シアラは井戸を見ながら不気味に笑う。井戸には未菜実が保に近づいて行くのが見える
シアラ「さあ、早くするのよ。そして私に…ん?」
シアラは井戸の端の方に注視した。見知った姿を見たような気がした。シアラはそちらを中心に見る
シアラ「考えすぎ…か?」
そこに居たであろう者の姿はなかった
ズー「危ない危ない」
ズーは未菜実に近づこうとしたが、見られたような気がしてショッピングモールの外に出る。井戸は壁などで区切られていると一緒に見ることが出来ない
ズー「しかしこのままでは」
未菜実が保に接触するのだけは避けねばならない。シアラの思い通りに事が進めば、また次の犠牲者が出てしまう。それにあの2人をなんとか助けたいと思っていた。が、シアラに見つかってしまえばズーは2度とあの2人に近づくことはかなわなくなる。ズーがどうやってシアラに見つからずに接触するか悩んでいると
ズー「だ、ダメだ」
未菜実が保の背後に立った
未菜実が保に声をかけようとしたが、固まってしまった
「たもつー」
女の子が手を振って保の走り寄り、抱きつきキスをした。未菜実は頭の中が真っ白になった。立ち尽くす未菜実に気づくことなく保は女の子と人混みの中に消えて行った
つづく