両親とのパリ旅行記(2017/08/19-24)⑥ | パンダの音楽

パンダの音楽

静岡在住のセレクタ兼チャーターです。

独自ヒットチャートの公開、お気に入り楽曲の紹介等を致します。

パリ4日め、この日も朝からオプショナル・ツアー、日本人ガイド付きのヴェルサイユ宮殿へのバス旅行です。前日と同じくマイバス社に8:30集合、ルーヴル・ツアーの時より15分早い。上の画はこのツアーで乗るバス、私もヴェルサイユ宮殿に行くのは初めてでした。

白くて大きな観光バス。前日のルーヴル・ツアーと比べたら圧倒的に参加人数が多く、50人くらいはいたと思う。なので、バスはほぼ満席でした。

バスが発車してから40分くらいでヴェルサイユ宮殿の駐車場に到着。現地時刻で9:10頃。白いバスのバックには見事な青空。

これが載ってきたバスの目印となるマイバス社のプレート「mybus ヴェルサイユ」。想像していた以上に広い駐車場で、既に観光バスが何十台も停まっていた。

また名前を忘れてしまったのだけれど、画の中央に写る細身のお姉さんが今回のツアーの日本人ガイド。参加者が多くて2班に分かれることになり、片方がマイバス社の旗を持っている代わりに、こちらのお姉さんはバス車内を清掃で使うためのようなピンクのモップが目印。

今回も前日のルーブル・ツアーで利用した同じようなワイヤレスラジオを使用する。行きのバスの車内でテスト済、2班に分かれての行動になるため、チャネルも2つ使い分けていたのです。

さぁ、門の内側へ!。初のヴェルサイユだ!。…といっても、この門は宮殿の前にある広場(=アルム広場)の入口ゲートでした。奥にある富士山っぽいカタチのテントは何のイベントだったんだろう…?、当日は宮殿そのものに「まっしぐら」だったから気にしていなかったんだよなぁ…。

広い!、そしてこの人の数!!。ルーヴル美術館、凱旋門、エッフェル塔…オーソドックスなパリ旅行で、ヴェルサイユ宮殿も定番の人気観光スポット。けだしパリ市街から離れているから「そんなに混んでいないよなぁ…」って、タカをくくっていたんで…、くくられてしまった。

いやぁ…、それにしても良い天気だ、絶好の行楽日和!。徐々に豪奢なキンキラリンの門が近くなる。

宮殿の前、「黄金の門」、晴天に映えて何とも煌びやか。先ほどのアルム広場手前の門も金装飾が繊細な彫刻が施されている豪華なものだが、こちらの「黄金の門」は全部が【金】なので輝きが違う。

ガイドさんから配られた日本語パンフレットがこちら。宮殿の豪華さの割には質素なものである。言わずと知れたフランス絶対王政の最盛期を象徴する「世界史上最高にして最大」の宮殿。太陽王ルイ14世の命により莫大な費用と半世紀の年月をかけて建設された。

上述のパンフレットを開いた状態の画。ヴェルサイユ宮殿内の各部屋のレイアウト、天井画や装飾品・美術品についての解説など、簡潔につまびらかに記載されている。後になってブログ作成時に大いに参考になった。

一般客は向かって左側の南翼から入るようだが、私たちが入館したのは「B」と貼られている右側=北翼。画の右側に写る王室礼拝堂は入館前から豪奢な装飾や彫刻を披露してくれていて、「朕は国家なり」の世界感が漂う。この礼拝堂はルイ16世とマリー・アントワネットの婚礼が行われたそうだ。

30分くらい宮殿内への入場を待たされている間に「黄金の門」で両親らと記念撮影などして時間をつぶす。上の画は「黄金の門」からカメラのレンズを突き出して撮影したもの。広い中庭のいちばん奥に宮殿見学のメイン・スポットとなる「鏡の間」や「王の寝室」がある。

マイバス社を出てからかれこれ90分!、 やっとのことで宮殿の中に入る。画は「ヘラクレスの間」で北側にある8つの居室の中でいちばん広いスペース。他に「ヴィーナスの間」「ディアーヌ(ダイアナ)の間」「メルクリウス(マーキュリー)の間」「マルスの間」などギリシャ・ローマの神々にちなんだ名前の部屋があり、その神をテーマにした彫刻や天井画が施されている。

