょう?
日本はパームオイル(ヤシ油)の大消費国なので、私達も無関係ではあり
ません。
また、森林破壊だけでなく、ペットとしての違法取引も根強く、間違いなく人間が
彼らを追い詰めています・・・
参考記事:「104発撃たれたオランウータン、奇跡的に生き延びる―インドネシア 」
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