別の角度から撮った「ヘラクレスの間」。天井画はフランソワ・ル・モワーヌというフランス・ロココ時代に活躍した画家が手がけたもので、ヘラクレスを称えている。大広間の頭上に広がる大作、仕上げるのにどれくらい時間がかかったのだろう…、想像しただけで目が回る世界。

上の画にも写っているが「ヘラクレスの間」にあるイタリア・ルネサンス期の画家=パオロ・ヴェロネーゼの「シモンの家の宴」。画の中央部に描かれている天使が何とも愛らしい。それにしても、凄い人の数…前日のルーヴルのモナリザ前とか、エッフェル塔の展望台とかと比べたら人口密度は低いものの…やはりウンザリする。

王室礼拝堂の手前、みんなして同じ方向にカメラを向けて群がる画。せっかく来たんだし、「ウンザリ」していても突っ込むのさ。

王室礼拝堂の手前まで来て撮った画。こちらも豪華絢爛な造りだが、天井画が何とも美しい。バロック式ならではの左右対称の整然とした設計に晴れ晴れしさすら感じる。

「豊穣の女神の間」にて。相変わらずヒトぎゅうぎゅうで、うまい具合に撮影ができない。壁に掲げられている肖像画はルイ…何世でしょうか…?、美術館みたいにゆっくり鑑賞していかないともったいない空間だった。

隣りの部屋に写って「ヴィーナスの間」。画に写っている彫像はルイ14世本人のようだが、自己をギリシャ・ローマ神話の英雄に見せて作らせたらしい。

「ヴィーナスの間」の天井の画。いくつか額縁のように区切られていて、いろいろな人物が個々に描かれている。「豊穣の女神の間」と「ヴィーナスの間」の天井画はフランス・バロック期の画家:ルネ=アントワーヌ・ウアスに描かれたもの。

続いて「ディアーヌの間」、月と狩猟の女神。今度は胸像が飾られていて、コレもルイ14世。白くて落ち着いた色調の大理石でつくられている。各国から人が群がり、果たしてどれだけの人が芸術品に囲まれながら歩いて感動していることやら…。

上述したように、画の右側のピンクのモップが私たちを連れ立ってくれているガイドさんの目印なのだが、これだけの群衆で煌びやかな空間を歩いている中でドキツイ色彩が何とも目立つ。

「ディアーヌの間」の天井画。「ヴィーナスの間」ほど細かくはないが、5つの大作が額縁で区切られている。ガブリエル・ブランシャール、クロード・オードラン、シャルル・ドゥ・ラ・フォスらが手がけた画が飾られており、中央に写っているのがガブリエル・ブランシャール作品で航海と狩りをするディアーヌ(ダイアナ)を描いたものだそう。この部屋、なんとビリヤード場だったそうで、とてもキューに精神を集中されることはできなかったであろう。

「マルスの間」にて、農耕の神、勇敢な戦士、理想の青年像。この部屋は金色の装飾が多くて絵画も密集して飾られていて、上述してきた部屋よりも豪華に感じた。絵画に気をとられてしまっていたが、こうして振り返ると室内の彫刻や装飾品の数々は芸術品の塊であった。

ルイ15世の王妃=マリー・レクザンスカの肖像画。身体に比べたらだいぶん下半身が大きく膨らんだドレスだが、当時はこういうのが流行っていたんだよね。コルセットとか無理に窮屈にはめ込んでいたわけだから、相当な苦労だ。また、「マルスの間」では音楽会が開かれていて、モーツァルトも演奏したことがあるんだとか…まさに映画「アマデウス」の世界だ!。

陽の光が見事に反射してしまった画だが、シャルル・ル・ブランの「アレクサンドロスの足元に跪くペルシアの王妃」(通称:ダレイオスのテント)、このヴェルサイユ宮殿の中にある絵画の中でも名作となっているもの。シャルル・ル・ブランはルイ14世の第一画家として17世紀フランス芸術界に大きな影響を与えた大家、彼の弟子たちが上述してきた宮殿の天井画を手掛けている。

ふと窓の外を見る。天気も良いし、早く庭園にも出て眺望を拝みたくなる。豪奢な絵画や装飾品を観て目がチカチカしているのもあるが、何より人混みをかきわけるのに視力を使われてしまって、"緑"が何とも優しくてウレシイ。

「メルクリウスの間」にて。「寝室の間」と呼ばれ、ルイ14世の孫…アンジュー公が3週間ほど寝室として使用したらしい。ルイ14世の遺体が安置されたのもこの部屋。天井画はジャン=バティスト・ドゥ・シャンペーニュによるもの。

遠目に写ってしまったが、ルイ15世の肖像、フランス・バロック期に活躍した画家=イアサント・リゴーの作品。リゴーはルイ14世の時代で最も重要な肖像画家と呼ばれている。ルイ15世は愛人が多くて奔放な生き方をしたので「最愛王」と呼ばれている。

部屋の中央に吊る下がっているシャンデリアも豪華だし、天井画もキンピカの額縁だし。こんなにキラキラした部屋だとぐっすり眠れなかったんだろうなぁ…。

さらに「アポロンの間」、通称「玉座の間」と呼ばれる宮殿内でもっとも豪華な部屋である。天井画は「ディアーヌの間」と同じくガブリエル・ブランシャール、シャルル・ドゥ・ラ・フォスの手によるもの。シャンデリアや部屋の周りを取り囲む灯りの装飾がとても煌びやか。

これが有名なルイ14世の肖像画、社会科のテキストとかで観たことありますね。これもルイ15世と同じくイアサント・リゴーの作品で、彼の代表作でもある。ルイ14世はこの当時では長生き(没76歳)、ルイ15世は彼のひ孫になるわけで、在位72年(!)はフランス史上最長なのだ。

ルイ14世と対面しているのがルイ16世の肖像画。見事な貫禄だ!。これはアントワーヌ=フランソワ・カレの作品で、1788年に描かれたもの。翌年(1789)にフランス革命が勃発、その3年後(1792)にはコンコルド広場の断頭台の下に立つ…。この豪華絢爛な空間では、そんな目をそむけたくなるような血生臭い歴史があることはとても想像できない。

「アポロンの間」の隣、「戦争の間」。お目当ての「鏡の間」の手前なのだが、またしても豪華な天井画と凝った彫刻に囲まれた空間で、既にお腹いっぱい…これだけ素晴らしい芸術品に囲まれ続けていると、せっかくの名作の数々がありふれて見えてしまう怖い錯覚。

ジャーン!、ついに着きました!、「鏡の間」、ヴェルサイユ宮殿観光のハイライト!!。長さ73mの大広間、葡萄の房みたいに数えきれないくらいクリスタルのシャンデリア、壁際には578枚もの鏡板、贅を究めた装飾、彫刻の数々…すごい、すごすぎる、この上なくゴージャス!。

天井画は大家=シャルル・ル・ブランが手がけたルイ14世の生涯、…このパリの滞在で美術館巡りで、貴重な芸術品を一つ一つ「自分の感性で」鑑賞できていたつもり。ヴェルサイユ宮殿も、豪奢な美術館のようなものだが、一度に押し寄せてくる「数と量」に圧倒されてしまう。

人の数が多いのは相変わらずだが、高さ12.3m x 幅10.5mの空間。いくらか視界が開け、窓から射す陽の光も相まってものすごく眩しい光景、「あぁ、これを観に来たんだな、あぁ、これを夢で見てきたんだな…」。このシャンデリアは今でこそ電気式だけれど、その昔は一つ一つロウソクの火で灯していたわけで、…途方もない世界!…、作業が終わる頃には朝を迎えるな。

呆気にとられながら何度もパシャパシャしていた。「百聞は一見に如かず」ではないが、想像以上の豪華な風景に圧倒されていたが、今振り返ると素晴らしい芸術品群との出会いであり、ただただ贅沢な気分に浸れる貴重な体験であった。

美術館で好きな絵画に出会ったりすることで得られる興奮や感動、歴史ある寺院を訪れて心が現れる恍惚にも似た安堵感、…そういう感覚とはまったく別路線のもので、ここでしか味わうことのできない「贅沢」だった。

「閣議の間」にて。王の寝室の隣の部屋で、「鏡の間」に向かって開いている場所。画の中央:斑岩でできたアレキサンダー大王の胸像、鏡の前:セーブル焼のマルスとミネルヴァの壺、ロカイユ様式の置時計などなど、見事な美術品が広間全体に飾られている。高貴な気分が満ち溢れるが、緊張感の強い圧力にかなわなくなってしまう…。


「王の寝室」にて。上述した「アポロンの間」と同じくらいに豪華絢爛な空間だが、寝台があったり、壁に飾られている絵画はルイ14世が選んだものであったりと、ルイ14世のプライベートな匂いが色濃く残っている場所だと感じる。

「鏡の間」に面したドアや窓をふさぎ、アルコーヴ(壁面の凹所)に贅沢に施された金色の木製バラスター。深紅の生地に金銀の刺繍が施されたブロカード織り(…日本でいう「錦織り」)、豪華なんだけれど大人の落ち着いた気品を感じる。

人混みがキツくてうまい具合に撮れた画がないのが無念。「王の寝室」は単に寝床ではなく、「日の出」「日没」などの"儀式"を毎日執り行う場でもあった。"絶対王"がただ単にわがまま放題に栄華を謳歌していたわけではないことが伺われる。

「王の寝室」から宮殿の南側=正門から見て左翼のエリアを歩き進む。残念ながら、今振り返って撮影した画像を整理するも、どこの部屋でどの角度を捉えたものなのかうやむや…。上の画は「王妃の寝室」か「貴族の間」あたりだったと思う。

この辺りは「王妃控えの間」あるいは「会食の間」あたりだっただろうか…?。日本人ガイドさんも予定時刻が手いっぱいになってしまって、かなりぶっ飛ばして解説していたしなぁ…。

おぼろげな記憶だが、訪問当日は模様替えか工事をやっていたんだと思う。だだっ広くて閑散としていた部屋が多かったからね。

宮殿の外に出る。贅の限りの空間を宙に浮いたように歩く、約45分。やや早回りだったと思うが、もう胸いっぱい、心いっぱい。

それにしてもまぁ、透きとおるような青い空、天気が良すぎて暑かった。バスの発車で1時間ほどあり、せっかくなので宮殿の庭園に向かうことにした。

庭園は宮殿とは別料金で1人8.5€とられる。上の画は入園券のチケットになるもの。凱旋門やエッフェル塔の時と同じような大きさのチケットで当日は味わうことのできなかった夜のライトアップ風景を想像させる。バロック音楽の巨匠:ヘンデル「水上の音楽」のホーンパルプの世界だ…。

手にしたヴェルサイユ庭園のパンフレットの画。残念ながら日本語版のパンフレットはなかった、ちぇっ。

入園ゲートがあったのは宮殿の南側、「南の花壇」とか「オランジュリー」とか呼ばれているエリア。近くに電気自動車レンタルがあったけれど、見学に賞味1時間もなかったのでパスしました。

もんのすごく広大な庭園!!、ヴェルサイユ宮殿とセットで世界遺産に指定されるだけはある。815ha(=8.15km2)…よくやる計算で東京ドームが約4.7ha、東京ディズニーランドが約52ha、だから、東京ドームが173個分!、ディズニーランド16個分!。…突き詰めるとニューヨーク・セントラルパークの2.4倍、埼玉県蕨市(日本でいちばん狭い市)の1.6倍…、余計わからんくなるっちゅうに。とにかく広い広い!。上の画はオランジュリー、幾何学的な模様の造園が印象的。

カンカン照りの陽射しの元、庭師が黙々と木々の手入れをされていました。そういえば、このパリの滞在は4日間ずっといい天気に恵まれたものの、気温の変化が激しく、初日空港に着いたときは「既に冬なのか」と思うほど冷涼だったのだけれど、ヴェルサイユを訪れたこの日はたぶん25℃越えるような夏日だった。

全体的に緑と青が遠景を多く撮影したが、宮殿近くの土壇には色とりどりの花が可憐に咲き誇り、夏の終わりの候だが十分ヴァカンス気分を味わった。

それにしても…、この庭園全体からしてみたら小さい区画でこれだけ凝った造形、手間暇がかかる。いったい何人の庭師さんが汗水たらしているのだろう…。

再びオランジュリーの方を眺める。見事なアシンメトリーの造形美、眺めているだけで清々しくなる。ルイ14世の頃の造園家=ル・ノートルの設計で1668年に完成した。園内には17世紀から18世紀の彫刻家たちが手がけた彫像が200体も置かれているそうだ。

大運河までの中継点となる「ラトナの泉」の前にて。大庭園内で、現在地の確認に役立つポイントだ。「なだらかに見える」坂を下りるのだが、母は既にこの時点でクタクタ状態。階段の近くのベンチで休憩することになり、父と2人で先を進む。

同じようなアングルだが「ラトナの泉」の近くの画。これも見事なアシンメトリーの光景。この時点では「大運河の近くまでは1時間もあれば行って帰ってこれるだろう」とタカをくくっている。

「ラトナの泉」の中央にある彫刻の画。煌びやかな金箔は、夏日となったこの日差しを浴びてなおさら豪奢に見える。けだし、宮殿内で豪華絢爛を思い存分味わってしまったばかりなので、瞬時でスルー、何とも贅沢な観光である。なお、このヴェルサイユ宮殿は2015年に3年の工事を経てリニューアルされた。前日のオランジュリー美術館と同様に、今回のパリ旅行は「タイミング」にも恵まれていた。

大運河を目指し歩き続け、「ラトナの泉」を過ぎた時点での画。…!!!、何だ、この長い直線は!!??。まんまと遠近法の罠にハマっていたのだ。

…と、ここで私も父も便を催して、近くの林の中にあるトイレを目指す。メイン・ルートを逸れれば、優しい木漏れ日に揺れる林道。強い陽射しの中を歩いていたわけで、ホッコリする。

トイレ近くの売店にて。喉も乾いたわけで…。高くつくのはわかっていたけれど、コーラとか缶ジュースを3本購入する。ソフトクリームに惹かれたけど母の手元に届くときにはベトベトのぐちゃんぐちゃんになるのはわかりきってるしね。

広い庭園に響き渡るクラシック音楽♪…父はえらく音源の場所を気にしてスピーカの在処を探していた。…で、意外とすんなり見つけたんだな、これが。林の中にひっそりとスピーカとアンプが設置されていて、小さい機械だけど影響力は大!。疲れていた割にはこういう事には目ざとい。

道草をくっていたら、バスの出発時間も近くなる。父は歩き疲れて母のいる方へ引き返したのだが、私はまだ欲があって、大運河の手前にある「アポロンの泉」を目指した。

上の画は「王の散歩道」で、まばゆい「緑の絨毯」が広がり、両脇に整然と樹木が立ち並ぶ。これも見事な造形美!、悠々と歩いていると気持ちがいい。…なんつって、すぐそこまでゴールが近づいているようで、芝生の道は全長335m(!)もあるわけで、この時点でかなり早歩き。

それでもやっとこさ「アポロンの泉」にたどり着く。

池の中央にあるのは王の象徴である"太陽神アポロ"の彫刻、ルイ14世が改修を命じたものである。猛々しい構図の造形だが、うっかり私の眼では馬が溺れかかっているようにも見える。

…この大庭園がバロック様式の模範でもありよく社会科の教科書にも載っていたようだけれど、古典主義的な要素もあったりするわけで…なんつって。そんな曖昧な印象を抱く傍らで、カモがスイスイと水面を走る…人間の考えることって複雑だし他愛もない。

急ぎ足で「ラトナの泉」まで戻り、両親と合流する。宮殿から「アポロンの泉」まで直線距離で片道720m、ちょっとした散策のつもりが1.5kmは歩いたわけで、そりゃぁ疲れるわけだ。

帰りがてら大運河の方を振り返る。「あぁ…、ものすごい規模だったなぁ…」、また来ることはあるだろうか…、心にこの風景を焼き付ける。


ヴェルサイユ宮殿の正門を出て振り返った時の画。入館時でかなりの混雑であったが、さらに人出が増えた模様。

少しゆとりをもって所定の出発時刻までにバスまで戻る。この画に写っている男性の方が、このツアーで違う班を引率してくれいたガイドさんです。

バスの運転手さん、名前がジャックさんだったかな…、ダニエルさんだったかな…、この旅行でお世話になった方々の名前は、その場ではパッと覚えたもののメモも残さず、すっかり忘れてしまった(…無礼!)。でも、愛想の良い運転手さんでしたよ、お疲れ様です!。

帰りはまっすぐツアーのルート通りにマイバス社まで戻って解散、…でも良かったのだが、ガイドさんにオペラ・ガルニエの近くに立ち寄って香水博物館の見学を薦められたため、オペラ前で下車する。2日連続でお世話になったJTBの海外観光・現地オプショナルツアーブランドであるマイバス社のホームページはこちら→マイバス ヨーロッパ

…とここで、毎度のことながらブログ・エディタの文字数オーバー。中途半端な区切りだけれど、明日の"記事⑦"に続く。